JTB旅ホ連、外国人で人手不足解消 マッチングセミナー開く

2022年11月18日(金)配信

写真はイメージ

 JTB協定旅館ホテル連盟(JTB旅ホ連、大西雅之会長)は11月29日(火)と12月15日(木)の2日間、会員を対象とした「外国人人材マッチングオンラインセミナー」を開く。特定技能人材や技能実習生などの外国人人材とマッチングでき、宿泊施設の人手不足解消を助ける。

 採用派遣事業者は、①地球人.jp②エムティック③偉峰偉峰実業日本――の3社。セミナー当日は各社からプレゼンを行い、提供するサービスやスキームを説明する。希望の会社とセミナー実施後に人材マッチング相談を個別に実施する。

 両日とも午前11時から正午までZoomで開催する。参加費無料。申し込みフォームは、第1回(https://forms.gle/YS1sSwotToDG35Bg8)、第2回(https://forms.gle/eydc8ErDkdqwNM5WA)で異なる。開催の3日前を目途に、メールでセミナー参加に必要なパスワードなどが送られる予定。

「スイスイ旅」で観光需要分散 4者連携、中央自動車道で実証実験

2022年11月18日(金) 配信

「スイスイ旅」アプリ操作画面(イメージ)

 芝浦工業大学、やまなし観光推進機構、八ヶ岳ツーリズムマネジメント、中日本高速道路八王子支社など4者は11月19日(土)から2カ月間、中央自動車道で実証実験を行う。混雑や渋滞などで旅行者の損失している時間を有効な滞在時間へと転換することで、地域での消費拡大と、中央道の渋滞削減を目指す。

 観光施設・店舗などの観光情報や混雑情報と、「中央道 渋滞減らし隊」で提供するAI(人工知能)渋滞予測情報を、芝浦工業大学が開発したアプリ「スイスイ旅」を通じて提供する。

 課題解決のビジョンとして、「中央道 渋滞減らし隊」で提供する渋滞予測情報を「スイスイ旅」に連動させ、旅行者の帰宅時間分散をはかり、交通集中渋滞を軽減しながら、現地滞在時間を増やす。

 また、やまなし観光推進機構や八ヶ岳ツーリズムマネジメントと連携して、施設の混雑度や魅力に関する情報を「スイスイ旅」にインプットする。これにより、渋滞や混雑による損失時間を「消費時間」に変え、予定にない寄り道による発券型観光を促進してリピーターを獲得する狙い。このほか、アプリを用いたポイント制などを導入する。

「スイスイ旅」の活用図

 実証実験には「スイスイ旅」をスマートフォンにインストールすることで、誰でも参加することができる。

 芝浦工業大学土木工学科モビリティ・インフラ研究室は、「アプリから提供されるお店の混雑情報や帰り道の渋滞予測を参考にすることで、旅行者は混む時間帯を避けることができ、空いている他施設に立ち寄るなどの回遊行動につながる」としている。

 同アプリはこの実証実験のほかにも、「リアルタイムの情報提供による自律的な不便益回避と観光行動の誘発に関する実証実験」、「観光混雑回避に向けた自発的行動変容を促すゲーミフィケーション導入に関する実証実験」、「鎌倉市におけるパーク&ライドの利用促進に向けた実証実験」、「名護市におけるMaaS事業促進に関する実証実験」などに使用されている。

SY(旧商号:小野川温泉河鹿荘)が特別清算 負債は約6億2000万円(帝国データ調べ)

2022年11月18日(金) 配信

 SY(旧商号:小野川温泉河鹿荘、代表清算人=佐藤雄二氏、山形県米沢市)は11月1日(火)、山形地裁米沢支部から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約6億2000万円。

 同社は、2007(平成19)年3月に設立。河鹿荘(同代表、同所)が経営する温泉旅館の事業を引き継ぐため、同年5月に会社分割により事業譲渡を受け、温泉旅館「小野川温泉河鹿荘」を経営していた。

 収容宿泊者数は同温泉では最大規模で、リピーター客も抱えていたが、東日本大震災後に東北地方への旅行者が減少した影響もあり、業績は低迷していた。16年に1億円以上を投じて客室を改装。17年1月期には年間収入高約2億9000万円を計上していた。

 しかし、設備投資の負担から採算が悪化するなか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光客が激減。21年1月期の年間収入高は約2億2000万円に落ち込み、赤字推移で厳しい資金繰りが続いていた。

 その後も業況は改善せず、旧会社から引き継いだ債務の負担も重く事業再建を断念。同年10月1日に会社分割により、新会社「小野川温泉河鹿荘」(佐藤美江代表、同所)を設立し、同社は同日に現商号「SY」に変更し、事業を譲渡。今年1月31日に開いた株主総会の決議により解散していた。

 なお、「小野川温泉河鹿荘」は新会社のもと、営業を継続している。

近畿日本ツーリスト、高知城ひかりの花図鑑 夜間イベント業務を受託

2022年11月17日(木)配信

夜間イベントは12月2日~23年1月29日まで

 近畿日本ツーリスト(髙浦雅彦社長、東京都新宿区)は11月17日(木)、高知県から高知城夜間イベントの開催などに伴う業務を受託したと発表した。イベント名は、「Art+ +高知城 ひかりの花図鑑―牧野富太郎と植物を愛した画家たち―」。入場券の販売管理をはじめとするイベント運営全般を行う。

 同イベントは、高知県の観光キャンペーン「リョーマの休日」の冬のメインイベント。高知県が誇る植物学者・牧野富太郎博士の植物図鑑と、植物を描く画家たちが残したアートなどを、大型映像・立体音響・照明演出で没入感のあるデジタルコンテンツで表現する。

 会期中、会場となる日本三大夜城の高知城や高知公園を、映像空間に変えて開催する。偉大な画家であるゴッホ、モネ、ルノワールをはじめとする印象派の絵をデジタルアートで表現。全身でアートの世界に没入できる最新のデジタルアートスポットとして演出する。

 会期は12月2日(金)~2023年1月29日(日)。開催時間は午後6:00~同9:30(最終入場は午後9:00)。チケット料金は大人1000円、中・高校生700円、小学生500円。Web予約・団体の場合、大人800円、中・高校生560円、小学生400円となる。

指宿ブルーオーシャンツーリズムを推進 アクティビティも豊富に(鹿児島県指宿市)

2022年11月17日(木) 配信

下竹原利彦副会長(左)と中原祐亮さん

 鹿児島県指宿市観光協会(中村勝信会長)のキャンペーン隊は11月17日(木)に本紙東京本社を訪れ、池田湖での水上アクティビティや、錦江湾でのブルーオーシャンツーリズムの推進などをアピールした。

 来社したのは同協会の下竹原利彦副会長と、中原祐亮さんの2人。下竹原副会長は「指宿に新たな施設が続々と誕生しており、滞在中に楽しめるメニューが増えてきた」と語る。

 今年10月、池田湖畔にカフェなどを備えた施設「IKEDAKOPAX(いけだ湖パクス)」がオープンした。シーカヤックや、SUP体験、スワンボートなどさまざまなアクティビティを用意している。

 指宿港から大山崎までの約2㌔の海岸では、砂浜を再生する整備も進められ、「今夏にはビーチバレー大会なども盛大に開催された」(中原さん)という。

 また、指宿漁業協同組合と協力して、釣り体験やクルージングなど「指宿ブルーオーシャンツーリズム」も推進しており、「家族連れなどにも大変人気」(下竹原副会長)という。

 今年7月31日には指宿市民会館がリニューアルオープンした。ホールに800席を備え、芸術文化の拠点としてさまざまなイベントが予定されている。

 グルメでは、指宿鰹節と唐揚げがコラボした「いぶから」を市内13店舗で提供している。「指宿を訪れた際には、ぜひ堪能してほしい」と中原さんは話す。

NAA、地域食材使うお好み焼き販売へ 空港周辺の魅力高める

2022年11月17日(木) 配信

提供するお好み焼き

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は11月20日(日)、航空科学博物館(千葉県成田市)で地域の旬の食材サツマイモや、やまと芋などを使った「成田空港“ホクホク”お好み焼き」を販売する。空港周辺の魅力を高める取り組みの一環。

 サツマイモは香取市産、やまと芋は多古町産を選んだ。また、山武市の豚肉と芝山町で生産されたキャベツも使用する。ソースは、成田空港から国内線が就航している広島の企業オタフクソースの商品を用いる。 販売価格は450円(税込)。200食限定となる。

 同社は「サツマイモを細切りにすることでホクホク感や甘みを、やまと芋を生地に練りこみふわふわ感を表現した」とアピールする。

訪日観光客、前月から15倍に 需要増による人手不足を懸念(観光庁長官会見)

2022年11月17日(木) 配信

観光庁の和田浩一長官は11月16日(水)、会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は11月16日(水)に開いた会見で、10月の観光目的での訪日外国人旅行者数が、前月比約15倍の28万8909人と大幅に増加したと報告した。2022年7~9月の旅行・観光消費額でも、19年数値から約8割まで回復。観光が徐々に回復するなかで懸念されるのは人手不足だとして、和田長官は、「需要を受け止めきれない事態を防ぐため、官民連携で従業員の待遇改善への検討を進める」と話した。

 22年10月の訪日外国人旅行者数は前月比2・4倍の49万8600人だった。このうち、観光目的での入国者数は28万8909人。9月の1万9013人から約15倍となった。和田長官は、「水際対策の大幅な緩和と円安の影響が数字を伸ばす要因になった」との認識を示している。

 また、11月に入ってからの1日当たりの入国者数は、水際緩和前と比べて約10倍に増加しているとも報告した。

 11月15日(火)には国際クルーズ運航のためのガイドラインを策定し、受け入れを再開した。23年3月以降に166本の外国クルーズが計画されていることから、今後は各クルーズ船社が、寄港を予定している港関係者と受け入れに関する協議や調整を行い、合意を得て順次運航を再開する予定。

 和田長官は、「国際クルーズの再開によって、さらに多くの外国人観光客が日本を訪れてくれるよう期待をしている」とコメントした。

 観光回復が進むなか、観光業の人手不足が重要な課題であるとして、「インバウンドの需要があっても全部受け止めきれない可能性がある。とくに宿泊業の賃金水準をはじめとした従業員の待遇改善をはかり、官民連携で雇用を確保することが必要」と話した。

 22年7~9月の旅行・観光消費額の伸びについても、宿泊旅行消費額が19年同期比で20・3%減であるものの、国内旅行の旅行単価としては、同7・1%増と伸長している。和田長官は、「旅行マインドがコロナ前に戻れば、さらなる消費額の伸びが期待できそうだ」と語った。

 

全国旅行支援開始から一カ月経過 現場の声は

 観光庁は、開始当初は問い合わせや予約が殺到し混乱が見られたが、全都道府県に対し、販売実績などに応じて関係事業者への予算配分を適時見直すように通知するなどの対応を行った。この結果、混乱が落ち着き徐々に改善が見られてきている状況にあると報告。

 効果としては、多くの観光地において、昨年同時期よりも多くの旅行者で賑わっており、高い需要喚起の効果が現れていると認識を示す。

 観光庁では、全国旅行支援開始後の販売予約実績がコロナ前の同時期を超えた旅行会社や、コロナ前の8割前後にまで需要が回復した一部の航空・鉄道会社があることから、「支援事業による効果が実感として得られた」と受け止めている。

 「引き続き、多くの方に制度を利用してもらえるように、都道府県と十分に連携をしながら全国旅行支援の円滑な実施に取り組んでいく」考えだ。

 

第2次補正予算 複数年度で支援

 11月8日(火)に発表した22年度第2次補正予算案のなかで、観光庁はコロナ禍からの需要回復と地域活性化を目指し、「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」事業へ1000億円を充当。さらに、複数年度で事業支援できるように国庫債務負担行為で500億円を計上した。

 当初、手法の候補として挙げられていた基金化は、基金を管理・運用する法人の選定などの手続きを踏まねばならないため、早期の実施が困難と判断された。手続きを必要とせず基金と同様に複数年度での支援が可能となる手法として、国庫債務負担行為を採用した。

HIS、22年海外1人旅は25%に 19年から11㌽上昇 感染リスクや予防などで

2022年11月17日(木) 配信

25・2%が1人旅だった

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が9~10月に予約状況からまとめた、海外への1人旅の動向によると、2022年の1人旅の割合は、コロナ禍前の19年同期比で11・0㌽上昇し25・2%を占めた。新型コロナウイルスの感染に対するリスクや予防などがおもな要因だと分析している。
 
 調査は、パッケージツアーまたは航空券を申し込んだ人を対象にした。

 今年の人気旅行先の1位は韓国・ソウル。次いでタイ・バンコク、フィリピン・マニラ、韓国・釜山、台湾・台北と続く。

 年代別では60代が23・8%と最も多かった。2位は50代で20・1%。3位は20代の19・4%。男女比は半々から女性の比率が若干高い傾向だった。20代では女性が約68%とほかの年代より女性比率が大きかった。

 購入商品は90・6%が航空券を選んだ。パッケージツアーは9・4%。同社は「1人でパッケージツアーを利用する場合、追加代金が必要になるため」としている。

 国際線が順次、運航を再開しているため、予約は2~3カ月先が主流になっているという。

「ONSEN/ガストロノミーツーリズムコラム」 「食」の魅力で観光力高める(奈良県)

2022年11月17日(木) 配信

第6回UNWTOガストロノミーツーリズム世界フォーラム・ベルギー大会のようす

 奈良県では「食」の魅力が「観光力」を高めるとくに重要な要素と考え、食と観光を連動させるガストロノミーツーリズムを新たな観光のテーマに位置づけ推進してきました。また「食」の魅力向上は、「奈良県観光総合戦略」の柱の1つに位置づけられているように、観光施策を推進するにあたり必要不可欠なものです。

 こうした考えに基づき県は、20年4月に「奈良県豊かな食と農の振興に関する条例」を策定。有名シェフが参画する奈良フードフェスティバルなどの大規模な食イベントや、地元の食材を使った料理を味わうオーベルジュの推進など、食の振興に取り組んできました。また今年5月には、「ミシュランガイド奈良2022特別版」が発行されるなど、豊かな歴史文化と共に、地元食材を使った魅力ある食事を県内で楽しめることを知っていただく機会が増えています。

 このようにガストロノミ―ツーリズムを推進する奈良県では12月13~15日、国連世界観光機関(UNWTO)の主催する「第7回ガストロノミーツーリズム世界フォーラム」が開かれます。同フォーラムには、国内外から食や観光の専門家らが集まり、最新の知見を共有できる場になると期待しています。また我われは、世界フォーラムの開催を契機に、日本、奈良県には美味しいモノがたくさんあるという事を広く発信し、誘客につなげていきたいと考えています。

 【奈良県 観光局MICE推進室 ガストロノミーツーリズム世界フォーラム推進係 主査 瀧 剛樹】

JTBの特例子会社、障害者の人材紹介サービスを開始

2022年11月17日(木)配信

「障害者求人-jds.com」メインビジュアル

 JTBグループ特例子会社のJTBデータサービス(JDS、大八木勢一社長)は11月15日(火)、障害者の職場への定着と活躍に向け、障害者に特化した人材紹介サービスを始めた。就労が困難とされる在留外国人障害者の人材紹介も行う。

 JTBグループの特性を生かし、旅館・ホテルなどの観光業への雇用促進も視野に入れている。合わせて、在留外国人障害者を対象にした日本語教育の実施も、NPOなどの関係機関と連携して取り組む。既に、JDSで働く在留外国人や在留外国人障害者の社員が事業のサポート体制を整備。雇用に関するビザ取得の専門知識などは、外国人の人材紹介や翻訳を行っているゴーウェル社と連携していく。

 人材紹介サービスは、求職者向けサイト「障害者求人-jds.com」と、採用企業向けサイト「障害者採用-jds.com」を開設した。障害者の求職者に就職・転職先を紹介するサービスと、採用を希望する企業に求職者を紹介する2つのサービスを提供する。両サイトは、求職者のニーズを理解しているJDSの障害のある社員と在留外国人社員が制作を担当した。

 「障害者求人」サイトでは、①企業への実習体験②入社後のサポート③複数担当者制による就職先の紹介――のサービスを提供。一方の「障害者採用」サイトでは、①障害についての基礎知識講座の開催②入社後のサポート――を提供する。