環境省と連携、役員拡大 19年は26イベント、6500人が参加 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構
2020年2月27日(木) 配信
ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構(理事長=小川正人・ANA総合研究所会長)は2月4日(火)、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で交流会を開いた。冒頭、環境省と連携し、より広く活動をPRするため、役員数を拡大することを発表。森本英香副会長(環境省 顧問)らが新任のあいさつを行った。
同機構の交流会では、クラブツーリズムなどの会員企業や、会員自治体の関係者ら約145人が交流を深めた。「ONSEN・ガストロノミーウォーキング表彰」のほか、個人会員組織ONSEN騎士団の最高ランク「ONSENグランクロワ」の授与式や、成果報告などが行われた。
19年は26回のイベントが開催され、参加者は約6500人を数えた。また、20年はすでに34カ所以上の開催が決定したほか、2月15日には台湾・台中でもイベントが行われた。
涌井史郎会長は、「地方の味わいである温泉と食、文化といったモノが日本の観光の本質。我われと、会員の皆様それぞれがもつノウハウを活用することで、地方が観光によって創生できる」と力を込めた。
一方で「地方の人は自身の土地の価値に気がついていない」と警鐘を鳴らし、「足元に多くの資源があることに気がつき、自らこれを磨き上げ、我われと一緒に国際的に表現できる仕掛けにしていこう」と参加者に呼び掛けた。
新役員は次の各氏。
【副会長】森本英香(環境省 顧問)▽椎川忍(地域活性化センター 理事長)【専務理事】亀澤怜治(前環境省自然環境局長)【理事】霜田正明(クラブツーリズム取締役テーマ別旅行本部 販売促進部長)
□みなこいがグランプリ 4市町村一体で魅力発信
同機構は交流会のなかで、「ONSEN・ガストロノミーウォーキング表彰」を発表した。2019年に開催したイベントの中から、長野県駒ケ根市と宮田村で行われたイベントがグランプリに選ばれた。
「ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 長野・中央アルプス みなこい ~駒ケ根・宮田編~」は、長野県・宮田村と中川村、駒ケ根市、飯島町が共同で昨年11月10日に実施。4市町村を1つの地域としてくくり、共同で地域PRを行った。
なお、みなこいとは、4市町村の頭文字をとった造語。
機構は、「自然と食、地酒、文化、歴史、おもてなしとすべてにおいて考え抜かれた内容」と選考理由を説明。地域への誘客のみならず、連携を強化し、観光を広域で盛り上げることも目的としており、「地域活性化の模範になる」と期待している。
表彰式で駒ケ根市前市長の杉本幸治氏は初開催したイベントを振り返り、「地方創生の新しい形だと感じた」とコメント。「駒ケ根にはビールやウイスキー、ワイン、日本酒、養命酒がある。おいしいお酒が飲めて、長寿が達成できるイベントをこれからも開催するのでぜひ参加してください」とPRした。