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出入口観光の中心  熊本へ 行政と連携し地域素材を商品化 九州産交ツーリズム

2018年12月4日
九州支局:有島 誠

2018年12月3日(月)配信

来年9月上旬誕生の大型複合施設

 九州産交グループ(熊本県熊本市)の旅行会社・九州産交ツーリズム(小髙直弘社長)が、九州の中心地・熊本の立地を活かした観光プラットホーム事業を加速させている。

 同グループはバスやフェリー、物流、観光施設、空港に加え、熊本市内の熊本交通センター跡地に来年開業する大型複合施設「桜町再開発商業施設」の事業会社も抱え、「熊本・九州・日本一ゲートウェイ構想・ハブ&スポーク」を掲げる。

 そのテーマの核になるのが「出入口観光の中心熊本へ」。桜町を中心に県内はもとより、九州各県とバスを中心としたあらゆるアクセスで結び、阿蘇くまもと空港やJR熊本駅、海外のクルーズ船が寄港する八代港ともつないでいく。

 同社のプラットホームでは、ハブ&スポーク構想を具体的に実現していく。県内の行政・観光協会などと連携し、地域のそば打ちや乗馬体験などの観光素材を活かし、ガイドの育成、2次交通の整備など行い、着地型商品として、国内外の旅行会社に旅行商品化・販売を働きかける。

 さらに旅行会社の手配、精算もフォローする。すでに熊本県では、観光プラットホームを運営し成果を上げている。

 また、同社独自の商品も造成。県内や隣接県を結ぶ路線バスを利用の着地型旅行商品「路線バスの旅」(通称・ロバの旅)を4月1日から発売。月間平均1千人に達するほどのヒット商品になっている。

 毎日出発(一部除外日あり)で、1人から参加でき、予約受付が前日まで可能というのが、直近で予定を組む個人旅行者に人気の理由だ。同社によると、他県のバス会社や観光行政からのヒアリング、問い合わせも多いという。

ロバの旅パンフレット

 このほか、外国人も簡単に参加できる観光バスを使った旅行プラン「カバの旅」も10月からスタートさせた。

 同社では本社ビル内に中韓台米4カ国語にも対応したコールセンターも設置し、海外客利用も強化している。すでにロバの旅の4割が海外客という。

 さらに物流マーケットと商品開発を行う事業会社も立ち上げ、地域特産物を商品化・流通させる成果も上げている。

 来年9月上旬に開業の桜町再開発商業施設は、商業施設やバスターミナル、公益施設(ホール)、ホテル、映画館、住宅などが一体となった巨大複合施設。バスターミナルを発着するバス台数は1日4300台と想定する。

 バスターミナル直結の2階には、国内最大級のインフォメーションセンターも設置予定。観光案内やバス乗車券、チケット販売、両替、イベントステージ、旅行会社、カフェなど多機能なトラベルコミュニティスペースが誕生。ハブ&スポーク構想の核施設となる。

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