総務省は1月5日、豊かで活力ある地域社会の構築に寄与した団体や個人を表彰する2009年度「地域づくり総務大臣賞」の大賞に旭川市(北海道)、団体表彰にB級グルメの聖地久留米実行委員会(福岡県)や山鹿温泉観光協会(熊本県)、個人表彰に渋谷秀逸氏(長野県)など合計25団体、3人を選んだ。
同賞は地域の個性豊かな発想を生かし、魅力溢れる地域づくりを積極的に推進している市町村や地域づくり団体、個人に贈られる。大賞、団体表彰、地方自治体表彰、個人表彰がある。
旭川市は「旭山動物園」の行動展示による独自性および動物を通じて自然や人間、命を認識する施設づくりを支えた、官民協働のまちづくりへの取り組みを評価した。住民の熱い思いや市職員の努力は多くの自治体の手本になるとするとともに、「命を伝える出張事業は、子供たちに命の大切さを教えることに役立っている」とコメントしている。
B級グルメの聖地久留米実行委員会は食による街中のにぎわい創出、中心市街地活性化への取り組みにより、グルメタウンとしての知名度を上げ、地域活性化に寄与するなど貢献度が高いとしている。
山鹿温泉観光協会は米米惣門ツアーや「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」など、工夫を凝らした企画や学生の起業支援などの多彩な活動を評価された。とくに百華百彩は、事業費の半分以上を自主財源で賄っていることが高い評価になった。
また、渋谷氏は今では年間約20万人もの観光客を呼び込む観光の目玉の一つとなった「花桃」の植樹を、私財を投入して1991年から約20年間にわたり続け、村の知名度アップだけでなく、地域の活性化にも寄与している。コメントでは「1人の地道な取り組みが共鳴を生み出し、行政をも巻き込み地域活動へと発展した功績は大きい」としている。
そのほかの受賞者は次の通り。
【団体表彰】
アルテピアッツァびばい(北海道美唄市)▽青倉地区自治会(岩手県宮古市)▽鳴子の米プロジェクト(宮城県大崎市)▽潟船保存会(秋田県潟上市)▽心といのちを考える会(秋田県藤里町)▽きらりよしじまネットワーク(山形県川西町)▽足利市くらしの会(栃木県足利市)▽まちの駅ネットワーク本庄(埼玉県本庄市)▽常盤平団地自治会(千葉県松戸市)▽小平市グリーンロード推進協議会(東京都小平市)▽初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会(神奈川県横浜市)▽学生との連携によるうるしの里活性化実行委員会(福井県鯖江市)▽種蔵を守り育む会(岐阜県飛騨市)▽あかばね塾(愛知県田原市)▽こうべUD広場・こうべユニバーサルデザイン推進会議(兵庫県神戸市)▽とさはちきんねっと(高知県高知市)▽子ども夜市実行委員会(福岡県飯塚市)▽大隅の國やっちく松山藩(鹿児島県志布志市)
【地方自治体表彰】
東京都江戸川区▽福井県小浜市▽兵庫県▽愛媛県東温市
【個人表彰】
村上龍男(山形県鶴岡市)▽梶誠(愛知県豊田市)