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旅行業は16.0% SDGsに取り組む企業の割合が業種別で最低 JTB総研と立教大学調査

2021年6月9日(水) 配信

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 JTB総合研究所(野澤肇社長)は6月8日(火)、立教大学観光学部(小野良平学部長)の野田健太郎教授と共同で、「観光産業におけるSDGsの取り組み推進に向けた組織・企業団体の状況調査」の結果を発表した。

 SDGsに取り組む企業の割合について、旅行業は16.0%と業種別で最低となった。最高の「金融・保険業」は85.7%にのぼり、観光産業と大きな開きがあった。宿泊業は、業種別で3番目に高い43.3%だった。

 SDGsに取り組む効果には、観光産業(旅行業+宿泊業)は「売上の増加」「収益の増加」など、ビジネスのつながりを挙げる傾向がみられた。

 一方、SDGsに取り組むうえでの課題は、全業種、観光産業とも「定量的な測定が難しい(56.6%)」が最多だった。観光業は、次いで「必要な人材が不足している(38.5%)」、「運用する時間的な余裕がない(35.9%)」、「必要な予算が確保できない(35.9%)」の順となり、全業種と比べて大幅に高かった。

 期待する支援策について、観光産業で最も高かったのは「SDGsに取り組む際に利用できる補助金(69.2%)」で、「SDGsに取り組んだ企業に対する認証、認定(61.5%)」と「SDGsをテーマにした地域との連携(61.5%)」が続いた。

 これらの結果から、観光産業の課題は、「人材・時間・予算の確保」が全体より高い傾向にあるとともに、補助金への期待が高いことがうかがえる結果となった。

 調査は、帝国データバンク保有のデータベースから無作為に抽出した全国の企業および関連団体から、郵送で337件、オンラインで503件の合計840件の回答を得た。調査期間は、郵送が2020年12月1~25日、オンラインが20年12月1日~21日1月14日。

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