NAA 22年1月旅客数は28%増に 新規就航などで改善
2022年3月4日(金) 配信
成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が2月24日(木)に発表した2022年1月の航空発着回数は、前年同月比31%増の1万251回、航空旅客数は同128%増の61万7512人と大幅に増えた。航空会社バンブーエアウェイズ(ベトナム)とアエロモンゴリア航空(モンゴル)が新規に就航したことが主な要因。
このうち、国際線は、旅客便発着回数が同28%増の4646回。旅客数は78%増の23万7432人。
国内線の発着回数は同122%増の2784回。旅客数は同58%増の36万7458人だった。田村社長は「昨年1月は国内で緊急事態宣言が発出されていたため、発着と旅客数は少なかった」と理由を述べた。
国際線貨物便は発着回数が同2%増の4120回と22カ月連続で最高値を更新した。旅客便の運休で貨物スペースが減少し、臨時便が運航されたことが大きな原因。とくに、医薬品やプラスチックの原料などが好調だった。
□「減少に転じる」 オミクロン拡大で
同日に発表した2月1(火)~19日(土)までの国際線発着回数は、前年同期比34%増の2763回。
出国旅客数は同47%増の2万4000人。19年同期比では96%減と、19年1月同期比95%減から、微減となった。
また、同日における国内線の発着回数が19年同期比32%減と、19年1月同期の22%減から減ったことに触れ、「オミクロン株の拡大で国際線と国内線の旅客数は減少に転じた」(田村社長)と説明した。
なお、国内線発着回数は前年同期比351%増だった。
3月1日(火)から、一定の条件のもとで、隔離場所が自宅に変更されたことや、入国直後に公共交通機関の利用が可能になるなど水際措置が緩和されたことについて、田村社長は「国際的な往来再開の第1歩だ。空港運用上、大きく前進する」と語った。
□4月に3タミ拡張 T2に200㍍近づく
同社は4月5日に、LCC(格安航空会社)が発着する第3を拡張する。17年度の取扱能力が年間750万人だったなか、利用者数が764万人と収容能力を超えていたことから、混雑緩和をはかるため、18年4月に増築を決めていた。
これによって、自動チェックイン機が36台追加され、合計60台になり、自動手荷物預け機は24台追加され、全40が稼働する。
さらに、第2~3ターミナル間の移動距離は約500㍍から約300㍍に短縮する。通路は2階部分に設けることで、車と歩行者を分けるほか、幅も拡大し、歩行性と視認性をより向上させる。
今秋には車寄せを新設。今後の需要を踏まえ、国際線バスゲートと商業施設も設ける予定だ。