“子ども観光庁長官”任命 訪日誘客 eスポーツを
2019年8月7日(水) 配信
「よろしくおねがいします」――。国土交通省15階にある観光庁のフロアの一角に、「子ども観光庁長官」たちの元気な声が響いた。同庁は8月7―8日の「子ども霞が関見学デー」に合わせ、恒例の「あつまれ! 子ども観光庁長官」プログラムを行っている。7日には全国から小学校4~6年生の4人の子どもが参加し、長官業務などを体験。記者会見にも挑戦し、eスポーツイベントを活用するなど訪日誘客の施策を披露した。
「観光により日本の文化や歴史を知り、地域でさまざまな体験をしてもらえば、互いの国を知ることで平和に、さらには日本経済の発展にもつながる」。子どもらは観光庁髙橋一郎次長と対面し、観光の意義などを教えてもらった。
髙橋次長から「1日子ども観光庁長官」の辞令を受け取ったあとはフロアの一角であいさつ回りをし、先々で拍手で迎えられた。
記者会見では住んでいる地域で自慢したい点を話したあと、訪日外国人を増やすためのアイデアを発表した。
「日本を紹介する動画を、堅苦しいものではなく、海外でも人気のキティちゃんやマリオを使って定期的にユーチューブにアップしたらいい」。広島県の小学5年生田所愛菜さんは、国内外で認知度のあるキャラクターを使ったコンテンツマーケティングの必要性を語った。
静岡県から来た小学6年生の大羽櫻子さんは、「VR(仮想現実)を使って、昔の生活にタイムトラベルできるような企画を取り入れたらいい」と徳永家康ゆかり地である浜松の歴史資源を利用すべきだと話した。
東京都の小学4年生川端健義くんは「eスポーツなど、世界の人が注目するいろんなイベントをするといい」とMICEの活用を提案。神奈川県の小学6年生岡山琉生くんは「日本古来の文化や建造物を発信していくといい」とした。
会見後、一行は場所を移動し、観光庁のブース出展に協力した北海道観光振興機構とNECの担当者に感謝状を授与。そのあと、子ども観光庁長官たちは進んで名刺交換を行った。
将来の夢を聞くと、田所さんは「キャビンアテンダント(CA)になっていろんな人と日本や海外を旅したい」、大羽さんは「家などをデザインする建築士」と思い思いの将来像を語ってくれた。岡山くんは政治家と答え、「とくに観光に力を入れたい」と大きな夢を打ち明けてくれた。
一方、川端くんは「芸能人になりたい。ヤミ営業せずに、自分の力でみんなを笑わせたい」と会場を沸かせた。