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星野リゾート・星野代表、Go Toに4つの提言 「補助率下げ、長期化を」

2021年10月13日
編集部:木下 裕斗

2021年10月13日(水) 配信

星野佳路代表。訪日外国人の回復には相当な時間が掛かるとした

 星野リゾート(長野県・軽井沢町)の星野佳路代表は10月13日(水)の会見で、再開が見込まれる「Go Toトラベルキャンペーン」について、「旅行代金の50%とした補助率を下げたうえで、外国人観光客の需要回復まで継続できること」など4つの提言を発表した。

 「外国人観光客の回復が見込めないなか、継続性を重視するべき」と理由を語った。

 さらに、急激な回復は、感染拡大につながる可能性があることから、「割合は需要の下支えになる程度に設定するべきだ」と述べた。

 同提言では、「1泊2万円とした金額や旅行代金や曜日によって補助率を変えないこと」も求めた。

 「(昨年Go Toで)お客様への説明に多くの時間が掛かり、生産性が低下した」と強調した。

 昨年Go Toを中断した際も、「事務処理が煩雑だった」ことを踏まえ、宿がワクチン接種歴または陰性証明書などの提示を求めるワクチン検査パッケージを導入し、感染者数が増加しても継続することを提唱した。

 このほか、一部メディアが報じた高級旅館に恩恵が偏っていたことに触れ、「観光地では多くの旅館・ホテルの予約が増加した」と指摘した。

 今後制度を変える際は、「コロナ禍の影響をとくに受けた都市部と、旅行客が大きく減少した沖縄県への補助を拡大してほしい」と要望した。

 今後の訪日外国人旅行客の需要回復として、今年11月に国内のワクチン希望者への接種が完了したと仮定したうえで、「今冬から来春までに一部の国を対象に隔離が解除される」と予測。具体的には、新型コロナウイルス感染拡大防止への効果が日本で発揮されたファイザーとモデルナ製のワクチン接種国としてアメリカとカナダを挙げた。

 一方、コロナ禍前の2019年に訪日客数の約7割を占めていた中国と韓国、台湾、香港では、両社製のワクチン接種者が少ないことから、「相当な時間が掛かる」とした。ただ、「国は大阪府で実施される25年日本国際博覧会までに、4カ国における外国人観光客の隔離を免除しないといけない」と語気を強めた。

 このため、同社は25年ごろまではマイクロツーリズムを含めた日本人客の誘客に力を入れる。このうち、マイクロツーリズムについては「東京都とほぼ同じ1200万人の人口を抱える九州で力を入れる」と意気込んだ。

 今後の開業予定では、11月5日(金)に「OMO5京都祇園」(京都府京都市)、22年1月14日(金)に「界 ポロト」(北海道・白老町)をオープンすると発表した。

 OMO5京都祇園は京都府で3軒目のOMOブランドとなる。

OMO5京都祇園の玄関。コンセプトは「今日は祇園ぐらし」

 「京都はリピーターが多いことから、旅の目的に合ったホテルを選んでほしい」と(同社)語る。

 コンセプトは「今日は祇園ぐらし」。同ホテルは、街の人がお祝いごとで訪れる老舗での買い物とお茶の堪能などを提案する。

 界 ポロトは界ブランドの北海道初進出となる。昨年7月にオープンしたアイヌ文化を発信するウポポイに隣接する。

 コンセプトは「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」。

 大浴場があるとんがり湯小屋では、ポロト湖と一体感を感じながら、美肌効果があるというモール温泉を楽しめる。

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