test

海外ロングステイは過去最高の162万3千人 「ロングステイ調査統計2019」を発表 ロングステイ財団

2019年11月11日
編集部:入江千恵子

2019年11月11日(月) 配信

「ロングステイ調査統計2019」表紙

 ロングステイ財団(田川博己会長)は11月7日(木)、ロングステイに関する最新市場動向をまとめた「ロングステイ調査統計2019」を発表した。2018年の日本人の海外ロングステイ人口(推定値)は、過去最高の162万3千人(前年比0.8%増)となった。目的は投資や年金の有効活用などの「資産運用」が増加したほか、「テレワーク」など働き方改革に関連する項目が新しく加わった。

インバウンドロングステイは154万人に

 国内ロングステイは同9.0%減少したものの773万8千人に達し、海外ロングステイと合わせて市場は約900万人規模となっている。インバウンドロングステイ人口(推定値)は153万8540人(同10.3%増)で、6年連続で過去最高となった。

 海外ロングステイの目的として、リタイア後の居場所のほか、疾患リスク対策、趣味、ボランティアなどがある。さらに今回の調査では、「テレワーク」と「ネットワーキング」が追加された。

 東京都内で開いた発表会で動向調査を説明した常岡武事業部長は、新しい目的について、「滞在先で仕事をし、休暇を楽しみ、かつ人脈を広げることに期待する層が増えている」と述べた。

希望先は13年連続で「マレーシア」が1位

 一方で、ロングステイ先として希望する国・地域は13年連続でマレーシアが1位となった。タイ、ハワイ、フィリピンと続き、上位10カ国・地域には共通する要素がある。語学習得などの「学び」と、快適な気候を求める「避暑・避寒」、「資産運用」のいずれか、または複数の要素を含んでいる。これらの要素は、滞在先を選択する際の条件の1つとなる。

 なかでも、「投資・資金管理」目的と回答した人の80.0%は、滞在先にマレーシアを希望している。同様にタイやフィリピンなど、アジア圏を中心に資産運用を目的とする傾向がある。今後、資産運用のために海外ロングステイを選択肢に入れる層は増加するとみられる。

 ロングステイの経済効果については、釧路市(北海道)の例を挙げた。空き家対策から長期滞在者誘致につながった同市は、18年に1353人がロングステイした。1回の平均滞在日数は15.0日で、経済効果は約3億8千万円にのぼる。定住人口に換算すると304人分になる。滞在日数は14年と比較して半減しながらも、消費額は約1.7倍となる調査結果となった。

2019年は「ロングステイ元年」

 常岡事業部長は、定住者と旅行者の消費額を比較した経済効果指数についても説明した。定住者1人は、ロングステイ3人に値し、訪日インバウンド8人、日本人宿泊旅行者24人、バス旅行者75人になるといい、「ロングステイを誘致するのは効果的」との考えを示した。

鶴田雄次郎事務局長

 同財団の鶴田雄次郎事務局長は、「ラグビーW杯で日本を訪れた外国人の中には、ロングステイをしている人もいた。来年は東京五輪もあり、今年は『ロングステイ元年』と捉えている。日本人がロングステイの良さに気づくきっかけになればと思う」と述べた。

 なお、同財団による「ロングステイ」は、現地滞在期間が国内は1週間以上、海外とインバウンドは2週間以上としている。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。