東京・浅草に「変なホテル」 世界初の光のホログラムがお出迎え
2019年8月22日(木) 配信
エイチ・アイ・エス(HIS)グループの「変なホテル」が9月1日(日)、東京・浅草にオープンする。これまでの特徴だった恐竜や人型のロボットがいるわけではなく、世界初の「光のホログラム」がフロントでチェックインを行う。ロビー階にはプロジェクションマッピングによる演出もあり、泊まるだけでなく日本の最新技術を楽しんでもらう狙い。初のスイートルームも設え、変なホテルのさらなる進化を目指した。
ホログラムは忍者と恐竜、執事の3体となる。それぞれ個性のある接客をし、宿泊客は好きなホログラムを選んでチェックインできる。チェックイン対応していないときは、執事は茶を点てるような仕草、恐竜は居眠り、忍者は畳み返しをするなど、客を飽きさせない動きもする。
主なターゲットは外国人旅行者で、宿泊者全体の6割を見通す。ホログラムは日、英、中(簡・繁)、韓に対応。予約タイミングが早い傾向にあることも踏まえ、1年後の予約まで取れるようにした。
今後、2020年以降に開業予定の複数ホテルで今回のようなホログラムを導入する予定だが、ただ物珍しさだけを求めたわけではない。
ホログラムは設備とコンテンツ制作に従来のロボットよりも初期コストがかかる一方、次からはコンテンツ制作費だけでいい。先にソフトのコンテンツを作り、新規開業時にはハードの設備費用のみにすることで、初期コストの圧縮をはかったカタチだ。
プロジェクションマッピングは人の動きに合わせ床面に投影される。映像のなかには、稀に変なホテルのロゴも投影されるという。チェックイン後は、エレベーターホールまでの道しるべも映し出される仕組みで、担当したホログラムによってその模様が変わる演出もある。
ホログラムとプロジェクションマッピングを手掛けたのはDMM RESORTSの映像展示開発部門「Creative Studio Mzo」。8月22日(木)に行われた内覧会で、同部門プロデューサーの酒居慎吾氏は「すべてオリジナルコンテンツとして作った。我われとしても宿泊施設にこのような技術を提供したのは初めて」と語った。
施設そのものにもこだわった。客室タイプはスタンダードからスイートまで全9タイプある。地上12階建て全217室で変なホテルとしては最大客数を誇る。
スイートルームはファミリー(3室)とコーナー(5室)の2つのタイプがあり、一部のスイートからは東京スカイツリーを眺めることもできる。
このほか、2階には朝食レストラン(114席)とラウンジバー(13席)、1階にはコンビニエンスストアも併設する。
なお、変なホテルは今回で都内7軒目、全国で14軒目となった。
□変なホテル東京 浅草田原町 概要
開業日:2019年9月1日
所在地:東京都台東区寿3丁目19番8号
アクセス:東京メトロ 田原町駅2番出口
駐車場:身障者用1台
客室数:全217室