LINEがトラベル事業に参戦 3兆円市場の伸びに期待
2018年6月28日(木) 配信
LINEトラベル、始まる――。SNS(交流サイト)大手のLINE(出澤剛社長)は本日、トラベル事業への参入を発表した。既存のLINEアプリから、JTBや楽天トラベル、Trip.comなど250以上の旅行・航空会社の商品を比較・予約できるようになる。なお、航空券やツアー商品の取り扱いは10月以降となる予定で、まずはホテル・旅館の予約サービスからスタートする。
LINEトラベルの目標流通総額は、1千億円(2019年度)。国内最大手の1つ、楽天トラベルが6千億円規模(2017年度、観光庁)とされるなか、コミュニケーションアプリとしての利点を生かし、トーク中からのシームレスな予約を実現するなど、積極的な機能拡充を行うことで差別化ができるとみる。
ユーザーは、LINEトラベルから直接商品を予約できるものの、各社の商品を比較検討できる点では、メタサーチサイト(旅行比較サイト)というべきかもしれない。
トラベル事業は、同社が推進する「スマートポータル戦略」の一貫。フードデリバリーや、ショッピングなど、LINEアプリ1つであらゆるECサービスにアクセスできる環境の実現を目指す。
なお、2017年のオンライン旅行サービスの市場規模は約3・4兆円で、前年比111%と、サービス系分野のEC市場のなかでもとくに成長が目覚ましい。新たなプレーヤーの参戦によって、さらなる伸びに期待が掛かる。