南房総の食と花PR、柿沢パティシエのスイーツも

「触れて味わって」森田知事らも出席

 千葉県(森田健作知事)は2月16日、東京都内で森田知事や佐久間清治富津市長、出口清袖ケ浦市長らが出席して南房総の食材や花など、農林水産物の紹介をメインとした「南房総・食と花」取材会を行った。

 森田知事は「風光明媚な千葉県だが食材も豊富。もうすぐカツオや筍が美味しい季節になる。見るだけでなく触れて味わって、多くの人にファンになっていただきたい」と述べた。

 また、「千葉県産東京湾ノリの8割は富津。量だけでなく味もおすすめ。また、3月13日からは潮干狩りが始まるのでお出かけを」(佐久間市長)、「袖ケ浦公園は梅の次は桜、あじさい。お花見にぜひ。袖ケ浦市農畜産物直売所・ゆりの里のアイスクリームも味わって」(出口市)とトップセールス。

 野菜スイーツの旗手、柿沢安耶パティシエも参加。君津市の生姜を使ったスイーツを披露した。

 会場では夷隅、安房、君津などエリアごとにブースを設け、いちごや菜花、房総太巻き寿司をはじめヨーグルト、アイスクリーム、日本酒、ストックやカラーなど、それぞれの地域の特産品や自慢の逸品をアピール。試食、試飲で担当者の説明にも一段と熱が入った。

1度リセットし再構築、差別化された域内商品を(KNT旅連総会)

 近畿日本ツーリスト(KNT)協定旅館ホテル連盟(西野目信男会長、2810会員)は2月16日、東京都内のホテルで第55回通常総会を開いた。09年の宿泊券販売は、目標の1230億円に対し、大きく割り込み1008億円。4年連続で目標達成できない状況。連盟としても自ら需要を創造する努力が必要であるとの認識から、「お客様の目線に合った着地型旅行商品の創出」「差別化された域内商品の開発、造成、販売」を目的として昨年から実施する「支部間対抗メイト商品コンテスト」を情報連絡員活動の最大のテーマとした。10年の宿泊券販売目標は、1100億と定めた。

 西野目会長は「業界全体が一気に冷え込み、逆風の強い1年だった」と振り返り、「1度リセットして新しく構築し直さなければ先は見えない」と強調した。「国内旅行がまだ柱の部分だが、インバウンドとネットがのびしろになる。海外展開については、KNTを通して宿泊券を買っていただければ、国内、国外のお客様かはかまわない」と語った。

 宿泊券販売目標1100億円については、「会社と、いろんな部分で協力し合い、何とかやりぬこうと確認した。お互い知恵を出し合い、それぞれの立場で協力していただければ」とし、全国の営業本部や営業支店、店頭販売会社、KNTツーリストなどと連携強化を訴えた。

 宿泊券増売につなげる委員会活動は(1)情報連絡員全国ブロック座長会議(2)Web委員会(3)教育旅行部会(4)インバウンド委員会の4つ。

 情報連絡員活動は「情報連絡員制度および活動が近旅連の屋台骨である」という認識のもと、各支部、連合会からの情報発信や商品開発を行う。各地で抱える課題や問題点については全国ブロック座長会議で会社役職者を交えて議論し、解決していく。

 そのほか、次代を担う若手経営者が抱える諸問題を議論、解決しKNTファンを育成する場とする平成旅館塾は第3回、第4回を実施予定。

「1100億円は必達目標、ネットとインバウンドに注力」(KNT吉川社長)

 KNTの吉川勝久社長はKNT旅連の総会で「宿泊券販売1100億円は必達目標」と強調。「会社と旅連の関係は、発地のニーズと着地のニーズを提案しあい、融合することにある。車の両輪として、関係の維持拡大に努めたい」と語った。

 「同業他社というより、マーケットそのものとの戦いだった。人が動かない。マインドづくりに苦心した1年だった」と振り返った。

 10年の営業展開については「昨年8月に策定した中期経営計画を、スピードを持ってしっかり実施していく」とし、施策の柱として、ウェブ販売とインバウンドをあげた。ウェブ販売は、2009年の取扱額114億円から12年に400億円に伸ばす計画。10年は180億円を目標とした。インバウンドについては、中国アジアセンターの新設や訪日旅行者向けサイトの整備などの取り組みを紹介し、「宿泊在庫を全世界へ販売していきたい」と述べた。

 国内個人旅行の製造・販売の一元担当を任された斎藤彰英常務は「会社の資源に横軸を通して、最大限の効果をあげるのがミッション。黒字達成に向けて組織再編を進め、1100億円をやりきり、もう一度安心を与えたい」とあいさつ。

 昨年、販売手法として伸びたのが4%増のウェブとし、「こういう数字を見ても方向性ははっきりしている。はじめからインターネットを想定した商品の企画、仕入、売り方をする。全体の30%は切り替え、4月以降の商品づくりに入っている」と語った。仕入センターは、商品づくりと販売の連携を強化するため仕入販売センターに名称を変更。「ウェブ担当者を配置し、早い時期にその場で公開できる形にしたい」と語った。

 そのほか、宿泊券1100億円達成のポイントとして、訪日インバウンド、教育旅行をあげ、とくにリアルの販売力の強化については「インターネットでは応えられないところがある。社員教育、研修は分厚くやっていく」と語った。

新観光素材の発掘を、「日旅連塾」継続開催へ(日旅連総会)

 日本旅行協定旅館ホテル連盟(根津文博会長、2404会員)は2月17日、東京都内のホテルで2010年度通常総会を開いた。09年度に伸び悩んだ宿泊券販売の拡大に向け、今年度も宿泊券増売を最重点事業として、「お客様宿泊アンケート」の有効活用や、日旅と旅連が連携した各種キャンペーンを展開していくほか、「新観光素材」や「B級グルメ」などのさらなる発掘にも取り組む。

 根津会長は冒頭のあいさつで「私は会長に就任して以来、次世代の人材育成と地域が元気になるような事業の2つを主に取り組みたいと考えていたが、昨年は7月にITや財務の勉強を行う『日旅連塾』という有意義な勉強会を開催した」と報告。さらに、「IT時代が進展するにつれ、昔ながらの〝御用聞き〟商法が脚光を浴びている。勝手口から入って色々な情報をこまめに聞きながら商売につなげていくことも、これからはもう少し考えていかなければならないと思う」と語り、「『みんな仲間だ一緒にやろう』を合い言葉に、旅連の会員と日本旅行、地域、お客様のすべてがWIN・WINになる関係を目指していこう」と語った。

 昨年度は宿泊券増売に向けて「赤い風船夏先取りキャンペーン」(09年7―9月)と新たに「2千円キャッシュバックキャンペーン」を実施。販売実績は人員で前年同期比4・0%減の11万8千人、販売額は同6・4%減の25億6900万円だった。

 今年度は、昨年50人が出席してスタートした日旅連塾を100人単位で実施する予定だ。また、会員の新規加盟促進では、都市型ホテルにも力を入れていく考えだ。

「将来に布石打つ年、09年宿泊券607億円に」(日本旅行 丸尾社長)  日本旅行の丸尾和明社長は日旅連の総会で、09年度を振り返りながら10年度の重点事業を語った。

 「09年度はさまざまな構造の変化が現れた年。この変化に対応できなかったことが日本旅行にとって反省すべき点。我われがそのなかで課題を明確化し、具体的な対応ができれば成果が表れることが明らかになった年でもあった」と述べ、「現在決算をまとめているが、大変厳しい決算になりそうだ」と語った。

 国内旅行の総売上高は前年度比16%減の2440億円と、約480億円のマイナスとなった。このうち300億円弱がJR券や航空券などの販売が占めるという。「赤い風船」は同11%減の680億円と2ケタの落ち込みとなった。団体は教育旅行が同4%増と健闘したが、一般団体が同17%減と不振で、団体全体では同9%減の590億円となった。

 一方、IT販売は同16%増と大幅に伸びた。インバウンドは円高の影響もあって同20%の減少となり、国内宿泊券販売額は同13%減の607億円となった。

 丸尾社長は09年を「不本意で反省すべきことの多い年だった」とし、2010年は「生き残りを確かなものとし、将来に向けての布石をしっかりと打つ年と位置付け、全社をあげてさまざまな事業にチャレンジしていきたい」と語った。

 具体的には、団体営業の再強化に向けて、1月1日に団体推進本部を立ち上げた。間際予約への対応も強化する。さらに、4月1日に日本旅行東北を設立し、スピード感を持った、従来の概念にとらわれない事業展開を目指す。

 伸びているIT事業については、24時間対応に加え、携帯からの対応、IT専用商品展開などにも重点的に取り組んでいくとした。

日本一長い足湯が完成、長崎県小浜温泉「ほっとふっと105」

 長崎県雲仙市の小浜温泉に2月2日、全長105メートルの日本一長い足湯が完成した。場所は海に面した小浜マリンパーク内で、源泉温度105度にちなみ105メートルの長さにしたという。愛称も公募で「ほっとふっと105」に決定した。

 足湯の温度は約40度に調整した適温で、木の腰掛に座り足を投げ出し、海を眺めてゆったり温泉浴が楽しめる。ウォーキング足湯、ペット湯も設けた。  近くには温泉蒸し釜もでき、卵や野菜、魚介類などその場で蒸し料理にできる。棚湯には源泉の湯が流れ落ち、湯煙が温泉情緒をかもし出す。

4歳の女の子が40万人目の幸運、ぐんまちゃん家

 東京・銀座のぐんま総合情報センター(ぐんまちゃん家、金子敏男所長)の来場者数が2月10日、40万人に達した。40万人目は、同センターに何度か足を運んだことがあるという〝リピーター〟の4歳の女の子・今村友賀(いまむらゆうか)ちゃん。

 母親の今村公乃さんによると当日訪れたのは偶然で、「40万人目と聞いて親子ともびっくり」と驚きの表情。「群馬県には草津温泉やスキーで度々訪れていて、身近な存在です」と語った。

 金子所長は「オープンから約1年半で40万人に達し、誠に喜ばしい。今後もお客様に愛されるぐんまちゃん家であり続けたい」とあいさつ。友賀ちゃんに認定証を贈呈したほか、ぐんまちゃんのぬいぐるみと花束をプレゼント。また、当日イベントを実施していた渋川市から「渋川市日本一のこんにゃく」と、伊香保温泉観光協会から宿泊券1万円分が贈られた。

郷土色を盛り込む、山ノ内町 プチ体験ツアー企画

 志賀高原や湯田中支部温泉郷などを抱える長野県山ノ内町は、宿泊客が芸者とのお座敷遊びやそば打ちなどに気軽に参加できる体験プログラムを企画した。名付けて「EBSA(えべさ)―イチオシ!プチ体験ツアー」。いままで各施設が個別に実施していたものを一元化し、山ノ内町旅館事業協同組合が取り扱う。

 えべさは、長野県北信地方の方言で「行こう」という意味。2月10日には同町観光協会事務局長の小林一夫氏と町観光商工課の金井哲也氏が来社し、「EBSA(えべさ)」の概要を説明した。

 プランはおやきやお座敷芸能を楽しむもの、外国人に人気の地獄谷野園公苑の入場券とセットでの「須賀川そば」のそば打ち体験、折り紙名人との折り紙体験、はやそば昼食付きで根曲がり竹を使った竹細工体験など12種類を用意。

 3月まではモニターツアーなどを行い、4月から本格的に取り組んでいく方針という。プランは季節によって柔軟に対応していく。「このEBESAを利用して、宿泊客にもっと地域の良さを知ってもらい楽しんでほしい」(小林事務局長)という。

観光経営マネジメント教育、6大学でカリキュラム案実施

「他学部、他大学との連携必要、社会人教育は都市・地方部にも需要」

 観光庁は2月9日、第4回観光経営マネジメント教育に関する産学官連携実践ワーキンググループを開いた。

 昨年末から2月6日にかけて和歌山大学、山口大学、首都大学東京、立命館アジア太平洋大学、横浜商科大学、早稲田大学の6大学で実施された、観光経営マネジメント研修の結果を報告したほか、同研修のもととなるカリキュラムモデル(案)の一部見直しも行った。

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 同研修は、観光経営マネジメントに必要となる基本的な知識やノウハウを習得し、変化する経営環境に対応可能な経営マネジメント人材の育成を目的とし、公募で選ばれた6大学で実証実験を行った。

 1コマ90分×12回の講義で、6大学に267人の申し込み受講者があった。受講者は学生が34・1%、旅行業13・5%、官公庁8・6%、観光関係団体4・9%、運輸3・4%、シンクタンク2・6%、旅館・ホテル2・2%など。全体の約3割を占める28・3%がマネジメント層からの参加で、将来的にマネジメント層となる可能性の高い「係長・主査」を合わせると、41・1%にのぼる。

 受講目的は「観光経営マネジメントに関する知識の習得」が39・7%で最も多く、次いで「現在のビジネス・業務の参考」が26・9%と続く。

 カリキュラムモデルに含まれる経営戦略やIT、会計、財務、マーケティング、人事・組織、ビジネススキル、産業論、語学・歴史など専門教養などを、週末集中講座や夜間通期講座などで受講した。

 受講者を対象に行った満足度調査では、大変満足が53・8%、満足が20・5%と7割以上が満足した結果となった。

 今回はパイロットプログラムだったため、受講料は無料だったが、41・0%の人が有料でも「今後受講したい」と答えた。受講料については2千―5千円が多く、高額では3万円という回答もあった。

 カリキュラムモデルの改訂では、例えば、財務分野で「コーポレートファイナンス」はアセットマネージャー向けであり一般的でない、との理由から科目を削除し、その基本的な内容を「財務概論」で扱うなど一部見直しを行った。

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 今回の研修の結果を受けて、受講生や大学側の意見を取り入れながら、ワーキンググループは中間とりまとめを行った。

 それによると、「観光系学部・学科単独ですべての科目を開講することは困難であり、カリキュラムモデル案を実践するには、経営学部や商学部など他学部や他大学との単位互換などの連携が必要」などと指摘。また、社会人(従業員)マネジメント教育のあり方については、「急激に経営環境が変化する昨今、1社単独で従業員教育体制の整備は困難で、今後は、高度な専門性を有する観光系大学への社員教育のアウトソーシングが有効」とし、今回の研修を通じて「都市部・地方部を問わず、観光経営マネジメント教育に、一定規模の需要があることが明らかになった」とまとめた。

冬期一時金過去最低に、春季は雇用の確保が第一(サービス連合)

 サービス・ツーリズム産業団体連合会の観光・航空貨物委員会(横山征夫委員長)は2月2日に会見を開き、1月28日の第9回中央委員会で確認した2009年秋闘のまとめや、2010春季生活闘争方針などを報告した。これによると09年秋闘は、冬期一時金が過去最低水準と厳しい結果だった。10年春季も取り巻く環境が極めて厳しいと捉え、改めて「雇用の安定的な確保」の考え方を念頭に活動していく。

 09年秋闘は、26組合が冬期一時金要求を掲げ、秋闘を組織。11月30日までの決着を目指した結果、同日までに合意・妥結した組合が11組合、12月22日までに14組合が合意した。集計の行えた25組合の単純平均カ月数は、0・905カ月で、前年同期から0・612カ月減少した。09春季生活闘争で合意済みなどを含めた54組合の平均は1・090カ月で前年を0・536カ月下回った。合わせた年間の一時金は、2・705カ月(前年比1・059カ月減)だった。下げ幅も過去最大となったが、横山委員長は「それぞれの組合が雇用の確保、構造改革を求めるなかで、従業員のモチベーションを視野に入れながら戦った結果だ」と語った。今後の課題として、従来通りの労働条件の向上への取り組みに加え、自社の経営に対し働く側の視点から積極的に意見し、安定的な企業基盤の確立に取り組むことも必要だとした。

 一方、2010春季生活闘争で連合が掲げる要求は(1)正規労働者の賃金水準の維持、底上げ・年収維持のための一時金の確保(2)契約社員やパートタイマー等の安定的な雇用の確保を前提とした均等・均衡待遇の実現(3)産業全体の底上げを目指した最低保障賃金の協定化(4)年間総実労働時間短縮によるワーク・ライフ・バランスの実現(5)裁判員休暇制度・男女平等の推進・60歳以上の雇用の確保などのワークルールの取り組み(6)雇用の安定的な確保に向けた取り組み(7)連合が強化する共闘連絡会議への参加や、掲げる要求の実現――の7項目。現下の経済状況を踏まえ、まず賃金カーブを維持し、年間収入の維持と向上を第一に取り組む。そのうえで、中期的な目標の「35歳年収 550万円」の実現に向けた取り組みも継続する。また、雇用に関わる問題が起こった場合に備え、本部に初となる「雇用対策本部」を設置する。

 観光・航空貨物業の賃金要求は、賃金水準の低下を阻止するため、定昇相当分(年齢間間差見合い分)の確保をはかり、可能な限り0・5%以上の賃金改善原資要求を行う。一時金の要求基準は年間4・0カ月とした。

 連合内では、ベースアップについて「とても要求できる状況ではない」という声もあったというが、横山委員長は「中期的な賃金目標を掲げている以上、厳しい状況下でもそこにどう繋げるかを頭に入れながら、要求すべきことを要求していく。賃金制度や一時金の意味合いを整理をし、雇用の維持、確保を前提にしたうえで、次に定期昇給の確保をし、可能な限りの要求をしていくという方針を明確にすべきだ」と考えを述べた。

「古伊万里カップ」 がグランプリ、VJCおみやげコンテスト2010

 観光庁が主催する「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)魅力ある日本のおみやげコンテスト2010」(桐谷エリザベス委員長、YOKOSO JAPAN大使)の最終審査が2月12日、東京都内で行われた。魅力的なおみやげを通して日本の魅力を海外に伝え、日本への来訪を促進することが目的。今回で6回目。グランプリには、「古伊万里文様絵変りワインカップ(小)」が選ばれた。

 商品総数は全国から約700品、そのうち第1次審査を通過した約100品を外国大使館の代表者や日本人委員など25人の審査員が審査した。部門は、トラディショナルジャパン、クールジャパン、ラグジュアリージャパンの3部門。

 審査後の意見交換会では、各国代表者からおみやげを選ぶ基準について、価格や日本らしさ、実用性、運びやすさなどの点が上げられた。

 YOKOSO JAPAN大使で俳優の別所哲也氏は「おみやげは、プレゼントした後に会話がはずむかが大事な点」と語った。吉村作治サイバー大学学長は「日本の高い技術を使ったエコ商品など、日本のハイテク技術の商品部門もあればおもしろい」と指摘した。

 各部門の金賞は、トラディショナルジャパンジャパン部門が「わさび塩」(350円/カメヤ食品)、クールジャパン部門が「本物そっくりお寿司のマグネット」(620円/京都シルク)、ラグジュアリー部門が「古伊万里文様絵変わりワインカップ(小)」(2万1600円/賞美堂本店)。

環境への取り組み発表など、エコホテル・旅館フォーラム開く(京都GPN)

“自信持って取り組みアピール”

 京都グリーン購入ネットワーク(158会員)は2月3日、京都府長岡京市の村田製作所本社で「エコホテル・旅館フォーラム」を開き、京都府内のホテルや旅館の環境への取り組み事例発表やパネルディスカッションを実施した。

 同フォーラムは一昨年に続き2回目。今回は京都府内19のホテル・旅館の協力で行われた利用者アンケートの調査報告のほか、スカンジナビア政府観光局が認定する国際的な環境認証「グリーンキー」をアジアで初取得した銀座吉水の中川誼美社長による事例紹介などが行われた。

 事例紹介で、銀座吉水のほか円山公園の京都吉水など3軒を運営する「お宿吉水」の中川社長は「宿泊業は素人だったが1998年に京都吉水を開業し、普段実践していたナチュラルライフをそのまま宿のコンセプトにした。テレビや冷蔵庫、電話を置かず、料理はすべてオーガニック。布団の上げ下ろしもしない。コンセプトをはっきりさせ、思いきって取り組めばお客様も受け入れてくれる。今までクレームはない」と語った。

 パネルディスカッションでは、京都府立大学大学院の宗田好文准教授をコーディネーターに、パネラーとしてお宿吉水・中川社長、環境ISO14001取得の瀬田アーバンホテルの片岡尉光専務、阪急交通社の宿泊予約サイト「エコ泊」を担当する同社東日本営業本部の川北明課長、京都府観光政策監の有馬透氏、京都市地球環境政策監の大島仁氏の5人が登壇し、エコと京都の観光について積極的な議論を展開した。

 瀬田アーバンホテルの片岡専務は「環境ISO取得は社員全員をいかにやる気にさせ、楽しく取り組むかが大事」と語り、京都市の大島さんは「お客の環境意識は高まっている。宿も自信を持って環境への取り組みをアピールしてほしい」と述べた。宗田氏は「京都市が目指す低炭素社会への取り組みが、京都の自然や景観の保全につながり、その京都らしさを求めて観光客も集まる」と述べた。