日本旅行業協会(JATA)はこのほど、国内宿泊旅行拡大キャンペーンの一環で、昨年末に募集した「もう一泊、もう一度(ひとたび)大賞」の結果を発表した。昨年の4月から12月までに催行された、宿泊を伴う国内の企画旅行商品と、同時期に商品化された地域コンテンツを対象に呼びかけ、22団体から47点の応募があった。
宿泊旅行拡大に貢献した、旅行商品部門のグランプリは近畿日本ツーリスト(KNT)の「しばし京都人」が受賞した。本物の京都に触れる希少性の高い旅として、『暮らす感覚』をコンセプトに、長期滞在型プランなどを設定したことなどが評価された。パンフレットも長期滞在を意識し、読み物要素を多く取り入れた冊子で、情報誌的な作りに仕上げた。
また、宿泊旅行拡大に向けた観光素材の開発でグランプリに輝いたのは、星野リゾート・トマムの「雲海テラス」。高い山に登らないと見ることができない雲海を、ゴンドラ利用で手軽にした点や一方で、他地域にもある素材を“カフェでお茶をする”という表現を盛り込み、話題性を集めたことが評価された。
発表を行った国内・訪日旅行業務部の興津泰則部長は「初めての取り組みだったが、いい内容のものが多かった。『もう一泊、もう一度(ひとたび)』は3カ年の事業なので、本年もこの賞を実施する」と話した。また、今年度の同事業全体の取り組みについては、「具体的に各社の旅ホ連やそれに準ずる組織と連動し、事業計画にも同事業を盛り込んでいただいた。昨年以上に宿泊業界としっかり手を取っていきたい」と述べた。 グランプリ以下の各賞の受賞者は次の通り。
【宿泊旅行価値創出賞】
お得な2泊チョイスプラン(JTB)▽泊まるたび巡るたび。北海道キャンペーン(北海道観光振興機構)▽1名様参加歓迎2連泊でめぐる たっぷりじっくり下北半島完全周遊の旅(びゅうトラベルサービス)▽お二人の「日本横断」の旅(読売旅行)
【ニューツーリズム開発部門賞】
快汗!猫の手援農隊(全国農協観光協会)▽越後妻有 大地の芸術祭の里 ~アートを道しるべに里山を巡る旅(JTB)▽赤色に染まる旅!!秋の奥津渓と田舎&エコ体験(日本旅行)▽大人も子供も元気いっぱい日間賀島(名鉄観光サービス)
【審査員特別賞】
越後妻有 大地の芸術祭の里 ~アートを道しるべに里山を巡る旅(JTB)▽周って楽しむ蒲郡の旅!がまごおり周樂旅行(蒲郡市観光協会)▽~日本人よバカンスに目覚めなさい~マンスリープラン(休暇村大久野島)▽Touch Down!東伊豆(稲取温泉観光合同会社)