東武トップツアーズ、「デジタク®」付き福井旅行プラン発売 先着300人にタクシー代2000円分を付与する

2024年10月4日(金) 配信

現地交通費としてタクシー代がセットになった新商品

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は9月25日(水)、電子クーポンでタクシーが利用できる「デジタク®」を活用した福井の旅行プラン「デジタク®で福井を周遊しよう!」をWEB限定で売り出した。先着300人に、1人当たり2000円分のデジタルタクシーチケットを付与する。

 対象プランは、10月1日(火)~12月26日(木)出発の首都圏・関西発の往復JR+宿泊セットプラン。宿泊先は、芦原温泉など福井を代表する温泉旅館6施設、福井市内のシティホテル2施設から選べる。対象の観光施設から、お土産割引やプレゼントなどの特典も受けられる。

 このほか詳細については、同社サイト内の「北陸キャンペーン デジタク®で福井を周遊しよう!」ページから。「デジタク®」利用には、LINEアプリのインストールが必要。タクシーを事前に予約することなく利用できる。

Loco Partners、セーバーホスピタリティとパートナー契約 世界60万の旅行社利用するGDSへ販路拡大

2024年10月4日(金) 配信

リラックスとサブレ

 宿泊施設予約サービス「Relux(リラックス)」の運営会社Loco Partners(鷲野宏治社長、東京都港区)はこのほど、世界の航空会社やホテルなどの予約・発券ができるシステムGDSを運営するセーバーコーポレーション(カート・エカート社長、アメリカ・テキサス州)のホテル部門であるセーバーホスピタリティ(スコット・ウィルソン社長、アメリカ・テキサス州)と戦略的パートナー契約を結んだ。

 2024年7月の訪日外客数が329万2500人と2カ月連続で単月の過去最高を記録するなか、Loco Partnersはさらなる訪日旅行客の需要拡大を見込み、世界で60万社以上の旅行代理店や企業の出張手配担当者などが利用しているGDSへ販路を拡大する。

 同社は今冬、Reluxへ参画している国内のホテル・旅館にGDSへの接続を行うための場を設ける。

プレミアム展望ツアー「TOKYO DIAMOND TOUR」開始へ 東京タワー、高付加価値化はかる

2024年10月4日(金) 配信

「MAPLE LOUNGE」前に立つ前田伸社長

  TOKYO TOWER(前田伸社長、東京都港区)は運営する東京タワーで10月5日(土)から、新設した専用施設などを利用するプレミアム展望ツアー「TOKYO DIAMOND TOUR(トウキョウ・ダイヤモンドツアー」を開始する。コロナ後、順調に回復しているインバウンドを中心とした観光需要に対し、サービスとホスピタリティの強化をはかり、付加価値を高めた商品を新たに展開する。同日には、施設リニューアル工事のため営業を休止していた「トップデッキツアー」も再開する。

 オープンに先立ち、10月3日(木)に報道関係者向けの内覧会を開いた。取材に応じた前田社長は、今回の狙いについて、インバウンド客が増加するなか、「まだ伸びしろがある。このタイミングで高付加価値化をはかりたかった」と言及。「日本の観光は数ではなく質を高めていく段階に入っている。東京タワーとしてもそれに追随し、次のステップを踏んでいきたい」と語った。

 プレミアムツアー開始にあたり、同社は施設などをリニューアルした。テーマは東京タワーが建つ前に同地にあった和の迎賓館「紅葉館(こうようかん)」。これについて前田社長は、「東京タワーは66年の歴史があるが、明治に建てられた紅葉館は同様に64年の歴史を持つ。同じ時代の洋の迎賓館である鹿鳴館はわずか7年にも関わらず知名度が高いが、紅葉館はあまりに知られていない」とし、数多くの歴史上の人物が交流していた社交場の「おもてなしの精神」を引き継ぎたいとした。

「MAPLE LOUNGE」の内装は赤を基調に高級感を演出

 新設したツアー参加者限定の集合・解散場所である「MAPLE LOUNGE」は、紅葉の赤色を基調に高級感溢れるデザインとした。ラウンジ内はかつて東京タワーが自社発行していた「東京タワーニュース」などを展示している。ツアー出発前までの時間はソフトドリンクなどを飲みながらゆっくり待つことができる。

 また、ツアー専用入口「ダイヤモンドレーン」も新たに設置した。外壁にはツアーロゴを掲げ、高級感を演出する。

TOKYO DIAMOND TOUR

 TOKYO DIAMOND TOURはツアーアテンダントによる優先案内で、待ち時間なく150メートルにある展望台「メインデッキ」、250メートルの展望台「トップデッキ」を体験する。メインデッキからトップデッキへ向かう入口は「トップデッキゲート」を設け、ゲートをくぐると東京タワーの「記憶」の内部に入り込んでいくという演出になっている。

 ゲート内には秘密の部屋として「タワー・アーカイブス」「メモリーズ・ライブラリー」があり、とくに「メモリーズ・ライブラリー」は撮影禁止のため、ツアー参加者しか体験することができない。

 その先のトップデッキ行きのエレベーターホール「紅葉館(Koh-Yo-Kan)~Maple Club」の内装は、現代の紅葉館を表現した。エレベーターが到着するまでの間、ワインやソフトドリンクが楽しめる。また、記念撮影をするカメラマン「メモリーキーパー」が常駐し、参加者の記念撮影を行う。写真は帰りに1人1枚プレゼントする。

メインデッキで参加者を楽しませるパフォーマー

 さらに、同ツアーの特徴はエンターテインメント性を付与したこと。「ダイヤモンドクルー」と呼ばれるパフォーマーがツアーを盛り上げる。パフォーマーは、アテンダントとともにツアーを率いる「キャプテン」とトップデッキで参加者を迎える「クラウン」、メインデッキに不定期で現れる「ウォッチャー」の3人。キャプテンは4人のキャラクターがいるほか、パフォーマンスは参加者の構成によって毎回変わるため、参加するたびに新たな楽しさが体験できるという。

 現状、予約の割合は6割以上がインバウンド客というが、パフォーマーは基本的に日本語で案内する。髄所で英語の掛け声を混ぜながら、身振り手振りで誰にでも分かりやすく楽しませる。

 プレミアムツアーは毎日正午から1時間ごとにスタートする。最終は午後6時出発で、1日7回の実施。1ツアー10人までの限定ツアーで、1日最大70人。ツアー料金は大人7000円、高校生6500円、小中学生4700円、幼児(4歳以上)3300円。なお、ツアー参加者は当日の午前11時~午後7時まで「MAPLE LOUNGE」を自由に利用できるほか、当日に限り午後11時までメインデッキに何度でも入場できる。

東京都練馬区で「GO TO関門フェア! 2024」(10月20日)開催 北九州市と下関市の魅力をアピール

2024年10月4日(金) 配信

北九州市と下関市の魅力を発信

 福岡県北九州市(武内和久市長)と、山口県下関市(前田晋太郎市長)は10月20日(日)午前10時~午後4時まで、東京都練馬区の光が丘IMA「光の広場」(光が丘5-1-1)で、関門の魅力を発信する「GO TO関門フェア! 2024」を開催する。

 会場では、ニュースポーツ体験(モルック、サッセン)、漫画アシスタント体験、くじらや下関の生き物のぬり絵など、幅広い世代が楽しめるさまざまなメニューを用意。PRブースでは、観光、移住・新規就農、ふるさと納税などの紹介や相談も受ける。

 関門マルシェコーナーでは、ふくのひれ酒や、門司港ビール、瓦そば、焼きカレー、ぬか炊きなど、下関市や北九州市の特産品も販売する。

「観光革命」地球規模の構造的変化(275) 美味しい北海道

2024年10月4日(金) 配信

 この原稿執筆中に自民党総裁選が最終盤に至っているが、日本の未来を託すのに値する宰相候補者がいない現実は驚くばかりだ。いくら愚痴をこぼしても虚しいだけなので、今回は北海道の美味しい話を取り上げたい。

 今年の夏季休暇の際に妻と2人で北海道のオーベルジュを訪れた。北海道旅行の楽しみの一つは美味しい料理を味わえることであるが、とくに道内には多くの素晴らしいオーベルジュがあり、人々を口幸にしてくれる。

 今回の旅行では道東・津別町のチミケップ湖畔のオーベルジュを訪れた。チミケップ湖は周囲約8㌔の小さな湖で、多くの野鳥や野生動物が暮らす原始の森に抱かれ、静寂の時を刻んでいる。湖畔のチミケップホテルは1987年開業(部屋数は7室)で、現在は渡辺賢紀シェフがオーベルジュを経営している。

 渡辺シェフは、フランス、スイス、米国などの名店で修業を積んでおり、北海道の旬の食材を使った創作フレンチを提供している。美味しさは勿論のこと、見た目の美しさや楽しさを考えたコース料理で至福の時をもたらしている。

 オーベルジュではワインが極め手となるが、北海道ではいま美味しいワインが数多く醸造されている。道内のワイナリーは、15年度は25カ所であったが、23年度は64カ所に増加している。道庁はブドウ栽培や醸造技術、マーケティングを学べる「北海道ワインアカデミー」を16年度からスタートさせている。これまでの受講者は約230人、その内29人が道内23カ所のワイナリーを開設している。道内で過去10年に増えたワイナリーの6割を占めており、大いなる成果を挙げている。

 北海道大学は22年に「北海道ワイン教育研究センター」を設立している。ワイン生産には気象学、土壌学、栽培学、醸造学、農業工学などの知見が必要であり、ワイン産業の持続可能な発展のためには農業経済学、経営学、観光学などの知見が有効であり、これらの複数の学問分野を融合した教育研究と人財育成に貢献することが期待されている。

 北海道は味覚資源の宝庫であり、農業・漁業・酪農業・畜産業などの第一次産業を担う人財の育成に注力すると共に、それらが生み出す味覚資源を観光産業などが最大限に生かしていくことが未来の繁栄の鍵になる。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

旅行新聞×PR TIMES「効果的な広報PRセミナー」開催 9つのフックでメディア露出増やす 

2024年10月4日(金) 配信

旅行新聞新社とPR TIMESは業務提携を結んだ。旅行新聞新社・石井貞德社長(左)、PR TIMES・金光穂夏氏

 旅行新聞新社とPR TIMESはこのほど、提携を記念して、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」などの入選施設を対象にした、プレスリリース活用セミナーをオンラインで開いた。9月3~5日の計3回設定し、約40人が受講した。

 講師は、今回の業務提携の責任者を務めるPR TIMES事業ユニット第二営業部の金光穂夏氏。「魅力発信につなげる、効果的な広報PRセミナー」と題し、「PR」の意味や効果など、基本的なことから分かりやすく解説した。

 冒頭、金光氏は前職のオンライン旅行会社(OTA)での経験から、「魅力を地域だけにとどめておくのはもったいない。地域の魅力、資源をしっかり発信するお手伝いをしていきたい」と力を込めた。

□「PR」とは?

 PRは「パブリックリレーションズ」の略で、日本語に訳すと「公共とのつながり」。金光氏は「PRとは大切な人と中長期で良い関係を育みつづけるあらゆる活動のこと」だと定義した。

 顧客が潜在的に何を求めているのか、社会の声に耳を傾ける「広聴」を行い、そのニーズに応える活動をし、さらにその情報を伝えていく――この一連の流れが「PR」であり、これを繰り返しながら売れるもの、売れる状況を作ることがマーケティングになる。

 金光氏は「大切な顧客の声を聞き逃さず、社会全体を想像する」一例として、

「父と息子の宇宙旅行計画」がグランプリに JATAアメリカ旅行企画コンテスト

2024年10月3日(木) 配信

「アメリカ旅行企画コンテスト」で受賞した大学生の皆さん

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は、「日米観光交流年2024」を契機とした若者の海外旅行需要喚起策の一環として、「アメリカ旅行企画コンテスト」を行った。応募総数73件のうち、最終審査を通過した6件で公開プレゼンテーションを行い、グランプリを決定した。

 プレゼンは9月27日(金)、ツーリズムEXPOジャパン2024内で実施された。

 グランプリは、「父と息子の宇宙旅行計画 ~お父さん派男子になるための7つのMission~」(阪南大学・村田歩夢氏)が選ばれた。

 選考ポイントとして、「父と息子という視点がユニーク。ヒューストンやケネディ宇宙センターを見学し、打ち上げ観覧を体験するツアー。アメリカが世界に誇る航空宇宙産業を題材にしている点が、アメリカらしさを出せている」点が高く評価された。

 準グランプリは、「60年前のアメリカンドリーム! 今蘇る! 令和の女子大生の”夢満載”のアメリカ旅」(跡見学園女子大学・篠原ゼミ)が受賞。

 「ファッションやスポーツ観戦、文化など、令和女子大生が叶えたい夢が盛りだくさんのツアー。それぞれのテーマについて興味があるメンバーが考えているので、内容がユニーク」であると評価を受けた。

 審査員特別賞には、「ベースボールを体感セヨ。観て交わって。シカゴをまるっと好きになるタビ」(流通科学大学・嶋津双羽氏)が選ばれた。

「外国人材の受入施設76%に」全旅連青年部とダイブ、特定技能の調査発表 外国人材の受入上限拡大で

2024年10月3日(木) 配信

塚島英太部長

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(塚島英太部長)と宿泊施設へ人材派遣・紹介事業を展開するダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)は10月2日(水)、東京都内で、「宿泊分野」の特定技能における現状を発表する記者会見を開いた。

 宿泊業界で人手が不足するなか、特定技能制度の受入上限は2024年度からの5年間で、現行枠の約2.4倍となる82万人へ大幅に拡大された。これを受け、全旅連青年部の会員を対象に行った、同制度の活用状況と課題についてのアンケート結果を説明した。

 冒頭、塚島部長が登壇。9月10(火)~16日(月)に実施し、152件の有効回答を得た調査結果を発表した。

 回答のあった152件の事業形態の内訳は、旅館が47.3%、リゾートホテルが38.7%、ビジネスホテルが17.2%、シティホテルが3.3%、保養所が2.7%、その他が3.3%だった。

 従業員規模別では、99人以下が68.6%、100~299人が24.2%、300~999人が5.9%、1000人以上は1.3%。

 「人手不足を感じていますか」には、81.6%が「はい」と答えた。

 「人手不足を感じる職種」(複数回答)については、「レストランサービス.接客係」が79.0%で最多。次いで「調理」(73.4%)、「フロント」(50.8%)、「ベッドメイク・清掃」(50.0%)と続く。

 こうしたなか、外国人人材を採用した宿は75.7%だった。在留資格別(複数回答)では、「技術・人文知識・国際業務」が58.3%でトップ。以降は特定技能(48.7%)、技能実習(30.4%)、留学(20.0%)の順となった。

 「特定技能の外国人人材を採用するうえで感じている課題」(複数回答)については……

ツーリズムEXPOジャパン2024東京「旅の新たな価値を創造する」 来場者は18万2900人に

2024年10月3日(木) 配信

「ツーリズムEXPOジャパン2024東京」は9月26(木)~29日(日)、東京ビッグサイトで開催した

 日本観光振興協会(菰田正信会長)、日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)、日本政府観光局(JNTO、蒲生篤実理事長)は9月26(木)~29日(日)の4日間、東京ビッグサイトで「ツーリズムEXPOジャパン2024東京」を開いた。テーマは、「旅、それは新たな価値との遭遇」。観光大臣会合では、9か国4団体が集結し、世界の観光市場が回復するなかで、どのように新たな旅の創造に取り組むべきかを活発に議論した。

日本観光振興協会の菰田正信会長

 9月26日(木)に行われた開会式では、菰田会長が、「昨今の観光業界を取り巻く環境は、国内はコロナ前に近づき、今年8月の訪日外国人は7カ月連続で単月過去最高を記録し、累計2400万人とコロナ前を超える勢いで回復している」とした一方で、「海外旅行はコロナ前の6割程度の回復に留まっている。今年のTEJは、海外からの出展が全体の4割を超えている。日本の海外旅行市場での期待の高まりを実感している」と話した。

 「今年は日本の海外渡航自由化60周年の記念すべき年。今大会を契機として、海外旅行がさらに活性化することを期待している」とあいさつした。

 来賓として出席した国連世界観光機構(UN Tourism)アジア太平洋部部長のハリー・ファン氏は、「世界は前例のないパンデミックの影響から回復しつつあり、非常にうれしく思っている。世界各国の旅行者がアジア太平洋地域へと訪れて、その水準はコロナ前に到達しようとしている。日本はこの回復を率いている」と力を込めた。

 開会式後は、第8回「ジャパンツーリズムアワード」の表彰式が行われた。

 大賞にあたる国土交通大臣賞には、「愛知県『休み方改革』プロジェクト」(愛知県)が選ばれた。選考ポイントとして、観光需要の平準化を進めるうえで、県が主導して休暇改革を打ち出した点が高く評価された。

 経済産業大臣賞は、「Japan Travel by NAVITIME」(ナビタイムジャパン)が獲得。

 観光庁長官賞は、「産地事業者と協同した『トップ層』誘客への挑戦」(越前市観光協会)、「地域協創ウェルネスツーリズム」(扉ホールディングス)、「責任ある観光へのカタルーニャ州の取り組み」(カタルーニャ観光局)──の3つの取り組みが選ばれた。

 

基調パネルディスカッション

 基調パネルディスカッションでは鶴賀リゾート取締役アドベンチャー事業部長の高田茂氏、さとゆめ代表取締役の嶋田俊平氏、ヨーロッパ観光委員会エグゼクティブディレクターのエドゥアルド・サンダンデール氏、JTB社長の山北栄二郎氏が参加。モデレーターは、コネクトワールドワイド・ジャパン代表のマージョリー・デューイ氏が務めた。

 テーマは、「観光交流人口の拡大」とし、人材育成の遅れや、オーバーツーリズム対策として地域の受入キャパシティの見極めの重要性、官民パートナーシップを拡大する必要性などの意見を交わした。

 

観光大臣会合

各国の観光大臣や国際観光組織の代表などが一堂に会した

 第7回TEJ観光大臣会合では、日本を含めた9カ国の観光大臣・観光行政のリーダーと4国際観光組織の代表など、計13人が登壇した。

 テーマを「新たな旅の創造」とし、世界の観光市場が急速に回復するなかでさらなる成長を目指すためのアイデアについて、多様な意見が交わされた。

 日本からは国土交通大臣政務官の尾﨑正直氏が参加した。尾﨑氏は、訪日観光客が3大都市圏に集中していることに触れ、「地方誘客の促進と、消費拡大が重要。このため、高付加価値なインバウンド観光地づくりに取り組む11のモデル地域を選定した」と紹介。

 持続可能な観光地づくりには災害時の危機管理や復興への知見も必要だと訴え、今年の11月には、UNツーリズムと連携し宮城県仙台市で「観光レジリエンスサミット」を開くことを報告した。

 1日目の夕刻には、ウェルカムレセプションが開かれ、石川県輪島市名舟町に伝わる伝統芸能「御陣乗太鼓」のビデオ上映や、南インドのケーララ州、マラヤーリに伝わる「カタカリダンス」が披露された。

 今大会は、海外から80カ国・地域、国内47都道府県から1384の企業・団体による、計1624小間が出展した。

 商談会は736人のバイヤーと、1050人のセラーが参加し、計6239件の商談(事前アポイントメント数)が行われた。

 来場者は26(木)~27日(金)の業界日が7万1800人、28(土)~29日(日)の一般日が11万1100人となり、4日間合計で18万2900人(速報値)を記録した。

 次回のTEJ2025は25年9月25(木)~28日(日)、愛知・中部北陸大会として、Aichi Sky Expo(愛知県常滑市)で開かれる予定。

大阪観光大学と城西国際大学「東西観光学部学生交流」 TEJ2024会場で実施

2024年10月3日(木) 配信

TEJ会場で大阪観光大学と城西国際大学の学生。右端が山本剛准教授

 大阪観光大学観光学部(大阪府)の山本剛准教授は9月26(木)~29日(日)まで東京ビッグサイトで開催された「ツーリズムEXPOジャパン(TEJ)2024」に、山本ゼミ3年生11人と、今年3月まで教鞭を執っていた城西国際大学観光学部(千葉県)旧山本ゼミ4年生8人の計19人が参加して「東西観光学部学生交流」を実施した。

 両大学の学生が「はじめまして」の状態で、混合4チームを編成。国内や海外、旅行会社や航空会社などが出展するブースを、業界の知識を深めながら体感するというもの。両学共通ゼミ指導教員の山本准教授は「AIに置き換えられない、観光業界で大切なスキルである①現場力②アドリブ力③対人対応力――を養ってほしいとの想いから企画した」と説明する。

 参加した大阪観光大学3年生の学生は「1つ上の先輩方との交流だったので、就活のお話や、過去にゼミや大学でどのような活動をされていたのかを聞くことができ、貴重な経験になった」と話す。

 城西国際大学4年生の学生は「関東と関西、留学生などそれぞれ異なるバックグラウンドを持ち、違う環境で生活しているからこそ、お互いのことを知りたいと思い、交流の輪を広げられた」と確かな成果を感じたようす。

 山本准教授は「この会社は私の内定先なんだ」と4年生が3年生を案内する場面もあった。初めて参加する会場でいかに効率良く、楽しくまわれるかを相談しながら組み立てるなど、「現場力、アドリブ力、対人対応力が試され、教室ではなし得ない、実践の場となった」と力を込める。

 今後については、「観光クリエーターとして観光コンテンツをつくる人材、常に考えながら他者のために『楽しむチカラ』を発揮できる人材を育成していきたい」と語る。