2024 年10 月31 日(木)配信
最高級豆「パナマ・ゲイシャ」のコーヒーを体験
茨城県やJRグループなどが一体となって取り組む大型観光企画「茨城アフターデスティネーションキャンペーン(DC)」が、10月1日(火)に開幕した。「体験王国いばらき」をキャッチコピーに“想像超え”の特別企画やイベントを展開し、12月末までの3カ月間、茨城の魅力を全国に向けて発信する。これに先駆け、9月18日(水)~19日(木)に茨城ならではの珠玉の体験企画の一部を体験できるデモツアーを実施した。
はじめに、彩り豊かな花々が四季を通じて楽しめる「国営ひたち海浜公園」(ひたちなか市)に向かった。10月上旬から下旬にかけて、約4万本のコキアが真っ赤に染めるみはらしの丘がフォトスポットとして人気で、紅葉の見ごろに思いを馳せながらグリーンライム色のコキアを観賞した。
園内の森の中に静かに佇むカフェテラス「記念の森レストハウス」では、ひたちなか市に本店を置く「サザコーヒー」によるデモンストレーションが行われた。アフターDCの体験企画として、サザコーヒーのトップバリスタが淹れる世界一のコーヒーと朝食を楽しむプランを販売したと紹介。実際に最高級豆「パナマ・ゲイシャ」のコーヒーを淹れ、参加者は香りと味を楽しんだ。
□ ランチとブーケ作りウイスキーの試飲も
ブーケ作りをレクチャー
次に、県花のバラが900種以上3万株も植栽される「いばらきフラワーパーク」(石岡市)を見学した。バラに囲まれた温室レストラン「ローズファームハウス」で、地元の食材を使った「束ランチセット」を満喫。花束に見立てたブーケサラダや野菜本来の旨味を煮出したスープ、弓豚肩ロースのグリエなど見た目も華やかなプレートランチを五感で堪能した。
同園は、自分で摘み取ったバラや季節の草花を使ったブーケ作り体験も行っている。参加者は講師であるフローリストと共に庭園で花摘みを楽しみ、それぞれブーケ作りに没頭していった。
八郷蒸留所の熟成庫
その後、車で約5分の「木内酒造 八郷蒸留所」(同)に移動した。清酒「菊盛」の蔵元であり、独自の酒造りに挑み続ける木内酒造による「日の丸ウイスキー」の製造拠点。自社の製麦工場で加工した穀物を糖化、発酵、蒸留、熟成といったウイスキーの製造工程を見学できる。巨大な発酵樽やポットスチル(蒸留器)、さまざまな種類の樽を積み上げた熟成庫などを巡った。
敷地内のビジターセンターで、ウイスキーの樽のチップを使って燻製した自社製の生ハムやベーコンと共にウイスキーを試飲。商品は店内に併設するショップにて購入でき、買い物も楽しんだ。
夕方、今年7月にグランドオープンした「亀の井ホテル筑波山」(つくば市)を訪れ、新設した絶景ラウンジやビュッフェレストランを見学。2023年4月にリニューアルした「ホテル一望」(同)に宿泊し、茨城の食材を使用した彩り豊かな料理と、隣接する日帰り温泉「つくばの湯」により、大自然でリラックスした時間を過ごした。
□ 笠間焼体験や酒蔵と、外国人が営む盆栽園
久野陶園の陶芸体験
2日目は、笠間焼発祥の地とされ、250年の歴史を持つ「久野陶園」(笠間市)で、地元陶芸家から行程の解説を受けての陶芸体験を行った。
笠間土の粘土の塊が用意され、両手に体重をかけて練り込み、土台用に一部を切り出して円形に整える。残りの粘土を紐状にして、それを円形の土台にあわせて段々に積み上げ成形していく、初心者でも簡単な手びねりという技法を体験した。今回の作品は陶芸家らにより窯焚きし、約1カ月後に参加者へ発送する。
昼は、江戸末期創業の歴史があり、つくばの代表銘柄「男女川」を造り続ける「稲葉酒造」(つくば市)を見学。スパークリング「あわい恋」に加えて、アフターDCの体験企画「常陸乃国極上グルメ堪能ツアー」で提供するコース料理を試食した。江戸前鮨のほか、常陸牛の網焼き、地蛸のやわらか煮、伊勢海老の塩麹焼きなどの地元食材を使った料理を味わい、地酒とのマリアージュを楽しめる体験に期待を寄せながら、より深い日本酒の世界を堪能した。
盆栽を説明する職人のジョーンズさん
最後に、外国人オーナーが営む盆栽園「Tree House Bonsai(ツリーハウスボンサイ)」(阿見町)を訪問。埼玉県さいたま市内の盆栽園で5年間の修業を積み、プロの認定を受けた盆栽職人のアダム・ジョーンズさんが設立し、文化間の架け橋となっている。
ジョーンズさんは盆栽のあらゆる美しさを味わってもらおうと、ワークショップや季節限定の集中コースなどを用意し、国内外の来訪者に盆栽の歴史や技術、手入れなどを教えている。
アフターDCの体験企画では、11~12月にかけて2泊3日の盆栽修業ツアーを実施している。
□ デモツアーの体験取材動画
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