九州観光機構 九州旅CP展開 5千円クーポン贈呈

2022年10月10日(月) 配信

ポイントとクーポンはスマホで配布する

 九州観光機構(唐池恒二会長)は9月16日から、「九州・たびたびの旅キャンペーン」をスタートした。

 このキャンペーンでは、九州7県の対象宿泊施設に1泊するごとに1㌽を贈呈し、3㌽で5千円の電子クーポンをプレゼントする。いずれもスマートフォンで配布する。

 参加宿泊施設は現在289施設。電子クーポンが使用できる施設は宿泊施設以外に土産店や飲食、旅行会社、タクシー、レンタカー、鉄道、観光施設など合わせて466施設となる。

 16日からキャンペーンに参加するための専用アプリがインストールでき、来年3月31日のチェックインまでポイントが贈呈される。電子クーポン発行の予定枚数である1万枚に達した時点で、終了する。

 電子クーポンの使用期限は、来年8月31日まで。

〈出番です〉安来市地域おこし協力隊 田中 鷹広さん「Iターンで安来移住 農業・観光の情報発信」 

2022年10月10日(月) 配信

安来市地域おこし協力隊 田中 鷹広さん

 大阪府寝屋川市からIターンし、今年4月に着任した。現在39歳。妻と2人の子供がいる。安来を初めて訪れたのは7年前。妻の両親が元々、安来の出身という縁があったが、「地元の人がどこか取っ付きにくい感じがして、あまり良い印象を持たなかった」という。

 大阪で生活するなか、子供たちの教育や生活環境を考えたとき、移住という選択肢が浮かんだ。「移住するなら安来」という妻の断固たる意志に押され、1年ほど前に安来にやって来た。

 Iターン当初は農家を志し、イチゴ農家で働いたが連日のハードワークに加え、12―5月のピーク時はほぼ休みなし。そして何より、農業に多大な資金が必要なことを痛感した。

 現在は地域おこし協力隊員として、安来市内の農業と観光の情報発信をしている。

 田中さんは「安来の魅力はやはり自然。海、山、川が近い。さらに温泉もある。子供はこっちに来てからたまごアレルギーがなくなった。水と空気が違う」と話し、「初めて訪れたときの印象はひっくり返った。安来の人はみんな温かい」と笑顔。

 改修した古民家で暮らす。キッチンの窓から見える田園風景に心癒され、子供たちは元気よく走り回る。近くに借りた10㌃の畑では野菜を育てる。今年は玉ねぎを2千個植えた。

 自分の両親も安来に引っ越しさせた。サーファーだった父親が都会で衰えていくことに寂しさを覚え、両親を説得。日本海の波でもう一花咲かせてほしいと願う息子の想いに応え、父親はサーフボードを磨き来シーズンに備えているという。

強羅花扇 円かの杜 水素エネルギーの利活用へ 25年に厨房排出CO₂を半減

2022年10月10日(月) 配信

箱根強羅温泉「円かの杜」

 「強羅花扇 円かの杜」を経営・運営している強羅花扇(神奈川県・箱根町)と、水素の利活用コンサルティングを行うH2&DX社会研究所(東京都千代田区)の2社は共同で脱炭素化に向けて「円かの杜」でも水素エネルギー利活用の検討を開始した。水素を活用した調理器具、燃料電池を利用した旅館運営という新たな試みに挑戦する。

【古沢 克昌】

 脱炭素社会の実現を目指す強羅花扇は、水素を燃焼して調理を行う水素調理や、水素燃料電池を通じて生み出される電源の供給を旅館運営に取り入れる考えだ。

 水素利活用コンサルティング事業を行うH2&DX社会研究所と協力して、2025年には厨房から排出される二酸化炭素50%削減の計画づくりを進める。

 「最高の癒しの場である温泉旅館が環境に配慮することで、お客様にさらなる喜びを感じていただき、また、四季折々の強羅の美しい自然を未来へ残すためにも、避けて通れない取り組み」と同社は説明する。

 円かの杜は、箱根強羅温泉にある箱根連山の絶景が人気の旅館。全館畳敷き、泉質の異なる2本の源泉によって全20室の露天風呂付客室と大浴場の館内湯めぐりを愉しめる宿。

 H2&DX社会研究所は、多摩大学ルール形成戦略研究所の水素利活用に関する研究会からスピンアウトした水素の利活用コンサルティングを行うベンチャー企業。水素燃料電池を活用しての音質の優れたコンサートや水素燃焼による食材が美味しくなる調理手法など、カーボンニュートラルに向けた新たなビジネスモデルを構築。水素を五感に伝えるサービスを提供し、水素社会への理解促進に努めている。U2日本公演に水素電源を供給したことで世界からも注目を集めている。

ホテルコンチネンタル府中 10月末まで「青森フェア」

2022年10月9日(日) 配信

ホテルコンチネンタル府中(外観)

 ホテルコンチネンタル府中(大住佑総支配人、東京都府中市)は、9月12日から10月31日まで、青森の食材を使った料理や青森のご当地グルメが楽しめる「青森フェア」を開催している。

 フェアの期間中は、レストラン東北牧場において、煎餅汁や帆立の貝焼きなど、青森の料理が食べ放題のバイキングを実施。食材には、青森県・東北町にある自社農場「東北牧場」で採れた無農薬野菜やブランド卵を使用し、同館ならではの青森グルメを用意する。

 また、館内のレストランコルトや中国料理フィリーで、青森県産の海産物やブランド豚などを使用して作るアラカルトメニューやコース料理も提供する。

青森フェア(イメージ)

 青森フェアのバイキングメニュー「青森県産帆立と青玉の貝焼き」は、青森県で採れた帆立をまるごと焼いて、東北牧場のブランド卵「青玉」でとじた。帆立の香ばしさに、青玉のクリーミーな味わいが特徴。

 「東北牧場の煎餅汁」は、東北牧場で採れた旬の無農薬野菜をたくさん入れて煮た、やさしい味わいの鍋料理。バイキングでは、ほかにも青森にまつわる料理を豊富にそろえている。

 実施場所はレストラン東北牧場、提供時間は午後5―10時。120分制で一般(中学生以上)2980円、シニア(65歳以上)2380円、小学生1650円、幼児(3歳以上)770円。

 問い合わせ=☎042(333)7115。

本枯節で生ふりかけ 指宿の旅館が共同開発

2022年10月9日(日) 配信

指宿鰹節を使った4種類の生ふりかけ

 鹿児島県・指宿温泉の旅館・ホテルで組織する「指宿アロハ会」(代表=湯通堂温・いぶすき秀水園社長)は、指宿市山川の特産品「指宿鰹節」使用の「本枯節生ふりかけ」を開発し、9月から販売を開始した。

 コロナ収束後の宿泊客誘致を目的に、各宿の経営者と指宿郷土料理開発研究会の料理長らが一体となり、それぞれの技術、経験を生かして指宿ならではの美味しい自然・健康食品を商品化した。

 指宿本枯節は、カビ付けと天日干しを繰り返し、じっくり乾燥させることで旨味や栄養分を凝縮させた逸品。山川は鰹節の最高峰・本枯節の生産量約7割を占め、全国の料理人がその品質を認めている。

 「生ふりかけ」は4種類あり、細かく削った鰹節と南九州の特色ある食材をブレンドして、九州産の本醸造丸大豆醤油と砂糖でふっくらと焚き上げた。

 「ハイビスカス」は南国のシンボルで、食用のハイビスカスを贅沢に使用し、少し酸味を残したヘルシーな味わい。「アオサと味噌」は、磯の香り豊かなアオサと、麦みそをバランスよく整え、コクのある甘みに仕上げている。

 「ほうじ茶」は、知覧茶の一番茶だけを使い、深煎りしたほうじ茶で、深い旨味と香りを楽しませる。「柚子」は、鹿児島県大隅産の柚子の皮を厳選使用。爽やかな甘酸っぱさと風味が口の中で広がる。

 温かみある絵柄のパッケージのふりかけは、各旅館の朝・夕食などで提供され、売店などで販売される。価格は800円(税別)。湯通堂代表は「ホームページにも掲載し、珍しい土産として、旅行先選択、想い出になればいい」と期待を寄せた。

〈観光最前線〉新船「あおい」就航へ

2022年10月8日(土) 配信

新船「あおい」の進水式のようす

 神戸―小豆島―高松でフェリーを運航するジャンボフェリー(山神正義社長、兵庫県神戸市)は10月22日、32年ぶりとなる新船「あおい」を就航させる。

 現行フェリー2隻のうち「こんぴら2」の代替船で、船体は約1・4倍の5200㌧。旅客定員は3割増の620人に増やした。神戸―小豆島―高松を1日4往復(平日は3往復)運航している。

 新船の客室は「浮かぶリゾート」がコンセプトで、プレミア席、自由席、ペット専用など4エリアを設けた。プレミア席はコンパートメント個室や海の景観が楽しめる最前列キャプテンシート、靴を脱いでリラックスできるロフト付き個室などをそろえる。ロードバイクをそのまま持ち込めるサイクルピットや、足湯を設置したテラスなどもある。

【土橋 孝秀】

わかやま12湯推進協議会 12湯サミット開く “和歌山の温泉”魅力発信

2022年10月8日(土) 配信

パネルディスカッションなど実施

 和歌山県の温泉の魅力を発信する「わかやま12湯サミットin南紀勝浦温泉」が9月12日、南紀勝浦温泉のホテル浦島で開かれた。講演会やパネルディスカッションなどを通じて、和歌山県の温泉の素晴らしさを再確認したほか、最後には参加者らによる「南紀勝浦温泉宣言」も行われた。

 同サミットは、和歌山県旅館ホテル生活衛生同業組合の「WOK委員会」と、協同組合和歌山県旅行業協会の「わかやま12湯運営委員会」が連携して組織する「わかやま12湯推進協議会」(会長=青木査稚子・協同組合和歌山県旅行業協会理事長)が、和歌山県内に点在する温泉の魅力を国内外に発信することを目的に実施するもの。昨年9月に龍神温泉で開催した第1回に続いて、今回が2回目。県内の自治体や観光団体、宿泊施設関係者など約50人が参加した。

 青木会長は「地元ならではの観光素材や体験、食などとコラボしながら、和歌山県の温泉の認知度向上に努めていきたい」と抱負を語った。

 地元、那智勝浦町の堀順一郎町長は「当地には177もの源泉があるが、生マグロや世界遺産の方が世間の認知度は高いのが現状。生マグロや那智の滝といった世界遺産ももちろん那智勝浦の大切な資源だが、今後は温泉地としても、もっと全国にPRしていきたい」と意気込みを述べた。

 会場では、和歌山大学の後誠介客員教授が「わかやま 温泉の謎を解く」と題して講演。活火山がない紀伊半島に高温の温泉が生まれる理由について「長い年月をかけて、高温高圧のもと雨水が岩石を溶かしできたものが温泉」と解説。そのうえで「いわば、和歌山の温泉は岩石を煎じ詰めた〝漢方薬〟ともいえる。そういうことを、もっとアピールしてもいいのでは」とアドバイスした。

 「和歌山の温泉のここが好き」をテーマにしたパネルディスカッションは、まちづくり観光研究所の奥坊一広所長(トラベルニュース社長)をコーディネーターに、熊野幸代さん(椿温泉しらさぎ)と川田純子さん(南紀白浜温泉ホテルシーモア)、尾崎世奈さん(南紀勝浦温泉ホテル浦島)、小川さださん(龍神温泉季楽里龍神)が登壇。「単に温泉を楽しむだけでなく、地元の人との交流を通じで、人の温かみを感じることができるのが一番の魅力」「和歌山県には海、山、川それぞれに温泉があるのが強み」といった意見が出た。

最後には「南紀勝浦温泉宣言」も

 最後には、参加者を代表して尾崎さんが「和歌山県のなかでもトップクラスの源泉数を誇る南紀勝浦温泉は、今回のサミットを機に、和歌山県の温泉をアピールする要になることを誓います」と南紀勝浦温泉宣言を行った。

全旅連青年部とダイブ、宿の現状と課題提起 外国人雇う意義説明

2022年10月7日(金) 配信

菅沼基ゼネラルマネージャー

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長)と、宿泊業界に特定技能人材を紹介するダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)は9月28日(水)、宿泊業界の現状と課題を提起する会見を開いた。10月11日(火)からの全国旅行支援の開始を前に、人手不足の解消方法として外国人を雇用する意義を説明した。

 会見に先立ちダイブは、全旅連と共同で全国の宿泊事業者170人へ人手不足について聞いたアンケートを実施した。これによると、10月11日(火)からスタートする全国旅行支援に対して、約76%が「期待している」と回答。不安を感じるは15%でとくに気にしないは9%だった。

 しかし、人手不足を感じますかとの問いには、88%が感じていると答えた。この状況下で外国人人材採用をした宿は36%だった。

 ダイブの菅沼基外国人人材ゼネラルマネージャーは外国人人材について「文化と言葉が異なる外国で働くので、モチーベーションが高い。また(比較的難しいとされる)日本語を話せるため、優秀な人が多く、日本人従業員への刺激になる」と語った。さらに、従業員の母国語と日本語を話せることも魅力として紹介した。

 なお、「一部の宿泊事業は、日本人より安い給料で雇えると間違った認識をしている」と指摘。法律によって、給料は日本人と同等にすることが定められ、宿が日本語学習の場の提供や住居の確保、ゴミの捨て方の教育などを求められる。このため、「日本人より手間と費用が掛かる」という。

 全旅連青年部からは長谷川周栄労務委員会委員長が登壇し、自身が社長を務める湯宿だいいち(北海道・中標津町)で働く外国人人材を紹介した。

長谷川周栄委員長

 同宿泊施設では、全従業員60人のうち、10人が外国人。在留資格は高度人材のほか、宿泊と調理分野の特定技能人材、インターンシップを受け入れている。

 在留資格によって行うことができる仕事が異なる。このため、高度人材はおもにフロントと事務所で会計処理などPCの打ち込み作業を行う。

 特定技能の宿泊はフロントや客室までの案内のほか、食事会場の席の場所決め、配膳など実施。「ほとんどすべての仕事をしている」という。調理は、厨房で利用客と従業員に向けの食事を料理する。インターンは勉強のために来日し、成果を残す必要があるため、一部の業務のみ限って行う。

 長谷川委員長は「仕事の制限のない在留資格である特定技能で採用していきたい」と話した。

4者連携でヘリチャータープラン造成 大阪・淡路島を遊覧飛行(日本旅行)

2022年10月7日(金) 配信

日本旅行と他3者はこのほど、大阪・淡路島をチャーターヘリで観光するツアーを造成した

 日本旅行(小谷野悦光社長)はこのほど、パソナグループ(南部靖之代表)、JR西日本イノベーションズ(奥野誠社長、大阪府大阪市)、夢舞台(水笙浩社長、兵庫県淡路市)と連携し、大阪・淡路島をヘリコプターで上空から観光するツアーを開発した。同商品は、日本旅行の「赤い風船」で10月7日(金)から売り出した。

 4者は空からの観光素材を用いたツアーを検討し、大阪・淡路島エリアでヘリコプターをチャーターし遊覧飛行を行う旅行商品を作った。夢舞台の協力で、旅行商品とした淡路島内のヘリポートを利用することが可能となり、関西のランドマーク見学から明石海峡を経て淡路島まで移動するルートを実現させた。

 このほか、パソナグループ下のawajishima resortが運営する「禅坊靖寧」での座禅体験や、日本最古の神社である「伊弉諾神宮」を参拝するメニューを用意する。

 料金は1人当たり88万円。

 出発日は11月11日(復路利用プラン)と12日(往路利用プラン)で、各日1組2人限定のツアー。

 日本旅行はJR西日本イノベーションズとともに、西日本エリアを始めとする地域活性化に向けた観光開発を進めている。7月からは淡路島に拠点を置くパソナグループの新会社にも出資し、瀬戸内エリアへの観光ソリューションに注力している。

全日本ホテル連盟、プラ製品使用抑制の啓発ポスターを制作

2022年10月7日(金)配信

ポスターA案

 全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長)はこのほど、今年4月に施工された「プラスチック資源循環促進法(プラ新法)」の普及啓発のため、関係省庁の承認を受けて加盟ホテル向けにポスターを作成した。持続可能な社会の実現に向け、プラスチック製アメニティーの無料提供抑制の活動に取り組む。

 ポスターはデザインの異なる2種類を各1200枚制作し、10月上旬に加盟ホテル1150社に配布して提示などしてもらう予定。さらに、各ホテルで客室に設置するパンフレット作成など、ポスターのデザインデータが必要な場合提供する。

 同連盟は「今後もSDGs(持続可能な開発目標)に向けた宿泊産業としての取り組み推進に努めていく」としている。

ポスターB案