2018年上期のインバウド動向分析 地方部の人気が拡大 エクスペディアグループ
2018年9月3日(月) 配信
エクスペディアグループがこのほど発表した調査によると、地方部の人気が急速に拡大していることが分かった。
2018年上期(1~6月)における訪日外国人旅行者のオンライン予約動向を分析した。人気が集まる東京都と大阪府、京都府の主要3地域以外の宿泊予約が、前年同期比45%増だった。とくに青森県は同180%増と大きく伸びた。
主要3地域以外のトップ5は沖縄県と福岡県、北海道、愛知県、千葉県で昨年と同じ。ただこれら5地域が、主要3地域を除く全体の約半数を占めた。とくに伸び率が顕著だったのは、青森県に次いで熊本県(同100%増)と、宮崎県(同80%増)、宮城県(同80%増)、山梨県(同75%増)、福岡県・静岡県(同65%増)などとなった。
青森県は平均客室単価でも同40%増と伸びが大きかった。このほか、伸び率が2ケタだったのは、宮崎県(20%増)と大分県(同15%増)、佐賀県(同)、福岡県(同10%増)となった。
地方部を訪れる国・地域は、韓国と香港、米国、台湾、オーストラリアが大部分を占めた。一方、新たな国からの需要も増大。アイルランドとメキシコは3ケタ増と飛躍した。このほか、タイとニュージーランド、デンマークなども地方部への旅行者需要が増加した。
一方、訪日外国人旅行者が地方部の宿泊施設を予約する場合、平均リードタイムは47日前となる。ただ、タイとイタリア、ニュージーランド、ブラジル、スペインからは、平均60日前に予約するという。「(タイなどの)訪日需要における振興国から予約を取り込むためには、宿泊予約のリードタイム(予約してから実際に泊まるまでの期間)を念頭に置く必要があるでしょう」(エクスペディアグループ)と分析する。