2022年10月25日(火) 配信
□特集&主な内容
9月30日発行の本誌10月号では、日本政府から個人自由旅行の完全な解禁の発表がある前でしたが、日本の「開国」に備えて、まだフランス人があまり訪れていない日本の地域を紹介しました。その象徴的なルートは、JR山陰線です。砂丘に代表される鳥取は、日本の文化に親しむフランス人にとっては、小説や映画の“砂の女”の舞台であり、写真家植田正治の故郷としてよく知られています。最近は“海の京都”として知られる天橋立や船屋が連なる伊根町などがある京都府北部も、昨年からパリで全作品が公開されている“寅さん”でフランス人には馴染みになった場所です。ほかにも、日本の近代史で重要な舞鶴や、東尋坊の絶景も取り上げました。さらに通常の旅行ページでは、最新の列車、観光特急「あをによし」を紹介しています。
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□〈フランスの様子〉フランス人はベジタリアンに?
フランス人を理解するためには個人意識の強さだけではなく、最近は環境意識の高さも重要なポイントになっている。◆近年、もう一つ顕著になりつつあるのが、ベジタリアン傾向だ。◆フランスの小学校の給食では、すでに数年前からは週に1回だったベジタリアンメニューを週に2回とする試みが、この9月から一部の自治体で始まっている。一部の自治体では、毎日というところも。◆とはいえ、フランスの学校給食は、日本とは違い、社食などのように、自分が好きなものを数種類のなかから、前菜、メイン、デザートと選ぶので、メインのベジタリアンメニュー以外にも、肉や魚が選べる。◆ベジタリアンメニューを提唱するのは、地球環境のためと、子供たちの健康のためで、一般的にもフランスではさまざまなベジタリアンレストランが一ジャンルとして定着し始めて久しい。◆ただし現状では、9割近くの子供たちがベジタリアンメニューを選ばない自治体があったり、親もそこまでは望まないという調査も。◆それでも、日本で言う豆腐ハンバーグのような「ベジタリアンラザニア」が好物になっていくフランスの子供たち。将来どうなるだろうか。
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フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉