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魅力は発信すべき、3庁長官が語る

2017年11月27日
編集部

2017年11月27日(月) 配信

トークセッションのようす

観光庁(田村明比古長官)、文化庁(宮田亮平長官)、スポーツ庁(鈴木大地長官)の3庁は2017年11月22日(水)に、東京都内で「スポーツ文化ツーリズムシンポジウム2017」を開催(掲載済み)。

 同シンポジウムでは、スポーツ文化ツーリズムアワード2017の表彰式後に、3庁の長官によるトークセッションが行われた。今回は、トークセッションの内容について伝える。

3庁連携による“3輪車構造”で魅力発信へ

 「3庁長官によるスポーツ文化ツーリズムの未来」と題して行われたトークセッションでは、冒頭、同日発表されたスポーツ文化ツーリズムアワード2017に対し、3庁長官がそれぞれの想いを語った。鈴木長官は「今年はランニングやサイクリング関係が多かったが、受賞したすべての取り組みが発想が素晴らしいものばかりだった」と述べ、今後さらにスポーツの幅が広がっていくことに喜びを感じていることを伝えた。

鈴木大地スポーツ庁長官

 宮田長官は、「日本人は、日本各地の魅力に気づいてはいるものの、それを掘り起こして発信していくことがあまりできていない。このようななかで、今回表彰された6つの取り組みは、しっかりとアピールすることができている」と評価。そのうえで「日本各地に素晴らしい文化があるが、その文化を大事にし過ぎて、結果劣化させてしまっている。もっといいものは、見せるべきだ」と主張し、各地の文化を隠さず発信していくことで、スポーツや観光などとの連携関係が生まれていくと語った。

宮田亮平文化庁長官

 田村長官は、「このアワードをずっと続けていきたい」とコメント。今回は、昨年の第1回とは異なりグランプリの受賞がなかったが、「芥川賞のように、『該当なし』というのは、このアワードのプレステージを高めるためには重要なこと。今回の奨励賞は伸び代があるということなので、近い将来グランプリとして再びアワードに戻ってきてほしい」と期待を込めた。

田村明比古観光庁長官

 続いて3庁連携の意義について問われ、宮田長官は独自の視点から“三輪車構造”が一番安定すると提唱。「文化だけでも、スポーツだけでも、観光だけでも安定はしない。3庁が連携した三輪車構造が生まれたとき、新たな魅力を発信することができる」と力説した。田村長官は、宮田長官が提唱した三輪車構造を受け「観光は総合芸術。諸外国を見ていても、観光・スポーツ・文化が一体となった取り組みが非常に多い。ただ三輪車が置いてあるだけではダメ。3庁でその三輪車をしっかり漕いで連携体制を強化していく」と述べた。

スポーツ元年は2021年から、「見るから自分が参加する」へ

 2019年のラグビーワールドカップに始まり、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームズと、日本は再来年からスポーツイヤーに突入する。

 鈴木長官はトークセッション終盤、観光・文化・スポーツによる新しい地方創生に関して意見を求められた際「スポーツには、『する・見る・支える』の3つがある。2019年のラグビーワールドカップと、2020年の東京五輪がはどちらかというと見るや支えるといった参加の仕方。しかし、2021年のワールドマスターズゲームズは自ら参加することができるイベント。大事なのは2020年が終わってから。見て、支えて、そして参加する。本当のスポーツ元年は2021年から」と、3庁が連携し、スポーツ立国を目指すことを伝えた。

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