“地域創生”実践モデルがずらり 「田舎の力が未来をつくる!」 金丸弘美〈著〉
2017年11月10日(金) 配信
食総合プロデューサー、食環境ジャーナリストの金丸弘美氏はこのほど、書籍「田舎の力が未来をつくる!―ヒト・カネ・コトが持続するローカルからの変革」(合同出版社)を発刊。金丸氏が各地の新しい農業・観光ビジネスの実践者に深く取材し、国が主導するずっと以前から自発的に「地方創生」に取り組む実践モデルを紹介している。
取り上げたテーマをみると、農村観光や農家宿泊、グリーンツーリズム、インバウンド、ゲストハウスに加え、地域連携マーケティングや産官学協業の人材育成事業、食と6次産業、離島振興、再生可能エネルギーなど未来につながる事例が並ぶ。地域創生に向けて参考になる、実践地域の発想やノウハウがぎっしりと詰まっている。
第1章の「イタリアのアグリツーリズモという産業」では、エミリア=ロマーニャ州を中心に同国の農村宿泊観光の先進事例を紹介。
第2章は「若者を惹きつけるために必要な発想の転換」。早くから国際交流を行ってきた長野県・川上村などを取り上げている。
第3章は「山間地の小さな村を外国人観光客につなげる方法」、第4章は「成功する外国人観光客向けマーケティング」、第5章は「地域の元気を国内外に発信する生産者たち」。それぞれのテーマから新たな動きを紹介している。
第6章の「エンドユーザーを見据えた集約型の米づくり」では、茨城県龍ヶ崎市の横田農場や、石川県白山市で米づくりから惣菜、弁当、大福、レストラン運営まで行う「六星」に注目した。
第7章の「地域の環境、文化を活かして新たな価値を創造する」では、米国カリフォルニア州のナパ・バレーのスタイルを目指す静岡県掛川市の丸山製茶というお茶メーカーの最前線の取り組みにスポットを当てた。
第8章は「自治体ぐるみで新しい地域ビジネスを創出する」。地元で活躍できる若い人たちを育てている和歌山県田辺市の「たなべ未来創造塾」の取り組みなどを紹介している。
四六判232ページ。本体1600円(外税)。
問い合わせ=電話:03(3294)3506。
□記念トークショー&サイン会も予定
「田舎の力が未来をつくる!」の発売を記念して、「金丸弘美トークショー&サイン会」が12月8日に開かれる。会場は東京都千代田区神田神保町の書泉グランデ7階。時間は午後7時から。トークショーのゲストには、中央大学法学部教授の工藤裕子氏が出席。定員は50人で、参加無料。