震災復興セミナー開く、全旅連青年部東北ブロック

講演する野澤幸司氏
講演する野澤幸司氏

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部東北ブロック(一條達也ブロック長)は4月27日、宮城県仙台市で「東日本大震災復興セミナー」を開いた。講師には、新潟県中越地震と中越沖地震の2つの震災を乗り越えた新潟県旅館生活衛生同業組合の野澤幸司理事長を迎えた。震災直後から復興に至るまでのプロセスを、野澤氏自身の経験を踏まえて語ってもらい、ヒントを得ることが目的。

 野澤理事長は新潟県は旅館3団体が統合していたことで、情報や行動を一元化できたメリットを強調。「全旅連、日観連、国観連の旅館3団体が情報を共有化し、県との連携などにより、官民が一体となった観光戦略会議などの大きな組織を作ることが大切」と語った。

 マスコミへの対応としては、「報道のタイミングもある。女将さんが行動することでマスコミに取り上げられる確率は高まる」とアドバイス。放射能に関しては「さまざまな見解があり、自分自身でしっかり勉強することが必要」と述べた。

 続いて、佐藤勘三郎全旅連東北ブロック長が東北ブロックとしての方向性を講演。「地震・津波と放射能の問題は別で考えるべき」としたうえで、「現状ではホテル・旅館の全容がまったくつかめていない。まずは、具体的な被害数値を出すことが重要」と述べた。融資対策に関しては、福島原発被害に対しての特別融資や金利の免除、セーフティーネット貸付などを要望していくとした。風評被害に関しては安全性アピールの情報発信、国や東京電力への施設補償などを要望していく考えを示した。

 パネルディスカッションでは、野澤、佐藤両理事長のほかの佐藤信幸全旅連会長、青年部東北ブロックの熊谷立志青年部東北ブロック直前ブロック長、幕田勝浩青年部福島県部長らが登壇し、意見交換を行った。

食べて被災地を応援、農業支援2000プロジェクト

築地にて武蔵丸親方が塩ちゃんこを販売
築地にて武蔵丸親方が塩ちゃんこを販売

 被災地の生産者を支援する農業支援2000プロジェクト。全国の農産物直売所などのネットワークを活用して、安全性が確認された農産物を販売し、被災地農家の生産活動を支える。4月16、17日、長野県安曇野市の農産物直売所で福島県産の農産物販売支援から始まった同様の取り組みは、ゴールデンウイークにかけてさまざまなチャリティーイベントとして全国に広がった。各会場は「食べて応援できる」と多くの人が訪れた。農産物の完売も続出するほどの盛況ぶりで、被災地の生産者を元気づけた。

 4月16、17日、安曇野市内で「千年の災害に負けない農業支援プロジェクト」が行われた。プラザ安曇野など5カ所の農産物直売所特設会場で、福島県産の農産物、加工品を販売。福島からも生産者や直売所経営者、地産地消シェフなどが参加し、売り子として店頭に立った。イベント2日目の昼にはすべての商品が完売。売り上げは102万8555円に上った。

 会場を訪れた人からは、「福島がんばれ、と願うしかできなかったが、野菜を買うことで応援できてうれしい」「安全なのはわかっているから風評被害に負けないで」といった声が福島県の生産者にかけられた。生産者の1人は「このタイミングで福島のものを販売してくれることがありがたい。本当に売れるのかという心配があったが、このイベントで消え去ったような気がする」と語った。

 4月30日、NPO築地食のまちづくり協議会などが中心となり、東京・築地の波除通りイベント特設会場で、築地チャリティーイベント「がんばろう日本!元気を出そう!築地から」が開かれた。500円ワンコイン市では、築地場外市場各店の選りすぐりの逸品が集結。売り上げは全額義援金として被災地へ寄付された。チャリティー塩ちゃんこコーナーには武蔵丸親方が登場。自ら販売も行い、多くの来場者を引き付けた。そのほかタレントのヨネスケ師匠や元バレーボール全日本代表の益子直美さんなど各界の著名人が応援に駆け付けた。

 被災地支援コーナーでは、福島県の「素材広場」、栃木県の「秋山農場」「蕎楽しらさぎ」、岩手県陸前高田市の「田舎のごっつお」、茨城県常陸太田市、坂東市、千葉県旭市などが出店。農産物などの販売を行った。

被災地支援コーナーにヨネスケ師匠(築地)
被災地支援コーナーにヨネスケ師匠(築地)

 長い歴史を持つ築地市場のなかで直産販売が行われたのは初。築地は関東大震災後に自然発生的にできた市場でもあり、「産地があっての築地」と築地市場の店主たちが考え、今回初の産直イベント実現となった。

 ゴールデンウイーク期間中の5月4、5日は、東京都・葛西臨海公園で「農業支援2000プロジェクトin葛西」が開催。福島県から南相馬・相馬市の生産者、会津若松市の「素材広場」「山際食彩工房」、茨城県から「ファーマーズマーケットほくそう」、特用林産振興会、栃木県から「マルシェ栃木」の生産者などが出店した。20人の野菜ソムリエも販売をサポートし、野菜にひと手間加えた試食を出すと、売り上げも一気に伸びた。

 そのほかGW期間中に、「ふらっと美山」(京都府南丹市)、「道の駅かなん」(大阪府河南町)、「道の駅クロスロードみづき」(広島市尾道市)などで被災地の応援販売も行われた。全国各地に支援の輪は広がりを見せている。

 被災地の生産者、直売所組織と全国の直売所など販売先を結ぶコーディネート役を担うのが都市農山村漁村交流活性化機構。通称、まちむら交流きこう。髙橋正夫プロジェクトきこう部長はイベントについて「なんとか被災地を助けたいという、明確な目的意識を持った方に買いに来ていただいた。完売するところもあり、反響は大きかった」と語る。

 まちむら交流きこうは、市と農山漁村の交流を推進する、農林水産省の外郭団体として半官半民の立場にある。「農業支援2000プロジェクトは、公的な応援がないと難しい。まちむら交流きこうは、全国の直売所との関係は長く、生産者と直売所、個人と個人を仲介するのに向いている。農林水産省をはじめ、各県の農政局などの担当者との調整役もできる」と話す。

 同機構は、農業支援2000プロジェクトへの賛同者を募集。

 問い合わせ=電話:03(4335)1983。

海外へ日本の安全PR、会員に支援制度情報を

 インバウンド旅行を専門に扱う旅行会社で組織されるNPO法人アジアインバウンド観光振興会(AISO、王一仁理事長、正会員32社、賛助会員70社)は4月21日、東京都内で第1回災害復興対策委員会を開き、東日本大震災・福島原発事故の影響で激減するインバウンド旅行の対応策を協議した。広報・事業サポートチームと復興商品企画・造成チームに分かれて行われた。

 広報・事業サポートチームは、支援制度情報を収集し、会員企業へ発信するほか、雇用・労務管理の助言を行う。訪日客に対する災害発生時の緊急連絡体制も構築する。

 震災後、会員のうち6社は事務所を東京から大阪や海外に移し、ほとんど連絡が取れず、3社は事業を停止。まったく連絡が取れてない。岡本立雄理事は「AISO会員は、社員数20人以内の規模で、オーナー経営者が経営しているところがほとんど。震災の影響で、雇用維持と会社維持はまさに死活問題。人員削減や給与カットを余儀なくされている。この状態が続けば、9月までもたない」と語った。震災後の被害状況については「とくに中国・台湾からの修学旅行、グループ旅行、青少年交流旅行などはゼロになった。震災前は毎日、グループ旅行を受け入れていた会社も現在、まったく機能していない」。

 5月9日には、東京商工会議所で旅行会社を中心とする中小企業を対象に、公的支援制度相談会が開かれた。関東経済産業局や東京都、東京信用保証協会、東京労働局などの担当者が融資、雇用などの公的支援制度について説明、個別相談を受け付けた。こうした支援制度情報も、会員に対して随時、発信していく。

 復興商品企画・造成チームは、被災地以外を優先させ、地域行政や宿泊施設などと連動したインバウンド誘致を行う。「ホテル・旅館、量販店、レストランなど賛助会員から早く震災後の商品を造成してくれという要望は多い」(岡本理事)。

 海外への売り込みについては、原発問題以外の地域は元気で安全であると国の予算を使って、海外にPRしてもらうことを外務省に提案。5月21、22日、東京で開かれる日中韓の首脳会談に合わせて、各国のメディア、現地の旅行会社の方にも来てもらい日本の安全をPRすることなどを提案している。

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岡本立雄理事
岡本立雄理事

「東京電力に抗議文、旅行団体として初」

 AISOは4月25日、東京電力に対し原発事故災害に対する抗議文を提出した。旅行業界団体として正式に行ったのは初。岡本立雄理事は「旅行業界で今回の震災の影響を1番受けているのはインバウンド関係者。福島原発事故の終息までにはもう少し時間がかかるが、今出さないわけにはいかない。まず意思表示を行う」と語った。

 抗議文は、原発事故の影響により、全面的にインバウンド旅行が取り消しとなり、企業として経営存続が困難であることを説明。東京電力に対して、海外に向けての正確な情報の開示、一刻も早い事故処理の完了、海外への「日本の安全宣言」の発信などを求めた。

 今後は東京電力が開設する被害者窓口に被害者申込書を提出、原子力損害賠償を請求する。「東京電力は事故終息に最善を尽くしてほしい。交渉時期については無理な要求はしない」(岡本理事)としている。

旅の力で日本を元気に、旅行業者など1500人集まる

二階会長が冒頭あいさつ
二階会長が冒頭あいさつ

 全国旅行業協会(ANTA)が主催する「国内観光活性化フォーラムin富山」が4月26日、富山市芸術文化センターで開かれ、全国の旅行業者など約1500人が集まった。東日本大震災を受け、「旅の力で日本を元気に」という富山宣言が発表された。

 開会式でANTAの二階俊博会長が登壇し「このような状況だが、沈んでばかりはいられない。皆で立ち上がり東北を応援しよう」と東北への支援を呼びかけ、「風評被害のことばかり言っていても余計にマイナス効果。観光地は立ち直ったというメッセージが必要」と鼓舞した。また、観光庁と相談し中小企業庁へ融資の働きかけをした結果、「文書化はまだだが、昨日の夕刻に、融資決定の方向で進んでいると連絡が入った」と明かした。

 また、来賓の溝畑宏観光庁長官は「笑顔と元気こそが風評被害を吹き飛ばす。今日の会が『観光が日本を元気にする』決起集会になるのでは」と語りかけた。

 シンポジウムでは、溝畑長官が「観光立国の実現に向けた取り組み」について講演し、ANTAの木村茂男副会長が大震災に対する協会の対応を報告。震災で被害を受けた青森・岩手・宮城・福島・茨城・千葉の県支部長が登壇し、支援のお礼や今後への決意を述べた。

 続いて、兼ねてより力を入れている「地旅」の現状と将来について、コーディネーターにまちづくり観光研究所の奥坊一広所長、コメンテーターに全旅の池田孝昭社長を迎え、「土佐の『おきゃく』2011」「天神祭り」「こころの故郷水辺、海辺の原風景を舟とローカル電車で旅をする」の3事例を着地側と発地側それぞれから発表した。

 その後、「被災地域への積極的な送客」や「地域の魅力ある『地旅』を発信し、旅の力で日本を元気に」という富山宣言が発表され、次回開催地の群馬県へ引き継がれた。

 会場内には、県内外の名所や特産品を紹介するブースが設けられ、富山県出身の女優、室井滋さんによるトークショーと北陸・信越をPRする「秘密のケンミンSHOW」も行われた。懇親会には、石井隆一県知事も駆けつけ、情報交換と交流を深めた。

 翌日には、立山・雪の大谷ウォークや世界遺産合掌集落など県内各地をめぐるエクスカーションが2コースに別れて実施された。

仙台・宮城DC決定、2013年4-6月

村井宮城県知事(右端)らが会見した
村井宮城県知事(右端)らが会見した

 宮城県と仙台市、JR東日本は5月9日、2013年4―6月のデスティネーションキャンペーン(DC)を仙台・宮城で開催すると発表した。同地区での開催は08年以来5年ぶりとなる。

 先の大震災により県内各地は今なお厳しい状況にあるが、DCを通し「観光王国みやぎ」の復興の姿を全国に強く発信していく。またこれに向け、観光資源の再生や取り組みを進めていく。

 DCとは、JRグループと自治体、全国の旅行会社などが協力し、一定期間に全国で集中的に宣伝販売が展開される、国内では最大規模の観光キャンペーン。現在、「行くたび、あたらしい。青森」をテーマに青森県で展開している。

No.279 ぼうさい朝市ネットワーク - 災害時は隣から支援

ぼうさい朝市ネットワーク
災害時は隣から支援

 「ぼうさい朝市」は平時から、防災訓練を兼ねて行われる特産品直売展。「救援物資」に見立てた美味しい特産品が全国から集まり、人を呼ぶ。全国各地の商店街をネットワーク化し、持ち回りで開催。そのネットワークが今回の大震災で活きた。混乱する被災地に対して隣から支援。山形県酒田市を拠点として、被災した宮城県南三陸町に、救援物資が届けられた。発案者の1人、早稲田エコステーション研究所の藤村望洋代表研究員に取り組みを聞いた。

【沖永 篤郎】

「顔の見える関係の構築、地域間交流の復活へ」

 「全国から美味しい救援物資がやってくる」。ぼうさい朝市の告知ポスターに書かれてある通り、朝市の会場には、山形県酒田市の芋煮や、鹿児島県鹿児島市の豚汁、長野県飯山市のりんご豚まんなど、救援物資に見立てた全国各地の特産品が並ぶ。この美味しい食べ物にひかれて多くの人が集まってくる。

 地元商店街のメンバーが中心となり販売。町内会や、自治会なども協力する。さらにイベントの趣旨に賛同する、全国の商店街ネットワークのメンバーも参加。イベントはネットワークの商店街の持ち回りで開催し、お互いのまちを行き来しあう。イベントを通じて商店街のメンバー同士が交流。顔の見える人間関係を築くことができる。

藤村望洋氏

 平時のイベントは、各地の特産品を美味しい救援物資として提供。商品を販売するテントは災害時にも使えるもので、この設置、片付けも災害時を意識して行う。そのほかプロの料理人が郷土料理をふるまったり、学生たちが地元の農作物を販売したり、ロックバンドが地震の揺れを再現したりと、企画も盛りだくさん。一般の参加者が美味しく、楽しめる工夫を凝らしながら同時に、防災セミナー、防災訓練を実施する。

 藤村氏は「防災訓練は何回もやらないと、いざというとき機能しない。美味しい朝市を兼ねた防災イベントなら何度開いても楽しめる」と話す。

 

※ 詳細は本紙1419号または日経テレコン21でお読みいただけます。

「原発神話」崩壊――受益者の言葉は疑え(5/21付)

 1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所の事故が発生した。高校生だった私は、放射性物質が日本まで流れてくるという噂を聞き、初夏の澄み渡った青空を眺めながら、恐怖を感じた。原子力発電所という存在を正式に知ったのは、多分その時だろう。

 RCサクセションの忌野清志郎が反原発ソング「サマータイム・ブルース」を唄ったのが1988年のこと。歌詞の一部はこんなだ。
 熱い炎が先っちょまで出てる/東海地震もそこまで来てる/だけどまだまだ増えていく/原子力発電所が建っていく/さっぱりわかんねぇ、誰のため?/狭い日本のサマータイム・ブルース
 所属レコード会社の東芝EMIは、原子炉を供給する東芝が親会社であるため、同曲を含むアルバムを発売中止としたが、忌野清志郎は他社から発売し、ヘルメット姿で強烈なメッセージを浴びせかけた。20年以上経った2011年に、再び「あの歌」が甦ってきた。
 1988年といえば、日本は泡沫経済の狂乱の宴に酔い痴れていた。右肩上がりの経済発展を背景に、日本の技術への信頼は自他ともに揺らぎを知らず、そのなかで着実に「原発神話」が醸成されていった。政と官、利権を持つ産業に加え、高額の報酬を受ける御用学者が「原発安全」を国民に植え付けてきた。国民から、原発の安全性に関する議論も封じてきた。
 しかし、2011年3月11日、「原発神話」は崩壊した。「想定外」という言葉が連発されるなか、日本は世界に冠たる地震大国でありながら、地震に対する安全面の想定がなんと低かったことか。茫然とした。
 事故後、責任の所在も明確ではない。地域における一社独占体制という癒着が生じやすい構造のため、政官産の責任転嫁によって結局、被害を受けた国民に責任が回るだろう。東電の社長と会長が報酬を7200万円から3600万円に半減するというニュースが流れてきた。あんまりフザケないほうがいい。
 「原発がないと電力を賄えない」という。果たして本当か? 「自然エネルギーはコストがかかる」という。本当に本当か?
 原発推進によって目に見えないかたちで利益を受ける人の言葉ではないのか? 確認した方がいい。
(編集長・増田 剛)

訪日外客50.3%増の35万人、JNTO

 日本政府観光局(JNTO)が発表した2011年3月の訪日外客数推計値は、前年同月比50.3%減の35万2800人。月別では09年10月以来、17カ月ぶりに前年同月比減となった。

 東日本大震災の影響を受け、どの国も軒並み訪日外客数が下落した。大震災前(3月1-11日)と震災後(3月12-31日)の数値は、約21万5000人(前年同期比4%増)、13万7000人(同73%減)となった。

 一方、出国日本人数は、前年同月比18.0%減の128万1000人で、10年9月以来6カ月ぶりの減少となった。

女将が観光庁訪問、首都圏キャラバンを実施

女将が観光庁訪問

 山形県のキャラバン隊は4月26、27日の2日間、首都圏の旅行会社やマスコミなどを訪問し、観光PRを行った。県と県内の観光団体が一丸で観光振興をはかる「がんばろう東北・がんばろう山形県」の一環。初日は山形駅でキックオフイベントも行った。

 26日は、やまがた女将会から7人の女将が観光庁の武藤浩次長と山田尚義審議官を表敬訪問し、震災後の状況などを報告した。女将たちは、「東北は苦境になると知恵で乗り切ってきた。工夫しながら、県全体でがんばりたい」と語った。

 武藤次長も「今後はこうしたPRも積極的に行い、発信していくことが大切だ」と激励した。

“エコロジーでエコノミー”「取材ウェルカム宣言」で地域活性化

エ観連の役員の皆さんが本社来訪
エ観連の役員の皆さんが本社来訪

 良質の小旅館で組織される「日本エコノミ観光旅館連盟」(小林照雄会長、49会員)は4月20日、東京都内で総会を開き、今年度から新たに「エコロジーでエコノミー」をキーワードに、会員旅館の豊かな個性と専門性をさらに伸ばしていくことを決めた。

 各宿が「取材ウェルカム宣言」を行い、地域の歴史や文化、自然に精通する小旅館の主人という特性をフルに生かして、取材活動の基地・拠点の役割を果たし、地域の活性化につなげていく考えだ。

 さらに、東日本大震災後の観光振興策として、(1)青森県のアップルジュースを会員全宿で朝食に使う(2)おいしい水をおみやげにする(3)北海道エリアや信州の車山高原などではクーラーのない涼しいECOSTAYを体験してもらう――などのプランを考案中という。