DMOと施設が連携 観光客の動向とニーズのデータを収集(観光庁)
2021年9月15日(水) 配信
観光庁は9月15日(水)、観光地域づくり法人(DMO)が地域の宿泊施設・観光施設などと連携し、データ収集や分析を行った20年度の実証事業について、成果をまとめた。
20年度はニセコプロモーションボード(北海道)、福島市観光コンベンション協会(福島県)、秩父地域おもてなし観光公社(埼玉県)、下呂温泉観光協会(岐阜県)──の4つのモデル地域で実証事業を行った。
同事業では、DMOが地域全体の宿泊施設数や観光客のニーズなどを把握することを可能とし、データに基づく分析や、戦略策定による旅行消費の増大、リピーターの確保をはかることを目的とする。
データをリアルタイムに収集・分析する仕組みとして、「宿泊データ分析システム」と、「CRM(顧客関係管理)アプリ」を展開した。この2つでどのような観光客が地域に来ているのか、地域に来た観光客がどう過ごしているのかを調べるプラットフォームを形成。観光客の動向やニーズについて、「総合的にデータ収集・分析することで、最適な打ち手の検討につながる」(観光庁)と捉える。
モデル地域のうち、岐阜県下呂市で行われた実証事業では、これまでの経験から地元・岐阜県民の訪問が多いだろうと考え、岐阜県民を対象とした誘客キャンペーンを予定していた。
しかし、実際に宿泊データ分析システムを使い調べたところ、エリア全体では愛知県からの宿泊客が3割強を占めていたことが分かった。
この分析結果に基づき、愛知県民限定プランを造成・販売し、売上増を実現した。このほかの取り組みとして、特定の県民限定プランの実施や、参加形態に応じた料理プランなどが人気を集めている。
CRMアプリを活用した成果事例として、下呂エリアでは、若者観光客をターゲットにしたアプリを開発した。会員登録を増やすべく、開始時に合わせて各加盟店舗が協力し、会員獲得キャンペーンを行った。
アプローチとして、地域全体では入会時に加盟店全店舗で使える500ポイントをプレゼントした。このほか、新規会員を獲得した加盟店には1人当たり100円を付与することで、加盟店にもインセンティブを付けた。
この結果、開始から約2カ月で4000人の会員が集まり、打ち手につなげるべくデータを蓄積している。会員の多い店舗ほど、CPで付与された500ポイントの受け皿として利用される確率も多いことが分かり、会員のみならず、加盟店も㌽流通のメリットを実感できるCPとなった。
すごく無駄
じゃらん、楽天からのデータで何年も前からわかっています