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オンライン旅行サービスの市場規模が3.3兆円を突破 インターネットの活用一層重要に

2018年5月9日
編集部:謝 谷楓

2018年5月9日(水) 配信

オンライン旅行サービス及び、サービス系分野のEC市場規模

2017年のオンライン旅行サービスの市場規模は約3・4兆円--。3兆円超えを果たした昨年と比べ11%増加し、好調が続いている。昨年同様、サービス系分野EC市場全体の6割を占め、旅行とインターネットの相性の良さが際立つ結果となった。発表した経済産業省の資料(電子商取引に関する市場調査)では、大手OTA(オンライン旅行会社)が牽引した結果と見ている。

 国内OTAを見ると、楽天トラベルはビジネスユーザー、じゃらん(リクルートライフスタイル)は観光客、エボラブルアジアは国内エアチケットというように、各社それぞれ異なる強みを持っていることが分かる。各OTAを束ねる存在として、在庫を持たず各社の価格を比較するメタサーチも力を付けており、ユーザーは旅のスタイルに合わせて検索し、好みの商品を見つけられる土壌もでき上がっている。

 宿泊施設とエアチケットはともに、需要予測による販売管理(レベニューマネジメント)が必要な分野。インターネットのもつマッチング力(組み合わせの最適化)に対する期待は高く、本紙の読者の大部分を占める宿泊施設でも、複数社のOTAを利用しているというところは多い。商いにとって、インターネットの活用は非常に重要なのだ。一方で、近年は自社サイトからのオンライン予約を受け付ける「直販」に注力する施設も増えている。在庫管理には適しているものの、OTA経由によって生じる手数料をどうにかしたいという本音をもらす施設も多い。

 市場規模が順調に拡大するなか、競争力を高めるためには、予約サイトの使い勝手を上げつつ、デジタルマーケティングを駆使したレベニューマネジメントを個々の施設で実現することが、とくに中小規模の事業者には不可欠となりそうだ。

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