30段、1千体の雛人形、1月20日から(須坂アートパーク)

世界の民俗人形博物館「三十段飾り千体の雛祭り」 (昨年のようす)
世界の民俗人形博物館「三十段飾り千体の雛祭り」
(昨年のようす)

 長野県・須坂市の須坂アートパークでは、来年で10周年を迎える「三十段飾り千体の雛祭り」を世界の民俗人形博物館と須坂版画美術館の2館で、2016年1月20日―4月17日まで開く。期間中無休。世界の民俗人形博物館では、高さ6メートル、30段飾り豪華絢爛1千体の雛人形が来館者を出迎える。隣接する須坂版画美術館にも雛人形が飾られ、歴史的建物園に飾られるお雛様と合わせて、全体で約6千体の雛人形が展示される。

 開館時間は午前9時―午後5時(最終入館は午後4時30分まで)。入館料は500円(須坂版画美術館との共通券)、中学生以下無料。20人以上で団体割引あり。

 なお、須坂版画美術館と歴史的建物園では5月8日まで展示する。

 期間中の3月3日―4月3日には「お雛様なりきり体験」を開催する。小学生程度を対象に、着物を羽織ってお雛様になりきる体験イベントで、豆雛さがしなどを実施する。午前の部が午前10時―10時30分、午後の部が午後2時―2時30分まで行う。

 問い合わせ=世界の民俗人形博物館 電話:026(245)2340。

旅行会社向けモニターツアー、きらきら羽越

荻原さん(左)と田村さん
荻原さん(左)と田村さん

 日本海きらきら羽越観光圏推進協議会から荻原直さん(山形県庄内町)と田村清洋さん(新潟県関川村)が11月26日、本紙を訪問し、旅行会社などを対象にしたモニターツアーを紹介した。

 ツアーは商品造成の下見などに利用できる。圏内2つ以上の市町村を視察することなどが条件。交通費、宿泊費、食費、体験料を協議会が負担(1人当たり10万円以内)する。

 観光圏は新潟県村上市から山形県庄内地方、秋田県にかほ市までの日本海側10市町村で構成している。

 問い合わせ=電話:0235(66)5492。

震災から4年9カ月―岩手県陸前高田市と宮古市田老地区を取材― (11月9―10日)

生命と防災の“学びの場”に

 2011年3月11日に発生した東日本大震災からまもなく5年を迎えようとしている。復興が遅れる一方で、震災の風化は進んでいる。そのなかで、被災地は「生命の大切さ」や「防災」「まちづくりの復興」などさまざまな“学びの場”を提供している。11月9―10日に、復興の最前線、岩手県陸前高田市と宮古市田老地区を訪れた。語り部ガイドが伝えたい真の想いや、未来への「希望」など、現場の声を届ける。
【増田 剛】

「奇跡の一本松」の沖で新たな防潮堤が作られている
「奇跡の一本松」の沖で新たな防潮堤が作られている

陸前高田市、“もの言わぬ語り部”残すべき

 震災で甚大な被害を受けた陸前高田市には、今も全国から「陸前高田で何かしたい」という気持ちを持って多くの人々が訪れる。そんな人々の来訪の窓口となって「陸前高田をもっと深く知ってほしい」と、同市観光物産協会は14年4月に「まるごとりくぜんたかた協議会」を設立した。「応援されるだけではなく、訪れてくれた方々に『確かな価値』を提供していこう」との思いから、震災と復興を伝える「語り部ガイド」とともに、震災遺構を目の当たりにして“防災意識の大事さ”を学んだり、ゼロからのまちづくりの過程を見学しながら“復興とは何か”を考え、そして“生命の大切さ”までも考える機会を与える場となっている。

 震災から5年近くの月日のなかで、まちは日々姿を変えている。被災した建物の多くは取り壊され、わずかに保存が決まった震災遺構が残る風景。平均10メートルのかさ上げ工事のため、重機が山を削り、土砂を運ぶベルトコンベアが中心部の空中で稼働していたが、そのコンベアも撤去されようとしている。また、市内には5・5メートル、12・5メートルの巨大な防潮堤の建設も進められており、復興の最前線を体感することができる。

 陸前高田観光ガイドのガイド部会長の新沼岳志さんは14・5メートルの印が津波到達の高さを示す震災遺構「道の駅陸前高田松原」の前で「日々、我われが体験した震災について語っているが、時が経てば体験者は減っていく。『もの言わぬ語り部』を残しておかなければならない」と強調する。「明治29年、昭和8年、昭和35年の津波のときも何も残してこなかった。書物やDVDで記録しても平時には誰も見ない。見たくなくても毎日目に映る震災遺構こそが訴える力になる。何も残せなかった地域は次第に人々が訪れなくなっている……」と話す。「時とともに訪れる方々のニーズは変わる。ガイドも震災の話だけでなく、『被災地では今このような問題が起こっている』など、ソフト面の話を中心にしている」と語る。

 問い合わせ=陸前高田市観光物産協会 電話:0192(54)5011。

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津波で4階まで浸水した「たろう観光ホテル」
津波で4階まで浸水した「たろう観光ホテル」

宮古市田老地区、「防災の町」世界に向けて発信

 宮古市田老地区は“万里の長城”の異称を持つX型の高さ10メートル、全長2433メートルの二重防潮堤があまりにも有名だ。しかしながら東日本大震災では、181人という大きな犠牲者を出した。

 現在、無残に壊れた防潮堤の沖合70メートルに、高さ14・7メートルの新しい防潮堤の工事が始まっている。4階まで浸水した「たろう観光ホテル」も震災遺構として宮古市が保存することが決まった。

 さまざまな震災遺構が残る田老地区は「防災の町」として認知度を広め、日本全国、世界中から多くの人々が訪れる。宮古市も防災意識を高めてもらおうと、「学ぶ防災」として多様な案内コース・プログラムを用意している。

 田老には高齢者もスロープや階段で高台に逃げやすいように避難道がたくさんあるのが特徴。また、今回の災害で水門作業をしていた消防団が逃げ遅れ犠牲になったことを教訓に、津波到達予想時刻の10分前までに作業を終わらせるルールなども新たに整備された。

 宮古観光文化交流協会に6人在籍する“学ぶ防災ガイド”の佐々木純子さんは「時間稼ぎのための防潮堤がいつの間にか過信になっていたのかもしれない。人間は自然災害には勝てない。100年経っても“逃げること”。少しずつ逃げなくなる意識が恐い」と語る。現在も多くの行政や企業・団体のリーダー研修などで田老を訪れる。

 問い合わせ=宮古観光文化交流協会「学ぶ防災ガイド」 電話:0193(77)3305。

地元の食材を提供「渚亭 たろう庵」

 被災したたろう観光ホテルは宮古市に無償譲渡し保存が決まったが、同ホテルの松本勇毅社長は今年6月、田老の高台に新たに「渚亭 たろう庵」を開業させた。全13室で関西や中四国、九州からも多く訪れ、稼働率は90%を超える超人気宿となっている。アワビやワカメをはじめ、地元の豊富な魚介や野菜を洋食のシェフと和食の料理人が提供する。松本社長は「震災後も以前と変わらず魚は獲れる。加工工場ができ、付加価値を付けられると、さらにブランド化され、大きな可能性を感じる」と未来に期待を抱いている。館内では、松本社長がたろう観光ホテルの6階から撮影した、インターネットでも配信されていない津波の映像を見ることができる。

 問い合わせ=渚亭 たろう庵 電話:0193(87)2002。

 田老地区はまちづくりのビジョンも描かれている。過去何度も津波被害を受け、将来も津波が訪れることが確実なまちであるがゆえに、最先端の「防災の町」として世界中からこのまちに多くの人が訪れ、知恵と情報が集まり、発信していく可能性を感じた。

【ご案内】プロが選ぶ100選ロゴマークの更新について

12月11日に「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」ならびに「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」、「プロが選ぶ優良観光バス30選」の新しいランキングを発表いたしました。これを受け、事業ロゴマークも開催回を更新いたしました。引き続き、ご活用いただければと思います。

弊社では、旅館100選ランキング冊子の翻訳版の発行なども試み、100選関連事業のより一層の付加価値づくりに務めてまいりました。今回のロゴマーク作成もその一環です。観光業界のなかでも最も歴史のあるランキング発表事業をより多くの皆様にお伝えし、入選施設様をはじめ、ご投票にご協力いただいている旅行会社様や各企業様の事業に役立つよう取り組んでまいります。

ロゴ使用に際しては、下記のリンクから申請書を入手いただき申請をいただいております。旧ロゴマークの使用を申請いただいた各社・各館様も更新にあたり、お手数ですが、再度申請手続きをお願いします。

申請書はこちら(ZIP圧縮)からダウンロードください。(リンクをクリックするとPDFファイルが開きます)

【発表】第41回(2016年)プロが選ぶ100選

 旅行新聞新社(石井貞德社長、本社・東京都千代田区)は12月11・21日合併号(12月11日発行)の「旬刊旅行新聞」と自社ホームページで、第41回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の総合、もてなし部門、料理部門、施設部門、企画部門の入選施設を発表しました。総合では加賀屋(石川県和倉温泉)が36年連続1位になりました。

 ホテル・旅館100選は全国の旅行会社による投票を集計し100選施設を選出するもので、観光業界で最も歴史のあるランキングイベントで1976年の第1回以来、今回で41回を迎えます。投票は10月に全国の旅行会社(旅行業登録1種、2種、3種)の本社や支店、営業所など1万6612カ所に、投票案内を掲載した「旬刊旅行新聞」と投票用紙(専用はがき)を直接送り、実施しました。返信いただいた投票はがきを集計し、「もてなし」「料理」「施設」「企画」の部門ごとの100選および、4部門の合計点からなる「総合100選」が決まりました。また選考審査委員による「日本の小宿」10軒も選出しました。

 同時に第36回「プロが選ぶ観光・食事施設、土産物施設100選」、第25回「プロが選ぶ優良観光バス30選」も発表し、観光・食事施設100選では伊達の牛たん本舗(宮城県仙台市)、土産物施設100選では浅間酒造観光センター(群馬県長野原町)が、バス30選でははとバス(東京都大田区)がそれぞれ1位の座を獲得しました。

■第41回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選(総合トップ10入選施設)
順位  館名 (県・地区名)
1   加賀屋(石川県・和倉温泉)
2   白玉の湯泉慶・華鳳(新潟県・月岡温泉)
3   稲取銀水荘(静岡県・稲取温泉)
4   水明館(岐阜県・下呂温泉)
5   日本の宿古窯(山形県・かみのやま温泉)
6   いぶすき秀水園(鹿児島県・指宿温泉)
7   草津白根観光ホテル櫻井(群馬県・草津温泉)
8   ホテル鐘山苑(山梨県・富士山温泉)
9   八幡屋(福島県・母畑温泉)
10    あかん遊久の里鶴雅・あかん湖鶴雅ウイングス(北海道・阿寒湖温泉)

 総合(11位~100位)、部門(もてなし、料理、施設、企画)、観光・食事施設、土産物施設、優良観光バス、日本の小宿の各入選施設につきましては弊社ホームページに掲載しています。

■表彰式・祝賀パーティー
1月22日(金)には東京・京王プラザホテルで、入選施設や来賓、招待者を交えての表彰式と祝賀パーティーを開催します。
日時 平成28年1月22日(金)
    表彰式:11:00~
    祝賀パーティー:12:30~
会場 京王プラザホテル5階 コンコードボールルーム
    東京都新宿区西新宿2-2-1 電話03-3344-0111

民泊を総合的に判断、既存施設の緩和も視野、田村観光庁長官

 観光庁の田村明比古長官が11月18日に開いた会見で、民泊問題について旅館の空室問題や既存宿泊施設に対する緩和措置の検討も含め、総合的に考えを進めていく方針を述べた。このほか、11月9日に首相官邸で開かれた第1回「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長=安倍晋三首相)の所感を語った。

 11月11日に日本旅行業協会(JATA)が観光庁に要望書を提出するなど、民泊の規制緩和に対する活動が活発化するなかで、田村長官は民泊問題の対応について「ホテルは満室でも旅館は空室、県境をまたぐと空室になる、という話もある。民泊だけでなく、総合的に考えていかなければならない」と語った。

 また、民泊と既存の業界との公正・公平な競争条件については「既存の業界を縛っている規制が仮にあるのだとすれば、現代の状況に合わせて変えていく必要があるのかを検討していきたい」と見解を述べた。

 観光庁は11月27日に観光庁と厚生労働省を事務局とする有識者検討会を立ち上げた。(検討会については次号)

 「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」は、国全体で質の高い観光立国を進めるために内閣府官房のもとで議論を進める会議。

 田村長官は「何年までに何万人という目標もさることながら、地方にどれくらい行っていただけるのか、どういう質の消費をどれくらいしていただけるのか、など色々なことについて、国全体として何をすべきかが議論になる」と述べた。年度内を目途に、取りまとめを進める予定。

No.419 全商・観光振興大会inしずおか、歴史・文化資源の再発見を

全商・観光振興大会inしずおか
歴史・文化資源の再発見を

 日本商工会議所(三村明夫会頭)は11月12―14日まで、静岡県静岡市で「全国商工会議所観光振興大会2015inしずおか」を静岡商工会議所と静岡県商工会議所連合会との共催で開いた。今回のテーマは「歴史・文化資源の『再発見』と『学び』による観光振興~家康公と世界文化遺産『富士山』に学ぶ~」。徳川家康公薨去400年の記念の年に、ゆかりの深い静岡で、全国どの地域にも必ずある歴史と文化資源をもう一度見直し、観光振興に生かすことを考察した。
【飯塚 小牧】
 
 大会は11月12日に4つの分科会と全体交流会を開催。翌日の13日に全体会議を開き、全国から1500人を超える参加者が集まった。また、13日から14日にかけては12コースのエクスカーションを実施した。

 全体会議であいさつに立った三村会頭は今年5月、国内旅行と訪日旅行について、地域観光の分散化などを訴える提言「国と地域の再生に向けた観光振興について」を発表したことを報告。この実現には複数地域の連携が不可欠とし、「地域経済を支える商工会議所同士がタッグを組むことで行政区域を超えた連携ができ、新しい商品やサービスの開発、観光を通じた地域産業の育成とイノベーションが促進されると確信している」と述べた。

 静岡商工会議所の後藤康雄会長は「今年は家康公薨去400年の記念の年。生誕の愛知県岡崎市と天下統一の礎を築いた浜松市、少年時代と晩年を過ごした静岡市を中心に全国のゆかりのある地が連携し、記念事業を実施している。当商工会議所は記念事業の集大成として本大会を位置付け、徳川時代の知恵や歴史的意義を全国の皆さんに知ってもらい、静岡の観光振興の取り組みを紹介したい」とあいさつした。…

 

※ 詳細は本紙1611号または12月7日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

神社には物語がある ― 地域で旅人の「想い」を盛り上げる

 先日、テレビ関係者と雑談をしていると、11月中旬には来年の正月番組の撮影がすでに始まっていて、「もう何度もカメラの前で『明けましておめでとうございます』って叫んでいます」とのことだ。さすがテレビは早いと感じたが、実際あと1カ月で今年も終わる。本紙も並行して新年号に取り掛かる時期だ。

 新年といえば、日本では初詣が盛んである。多くの人はさまざまな“願い”を祈願しに神社に向う。私は福岡で育ったため高校受験の年に悪ガキ10人ばかりで、太宰府天満宮にお参りに行った。菅原道真公が「学問の神様」として祀られており、受験シーズンになると、太宰府天満宮に足を運ぶ学生が多い。ちなみに東京に上京し、現在会社のすぐ近くにも湯島天満宮があり、こちらも道真公が祀られている。どんな奇縁か、常に「学問の神様」から見張られているようで、怠け者にはツライ。

 さて、神社には、多種多様な御利益が掲げられている。「商売繁盛」「家内安全」「五穀豊穣」「開運」「厄除け」などさまざまだ。全国には「温泉神社」も数多くあり、地元の“温泉の神様”に感謝の気持ちを伝えに参拝する観光事業者も多いだろうと思う。

 また、「縁結び」の御利益がある神社も各地にたくさんある。島根県の出雲大社などは、全国から良縁を求める方々が訪れる“聖地”となっている。この「縁結び」の神様を“良い意味で”上手に利用されている地元観光関係者も見受けられる。

 「縁結び」といっても幅広い。若くて頭が悶々としていた時代、ものすごく不純な動機も込めて、神様に色々とお願いをした気がするが、あの時はさぞかし神様も呆れ返っただろう。

 実際に良縁に出会えるか出会えないか分からないが、多くの人が出雲大社に向かう心情はよく分かる。「ありきたりな、変化の乏しい毎日を変えたい!!」と決意するときに、荷物をまとめ、出雲に旅をする気持ちは共感できる。

 これはある種の自己儀式である。そのときに、受入側は神社だけでなく、地域ぐるみで、その人(旅人)の「縁結び」への意志や想いを盛り上げていくべきだと思うのである。

 「縁結び」に限ったことではない。切実な願いを人は幾つも抱えながら生きている。人生甘くはないことを、誰もが百も承知である。だからこそ、の神頼みである。家に帰るまで、いや願いが成就するまで、覚めさせない演出も大事だ。この味気ない現実世界を彩り豊かにするのは、不可視な「物語」の力しかないのであるから。

 人気観光地などを見ると、そこには大きな「物語」が存在している。その物語性のある場所に、自分を結びつけたいという思いが、旅をする衝動となる。

 現在ほぼすべての地域で地元の「物語」探しを行っている。しかし、劇的な物語はそう多くはない。物語は歴史と密接不可分であり、ドラマチックな物語には悲劇がつきものだ。現在も世界中で悲劇は進行中であるが、悲劇を直視するには時の洗礼を待たなければならない。一方、小説や映画の舞台となった地には優れた物語が存在するため、多くの人が魅きつけられる。日本にある多くの神社が掲げる“御利益”にも色々な物語がある。きっと、古い時代にドラマチックな物語があったはずだ。これを生かさない手はない。

(編集長・増田 剛)

「第41回100選」決まる、6施設が新たに入選果たす

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12月11日、旅行新聞HPで発表、表彰式は1月22日 京王プラザホテルで

 旅行新聞新社・100選選考審査委員会は11月18日、東京都港区の浜松町東京會舘で、「第41回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の選考審査委員会を開き、総合100選と審査委員特別賞「日本の小宿」10施設を決定した。今回は新たに6施設が入選した。

 「第36回プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」「第25回プロが選ぶ優良観光バス30選」などを加えたおもなランキングは本紙12月11・21日合併号紙面および、同12月11日に更新する旬刊旅行新聞のホームページで発表する。表彰式は1月22日、東京都新宿区の京王プラザホテルで開かれる。

 「第41回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」は全国1万6612の旅行会社(支店や営業所を含む)を対象に専用ハガキによる投票を募り、集計した投票結果を後援団体の日本旅行業協会(JATA)や全国旅行業協会(ANTA)の関係者、旅行作家、旅行雑誌編集者で構成される選考審査委員会で審査し、決定した。主催は旅行新聞新社で毎年実施し、今年も10月1―31日まで投票を受け付けた。

 旅行会社の皆様からのたくさんのご投票ありがとうございました。

ローカル鉄道のふるさと割

 岐阜県には地域の足として樽見鉄道、明知鉄道、長良川鉄道、養老鉄道の4社のローカル鉄道が走っている。近年は、沿線地域の人口減少や自家用車の普及により伸び悩んでいたが、5―9月の企画列車の利用者数は前年同期比で約2倍と非常に好調だ。

 国の地方創生向け交付金を活用した「ふるさと割」が5月から、4社それぞれが販売する一部の企画列車に適用。設定価格より最大50%引きで提供した効果が出た。割引価格の適用は11月で終了した。

 岐阜県の企画列車は通年、沿線グルメを車内で味わえるグルメ列車や、乗車券と沿線施設の利用券がセットになった企画切符などを販売。趣向を凝らした企画列車が運行しており、今後もローカル鉄道の利用者増加に対する取り組みに注目したい。

【長谷川 貴人】