杉乃井ホテル 10日間の全館休業 長期休暇で社員旅行へ
2019年12月18日(水)配信
大分県別府市の杉乃井ホテル(最大収容2900人)は、来年1月14―23日までの10日間、全館休業してのメンテナンス休暇を実施する。
大浴場など設備のメンテナンスを行い、期間中に社員約200人が3班に分かれて、国内外への研修旅行に参加する。
休暇は、現在の人手不足や働き方改革が叫ばれる9年前から「話題性のあるホテルにしたい」と、ホテルメンテナンス期間中に社員旅行を実施してきた。
当初は、5日連続休暇に合わせて実施したが、帰宅翌日から出社では社員の負担も大きいと、休暇を10日間に延長し、今回で3度目となる。
今回の旅行では行き先がラスベガス、ハワイ、東京の3カ所からの選択。海外が5日間で、東京は3日間となる。ハワイ希望が半数と人気。東京は帝国ホテルに宿泊し、一流のサービスを学ぶ。
旅行費用の6割は会社が補助し、4割が自己負担。給与からの10回分割払いという。5年以上勤務のアルバイト、パートも参加対象となる。
同ホテル担当者は「同じ職場でも、部署が違えば話す機会も少ない。旅行先で社員同士の交流ができる。海外では料理のパフォーマンスなど勉強になることも多い」と成果を強調する。
同社では今年50人の新入社員を採用。応募者の多くが「10日間連続休暇」に関心を持っていたといい、人材不足対策や社員の定着率アップなどへの貢献も大きいようだ。