観光型スマートシティ「LINKED CITY」構築へ 国際観光施設協会「スマートシティ研究会」を発足
2021年3月29日(月) 配信
国際観光施設協会(鈴木裕会長)の旅館観光地分科会(川村晃一郎分科会長)は3月25日(木)、観光型スマートシティ「LINKED CITY」構築に向け「スマートシティ研究会」を発足した。地域資源とAI、IoTデジタルオープンプラットフォームによる事業インキュベーションで雇用の創出を目指す。都市と地域、地域と地域をつなげることによる分散型社会の構築を実現させたい考え。軸はワーケーションとビジネスマッチング。自治体と地方民間企業を連携させ、各省庁の助成金も活用し、実現に向けて22の企業が知恵を出し合い共創する。
「LINKED CITY」は、同協会の旅館観光地分科会が研究を進める「町じゅう旅館・ホテル」の考え方を深化させたもの。「町じゅう旅館・ホテル」は、ホテルや旅館で働く人を起点とし、まちの施設やイベント、人をITでつなぎ、地方創生を目指す構想だ。
参加22社は、観光MaaSのプラットフォームの構築(ジョルダンやジョルテ)、地域の人が活躍できるコンテンツ作り(角川文庫やTOSE)、宿のソリューション構築(構造計画研究所やTOA)、自治体のコンサルトブランディング(十勝シティデザインやウエダ本社)を担う。
同日行われた発足会で鈴木会長はLINKED CITYが①観光②教育③モノづくり④働き方⑤医療⑥モビリティーーーの6つのアイテムで構成されると説明した。そのうえで、「観光の語源は、国の光を見ること。日本が見せるべき国の光は、気候や四季折々の美しさであり、各地域には独自の文化や伝統が残っている。しかし活用できているとはいいがたい状況にあるので、これらを国の光として磨き上げ、地域に人を呼び込む」と力を込めた。