星野リゾート・星野代表「GoToで航空割引を」 長距離需要の未回復受け
2022年4月18日(月) 配信
星野リゾート(長野県・軽井沢町)の星野佳路代表は4月13日(水)の会見で、再開が見込まれる「Go Toトラベルキャンペーン」について、航空代金の割引の必要を主張した。大都市圏の需要は戻っているが、大都市から長距離のため、飛行機で訪れる利用客が多い地域の需要は、十分に回復していないのが理由だ。
さらに、「(政府や官公庁などが)『旅行に行っても良い』というメッセージを発信してほしい」と、旅行料金以外のサポートの必要性も訴えた。
訪日観光客の需要回復にも触れ、「大阪・関西万博を成功させるため、訪日市場は2025年までにコロナ禍前の水準に戻すことが観光業界にとって理想の姿だ」と述べた。
今後については、感染状況や同じワクチンを接種したことから、「欧米などから戻る」と予測。コロナ禍前の19年に訪日客数の約7割を占めていた中国と韓国、台湾、香港は「回復には時間が掛かる」とした。「全体では、焦らずゆっくり戻すことになるだろう」と見込む。
訪日需要回復と、コロナ禍で成長したマイクロツーリズムの両立にも触れ、「オフシーズンは海外と大都市圏からの利用者が減るため、時期に関係なく需要があったマイクロツーリズムは閑散期対策になる」と語った。こうしたことで、「非正規雇用を正規に変えることができる」と強調した。
新しいサービスとして、星野リゾートは同日から、KabuK Style(カブクスタイル)が運営する宿泊サブスクリプションサービス「HafH(ハフ)」に「OMO」と「BEB」の13施設を掲載している。
さらに、同社のブランド「界」を1人、年間30万円で12泊までできるサブスクサービスも始めた。「価格や客室をネットで比較し、クチコミを見て、宿を決めることを面倒だと感じる消費者が一定数おり、新しいニーズを開拓できるため」(星野代表)とした。
今後の開業予定では、22年3月にアメリカ・グアムにある「オンワードビーチリゾートグアム」の経営会社の株式などを所得したことを発表した。
一定の改装を実施したあとに、星野リゾートブランドのホテルとしてオープンする。これによって、海外での運営施設は5軒目。アメリカではハワイに引き続き、2軒目となる。
「これまで培ってきた海外での運営ノウハウを活かし、アメリカ本土からの集客と認知拡大につなげたい」と抱負を述べた。
なお、開業日などの詳細は決まり次第、公表していく。