四国・瀬戸内の観光PR 12月3日(土)~4日(日)、大阪・箕面市内で物産展開く

2022年11月28日(月) 配信

中井陽一郎主査(右)と田中健太主幹

 岡山、広島、山口の瀬戸内3県と徳島、香川、愛媛、高知の四国4県の在阪事務所などは12月3日(土)~4日(日)、大阪府箕面市のみのおキューズモールで、観光物産展「ええとこ満載!感じよう!瀬戸内+土佐~瀬戸内四国観光展~」を開く。

 各県・団体がブースを開設し、観光パンフレットの配布や特産品を販売する。「グルメ」「1泊2日」「2泊3日」のテーマごとのモデルコースを記したパネルを展示し、エリア全域を楽しむ旅行プランも紹介する。

 「ご当地グルメ対決」と題し、カツオの藁焼きタタキ(高知)や名物骨付鳥(香川)、津山ホルモンうどん(岡山)、鳴門金時焼きいも(徳島)などの実演販売も行う。

昨年の観光展のようす

 各県が2カ所ずつ絶景スポットの写真を展示し、来場者が人気投票する写真展もある。

 ステージではご当地キャラが登場するほか、両日とも午後2時から、「よさこい」総踊りの体験イベントを行う。鳴子を用意し、誰でも気軽に本場のよさこい踊り気分が味わえるという。

 開催を前に、山口県大阪事務所の中井陽一郎主査と高知県大阪事務所の田中健太主幹が11月24日、本紙関西支社を訪れ、イベントの概要を紹介した。2人は「このエリアの魅力を体感できる観光展です。ぜひお越しください」とアピールした。

JTB、超小型モビリティ「BIRO」実証実験 神戸で12月から

2022年11月28日(月)配信

超小型モビリティ“BIRO”

 JTB(山北栄二郎社長)は12月9日(金)~25日(日)の金、土、日の9日間、兵庫県神戸市で超小型モビリティ「BIRO(ビロ)」を活用した「“BIRO”KOBEまちエコドライブ」の実証実験を実施する。神戸観光で人気が高い新神戸・北野エリアから元町・ウォーターフロントエリアを、イタリア製「BIRO」に乗り、クリスマスの装飾がされた街を楽しみながらスムーズに巡ることができる。

 神戸市中心部は南北に坂が多く公共交通手段も少ないため、異人館がある山側からポートタワーがある海側を観光する際、徒歩で移動するには少し不便という課題があるという。このような課題解決にも貢献。また、BIROは可愛い見た目から通行人の注目度も高いうえ、電動自動車で環境にもやさしく、神戸観光のイメージアップ・周遊観光促進によるにぎわい創出にも期待ができる。

 「“BIRO”KOBEまちエコドライブ」は、神戸市の民間提案型事業促進制度に採択されている。実証実験後は参加者アンケートなどを基に、継続的な観光コンテンツとしての可能性を検討する。

 走行にはすべて先導車が付き、時間ごとに先導車除く最大3台で同一ルートを巡る。午前9:00、11:30、午後2:00に出発し、各120分掛けて巡る。一部コースが異なる午後4:30発のナイトコース(90分)も用意している。

 各時間2人乗り1台、1人乗り2台を設定。料金は各1台当たり税込で2人乗り6000円、1人乗り4000円。運転者は普通自動車免許の携行が必要。申込方法は専用サイトから。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(214)」GEMBAものづくりエキスポ(石川県小松市)

2022年11月27日(日) 配信

GEMBAものづくりエキスポの風景

 石川県小松市は、九谷焼の産地として有名だが、古くは弥生時代の碧玉の玉つくりをはじめ、メノウ・オパール・水晶などの宝石群や良質な凝灰岩石材、九谷焼原石の陶石、金や銅の鉱石などの豊富な石の産地として発展してきた。金・銅の鉱山は、現在の世界企業コマツのルーツでもある。

 このような2300年にわたる石の文化をもとに、2016年には「珠玉と歩む物語」が日本遺産に認定された。昨年は、小松で全国の日本遺産認定地域が集う「日本遺産サミット」も開催された。

 日本遺産物語を活用した観光は、文化資源の活用であり、新たな産業再生・経済活性化の大きな武器にもなる。日本遺産サミットと並行して行われた「GEMBAものづくりサミット」は、こうした小松のものづくり企業が集い、オープンファクトリー形式の新たな産業技術の交流を促す事業であった。

 同事業は、3年前の19年から産業観光の推進を目標としたワークショップを重ね、工場・工房による「こまつものづくり未来塾」を開催してきた。20年には九谷焼を核とした創造拠点「CERABO KUTANI(九谷焼セラミックラボラトリー:隈研吾氏設計)」や、新たな市民交流拠点「EATLAB」を核に、GEMBAプロジェクトの開催が模索された。

九谷焼の置物などを制作する宮創製陶所の工房とギャラリー

 初年度となる昨年のキャッチコピーは「うちの工場、のぞいてみんけ?」であった。「わたしたちのものづくりの多くは、その先にあるはずの、使い手の顔が見えません。だからこそ、いつ誰が手にとってもいいように追求してきた技術がある。寸分違わぬ感覚をもつ、職人の目や手。100年以上のアーカイブが眠る秘密の蔵、世界最先端の表現を可能にする機械」。これらを多くの方々に覗いてもらうことによって、職人たちが顧客と触れ、自信につなげ、異業種との交流で新たな技術や製品分野を開拓しようというのが趣旨である。

 工場・工房などによる産業観光は、既に20年以上の歴史をもつ。小松では新潟・燕三条の「工場の祭典」や福井県鯖江市の「RENEW」などから、その手法や考え方などを学んだ。その活動が評価され、昨年、日本観光振興協会の第14回「産業観光まちづくり大賞」も受賞した。

 2年目となる今年は11月3~6日までの4日間、昨年を上回る35の事業所が参加した。テーマ別にコースを設け、有料の観光プログラムも設定された。九谷焼などはもとより、工房での体験や製品は、自分だけの大切な思い出と土産になる。

 「産業が観光になる(産業観光)」は、まさに近代のものづくりの時代の新たな観光形態でもある。「ニューツーリズム」とも言われたが、こうした観光が、地域の新たな産業再生や創造につながるという意味では、これから地域が求めるべき新しい観光形態であることは間違いない。

(日本観光振興協会総合研究所顧問 丁野 朗)

「観光人文学への遡航(29)」 秘密曼荼羅十住心論①

2022年11月26日(土) 配信

 真の密教の教義に触れたい一心で、年下かつ格下にもかかわらず空海に弟子入りをした最澄と空海が、途中から仲たがいをすることになったのは、空海の求める修行に対して、多忙を理由に参加せず弟子を送り込んだこと、また空海のもとで修行をしていた最澄の弟子泰範を戻さなかったことを挙げたが、理由はそれだけでもなさそうだ。

 空海の著作は多岐にわたっているが、その中でも主著と言われているのが「秘密曼荼羅十住心論」である。そしてこれはかなり難解であり、わかりやすくしたのが、「秘蔵宝鑰」である。ここに書かれてあるのは、人間の心を10段階に分け、低い段階から高い段階へと向上するようすである。

 十住心論を具体的に見てみると、

 第一 異生羝羊心
 第二 愚童持斎心
 第三 嬰童無畏心
 第四 唯蘊無我心
 第五 抜業因種心
 第六 他縁大乗心
 第七 覚心不生心
 第八 如実一道心
 第九 極無自性心
 第十 秘密荘厳心

 と、人間の心の重層性を10段階にして表現している。そして、仏教を含めて既存の宗教がどの段階に位置しているのかも明示している。これを次回にまたがって紐解いていくが、ここに最澄と空海の仲たがいの一因があるように思えてならない。

 第一の異生羝羊心は、ただ欲のおもむくままに生きる生き方で、人間であるにもかかわらず、動物と同じ状態であることを示している。異生とは凡夫のことであり、羝羊とはオスの羊のことである。

 第二の愚童持斎心は、日ごろの生き方を反省し、社会のために役に立ちたいと思う心である。しかし、仏道を目指す人からすると、まだまだ愚かな子供のレベルである。空海は儒教がこのレベルであるとしている。渋沢栄一が実業と道徳の一致を「論語と算盤」という言葉で表現したが、空海に言わせたら論語もまだまだ下から2番目の段階だと評価していることが大変興味深い。

 第三の嬰童無畏心は、赤ちゃんがお母さんに寄り添ってすっかり安心しているさまを表している。これは善行を積んで来世で天上に生まれ変わった心とも言えるが、これは来世で心地よい世界に生まれ変わりたいから現世で善行を行うという動機がまさに私心そのものであり、この場合は善行の効果がなくなると、また天界から下落してしまうことになる。生死輪廻の苦しみからはまだ完全に解脱しているわけではない。この境地にあるのはヒンドゥー教の前身であるバラモン教である。

 第四の唯蘊無我心から仏教の世界へと入っていく。ここまででもかなり高次の精神性を持っているようにも思うが、密教の求める精神性の目指すところはまだまだ先である。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

HIS、年末年始の海旅予約コロナ前比80%減 感染不安や円安などで

2022年11月25日(金) 配信

2021年11月15日比では1814・1%増だった

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が11月25日(金)に発表した、年末年始(2022年12月24日~23年1月3日)の海外旅行の予約状況によると、予約者数は21年11月15日比で1814.1%増と大きく伸びた。一方、コロナ前の19年同日比では約80%減となった。同社は「コロナ禍による移動や感染への不安のほか、円安や燃油サーチャージの高騰などが負担となった」と分析している。

 旅行先ランキングでは、1位が韓国・ソウル。2位はアメリカ・ハワイにあるホノルルで11年ぶりに首位が代わった。次いで、タイ・バンコク、韓国・釜山、アメリカ・グアム、シンガポール、台湾・台北、フィリピン・マニラ、フランス・パリ、ベトナム・ホーチミンと続いた。

 ソウルへの予約者のうち、約70%は女性で、10代後半~20代の若年層が全年齢層の約40%となった。同社は1位となった理由として、ドラマや音楽などポップカルチャーの人気の高さのほか、訪日観光客の個人旅行解禁に伴う日韓路線の増便や、コロナ禍で運休していた地方空港発着の航空便の再開による価格競争で、比較的手ごろな価格で渡航できることを挙げた。

 ホノルルは家族旅行の人気が高かった。また、高級なホテルに泊まり、観光だけではなく、くつろげる滞在も重要視している人が増えているという。タイについては「コロナ禍でタイドラマのファンが増加したことが主な要因」(同社)とした。

 平均単価は同120.6%増の19万6700円。燃油サーチャージの値上げが影響した。平均旅行日数は6.3日間で、19年から0.2日増えた。出国ピークは12月29日。帰国ピークは23年1月3日となっている。

 HISは「各国の入国制限の緩和で、海外旅行は回復基調に転じた」との認識を示している。

NAA22年度中間連結決算、約46億円の赤字縮小 世界的な出入国制限緩和で

2022年11月25日(金) 配信

田村明比古社長

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が11月24日(木)に発表した2022年度中間連結決算(22年4~9月)によると、営業損失は170億4000万円(前年同期は216億6800万円の損失)と3期連続で赤字となったが、損失額を約46億円縮小した。

 世界的に多くの国や地域で出入国制限が緩和されたことに加え、日本国内でも緊急事態宣言など行動制限が解除されたことで、航空機発着回数と航空旅客数が大幅に回復したことが主な要因。

 営業収益は、前年同期比32.7%増の531億6700万円と2期連続の増収となった。

 運用の効率化をはかり、最大限のコスト削減に努めたが、経常損失は178億1600万円(同220億6300万円の損失)、中間純損失は185億2500万円(同424億7700万円の損失)。

 中国の水際対策に加え、電気とガス料金の見通しが不透明であることから、22年度通期連結業績予想は、営業収益が前期比55.0%増の1285億円、営業損失は272億円、経常損失が302億円、当期純利益は330億円と予想した。

 田村社長は「外国人利用者は着実に増えている。需要の回復に対し、サービス供給体制が遅れないように関係各所と協力していきたい」と述べた。

じゃらん、まるで別世界!首都圏イルミネーションランキング発表 1位は「あしかがフラワーパーク『光の花の庭』」

2022年11月25日(金)配信

じゃらん まるで別世界!首都圏イルミネーションランキング

 リクルート(北村吉弘社長、東京都千代田区)が発行する旅行情報誌「じゃらん」は11月24日(木)、今冬の首都圏近郊で開催が決定している「イルミネーション」に関するアンケート結果を発表した。「じゃらん まるで別世界!首都圏イルミネーションランキング」では、1位に「あしかがフラワーパーク『光の花の庭』」(栃木県)が輝き、2位は「さがみ湖イルミリオン」(神奈川県)、3位に「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」(東京都)が選ばれた。

あしかがフラワーパーク「光の花の庭」(写真はイメージ)

 同社によると、1位の「あしかがフラワーパーク『光の花の庭』」は、春には藤棚が咲き誇る人気のテーマパークであり、「日本三大イルミネーション」にも認定されるなど、最新技術が生んだ花と光の芸術はまさに別世界のような美しさを放っている。続く2位「さがみ湖イルミリオン」は、空から眺める体験型イルミネーションが充実し、スケール感あふれる光の演出が楽しめる遊園地。3位には、日比谷の街を幻想的に包み込む街中イルミネーション「HIBIYA Magic Time Illumination 2022」がランクインする結果となったと述べている。

 このほか、4位は「よみうりランド ジュエルミネーション(R)」(東京都)、5位が「東京ドイツ村ウインターイルミネーション2022-2023 Fun!-光る笑顔に福来たる-」(千葉県)、6位に「ヨルノヨ-YOKOHAMA CROSS NIGHT ILLUMINATION-」(神奈川県)、7位は「時之栖イルミネーション2022-2023『ひかりのすみか』」(静岡県)、8位が「東京メガイルミ 2022-2023」(東京都)、9位に「湘南の宝石2022-2023」(神奈川県)、10位は「東武ワールドスクウェア ナイトミュージアム『世界の夜あそび』」(栃木県)。

 調査は2022年10月21日(金)~24日(月)まで、関東1都6県在住の20~50代を対象にインターネットで実施した。有効回答数は1082人。

プラザクリエイト 「アルプスBASE」オープン 飯島町にグランピング施設

2022年11月25日(金)配信

アルプスBASEの4つのドーム型テント

 写真サービスのパレットプラザなどを展開するプラザクリエイト(新谷隼人社長、東京都中央区)は、10月4日に長野県・飯島町で初となるドーム型グランピング施設「アルプスBASE」を開業した。9月30日―10月1日には、地元関係者やメディア向けのオープニングイベントとして体験会とレセプションが行われた。

【古沢 克昌】

 オープニングイベント【1日目】施設内見学では、2つのアルプスが一望できる千人塚公園の中に建てられた4つのドーム型テントを公開した。冷暖房完備のテント内には、ベッド2台とエキストラベッド(布団)が2台あり、4人まで宿泊可能。グランピング初心者や家族連れにも安心の室内で、参加者からは「広々とした快適な空間で子供も連れていけそう」「インテリアもおしゃれで素敵。公園の中にいるのを忘れてしまうくらい、ホテルのような綺麗さ」などの声が上がった。

冷暖房完備のドーム型テント内

 アルプスBASEでは、千人塚公園の豊かな自然を満喫するアクティビティを用意。今回はSUP、ニジマス釣りを体験した。参加者からは「初めてのSUP体験だったが、インストラクターの丁寧でユーモアたっぷりな指導のおかげで楽しく体験できた」「綺麗な風景の中で、水の音を聞きながら行うSUPは日々の疲れを癒す最高の時間になった」という感想が聞かれた。釣り堀ではニジマス釣りを体験し、釣った魚は夕食時に提供された。

 夕食を囲んで行われたレセプションでは、アルプスBASEを手掛けたプラザクリエイトの新谷社長が「地域の方々など多くの人に助けていただきながら開業を迎えることができた。この町の良さをたくさんの人に知ってほしいという強い気持ちを持った飯島町の皆様となら、より良い施設ができると確信し、この事業をスタートさせた。アルプスBASEが思い出の広場となり、明日への活力となることを願っています」とあいさつした。

 また、飯島町の下平洋一町長も登壇し「待ちに待ったグランピング施設がいよいよオープンします。2つのアルプスに囲まれた飯島町には自然の豊かさに加えて、この地に住む人の温かさという魅力があります。四季を通じてさまざまなプログラムを体験していただき、飯島町の魅力を存分に感じてもらいたい。ここアルプスBASEから『まじいい、いいじま』を日本全国に発信して参ります」と意気込みを語った。

 夕食では、日本アルプスから流れる清流で育った川魚や地元野菜、信州プレミアム牛など地元産の食材を使用したBBQメニューを提供。地元農家からの旬な野菜、地元の方が作ったジビエ肉のソーセージなど、地産地消にこだわった。また地元のおばあちゃん直伝の五平餅はクルミ・餅・味噌、すべてが自家製。シェフは「ゲストには、アルプスBASEに宿泊するだけではなく、食を通して飯島町や地元の店舗のファンになってもらいたい。地域みんなでつくるアルプスBASEを目指している」と話した。

 【2日目】朝食では、こだわりの地元の食材を贅沢に使った朝食を提供。四季折々の旬の食材を味わってほしいという思いから、季節や気温に応じてメニューを少し変えている。朝食で使用するカンパーニュは千人塚公園近くにあるベーカリー「自然酵母パン チョコタン」から提供。店主は「生地作りから焼き上がりまですべてにこだわっている。天然酵母と米麴を使用することで、もっちりとして甘みがある。たくさんの人に地元のおいしい食材とパンを味わってほしい」と語った。

 アルプスBASEは千人塚公園キャンプ場(長野県上伊那郡飯島町七久保3017―107)に位置する。キャンプ場までは山道はなく舗装された道路で移動ができる。  宿泊価格は4人1室で大人1人当たり1万2980円から(季節によって変動あり)。

NAA、国際線が20年2月以来100万人超え 個人旅行解禁など措置緩和で

2022年11月24日(木) 配信

田村明比古社長

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が11月24日(木)に発表した2022年10月の航空発着回数は、前年同月比26%増の1万5030回、旅客数は同209%増の165万7978人だった。国際線旅客数は同517%増の103万9116人と、20年2月以来、100万人を超えた。

 1日当たりの入国者数の上限撤廃や、訪日外国人観光客の個人旅行解禁、3回以上のワクチン接種証明書で出発前72時間以内の陰性証明の提示不要など日本入国時の水際対策が緩和されたことが主な要因。

 国際線旅客のうち、日本人旅客数は同591%増の29万8828人。外国人は同632%増の43万3768人。19年同月比では日本人旅客数が75%減と同年9月比の79%減から復した。さらに、外国人も19年10月比71%減と同年9月比83%減から増えた。

 国内線は全国旅行支援の開始など旅行マインドの変化で、発着回数が前年同月比64%増の4559回、旅客数は同68%増の61万8862人と過去最高となった。

 田村社長は航空会社へのヒアリングの結果として、「訪日需要は年末年始を中心に増加しているが、日本人は円安のため観光需要は想定以上に回復していない」と話した。

国内コロナ前超え 国際前年比612%増

 11月1日(火)~19日(土)までの国内線発着回数は前年同期比42%増の2650回。19年同期比では、同1%増とコロナ禍前を超えた。国際線は、旅客数が前年同期比612%増の27万8000人。19年同期比68%だった。   

 田村社長は「国内線をはじめ、国際線も回復基調は続くだろう」と語った。

Z世代から見たロケ地ホテルのさらなる活性化策の提案、目白大学牛山ゼミがホテルスプリングス幕張で

2022年11月24日(木) 配信

さまざまなプランをまとめた

 目白大学メディア学部メディア学科の牛山ゼミは11月22日(火)、ホテルスプリングス幕張(金田幸二総支配人、千葉県千葉市)でZ世代から見たロケ地ホテルのさらなる活性化策の提案を行った。

 2年生が10月11日にホテルを見学、その後1カ月掛けてまとめたプラン案を発表した。

  1つ目のグループはホテル発着はとバスツアーを提案した。ホテルとの関わりが深いアイドルや芸能人のロケ地を3カ所巡る内容で、前泊、後泊した参加者にはツアーの割引券をプレゼント。ホテル発着のバスツアーが珍しいため、メディアを通じての露出が増え、ホテルの知名度も上がるのではないかと予想する。

 2つ目のグループはAR(拡張現実)スタンプラリーの実施を企画した。ARを取り入れることで、推しとの記念撮影を楽しめる仕掛け。また、スタンプラリーとして実施することで回遊性を高め滞在時間の延長をはかり、満足度の向上も目指すほか、館内消費につながる特典づくりについても言及した。

 3つ目のグループはホテルの売り上げ向上と新しい顧客の獲得を目指す「ホタ活」を考案した。ホタ活は若者の間で流行している「ホカンス」とオタク活動を組み合わせた造語で、10~20代のオタクに現在営業を休止しているメインバー「ヴィオレ」をノンアルコールバーとして営業。撮影作品とコラボレーションしたノンアルコールカクテルなどを提供し、ロケ地としても使われるレトロなバーでのホカンス体験を提供する。

 3グループの発表を受け、金田総支配人は「メディアを活用した集客やホテルの売り上げを伸ばす企画を考えてもらえた」と感想を述べた。また、両者の出会いのきっかけとなったロケーションジャパンの田島潤氏は「データの裏付けがあり、参考になることも多かった」と語った。

 発表を終え、2年ゼミ長の沼倉直美氏は「ホテルの思いを大切にすることと、プランを実行するうえで負担になることが少なくなるよう意識した」と語り、「今回の経験が今後の学びに生きる」と力を込めた。

 一方、牛山教授は「学生の力でロケ地を活用した地域活性化に貢献できればと考え、ホテルの皆様にご協力いただき今回の授業を行いました。学生たちが1カ月色々なことを調べ討論してきた今回の発表は、この学部で学んできたことを生かせていたと思いますので、是非提案のどれかをホテルで採用していただければ嬉しいです」とコメントした。