2022年10月12日(水) 配信
星野リゾート(長野県・軽井沢町)の星野佳路代表は10月12日(水)の会見で、全国旅行支援について制度を正確に把握し、予約システムに反映させる作業を行うため、多くの施設で10月25日宿泊分から適用することを明かした。「各都道府県に制度設計を任せたため47の事務局が誕生した。内容は各県で異なり、複雑だ」と述べた。
星野代表は複雑な点として、ワクチン接種要件や予約方法、既存予約への対応など挙げた。そのうえで、「予約手順を分かりやすくし、ストレスフリーでスムーズな旅を提案したい」と語った。また10月11日(火)には、同社の全施設の適用条件を掲載したサイトを開設している。
繁忙期を対象外としたことや、平日と休日で価格差を設けたことなどは「需要の平準化につながる」と評価した。
今後、増加が見込まれる訪日外国人観光客については、ゼロコロナ政策を掲げる国からの観光客は見込めないとの考えを示し、「円安の今こそコロナ禍前に10%ほどだった欧米からの集客に力を入れ、日本の魅力を感じてもらい誘客多角化に取り組むべき」と語った。
□ホテル内に別の宿 所有の部屋で宿泊
今後の開業予定として、2022年12月16日に「リゾナーレ大阪」(大阪府大阪市)、26年秋に「星のやロッジ ニセコ」(北海道・ニセコ)をオープンすると発表した。
このうち、リゾナーレ大阪は全480室のハイアット リージェンシー 大阪内の64室をリゾナーレブランドに改装し、オープンする。営業中のホテル内に別会社の宿泊施設が開業するのは全国初だという。宿泊客はハイアットのクラブラウンジや屋上ガーデンプルなども利用できる。
オンライン会議が普及し、ハイアット リージェンシー 大阪の多くを占めていた出張利用が減少したため、星野リゾートがファミリー層をターゲットにするリゾナーレとして入居する。
リゾナーレ大阪ホテルでは、子供向けに芸術の専門家が創造力を育むアクティビティを用意するほか、壁や窓に絵を描ける客室も提供する予定だ。
星のやロッジ ニセコは初めて、所有者が部屋を利用しない際に、ホテルとして運営するレジデンスタイプとなる。星のやブランドでの北海道進出も初となる。
スキー場の横に位置し、滑りながらゲレンデに行くことができる。客室にはキッチンを備え、ベッドルームは2~3部屋を用意する。