JNTO、19年訪日外客数は前年を上回る見込み 20年は「Your Japan 2020」CPを展開
2019年12月26日(木) 配信
日本政府観光局(JNTO)は12月25日(水)、東京都内で開いた会見で2019年の訪日外客について振り返った。金子正志理事は12月9日(月)時点で今年の訪日外客総数が3千万人を超えたことに触れ、「昨年の3119万人は超える。例年、12月は(訪日外客数の)伸びが良くなる。3150万人までいくのでは」と予測した。
20年の取り組みについては、政府が掲げる訪日客4千万人の目標達成に向け、観光庁とともに誘客プロモーション「Your Japan 2020」キャンペーンを展開することを明らかにした。20年限定で行われる特別プログラムを海外市場に広く発信する。
19年は韓国市場の大幅な落ち込みにより、2カ月連続で総数が前年を下回る月があるなど、影響を及ぼした。だが東南アジア市場や欧米豪市場の好調が続いていることもあり、韓国市場を除いた数は右肩上がりで推移。11月は韓国市場を除く19市場すべてで過去最高を記録し、「増加基調が継続している」(金子氏)とした。
9~10月にかけて開催されたラグビーW杯2019については、南アフリカが前年同期比397.9%増加したのをはじめ、「出場国の訪日客数が同29・4%増加した」と報告。前回のイングランド大会は外国からの観客の半分がロンドンに集中していたのに比べ、日本大会は開催12都市に分散していた分析結果も明らかにした。
20年1月1日(水)から始まる「Your Japan 2020」キャンペーンを前に、JNTOは12月25日(水)から同キャンペーンの特設サイトを開設。国や地方、民間企業などから募集した20年限定で開催される公開展示や体験型メニューなどの中から、40余りのプログラムを紹介している。
また、送客促進を目的とした地域交通の優待やショッピングキャンペーンなどを、民間企業や協会などの団体などと連携して実施する。特設サイトは、トップページからキャンペーンの紹介ページ、主催者のページと移行することができ、「三段階の構造になっている」と説明した。
金子氏は訪日客の誘客について、引き続き「全方位、総力戦で挑む」と述べ、攻めの姿勢に変わりがないことを強調。各方面と連携し、一丸となって訪日客4千万人の目標達成に向け、取り組んでいく。