旅行者87%がワクチンパスポートに好意的 旅行に関する意識調査(J.D.パワー)
2021年4月21日(水) 配信
顧客満足度調査や消費者動向をリサーチするジェイ・ディー・パワージャパン(山本浩二社長)は4月21日(水)、新型コロナウイルスと旅行意向に関する調査結果を発表した。過去1年間の旅行経験について、2021年は29%(前年は62%)と大幅に減少した。また、ワクチン接種証明となるワクチンパスポートは、旅行者の87%が好意的な姿勢を見せた。
過去1年間に旅行した人に今後6カ月の旅行予定を聞いたところ、69%が「プライベートまたはビジネスでの旅行予定がある」と回答し、前年より11㌽上回った。
一方、過去1年間に旅行していない人は、9割以上が「今後6カ月の旅行予定はない」と回答し、旅行に積極的な層と消極的な層に二極化している傾向が見えた。
旅行しない理由について、「コロナ感染への不安」(54%)や、「収束への悲観視」(42%)があったが、昨年より10㌽ほど減少している。同社は、「新型コロナウイルスの影響が少し薄れてきているようすが窺われる」と分析した。
また、「新型コロナのワクチン接種が自身の旅行頻度に与える影響」については、過去1年間に旅行した層でも「かつてほど頻繁には旅行しない」(48%)と、半数近くが慎重な姿勢だった。
一方で、昨年からワクチン接種が始まっているアメリカでは、30%が「ワクチンがあることで、予定していた以上に旅行ができる」と回答した。
同社はこの結果について、「日本では感染に対する世間の目への意識が強いことから、旅行による感染拡大の不安を除ける公的な証明書があることで、旅行の重要な一押しとなる可能性もある」と期待した。
今回の結果は、20年6月(20~69歳の日本居住者2千人)と21年2月(同、3092人)、21年4月(北米の空港利用者1500人)にそれぞれ実施したインターネット調査を「コロナ禍、コロナ後の旅行」をテーマにまとめた。