NHKアートに決定、旅行博の委託先

 日本旅行業協会(JATA)はこのほど、2011年の「JATA国際観光会議・世界旅行博(仮称)」の委託先をNHKアート(岡田円治社長)に決定したことを発表した。2006年から実施・運営契約を結んでいた世界旅行博(森谷博社長)との契約が3月31日で終了するため、公開入札を行い、決定した。

 正式なイベント名称は1月中にも発表する予定。

 10年9月に開始した公開入札には世界旅行博を含む5社が応札していたが、10年12月に同社が応札を辞退。これを受け、JATAは4社のうち、メディアとの連携や他のイベントの経験、協賛先の幅広さなどからNHKアートを選出した。単年度の計画で、来年以降は再度検討する。

 JATAの柴田耕介理事長は、今までと同様に業界と一般向けの発信を行うとし、内容については「今までの良さと新しいイベントとしての意識を持つ」と語った。イベントの内容については「これは主観だが、昨年から本格的に実施したBtoBの強化やメディア戦略、異業種とのコラボレーションなどが効果的ではないか」とし、「コンセプトもできるだけ早く決めて発表する」と述べた。

訪日韓国人52%増、中国は16%の減少

 日本政府観光局(JNTO)がまとめた2010年11月の訪日外客数(推計値)は、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の影響を受け、中国が前年同月比15・9%減の6万8500人、中国漁船衝突事件に加え、マニラでの香港人バスジャック事件を契機とした外国旅行の手控えや円高の影響を受けた香港が同14・7%減の2万7400人と大幅に減少した。

 全体では、羽田空港の国際線発着枠拡大や訪日旅行の広告・宣伝効果、景気の回復・好転などにより、同12・4%増の63万5千人と、09年11月以降13カ月連続で前年同月比は増加した。ただし、6月の同59・5%増など大幅な増加を記録していた10年のなかでは増加率が鈍化。11月単月で過去最高だった07年(68万6747人)と比べると、約5万1700人少なかった。主要15市場のうち、タイ、シンガポール、マレーシアは11月単月で過去最高を記録した。

 1―11月の累計数では、前年同期比29・2%増の796万3300人。これまで過去最高であった08年1―11月の累計数(783万7481人)と比べ、約12万5800人多かった。

 方面別では、景気回復や訪日旅行の宣伝効果、航空座席供給量の増加が影響した韓国が、同51・8%増の19万7200人と5割以上の大幅な伸びをみせ、09年11月以降13カ月連続で増加となった。タイは景気回復や航空便拡大、訪日旅行番組の放映効果などにより、32・2%増の1万8900人と、3割強の大幅増。同じく、景気回復や航空便拡大によりシンガポールが同18・8%増の2万3600人となった。そのほかの主要15市場では、台湾が同4・8%増の8万9400人、米国が同2・1%増の5万9100人、豪州が同12・1%減の1万5200人、英国が同1・1%減の1万5100人、ドイツが同19・7%増の1万2500人、カナダが同6・3%減の1万1600人、マレーシアが同14・2%増の1万1100人、フランスが8・6%増の1万1100人、インドが同5・2%増の5400人、ロシアが同11・9%増の5千人。

取得は22.5%にとどまる、時期は7-8月が51.7%に

 日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ、舩山龍二会長)はこのほど、2010年度「1ウイークバカンス」キャンペーンの活動報告を発表した。これによると、最近1年間で「1ウイークバカンス」(有給休暇を合わせた連続1週間以上の休暇)を取得した人の割合は22・5%(前年は22・0%)と、ほぼ前年並みにとどまった。調査は昨年9―11月に「1ウイークバカンス」集中告知キャンペーンとして、TIJ会員会社と協力して旅行関連商品が当たる「クイズ&アンケート」を実施し、1万件を超える応募があり、その内容をまとめたもの。

 「1ウイークバカンス」推進部会(部会長=加藤誠・JTB旅行事業本部法人営業部長兼地域交流ビジネス推進室長)は調査結果について、「取得の定着にはまだ至っていない状況」と捉えている。

 取得時期をみると、7―8月の夏休み時期が51・7%と過半数を占めた。さらに、春休みやゴールデンウイークを含む3―6月(21・4%)を加えると、73・1%と7割を超える。

 一方、「秋休み」や年末年始を含む期間は合計で26・9%と未だ取得が広がっていない状況。ただし、「秋休み」の認知率は61・4%と前年から3・3ポイント増加し、とくに20歳代以下では70%を超えた。

 また、実際に「1ウイークバカンス」の連続休暇を取得するための整備条件については、(1)企業における休暇の制度化(71・2%)(2)連続した休暇の義務づけ(59・0%)(3)「1ウイークバカンス」の世間的な認知(57・8%)と続く。

休暇改革、3月までに修正案、メリット活かしデメリット最小化

 観光庁の溝畑宏長官は昨年12月22日行われた定例会見で、休暇改革について全国を5ブロック以内に分け、まずは先行して秋のみ大型連休を導入する方向で修正案を作る考えを示した。3月の第3回休暇改革国民会議で提案する。

 これまで春と秋に大型連休を作り全国をブロックに分けて休暇を分散化させるたたき台をもとに議論が進められてきたが、12月16日に行われた第2回休暇改革国民会議で出された方向性を踏まえ修正案を作る。具体的には海の日、敬老の日、体育の日の秋の3つのハッピーマンデーを廃止し、秋の新たな大型連休に振り替える。春の大型連休については、「導入を断念したわけではない」とし、今後も地域を限定した実証実験を続ける。休暇改革の具体的な法案提出の時期については政務三役、民主党の判断にゆだねられる。

 12月の休暇改革国民会議において、銀行や中小企業などの団体代表者から強い反対意見が出たことについては、「改革はすべてをプラスにすることは難しい。メリットを活かしながらデメリットをいかに最小化するか。全体として経済や、国民の精神的な豊かさにプラスになるなか、デメリットについてはていねいに説明を続ける」と述べた。

 11月の訪日外客数は、前年同月比12・4%増の63万5千人、1月からの累計は同29・2%増の過去最高796万3千人となった。中国は尖閣諸島問題の影響で同15・9%減の6万9千人となったが、11月末から本格的なプロモーションを再開。「2月の中国における旧正月の数字はいい。V字回復に向けて取り組んでいる」。

 一方で、観光立国推進基本計画のなかで掲げる10年までに訪日外国人数1千万人の目標は達成できないことが確実となった。「達成できなかったことは大変残念。課題、問題のきちんとした分析を行い、来年に向けて努力していきたい」と語り、具体的な方策として通訳案内士制度の見直しによる人材確保、観光のICT(インフォメーション・コミュニケーション・テクノロジー)化、訪日外国人向けの鉄道割引フリー切符の実証実験、旅行ムーブメントの創出をあげた。

 観光のICT化は、国際空港や観光案内所、ホテル、コンビニなど外国人旅行者が集まる施設に無線LANを整備し、無料で利用できる環境を整備する。「外国人旅行者が日本を訪れて一番困難を感じているところ。来年中に最低100カ所は設置したい」と話した。

 旅行ムーブメントの創出については「国民一人ひとりの旅行へ対する意識がしぼんでいくと、観光立国は厳しい。国民をあげて旅行に行くムーブメントを起こしていきたい。来年はこのあたりも力を入れていきたい」と語った。11年は、日本スキー発祥100周年を契機としたスノーレジャーの活性化、国際森林年を契機としたグリーンツーリズムの活性化など、テーマ別に関係団体と一体となり、国内外におけるプロモーションや招請事業などを行う。

2割減も100億円確保、MICE予算は見送り

 昨年12月24日に2011年度政府予算案が閣議決定され、11年度の観光庁関係予算は10年度予算(126億5200万円)比20%減の101億5000万円となった。8月27日にまとめた概算要求では、10年度予算の3%増となる130億8200万円を要求したが、他省庁同様に、行政刷新会議の「事業仕分け」の結果を受けた厳しい予算となった。

 事業別にみると、「訪日外国人3000万人プログラム第1期」事業は、前年度比23%減の86億3400万円。なかでも、13年までに1500万人の目標達成を目指す訪日旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業)は、昨秋の事業仕分けの結果を受け、前年度より約3分の1縮減された60億5500万円となった。そのうち「元気な日本復活特別枠」として計上された1億8500万円は、ビジット・ジャパン事業における最重要地域である中国へ向けたプロモーションに充てられる。

 同じく事業仕分けで予算見送りとされたMICEの開催・誘致の推進事業は、事業仕分けの結果通りで予算認められず。シンガポールや韓国など、国をあげての誘致合戦熱が高まっているなかで厳しい結果となった。ただし、「MICEの活動自体の停止」ではなく、あくまでビジット・ジャパン事業の予算内で行われることになる。そのほか、事業仕分けで廃止と判定された「着地型旅行商品流通促進支援事業」「ユニバーサルツーリズムネットワーク構築支援事業」「スポーツ観光支援事業」の3つは判定結果の最優先を受け見送られた。

 言語バリアの解消など訪日外国人旅行者の受入環境整備事業は、8月の概算要求で2億5100万円を要求していたのに対し前年度の約3・5倍におよぶ6億800万円となった。

 また、「観光を核とした地域の再生・活性化」事業は同18%減の4億7200万円。事業仕分けで半減とされた観光地域づくりプラットフォーム支援事業は、仕分け結果通りの前年比半分の2億7100万円となった。

 そのほか、MICE関連の人材育成も含む、観光立国推進へ必要となる「観光人材の育成」事業には前年度比約4・5倍の2億2100万円。休暇取得分散化導入など「ワークライフバランスの実現に向けた環境の整備」は前年度約3倍となる8200万円。観光が及ぼす効果や影響を明らかにする「観光統計の整備」に同44%増となる4億7500万円となった。

国内宿泊数横ばい、訪日客数990万人

黒須宏志氏
黒須宏志氏

「団塊のリタイア効果は“五分咲き”」

  昨年12月22日に開かれた「第20回旅行動向シンポジウム」で、日本交通公社主任研究員の黒須宏志氏が旅行マーケットの最新動向と11年の展望について講演。国内の宿泊旅行数は横ばいかプラス1%程度の微増、団塊世代のリタイア効果は5分咲き程度と話した。

 団塊世代(60―65歳)男性の勤労状況をみると、完全リタイアした人は64―65歳で48%、63歳で32%、62歳で32%、61歳で31%、60歳で23%となった。逆に未だに週5日以上勤務している人も、64―65歳で22%、63歳で34%、62歳で29%、61歳で31%、60歳で42%と、完全リタイアの割合と同じくらいにのぼることが分かった。黒須氏は「団塊世代のリタイア効果はせいぜいまだ5分咲き」と話した。60代以上の海外旅行者数の動向をみるとリーマンショック後の急激な落ち込みから回復し、右肩上がりで伸びているが、今後もこの傾向は続くとの予想。「団塊世代のリタイアが進む数年後に大きな変化が起きる」と述べた。

 国内旅行市場では、交通機関別の利用動向をみると、高速道路が唯一堅調な伸びをし、09年は高速道路1千円の効果、10年はビジネス需要が増えたことを挙げた。しかし、高速道路の割引や無料化の効果はほぼ定着し、宿泊旅行数は横ばいかプラス1%程度の微増になることを予想。そのほか、レジャー性の旅行意欲が若干弱いマイナス点や、ビジネス性の需要の堅調な伸び、団塊世代の潜在需要が徐々に出てくること、シニア層では旅行日数が漸増する可能性があることなど明るい話題についても触れた。

 海外旅行市場では、10年の旅行者数は前年比7・5%増の1660万人、座席供給量は0・1%増と推計。11年の予想では、同4・2%増の1730万人、座席供給量は3・2%増と強気の予想を述べた。理由としては、レジャー、業務性ともに伸びしろがあり、若年層のマイナスがストップしていることや、羽田国際化の純増分が貢献し、地方マーケットの押し上げも期待できることなどをあげた。ただ、需要の伸びに対し供給量の伸びが抑制的であることをマイナス要因としてあげ、LCCの参入効果については「実際に始まってみないと何とも言えない」と話した。

 インバウンドでは、10年の訪日外客数は前年比26・7%増の860万人と予想し、11年は同15・1%増の990万人と、限りなく1千万人に近づくと予想した。各マーケットの訪日客合計の増減に対する寄与度をみると、10年は韓国の9・3%、中国の6・6%、台湾の3・8%が突出。11年は中国が8・8%となり、インバウンドを引っ張っていくと予想した。

プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選

第36回 プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選発表

加賀屋 31年連続1位
萬国屋は4ランクアップ

 旅行新聞新社が主催する第36回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」、第31回「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」、第20回「プロが選ぶ優良観光バス30選」と選考審査委員特別賞「日本の小宿(にっぽんのこやど)」10施設が決まった。総合100選では、石川県・和倉温泉の加賀屋が31年連続1位に選ばれた。総合と各部門の上位入賞、各賞入選施設を紹介する。表彰式は1月21日、東京・新宿の京王プラザホテルで開かれる。

(本紙2、4、5面に関連記事)

 
 
 

 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」は全国1万7250カ所の旅行会社(本社主要部門、営業本部、支店、営業所を含む)に投票用紙(専用ハガキ)を配布。10年10月1―31日までの投票期間中に「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門で優れていると思われる旅館・ホテル、観光・食事施設、土産物施設、観光バス会社を選出してもらった。12月1日には、旅行業団体関係者や旅行作家、旅行雑誌編集者らで構成される「選考審査委員会」が開かれ、100選ランキングが決定した。

「ホテル・旅館」の総合では、昨年30年連続1位に輝いた加賀屋(石川県・和倉温泉)が今年も1位に選ばれ記録を伸ばした。2位は日本の宿古窯(山形県・かみのやま温泉)、3位は稲取銀水荘(静岡県・稲取温泉)、4位は白玉の湯泉慶・華鳳(新潟県・月岡温泉)、5位は草津白根観光ホテル櫻井(群馬県・草津温泉)、6位は萬国屋(山形県・あつみ温泉)、7位は水明館(岐阜県・下呂温泉)、8位はホテル秀水園(鹿児島県・指宿温泉)、9位はあかん遊久の里鶴雅(北海道・阿寒湖温泉)、10位は指宿白水館(鹿児島県・指宿温泉)となった。1位の加賀屋と2位の日本の宿古窯は第1回から36年連続でトップ10入選。2位の日本の宿古窯は昨年の3位から1ランクアップ、6位の萬国屋は昨年の10位から4ランクアップした。また、新たに8軒の施設が総合100選に入選した。

 部門別では、「もてなし」部門のトップは稲取銀水荘、「料理」はホテル秀水園、「施設」は加賀屋、「企画」は日本の宿古窯が1位を獲得。

 第31回「プロが選ぶ観光・食事施設100選」の1位は浅間酒造観光センター(群馬県・長野原)、2位はザ・フィッシュ(千葉県・浜金谷)、3位は佐久乃おぎのや(長野県・佐久インター)、4位は阿蘇ファームランド(熊本県・阿蘇)、5位は伊達の牛たん本店(宮城県・仙台)、6位はサッポロビール園(北海道・札幌)、7位はマザー牧場(千葉県・鹿野山)、8位はアサヒビール園(北海道・札幌)、9位はSUWAガラスの里(長野県・諏訪)、10位は山一コーポレーション(静岡県・沼津)の順。マザー牧場と山一コーポレーションは初のベスト10入りとなった。

 「プロが選ぶ土産物施設100選」の1位は浅間酒造観光センターで、7年連続で観光・食事と土産物の両部門で1位に輝いた。2位は蔵元 綾 酒泉の杜(宮崎県・綾)、3位は上杉城史苑(山形県・米沢)、4位はえびせんべいの里(愛知県・美浜)、5位はいちごの里(栃木県・小山)、6位はザ・チーズガーデン五峰館(栃木県・那須)、7位は庄内観光物産館ふるさと本舗(山形県・鶴岡)、8位は日光ろばたづけ喜怒川店(栃木県・喜怒川)、9位は庵古堂(群馬県・伊香保)、10位は焼津さかなセンター(静岡県・焼津)が選ばれた。ザ・チーズガーデン五峰館と焼津さかなセンターが初めてトップ10にランクインした。

 20回を迎えた「プロが選ぶ優良観光バス30選」では、はとバス(東京都大田区)が10年連続で1位。2位は名阪近鉄バス(愛知県名古屋市)、3位は名鉄観光バス(愛知県名古屋市)、4位は山交バス(山形県山形市)、5位は三八五バス(青森県八戸市)、6位は日の丸自動車興業(東京都文京区)、7位はアルピコハイランドバス(長野県松本市)、8位は三重交通(三重県津市)、9位は遠州鉄道(静岡県浜松市)、10位は新潟交通観光バス(新潟県新潟市)が上位入選を果たした。

 

※ 詳細は本紙1407号または日経テレコン21でお読みいただけます。

2011年「100選ランキング」発表

 2011年「100選ランキング」を発表しました。当ホームページ上段リンク「ホテル・旅館100選」からご覧いただけます。

 株式会社旅行新聞新社が主催し、社団法人全国旅行業協会(ANTA)ならびに社団法人日本旅行業協会(JATA)後援による第36回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」、第31回「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」および第20回「プロが選ぶ優良観光バス30選」は昨年10月1日から投票を開始し、10月31日をもって終了いたしました。全国の旅行会社の皆様には多大なるご協力をいただき、誠にありがとうございました。この場をお借りして厚くお礼申しあげます。
 投票は例年通り旅行行1種、2種、3種の登録を持つ全国の旅行会社を「有権者」として本社、本社主要部門、営業部門、支店、営業所などに投票案内を掲載した「旅行新聞」とその投票用紙(専用はがき)を直接送付して行いました。送付枚数は1万7250通です。
 有効票を厳正に集計したものを昨年12月1日に開いた「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選選考審査委員会」(会場=東京・浜松町東京會館)に提出し、第36回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の「総合100選」ならびに選考審査委員特別賞「日本の小宿」を選出しました。その後、「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門別の100選、ならびに第31回「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」、「第20回優良観光バス30選」についても集計した結果を踏まえ、それぞれ決定いたしました。なお、表彰式・祝賀パーティーは1月21日、京王プラザホテル(東京都新宿区)で開きます。

■100選ランキングの旅行商品等へのご利用について

 弊社が主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選のランキングを旅行商品等で活用される場合はイベントロゴの提供、主催者(当社)名の表記のお願いなどをご案内しております。電話03-3834-2718 または電子メールryoko@ryoko-net.co.jp 旅行新聞新社:100選担当までお気軽にお問い合わせください。

 

ミキ・ツーリストが大賞、カップル賞は大和田夫妻

受賞者一同

 日本外航客船協会は12月16日、「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2010」の授賞式を日本海運クラブ(東京都千代田区)で行い、グランプリに輝いた「レジェンド・オブ・ザ・シーズで航(い)く 上海・韓国周遊クルーズ」のミキ・ツーリストとロイヤル・カリビアン・インターナショナルなどが表彰された。

 「レジェンド・オブ・ザ・シーズで航(い)く 上海・韓国周遊クルーズ」は、米国クルーズ船社が運航する7万総トンの「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」による、初めての日本発着クルーズで、2航海で日本人3200人が乗船。「クルーズ=高額」のイメージを払拭する低価格設定でハイ・クオリティをキープし、カジュアル・クルーズを広く知らしめ、市場拡大に貢献した点が高く評価された。

 ミキ・ツーリスト執行役員の飯尾功氏は「2010年はクルーズ年。この賞は旅行会社の皆様の尽力のおかげ」と喜びを語り、「11年も同じコースで計3本、4800人に乗船いただく」と意気込みを述べた。また、ロイヤル・カリビアン・クルーズ本社営業本部のラマ・レバプラガダ副社長からは「日本市場のクルーズ振興には思い入れがあり、今回の受賞は非常に意義深い」とのコメントが寄せられた。

 ベストクルーズ・カップル・オブ・ザ・イヤーには、日本を代表する港町に生まれ、今も港町横浜で暮らす大和田伸也、五大路子夫妻が選ばれ、「忙しくてまだクルーズは経験していないが、夫婦でゆっくりと船の旅をしたいと思っていた矢先にこの賞をいただいた。近いうちに実現したい」と喜びを語った。

 そのほかの受賞は以下の通り。

【優秀賞】
「ぱしふぃっくびいなす 人道の港クルーズ 利尻・礼文島チャータークルーズ5日間の旅」読売旅行近畿営業本部、農協観光関西統括事業部、敦賀市、日本クルーズ客船▽羽田就航記念特別企画ANA利用「『サファイア・プリンセス』で巡る メキシカンリビエラクルーズ11日間」阪急交通社九州営業部、全日本空輸(ANA)、クルーズバケーション

【特別賞】
グローバルユースビューロー▽輪島市

 

羽田、国内線利用料値上げ、「1人170円」にJATA反発

 日本空港ビルデング(鷹城勲社長)は12月14日、羽田空港の国内線旅客の施設利用料を2011年4月1日から、1人170円に値上げすると発表した。現在の100円から70円の値上げ。3歳以上12歳未満は50円から80円になる。国土交通省は12月9日に上限変更認可申請を受け付け、国土交通大臣が14日に認可した。

 これを受け、日本旅行業協会(JATA)の柴田耕介理事長は12月15日の定例会見で「一般利用者としても、旅行会社としても値上げの理由が分からない」と反発。申請を行っていたことも明らかになっていなかったため、「唐突で短期間でのことだった」と驚いたという。

 値上げについて、日本空港ビルデングは、第2旅客ターミナルビル増築と第1ターミナルビル改修工事に係る費用の回収が目的だと発表している。柴田理事長は「デフレの時代に投資費用の回収を、即座に転嫁するのはどうかと思う。上げ幅の圧縮か現行のままを求める」とし、JATAでは近々に同社を訪れる予定だと語った。長谷川和芳事務局長は「70円といえども影響は大きい」とし、上期の商品造成時期のタイミングの悪さや事前説明がなかったことなどを指摘した。