那須塩原市観光局、初の独自出展 持続可能な観光地選定アピール

2022年9月28日(水) 配信

アクティビティや特産品などもアピールした

 栃木県の那須塩原市観光局は9月22日(木)~25日(金)、ツーリズムEXPOジャパン2022に出展し、2021年度の「世界の持続可能な観光地TOP100選」に選ばれたことに加え、特産品やアクティビティなどをアピールした。独自でブースを設けるのは初となる。

 同表彰は国際的な認証団体グリーン・ディスティネーションズが国連世界観光機関(UNWTO)の指示で作成した文化保護などの項目で審査する。那須塩原市は、夏目漱石や谷崎潤一郎などの文豪が訪れた際に執筆した文章を刻んだ石碑の保存と活用方法などを評価された。

 昨年度、日本から選定されたのは京都府京都市や北海道・ニセコ町、香川県・小豆島町など9地域。関東では那須塩原市のみだった。欧米などでは高く評価されているという。

 また食材の紹介として、特産物「那須塩原ブランド」を活用した料理やレシピのほか、食事の際に一緒に楽しめる塩原温泉プレミアムビールやパスチャライズド牛乳、アイスミレピーニなどを掲載したパンフレットを配布した。旅行後、自宅でも食材を通して、那須塩原市の魅力を堪能してもらい、再来訪を促す狙いだ。

 小林紀明事業部長は「国内外から1人でも多くの人に那須塩原市に来てほしい」と意気込みを述べた。

どらなびEXPO2022秋、バス運転手の就職イベント 大阪、名古屋、東京で開く

2022年9月28日(水)配信

「どらなびEXPO2022春」東京会場のようす

 バス運転手専門の求人サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」を運営するリッツMC(中嶋美恵社長、東京都港区)は10月、大阪、名古屋、東京でバス運転手専門の就職イベント「どらなびEXPO2022秋」を開催する。同月1日(土)は大阪・グランフロント大阪で、15日(土)が名古屋・JRゲートタワー、29日(土)に東京・新宿エルタワーを会場に開かれる。

 「どらなびEXPO」は、過去に東京・大阪・名古屋で30回以上開催し、総来場者数は5900人を突破した国内最大級のバス運転手専門の就職イベント。バス運転手として就職・転職を目指す人が無料で参加できる。ブース出展しているバス会社の採用担当者からの会社説明や、現役バス運転手によるトークイベントなどに参加できるほか、業界初心者向けの特別講座や就職相談コーナーなども用意する。

東武バスの「どらなびEXPO2022春」出展時のブースのようす

 開場時間は午前11:30~午後5:30。イベントの予約来場者全員に、どらなびオリジナルお守りとQUOカード500円分をプレゼントする。さらに、女性の来場者にはスキンケアセットもプレゼントする。

 予約は、どらなびWebサイト内のどらなびEXPO特設ページから。

蔵元自らが店頭に立って日本酒を提供する「Bar農!Farming & Brewing 2022」 11月13日まで

2022年9月28日(水) 配信

22の酒蔵の日本酒が楽しめる

 「農!と言える酒蔵の会」は11月13日(日)まで、日本酒の販路拡大・消費喚起に向けたイベント推進事業「Bar農!Farming & Brewing 2022」を展開している。

 「農!と言える酒蔵の会」は、原料の米作りから酒造りまでを一貫して手掛け、農業と醸造、そして消費者をつなげることを目的に22の酒蔵で構成する団体。今回のイベントは、若い人に品質の良い、おいしい日本酒に触れてほしいとの思いで企画した。

 期間中は蔵元自らが店頭に立って日本酒を提供する「酒蔵店長企画」を実施。同企画実施時は、担当酒蔵のラインナップされている日本酒以外の日本酒も提供する。また、マイグラスを持参することで、50円の割引が受けられる特典も用意している。

 一ノ蔵の鈴木整社長は「日本酒のプロである蔵元が直接アドバイスすることで、最高の日本酒ライフを提供できる。米から丁寧に作った日本酒をこの機会に体験して下さい」とPRする。

 イベントは前半が10月16日まで、後半は10月25日から。メニューには22蔵の日本酒をラインナップ、価格は500~1000円。

日本バス協会、税制改正を国に要望 固定資産税の減税要求へ

2022年9月27日(火)配信

日本バス協会の清水一郎会長

 日本バス協会(清水一郎会長)は9月21日(水)、東京・丸の内の日本交通協会で通常理事会を開き、コロナ禍による人流抑制で追い込まれたバス業界の厳しい状況を訴えた。清水会長は「乗合バスがなくなって一番困るのは市町村民」と強調し、公共交通の維持のため、来年度の税制改正要望に乗合バスの固定資産税の減税を要求したと伝えた。

 あわせて、貸切バスは約2年間の人流抑制と旅行控えにより、さらに厳しい状況にあると言及。全国旅行支援が開始した際は、「国が全国どこでも行って良いと旗を振ってほしい。この支援策は閑散期や平日だけでも良いので来年以降も何年も続けてほしいと言い続けていく」と語った。

 続けて、EV(電気自動車)については「環境・エネルギー問題が喫緊の課題となっているなかで、EVバスがカーボンニュートラルに向けた解決策の切り札になってくる」との考えを示した。他方、EVバス導入の初期費用に対して、国の支援制度や補助金が足りていない現状を指摘。EVバスが「カーボンニュートラルの大きなチャンスと思っている。EVバス支援を強力に求めていきたい」と力を込めた。

 運賃改定の問題については「国にお願いをし続けて色々な制度会議にはかられ、既に申請や計画が進んでいるところもある。とにかく早期認可をお願いしている」と述べた。

 最後に、北海道・知床半島沖の観光船事故、6年前の軽井沢スキーバス事故などにも触れ、悪質事業者の退出は国でしかできないと主張した。国には「運行管理の問題、ダンピングの悪質事業者の問題を徹底的にやってもらい退出させるようお願いしている。踏み込んだ措置を徹底的にやってもらいたい」と求めた。

 なお、来年9月20日(水)の「バスの日」で、日本初の路線バスが走ってから120年を迎える。清水会長はこれを踏まえて、「バスが持続可能でそしてバスで日本の未来を明るくしたい」と伝え、出席者に協力を求めた。

スペイン政府観光局、日本の重要性強調 プロモーションも計画

2022年9月27日(火) 配信

フェルナンド・バルデススペイン観光庁長官

 スペイン政府観光局は9月21日(水)、スペイン大使館(東京都港区)で会見を開き、日本市場の重要さを強調し、観光業界の現状やプロモーションの計画などを発表した。

 フェルナンド・バルデス観光庁長官は冒頭、来日の目的について「(日本の)観光庁と観光協力に関する覚書を締結し、往来の回復に向けた基礎を築く」と語った。さらに、ツーリズムEXPO2022では、約90平方㍍のブースに州の観光局やホテルなど14団体が出展することをアピール。「観光庁だけでなく、多くの団体などが日本を重要な市場として捉えている」と強調した。

 スペインについては、9月1日(木)から、渡航前にウェブなどで健康状態を申告するスペイントラベルヘルスを廃止。現在は3回目以上のワクチン接種証明書や出発72時間前のPCR検査による陰性証明書などで入国可能となった。今年の観光客数はコロナ前の2019年比で8割程度となる見込みだ。

 政府はコロナ禍以降、事業者に経営や雇用を維持してもらうため、観光産業に約526億ユーロ(日本円で約7兆4700億円)を融資。「パンデミック前と変わらない受入体制と品質を提供できている」という。

 一方、日本市場は回復が遅れているため、旅行会社やツアーオペレーターなどへのプロモーションを強化し、観光客の増加につなげたい考えだ。

 具体的には、視察旅行を通して、23年に没後50年を迎えるピカソ生誕の町マラガのほか、縁のある都市として、マドリードやビルバオなどをアピールする。日本で人気が高まっているとして鉄道の旅や、滞在日数を増やしてもらうため、カナリア諸島でのワーケーションなども訴求していく。

 バルデス長官は「観光事業者は日本からの観光客を心待ちにしている。旅行事業者にはスペインの魅力を知ってもらい、送客につなげてほしい」と語った。

全国旅行支援10月11日から 「平日にもう1泊」CPも(観光庁)

2022年9月27日(火) 配信 

観光庁は10月11日(火)、全国旅行支援と平日にもう1泊キャンペーンを始める

 観光庁は10月11日(火)から、全国旅行支援を始めることを発表した。割引率は一律40%とし、期間は12月下旬までを予定する。これに伴い、旅行需要の平日への分散を推進する目的で、「平日にもう1泊」キャンペーンを行う。

 全国旅行支援は、鉄道・バス・タクシー・航空・フェリーなどの公共交通機関を利用する交通付旅行商品が1泊当たり上限8000円、それ以外は5000円までを割引上限額とする。クーポン券については、平日は3000円分、休日は1000円分を付与することとした。

 現在実施中の県民割支援については、10月10日(月)宿泊分(10月11日チェックアウト分)まで延長する。

 また、観光庁では、全国旅行支援を旅行需要の平日への分散を推進する機会とし、観光関連事業者と連携して「平日にもう1泊」キャンペーンを行う。

 キャッチコピーは「お得に泊まって、日本も元気に!」。統一のキャッチコピーとロゴのもとで、観光関連事業者の協力を得ながら、観光産業の活性化と、地域活性化をはかる。平日向けの旅行商品を造成・展開し、平日旅行の普及啓発に取り組む考え。

 また、特設サイトでCPに登録する平日向けの旅行商品の情報を、一元的に発信する。

 同CP期間は、10月11日(火)~2023年度末までを予定する。

「鉄道開業150周年を契機に~寄稿シリーズ⑧」 辻聡氏「広域的自治体・事業者連携の取り組みを」

2022年9月25日(日) 配信

熊本県山鹿市に残る九州最古の鉄橋(ドイツ、ドルトムント・ウニオン社製)
辻 聡氏 レイルウェイ・トラベラー、日本鉄道保存協会顧問

 幼少期からの鉄道好きで、全国各地を乗り歩いてきた。「レイルウェイ・ライター」として活躍し、数々の鉄道ルポや評論、紀行を著した故種村直樹さんの知遇を得たお蔭で、私自身いくばくかの鉄道著作や寄稿の機会にも恵まれている。目下のテーマは日本の鉄道路線が開業した順に、各々の地を訪ね乗車する試みだ。題して「鉄道史を旅する」。新橋―横浜間に始まり、京阪神、北海道の幌内鉄道といった具合に歴訪すれば時間旅行の趣もある。

 直近の旅は、1889(明治22)年12月に博多―千歳川仮停車場間を開通させた九州鉄道。まず、博多駅至近の公園に立つ「九州鉄道発祥の地」碑を見物する。開業時の博多駅はここにあったのだ。鹿児島本線の下り列車に乗り、天拝山―原田間の車窓からも遠望できる「城山三連橋梁」は、線路が付替えられたため今に残る美しい煉瓦積みアーチ橋である。

 鳥栖駅の佇まいも捨てがたい。明治期の輸入レールがホームの上屋を支え、立ち食いそば店が盛業中なのも、昭和の時代の汽車旅を彷彿させて快い。駅舎は諸説あるものの1903(明治36)年築という。正面車寄せ上部の飾り物もおしゃれだし、線路をはさんだ裏手には古典蒸気機関車の268号機が静態保存され、さながら〝生きた鉄道博物館〟のようだ。

 千歳川仮停車場から千歳川(筑後川の異称)を渡り、対岸の久留米まで線路が延びたのは開業の3カ月後。このとき架けられた九州最古の鉄橋の一部が熊本県山鹿市の道の駅に健在である。その経緯を述べる紙幅はないが、せっかくだからここへも足を伸ばしてみた。

 九鉄は1891(明治24)年4月、門司(現門司港)まで達した。黒崎―小倉間は現在より内陸側にルートがとられ、当時の橋梁遺構などが北九州市の手で保存整備されている。さらに終着の門司港駅横には、かつての九鉄本社社屋を活用したJR九州の鉄道記念館も待つ。

 かように歴史をからめての鉄道旅行は見どころ満載で楽しいのだけれど、旅立ち前の下調べはひと苦労だ。今はネット情報が充実しているとはいえ、それぞれの自治体のホームページや先達の旅の記録などを丹念に見なければならぬ。たとえば「九州鉄道歴史探訪」といったかたちでバラバラの情報を一元化すれば、興味を抱く人は必ずや増えると思われる。

 市町村は自らの守備範囲のPRには熱心だが、もっと鉄道事業者や周辺自治体とも連携して広域的な横串をさしたらいかがか。郷土史博物館に埋もれているような鉄道関係史料にも光を当てれば、1本の鉄道を軸にさまざまな物語が織りなせるはずだ。

 福井・滋賀両県にまたがる北陸本線旧線のトンネル群や現存最古の旧長浜駅舎などを、敦賀市・南越前町・長浜市が連携して発信する「記憶の旅へ」事業、あるいは奈良市と京都府木津川市が共同で取り組む旧関西鉄道の一部、通称「大仏鉄道」遺構めぐりマップの作成等が参考になろう。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(9月号)」

2022年9月24日(土) 配信

http://zoomjapon.info

特集&主な内容

 今号の特集は、本誌が定期的に取り上げている日本の高齢化問題です。ちょうどフランスでは早川千絵監督の「PLAN 75」も公開され、監督にも独占インタビューを受けていただきました。まだ日本ほどではなくとも、フランスでも社会の高齢化は深刻な問題になりつつあり、日本の現状から考えさせられることは多いのです。東京大学名誉教授の秋山弘子さんからは、日本の高齢化の現状と、高齢者が増加する日本社会の展望を語っていただきました。フランスではまだ問題となっていない、高齢者の「孤独死」の問題も、遺品整理業者の活動などを通じて紹介しています。また、住民が19人という香川県の志々島を訪れ、地方の高齢化の現状を取材しました。旅行ページでは、聖徳太子の足跡をたどって、飛鳥地方を紹介しています。

〈フランスの様子〉「自由、平等、節制」

9月8日付けLe Monde紙の紙面。「電力:中小企業は“とどめの一撃”に不安」

 新年度が始まったフランスで話題なのは、「sobriété(ソブリエテ):節制」という言葉。◆7月14日の革命記念日のテレビインタビューでマクロン大統領が使ってから、この言葉の話題がない日はないほどだ。◆よく使われるのは「sobriété énergétique:エネルギーの節制」。◆夏前には、本来は規制対象のパリの店舗の深夜照明を、市民有志たちがゲリラ的に消す活動がSNSで拡散され、一般メディアも取り上げ始めた。◆富裕層や大企業の幹部が短距離でも使い、大量のCO₂を排出すると、プライベートジェットもやり玉に挙がる。◆ボルヌ首相も年度初めに、フランスの経済団体に電力消費の10%の削減努力を求めた。◆公営プールも電力などの維持費の高騰で閉鎖が相次いでいる。◆画像付きのメールの送付は電球を1時間つけるのと同じCO₂排出量という話題も。◆「節制」は、昨今の深刻な環境問題と厳しい社会経済状況の両方に対峙する行動指針として拡がっているようだ。フランスが大切にする「ソリダリテ(連帯)」と「ソブリエテ」が並べられたり、「自由・平等・博愛」という3つの標語が「自由・平等・節制」になったと言われるほどだ。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

東日本大震災の伝承施設「南三陸311メモリアル」 10月1日にオープン

2022年9月23日(金) 配信

南三陸311メモリアル全景(写真提供=南三陸町観光協会)

 宮城県・南三陸町に10月1日、東日本大震災の伝承施設「南三陸311メモリアル」が誕生する。地場産業の復興を進めるために17年オープンした「南三陸さんさん商店街」の隣接地に整備した施設は、同じく10月1日に誕生する観光交流施設「南三陸ポータルセンター」とともに、道の駅「さんさん南三陸」を形成する。

 建物の設計は建築家の隈研吾氏。館内には住民たちの体験や想いをパネルで紹介し、震災遺物資料などもある展示ギャラリーや映像を見ながら自然災害から命を守るために大切なことは何かを考え、対話する場としてのラーニングシアター、南三陸町の津波の被害の状況を伝える「エントランス」、フランスの現代美術家で昨年逝去したクリスチャン・ボルタンスキー氏のインスタレーション空間の「アートゾーン」などを備える。

 展示ギャラリー、アートゾーン、ラーニングシアターは有料ゾーンで、エントランス、みんなの広場、展望デッキは無料ゾーン。有料ゾーンの入場料はラーニングシアターの所要時間に合わせ設定。レギュラープログラム(約60分)は一般・大学生1千円、高校生800円、小・中学生500円。ショートプログラム(約30分)は同600円、同500円、同300円。10人以上は団体割引あり。開館時間は午前9時―午後5時。休館日は火曜日と年末年始。

【野村 一史】

JTB、ハワイ旅行専門で オンライン相談の専門デスク開設

2022年9月22日(木)配信

海外旅行のエキスパート社員がお客をサポートする

 JTB(山北栄二郎社長)は9月22日(木)、ハワイ旅行を検討するお客向けに、ハワイ旅行オンライン相談専門デスク「JTBリモートコンシェルジュ ハワイ専門デスク」を開設した。あわせて期間限定で、現地情報に精通したハワイ在住スタッフと一緒にオンラインで質問に答える「JTB ALOHAコンシェルジュ」も実施する。

 同社は水際対策の緩和を受け、海外旅行回復の兆しが見えてきているなか、現地のようすを知りたいお客のニーズに応えるために専門デスクを開設。人気の旅行先であるハワイの渡航手続きの相談などを含めより一層、旅行会社の役割が求められると想定している。

 「ハワイ専門デスク」は、相談受付日時が午前10:00~午後8:30(1月2日(月)、3日(火)は午後6:00まで)、休業日は12月30日(金)~翌年1月1日(日)。「JTB ALOHAコンシェルジュ」は、サービス期間が9月23日(金)~12月23日(金)まで。相談受付日時は毎週金曜日の午前10:00、または同11:30から。

 どちらも無料で、相談時間は1枠1時間。予約方法は事前予約制で専用ホームページから。