「日本の温泉文化を無形文化遺産に」 日本温泉協会90周年記念式典開く
2019年7月2日(火) 配信
日本温泉協会(笹本森雄会長、1259会員)は6月25日(火)、鹿児島県・指宿温泉の指宿白水館で創立90周年記念式典を開いた。日本の「ONSEN」文化を世界に発信する事業の一環として、100周年を前に、「日本の温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録」を目指すことを確認した。
笹本会長は「今年12月4日に90周年を迎える当協会は、温泉の調査と研究、温泉資源の保護、健康増進や観光資源の開発などに取り組んできた」と歴史を振り返りながら、「関係機関と連携しながらさらなる発展を目指していく」とあいさつした。
2019年度の会員総会では、群馬県で温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けた活動の発起人・岡村興太郎常務副会長が登壇。日本の温泉文化を無形文化遺産登録に推進することへの賛同を全国の温泉関係者に求め、承認された。
登録に向けては、課題も山積する。世界中の人々が納得する「日本の温泉文化」の定義の明確化や、国民的な運動の醸成も不可欠となる。日本温泉協会内に登録推進委員会と事務局を設置し、登録に向けた活動方針を協議していくことも視野に入れている。
今年度は、入浴エチケットポスターの販売などで財務改善に取り組むほか、温泉検定の実施で温泉知識の普及と個人会員の拡充を目指す。
なお、来年度の会員総会は6月23日(火)に、北海道・登別温泉で開くことを決めた。