映画「『浅田家!』×三重県津市」がロケーションジャパン大賞グランプリ 市民の郷土愛醸成など評価
2021年2月19日(金) 配信
第11回ロケーションジャパン大賞の表彰式が2月18日(木)東京都内で行われ、映画「『浅田家!』×三重県津市」がグランプリに選ばれた。市民の郷土愛醸成と同地への観光誘客に貢献し地域活性につなげたことが評価された。
津市の前葉泰幸市長は、「新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いていた10~11月には、映画を見た人が全国から訪れ、専修寺には例年の3~4倍の入り込みとなりました。今はまたコロナで大変な状況ですが、スクリーンを通じてまちを映し出してくれることが、地域に活力をもたらしてくれるのだと実感しました」とコメントした。
監督の中野量太氏は「ロケハンをしながら、町のにおいを感じました。このにおいがする町に住んでいる人を描けばいいんだな、とすぐに思い浮かびました」と津市の印象を語った。そのうえで、「行く場所、行く場所で撮りたい画が浮かぶことがロケ地の魅力であり、津市の強さ。映画を支える土台はロケ地。津市の皆さんと一緒に大賞をいただけて嬉しいです」と喜びを語った。
同賞は、ロケ地情報誌「ロケーションジャパン」(地域活性プランニング)が主催するもので、①支持率②撮影サポート③行楽度④地域の変化――4つの指標と約6千人の一般投票を基に審査された。今年は、2019年12月~20年10月31日に公開、放送された30作品・52地域がノミネートされた。
同誌の山田実希編集長は、「エンタテインメントと地域のタッグは、さまざまな聖地を生み、このことが日本の元気につながっていきます。また自由に旅ができるようになった際には、受賞作品をもう一度観て、聖地に旅に出てください」と総評に代わりメッセージを発信した。
同日、「ロケツーリズムアワード」の授賞式も行われた。地域大賞には、ロケ地パネルやマップを使ったロケ地ツアーが好評な千葉県茂原市が受賞。企業大賞に選ばれたリーガロイヤルホテル東京は、ロケ実績を活用した情報発信に積極的を積極的に行い、採用活動のPRなど、ロケツーリズムによる企業ブランディングの好事例を生み出したことが評価された。
同賞は、「観光客の増加率、経済効果」や「観光誘客・集客を向上させる取り組みなどを審査し、ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)の会員から選出される。
第11回ロケーションジャパン大賞準グランプリ以下の受賞は次の各作品と地域。
【準グランプリ】 連続テレビ小説「エール」×福島県福島市
【特別賞支持率部門】 映画「糸」×北海道・上富良野町
【特別賞 行楽度部門】 映画「弱虫ペダル」×静岡県浜松市
【地域の変化部門】 映画「星屑の町」×受賞地域:岩手県久慈市