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国内初、女性バス運転手ら交流

2018年4月2日
編集部:井坂 和香

2018年4月2日(月) 配信

「第1回女性バス運転手の会」を開催。バス運転手不足へ取り組み

女性バス運転手協会(中嶋美恵代表理事、東京都港区)は3月28日(水)、東京都内で「第1回女性バス運転手の会」を開いた。現在、深刻な運転手不足を抱えるバス業界。運転手は高齢化が進み、10年後には約半数が定年を迎えるといわれる。同協会は問題の打開策として、「女性運転手の積極的な採用」に注力している。

中嶋美恵代表理事によるあいさつ

 女性バス運転手の比率は、全体のわずか1・5%と少ない。そこで、普段なかなか会う機会のない現役女性運転手同士、またバス運転手を志す女性が交流する機会が設けられた。

 5人の現役バス運転手によるトークセッションでは、それぞれの業務内容やバス運転手を志したきっかけ、やりがいや課題点など仕事への思いが語られた。

5人の現役女性バス運転手が仕事への思いを語った。

 羽田京急バス所属のさとみさんは、同社が積極的に女性の採用に取り組んだ3年前に就職した。羽田空港内のターミナル間を移動する連絡バスに乗務している。「道路が広く、一方通行で歩行者や自転車が他路に比べて圧倒的に少なく、運転がしやすい」と語った。

 日立自動車交通のあきこさんは、小型のコミュニティバス(地域住民の移動手段を確保するために地方自治体などが実施するバス)を運転している。高齢者やベビーカーを押した方が利用者に多いため、急発進や急停車にはとくに気を配るという。「お客様の乗り降りに時間がかかっても、安全が確保されるまで気長に待つ」と細やかな気遣いも忘れない。

 企業と年間契約を結び、従業員送迎などを手掛ける大新東に勤務するりえさんは、大手テーマパークで送迎を担当。「憧れの制服を着て、毎日幸せな気分で働けることが喜び」と目を輝かせた。ゲストとの距離の近さが魅力であることもアピール。

 東京空港交通のあゆみさんは、ターミナルと飛行機間を運行するランプバスに乗務。羽田空港の高速バス乗り場で旅客ポーターとして勤務していたときに志したが、当時同社は女性運転手を募集していなかった。「自分が女性乗務員第1号になる」と決意し、夢を叶えた。 

 京王バス南に勤務するきみえさんは、もともと車の運転が大好きだった。街なかを走る路線バスの運転手として、主に南大沢エリア(東京都八王子市)を担当している。都心に比べて交通量は少ないが、走行距離が長い。往復1時間半から2時間かかることもあるという。「大変なことも多いが、それに代えられない喜びがある。社員を含め色々な方に助けられてきたからこそ、長年勤めてこられた」と振り返った。「少しでも興味がある方はぜひバス業界に足を踏み入れてほしい。今後多くの女性運転手が見られることを願っている」とメッセージを送った。

 やりがいが大きいと語られる一方、未だ男性社会である業界の課題も明らかになった。女性のための休暇を取りにくい点や、パートタイマーのような労働時間の設定を希望するなど、現場の視点ならではの声もあった。

 そのあと、和やかな雰囲気の中で交流会が開かれた。数少ない現役女性運転手とドライバーを志す女性が出会い、熱心に情報交換を行った。

参加者33人が交流 熱心に情報交換を行った。

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「国内初、女性バス運転手ら交流」への1件のフィードバック

  1. 女性バス運転士、まだまだ少ないですね。
    私は、観光バスの仕事を始めて約4年になります。
    出先では、時おり見掛けますが、私の住んでいる県内でツアーバスではなかなか見かけません。
    観光バスの運転士です。端から見たらカッコいいし、聞こえもいいかもしれませんが、女性では辛い現状もあります。
    車庫に戻ってからの車内清掃、洗車、もちろん手洗いです。何ヵ月かに一度のオイル交換。
    私にとっては凄く体力勝負です。
    ツアーの行き先、回送先や待機場所、トイレ行けるかな?
    色々調べて一日が終わります。
    いつも思うのは、観光バスの女性運転士の人は皆さん大変なんだろうな、同姓にしか分からない大変さ、女性ならではの苦労、体力的な辛さとか、話せる人がいたらいいな、都内みたいな交流の場が地方にもあったらいいな、って思っています。

    観光バスの女性運転士の皆さん、色々ご苦労あると思いますが、安全運転で頑張りましょう。

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