宮崎でダム・発電所見学ツアー 九州電力が設備を特別案内
2018年9月27日(木) 配信
JTBと九州電力は、ダムや水力発電所、再生可能エネルギーに関心が高い人を対象に、宮崎県耳川水系にある九州電力の上椎葉ダム・発電所などを見学する体験ツアーを、2018年11月23日(金・祝)~24日(土)に実施する。
両社は、宮崎県に多くの水力発電設備が立地することに着目し、これらの設備を観光資源として活用することで、ダムや発電所周辺地域の活性化を目的に、「九州電力にしか提供できないツアー」を基本コンセプトとした同ツアーを企画した。今後、同ツアーの実施結果をもとに、これまで一般に公開していなかったダムや発電所なども、観光資源としての活用方法の検討を進めていくという。
同ツアーは、9月27日(木)からJTBホームページと電話で販売を始めた。
□ツアー概要
ツアー名:宮崎県耳川水系 ダム・発電所ツアー
見学個所:九州電力 上椎葉ダム・発電所ほか
旅行代金:大人1人 4万9千円
出発日:2018年11月23日(金・祝) 1泊2日
募集人数:先着25人(ただし、18歳以上に限る)
申し込み先:「たびーと」
または、JTB宮崎支店 電話:0985-29-3511(平日午前9:30~午後5:30)
□ツアーのポイント
通常は一般客が見学できないダムや発電所内を、九州電力社員が案内
◆ダムの巡視点検作業を体感できる「上椎葉ダムキャットウォーク」の歩行体験
◆今しか見られない工事中のダムや発電設備の見学
◆ダム巡視点検通路(キャットウォーク)などでドローンによる記念撮影
(ダムカードとともに撮影した写真をプレゼント)
※記念撮影は気象状況により実施できない場合あり。
耳川水系は、日本初の大規模アーチ式ダムである上椎葉ダムをはじめ、登録有形文化財・近代化産業遺産でもある塚原ダムなど特徴的なダムが複数あるほか、山須原ダムや塚原発電所など工事中のダムや発電所もあり、水力発電の見どころが豊富な水系だ。
□ツアーでめぐるダム・発電所
上椎葉(かみしいば)ダム・発電所
上椎葉ダムは、宮崎県椎葉村にある昭和30年に建設された高さ110㍍の日本初の大規模なアーチ式ダムで、ダム湖はダム湖百選のひとつ。同ダムの水を利用する上椎葉発電所は、最大約9万㌔㍗の電気をつくることができる。
塚原(つかばる)ダム
宮崎県諸塚村に昭和13年に建設された高さ87㍍の重力式ダム。建設当時は東洋一の高さを誇り、万里の長城のような小塔や意匠を凝らした欄干など、戦前に建設されたダムとしては、デザイン性に富んでいる。国の「登録有形文化財」に登録、経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されている。
工事中のダム・発電所
山須原ダム(諸塚村・美郷町)は現在ダムの改造工事中で、今回新たに据え付けるゲートは、ラジアルゲートの中では面積が日本最大のものになる予定。改造工事のため仮のゲートを設置し、工事箇所周辺に河川の水が流れ込まないよう、水を堰き止めるとともに、洪水時には安全に水を流せるようにしている。ツアー期間中は、新ゲートと仮設ゲート2つの設備を同時に見学できる。
塚原発電所(諸塚村)は、設備の老朽化に伴い、既設発電所の隣に新しく発電所を建設中であり、新旧建屋や水圧鉄管が並び立つ光景は、工事期間中しか見られない。工事完了後には見学ができなくなる設備も見学できる予定。