サステイナビリティ観光学部が来春開設 9つの専門科目群を用意(APU)

2022年9月16日(金) 配信

立命館アジア太平洋大学は来春、「サステイナビリティ観光学部」を開設する

 立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)は2023年4月、「サステイナビリティ観光学部」を新たに開設する。日本で唯一のサステイナビリティ観光学を学べる学部として、持続可能な社会に必要な環境・社会・経済・文化の4つの要素を複合的に学習できる。

 一般的なサステイナビリティ学は多くが理工系学部にあり、4つの要素のなかでも「環境」に重きを置いたアプローチが主流となっている。

 こうした現象のメカニズムを理解したうえで、同学部では文系的なアプローチで循環型地域社会を実現するための学びを提供する。環境のみでなく、社会、経済、文化の要素も修得することができるカリキュラムとなっている。

 出口治明学長は、「新しい学部の設立はすなわち第2の開学。本学の教育方針である『混ぜる』に加え、これからは社会課題に取り組み『解を出す』を付け加える」と話した。新学部サステイナビリティ観光学部の理念については、「一過性のものは真の意味で観光とは呼べない。社会・地域にある持続可能な営みに光を与えることが観光であり、持続可能であってこそ観光だ」と強調した。

 同学部では、環境学、資源マネジメント、国際開発、地域づくり、社会企業、データサイエンスと情報システム、観光学、ホスピタリティ産業、観光産業──の9つの専門型科目群から学べる。学生が自ら学びたい領域を選び、知識を深めることができる独自のカリキュラムを用意した。

 また、25人の教員を日本国内と12の国・地域から迎えた。それぞれの学術分野で国際的な経験とネットワークを持つ教員が、9つの専門領域に対応する幅広い学びをサポートする。

 入学定員は350人。

 

 おもな教授陣は次の各氏。

 ▽李燕(リ・エン)〈学部長〉
 ▽ヴァファダーリ・カゼム
 ▽久保隆行
 ▽ニシャーンタ・ギグルワ
 ▽土橋卓也
 ▽韓驥(ハン・ジ) ほか19人。

海外各市場の回復動向探る JNTOインバウンド旅行振興フォーラム、3年ぶりのリアル開催

2022年9月16日(金) 配信

JNTOは東京都内で第25回JNTOインバウンド旅行振興フォーラムを開いた

 日本政府観光局(JNTO、清野智理事長)は9月7(水)~8日(木)の2日間、訪日客誘致に取り組む自治体や民間事業者、会員などを対象に、東京都内で「第25回JNTOインバウンド旅行振興フォーラム」を開いた。3年ぶりにリアル開催となった今回は、海外事務所長による各市場の最新動向や、サステナブルツーリズムをテーマとしたパネルディスカッションを催し、今後のインバウンドや日本の観光振興の取り組みをまとめた。

 冒頭あいさつで清野理事長は、「サステナブルツーリズムやアドベンチャーツーリズム、高付加価値旅行をプロモーションの3本柱として、インバウンド本格始動に向けて着実に準備していく」考えを示した。今回のフォーラムにおいても、この3要素を切り口として講演を行っていくとし、「住んでよし・訪れてよしの地域づくりを目指す観光のカタチが、より一層我われに求められる」と強調した。

 フォーラム初の試みとして、外部講師によるパネルディスカッションや基調講演を開いた。

 パネルディスカッションでは、「これからのインバウンドの重要性と地方誘客による創生/サステナブルについて」をテーマに、カナダ観光局日本地区の半藤将代代表がカナダ観光局の事例を紹介。カナダの事例を受けて、アルパインツアーサービスの芹澤健一社長と、沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長が、日本国内の事例やそれぞれの地域においての認識の共有をし、サステナブルの観点から、インバウンドの重要性と地方誘客の必要性について、意見を交わした。

 2日目の基調講演では、Adventure Travel Trade Association(ATTA)のアジアディレクターであるハンナ・ピアソン氏を迎えた。同氏は、世界のアドベンチャーツーリズムのトレンドや、日本における可能性について講演を行った。

 

各市場の取り組み 豪州・東アジア

豪州市場

 豪州市場は国内・海外旅行需ともに順調に回復してきている。訪日旅行についての問い合わせは増えているが、ガイド動向による費用の上昇や自由行動を好む市場ニーズに合わず、予約までは結び付かないケースが多い。一方で、12月~翌年1月には通常時にもどることを期待するFITの旅行者が増えているという。

 20~40代はFITや夫婦・パートナー、20~30代は1人旅行・FIT、30~40代は家族・子連れ、50代以上は世帯年収1000万円以上のラグジュアリー層をターゲットにし、それぞれのニーズに合わせて訴求するコンテンツやアプローチ方法を工夫して取り組みを実施する考え。

韓国市場

 韓国市場では、無査証や隔離免除が適用されているベトナム、ヨーロッパ、グアム、サイパンなどを旅行先にした旅行商品を中心に売り出している。7月以降は徐々に訪日団体ツアーも増えてきている状況。日韓航空路線は成田、関西、名古屋、福岡、千歳、那覇などが復便している。

 韓国市場はリピーター中心の成熟市場であり、訪日経験者がおもなターゲットとされているとして、40代以上の夫婦・パートナー家族層は旅行会社経由、20~30代の夫婦・家族層はFIT化が顕著であるためインフルエンサーを招請しTVでプロモーションを展開。また、若年層向けにSNSを中心とした広告や、LCCの利用率が高いことから航空会社との共同広告を行う方針だ。

台湾市場

 台湾市場は、台湾と海外を行き来する団体旅行の取り扱い禁止は継続中で、海外旅行解禁よりも水際措置のさらなる緩和が先決とされている。旅行業各社や航空会社は既に動き出しており、旅行商品価格はコロナ前より3~4割高騰している傾向にある。

 コロナ後のキーワードは「個人旅行増」、「体験・テーマ性重視」、「事前・アウトドア」などであるとして、特別感や限定性のあるコンテンツのPRが効果的。新規開業情報や、コロナ後も変わらず楽しめるコンテンツの情報も求められる。

中国市場

 中国市場は、依然として厳しい貿易措置を継続し、ゼロコロナ政策を進めている。国内旅行客数は順調に回復しているが、より短期・近場を好むようになる旅行スタイルの変化が見られ、消費額の回復が課題となっている。中国人消費者の海外旅行マインドとしては、渡航希望はあるが、帰国後の「隔離施策」が難点とされている。

 今後の取り組みとしては、大手メディアやプラットホームとタイアップしたオンラインプロモーションをはじめ、日本とのライブ配信を取り入れたハイブリットイベントを開く予定だ。

 関西圏で初開催ーー 奈良県・川上村で10月29日(土) 初のONSEN・ガストロノミーイベント

2022年9月16日(金) 配信

源流の村ならではの澄んだ川の景色

 関西圏で初開催――。吉野川(紀の川)の源流部に位置する奈良県・川上村で10月29日(土)、初のONSEN・ガストロノミーイベントが行われる。

 村内5地域を巡りながら、雄大な吉野杉の山々と、源流の村ならではの澄んだ川の景色を満喫できる約7㌔のコース。各ガストロノミーポイントでは、自然や歴史、文化、村の取り組みをパネルで紹介する。

 ゴール地点ではマルシェを開き、コース途中で提供された食事や飲み物、村内在住作家の木工製品なども販売する。

「あまごの塩焼き」

 ウォーキングとともに楽しめる食は、奈良を代表する郷土料理「柿の葉寿司」や「あまごの塩焼き」、商工会のなでしこ会が作る特製の「焼きそば」、昔ながらの和スイーツなどを取り揃える。

 担当者は川上村の魅力として「村に暮らす人々のホスピタリティ」を挙げ、「参加される方々には、ぜひ、イベントスタッフとの会話を通じ、どこか懐かしく温かい雰囲気を感じていただきたいです」とPR。

 また、村に住む人がガイドとなり村の魅力を伝えるエコツーリズム、「かわかみ源流ツーリズム」を今年4月から本格的に始動したことに触れ、「観光振興と環境保全を同時に進める川上村を、ぜひ体感しながら応援してください」と参加を呼び掛けた。

 

丹生川上神社上社

祖谷渓谷の渓谷美を楽しむ 10月30日(日) 徳島県・大歩危・祖谷温泉郷でONSEN・ガストロノミーイベント

2022年9月15日(木) 配信

小便小僧と紅葉

 徳島県・大歩危・祖谷温泉郷で10月30日(日)、4回目のONSEN・ガストロノミーイベントが行われる。

 ミシュラン・グリーンガイドで2つ星に選ばれた祖谷渓谷の渓谷美を楽しめる、約11㌔の自然散策。「景色が綺麗」、「自然と地元の食材を楽しめ健康的な1日を過ごせた」など、過去3回開催し好評を博したイベントを磨き上げ、同地が持つ魅力を余すことなく紹介する。

 イベントの舞台となる大歩危・祖谷温泉郷は、祖谷温泉、祖谷渓温泉、新祖谷温泉、大歩危温泉、大歩危峡温泉の総称で、山々を眺めることができる大浴場や露天風呂が人気。

 担当者は、「ウォーキングのあとは、秘境のムードが漂う5つの温泉施設でウォーキングの疲れを癒してください」とPRする。

でこまわし

 コース上に設けるガストロノミーポイントでは、祖谷特産のごうしいも、石豆腐、こんにゃくを串に刺して味噌をつけて焼く田楽「でこまわし」や太く短めの麺が特徴の「祖谷そば」など地元の郷土料理や地場産の食材を使った

料理を用意。市が進める、世界農業遺産認定を生かした食の魅力創出などを目的とする「三好市ガストロノミープロジェクト」の中で生まれたメニューの一部も提供する。

 また同温泉郷が位置する三好市は、知る人ぞ知る隠れた酒処。イベントでも、「三芳菊」「芳水酒造」「今小町」の市内に3つの酒蔵の日本酒を取り揃える。

 

全旅連、第100回全国大会開く 菅義偉前首相が基調講演 約100人の国会議員も出席

2022年9月14日(水) 配信

約850人の組合員が集まった

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(多田計介会長、1万5081会員)は9月13日(火)、東京都千代田区のホテルニューオータニで第100回記念の全国大会を開いた。約850人の組合員が出席。基調講演には菅義偉前首相が登壇したほか、自由民主党を代表して、麻生太郎副総裁が祝辞を述べた。大懇親会には約100人の国会議員も出席し、100年の歴史や観光立国に向けて関係を育んだ。

多田計介会長

 多田会長は「コロナ禍でも宿泊業の火を消さないことを尊敬する」と組合員の苦労を労った。そして、「全旅連は次の100年へ、社会にとって存在意義のある組織に成長していきたい」と強調した。

 来賓の自民党観光産業振興議員連盟の細田博之会長は入国者数の上限などを設けられていることから、「(観光業界は)不況を乗り越えておらず、多くの借金を抱えている。返済を免除できるよう党内で働き掛けていく」と話した。

細田博之会長

 自民党を代表して出席した麻生太郎副総裁は「(野党となったときなど)自民党が厳しいときも支えてもらっている」と謝辞を述べた。感染拡大が落ち着いてきたため、「我われも戦略を練り直して、訪日観光客を4000~5000万人に増やしていくことも考えている」と語った。

麻生太郎副総裁

 基調講演には安倍晋三元首相を予定していたが、当日は菅義偉前首相が登壇。ふるさと納税の寄付金額は設立当初、100億円程度だったなか、第2次安倍政権で法改正を実施した以降は、「毎年約1000億円ずつ増えた。2019年には約83倍となる8300億円となり、地方財源を増やした」と官房長官として2人3脚で取り組んだ地域活性化政策について話した。

菅義偉前首相

 また、「円安であるため、1日も早く水際措置を緩和する機会であることを政府に訴えていく。実行するには皆さんの声が不可欠だ」と一層の協力を求めた。「(全国旅行支援や補助金の創設など)皆さんの声も早急に実現できるよう取り組んでいく」との姿勢を示した。

 第25回「人に優しい地域の宿づくり賞」では、厚生労働大臣賞に、富士レークホテル(山梨県・河口湖町)の「東京2020パラリンピック受入れ」が受賞した。

富士レークホテルの井出泰済社長(中央)

 全旅連会長賞には、山代屋(奈良県奈良市)の「地域活性化として宿での子ども食堂(次世代に継ぐ食育の発信)」が選出。選考委員会賞では、なにわ一水(島根県松江市)の「1人でも多くのお客様に優しくありたい宿」が選ばれた。その後、大会宣言と決議が採決された。

 次回の全国大会開催地は23年6月14日に、愛媛県・道後温泉、全国大会前夜祭(13日)は同今治市での開催を予定している。テーマは「地方観光復活元年」。大会は四国4県の都道府県組合が行う。

 愛媛県を代表して大木正治副会長が「次の100年への最初の大会として引き締まる思いだ。来年は出向から30年となるので、皆様へのお返しとしても出迎えたい」と語った。

懇親会には約100人の国会議員も参加した

 その後、大懇親会が開かれ、自民党観光産業振興議員連盟の細田会長など約100人の国会議員が参加し、交流を深めた。

 

EXPO2022の見どころを紹介 サステナブル観光がテーマ(ツーリズムEXPOジャパン)

2022年9月14日(水) 配信 

ツーリズムEXPOジャパン2022 キービジュアル

 ツーリズムEXPOジャパン推進室アシスタントマネージャー・広報担当の石井悦子氏(日本旅行業協会)は9月14日(水)に開いた日本旅行業協会の定例会見で、9月22(木)~25日(日)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれるツーリズムEXPOジャパン2022の国内・海外・企業出展ブースの見どころを紹介した。今大会は4年ぶりの東京開催となり、コロナ禍の中で世界70カ国・地域が出展する予定だ。

 今大会のテーマは、「新しい時代へのチャレンジ~ReStart~」。ウィズコロナ・ポストコロナを見据え、新しい時代におけるサステナブル・ツーリズムや多様性、さまざまな旅のカタチを情報発信していく。

 石井氏は、「4年前の東京大会とはガラッと変わった展示が見られる。ライフスタイルや旅行のカタチなど、コロナ禍を経て変化を強いられたものがたくさんあるが、どの展示もそれらを前向きに捉えている。新しい観光の広まりを感じて、楽しんでほしい」とコメントした。

 

国内ブース

白川郷(イメージ)

 

 SDGsをコンセプトに、「和」をテーマとしたエコツーリズムを展開するグランピング施設である「マウントフジ里山バケーション&緑やマウントフジエコツアーズ」(静岡県)。初出展となるこのブースでは、富士山のふもとの里山を巡るエコツアーで使用されるE―バイクの展示や、サウナテント体験をプレゼントする企画を用意する。

 農林水産省は「農泊~Countryside Stays~」として、農山漁村滞在型旅行の「農泊」の魅力を全国599地域の中から選りすぐって紹介する。プレゼンテーションステージでは、農泊地域と会場をオンラインでつなぎ、現地のようすを中継で伝える。また、スペシャルゲストに旅好きで知られるタレントの眞鍋かをりさんを招き、トークショーを開く。

 岐阜県・白川村ブースでは、新たな観光の魅力と観光マナーなどをまとめたルールブックを設置し、白川村が取り組んでいるサステナブル・ツーリズムを、地域ならではのコンテンツとともに展示する。

 

海外ブース

サウジアラビア(イメージ)

 

 初出展となるサウジアラビア政府観光局。サウジアラビアは19年にビザが解禁され、海外からの観光客の受け入れが始まるなど、新しいサービスや規制緩和が進んでいる。クロマキー撮影(グリーンバックなどでの背景合成を使った撮影方法)のフォトブースを用意し、日本にいながらサウジアラビアの雄大な風景をバックに写真撮影ができる。

 南アフリカ観光局ブースでは、「ンデベレアート」やビーズアクセサリーが制作できるワークショップのほかにも、ワイン&ルイボスティーの試飲、バーチャルサファリ体験など、コンテンツが盛りだくさん。同国の観光親善大使を務める女優の高橋ひとみさんのトークショーも予定している。

 

企業ブース

 日本旅行は、協業しているガイアリンクのメタバースプラットフォーム「バーベラ」を体験できるエリアを設置した。アバターを用いて、3D仮想空間の「ガイアタウン」を自由に散策し、会議や研修などに活用可能なバーチャルオフィスを見学することができる。気軽にメタバース空間にアクセスできる新しいコミュニティのカタチの体験を提供する。

 

70カ国参加、訪日観光再開へ ツーリズムEXPOジャパン2022(JATA)

2022年9月14日(水) 配信

日本旅行業協会・志村格理事長

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は9月14日(水)に開いた会見で、9月22(木)~25日(日)に開かれるツーリズムEXPOジャパン2022の概要を説明した。18年以来、4年ぶりとなる東京開催の今期は「水際対策が緩和され、海外旅行やインバウンドの需要拡大が広がり本格的な観光再開が期待されるなかでの開催で重要な意義を持つ」(EXPO推進室)。

 47都道府県と世界70カ国・地域が軒を連ね、1100小間以上のブース展示が行われる。参加企業・団体数は1000ほど。このうち初出展は、国内は79企業・団体、海外は17企業・団体としている。

 概要を説明したツーリズムEXPOジャパン推進室の早坂学室長は、「世界的に入国制限が緩和されつつあるとはいえコロナ禍の状況で、海外70カ国・地域から出展していただけたのは奇跡と言われている。日本に対する世界からの期待を感じるとともに、日本の観光のポテンシャルの高さを実感する」とコメントした。

 JATAの志村格理事長は「今月末に全国旅行支援の実施や、個人の訪日旅行の解禁も見込まれており、EXPOの時期に重なったのは良いタイミングだった」としたうえで、水際対策の緩和は大きな進展と評価した。

 一方、G7並みと言いながら3回のワクチン接種を要求しているほか、クルーズ船の検疫官の数が足りず、コロナ前は900万人が来ていた数字がゼロになっているため、「今の改正でやる限りは玄関があまりにも足りない。航空規模も東アジアはコロナ前の4割程度、日中路線に至っては1割の復便に留まっている。このような残された問題も、今大会のなかで議論していければ」と述べた。

 

JTB 、JA全農福島と連携 アグリワーケーションツアー発売

2022年9月14日(水)配信

農業体験のりんご収穫イメージ

 JTB(山北栄二郎社長)はこのほど、全国農業協同組合連合会福島県本部(JA全農福島)と連携。9月14日(水)から、ワーケーションと農作業を組み合わせた「JTBアグリワーケーション 福島県に泊まる農作業(りんご収穫)」ツアーを売り出した。

 「JTBアグリワーケーション」は、農業生産者と旅先で働きたい人をマッチングさせる新たな農業支援の取り組みで、商品化は今回が初めて。

 ツアーは10月22日(土)~29日(土)の7泊8日で、内訳は農作業5日間、自由行動1日、移動2日間。農作業のほか、福島観光やリモートワークなどで過ごすことで、地域とのつながりや、魅力的な食や観光を実体験できる内容を提供する。

 旅行代金は大人6980円。募集定員10人。

ピンクリボンのお宿ネットワーク第11回総会 さらなる情報発信で、認知拡大へ 諦めず、楽しい旅と温泉を

2022年9月14日(水) 配信 

ピンクリボンのお宿ネットワークは8月25日(木)、第11回通常総会を開いた

 ピンクリボンのお宿ネットワーク(会長=畠ひで子・匠のこころ吉川屋女将、事務局=旅行新聞新社)は8月25日(木)、東京會舘 LEVEL21(東京都千代田区)で2022年度第11回通常総会を開いた。新型コロナの影響を受けながらも、3年ぶりの対面での総会となった。新年度事業では、マスコミへのさらなる情報発信と、会員や観光関係者、医療関係者、乳がん患者団体などを対象にしたシンポジウム開催や勉強会を開き、社会全体に向けた啓発活動を続けていく。

 

 畠ひで子会長は冒頭のあいさつで、「コロナ禍も3年目。社会は行動制限に振り回され、観光業は最も痛手を受けた。新型コロナの影響で退会・休会をする会員が増えたが、宿泊施設が98軒、旅館組合・女将会が6軒、企業が14社、賛助会員が1社の合計119会員に継続していただいている」と現状を報告した。

 「会が発足した2012年は、日本人女性の乳がん罹患率は16人に1人だったが、今では9人に1人だと言われており、年々その割合は高まっている」と話し、「乳がんを患い手術や治療を受けて回復の道を歩みながらも、術後の痕を気にして旅を諦めてしまう女性の皆さんにもう一度誰の目も気にせず旅に出掛けて、旅館や温泉を楽しんでいただきたい」と会の理念を改めて強調した。

 これに加え、「患者さんや体験者が宿を利用するとき、恥ずかしくて言い出せずサービスを使わないまま貸切風呂を利用する場合もある。正確なデータは取れないが、周知拡大と宿の新規入会にご協力をいただきたい」と呼び掛けた。

あいさつする畠ひで子会長

 会員報告では、21年度総会後に、バスタイムトップスを開発したGSIクレオス(東京都)が入会。22年度の新規会員には、夕日ヶ浦温泉 風香(京都府)と、白浜温泉旅館協同組合(沼田久博理事長、和歌山県)が入会した。

 会の活動としては、「ピンクリボンのお宿」冊子10万部の発行・配布をしたほか、今年の5月30日(月)に開かれたピンクリボンのお宿シンポジウム(石川県・加賀屋グループ あえの風)では、同県すべての地方放送局や地方新聞から取材を受けたことにより、大きな宣伝となったことを報告した。

 また、JTBガイアレックのWeb商品との連携では、ピンクリボンのお宿送客実績が、20年度が31軒692人、21年度が26軒682人だったのに対し、今年度は26軒891人を達成した。

 新年度事業計画として、「第9回ピンクリボンのお宿」シンポジウムは、結びの宿 愛隣館(岩手県)で来年5月下旬に開く予定。

 会員拡大に向けた取り組みとして、総会やシンポジウム開始を記事にして読者に入会を案内するほか、病院への冊子配布と併せて、協力会員の案内を行う。

 23年度版ピンクリボンのお宿冊子は、会員宿の温泉情報やクーポンを記載し、10万部を発行する。全国800カ所の病院や47都道府県の福祉課、患者団体、看護師会、全国の主要な図書館などの協力を得て大浴場利用、患者や関係者に配布する。発行日は、今年10月初旬。入浴着を着用して大浴場利用することへの理解を求める、ポスター作製配布についても新規事業として決定した。

 総会後は別会場で茶話会を開いた。出席した会員らは各宿の取り組みなどを語り合い熱心に交流を深めた。

総会後は茶話会を行った

クラツー、北海道と沖縄の最果て 6日間で一気に巡るツアー

2022年9月14日(水)配信

左から最北端の地・宗谷岬、最南端の有人島・波照間島

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都新宿区)は9月14日(水)、北海道・沖縄の地域企業・地域経済の発展を目指す「どさんこしまんちゅプロジェクト」と連携したプロジェクト公式ツアーを売り出した。北海道と沖縄に位置する日本の「最東西南北端」を6日間で一気に巡る、東京・関西発ツアーを販売する。

 今回の企画は、同プロジェクトが大阪・あべのハルカス近鉄本店と合同で開催する「どさんこしまんちゅフェスティバル(9月14日(水)~20日(火))」の開催を記念し、プロジェクト公式ツアーとして発表するもの。毛ガニや炉端焼き、あぐー豚のしゃぶしゃぶなどの日本の最果てグルメを堪能できるほか、一生に一度は訪れたい北海道から沖縄までの日本の最果てを効率良く巡ることができる。

 さらに、コラボ特典として、オリジナルの最東西南北到達証明書とコラボ銘菓がもらえる。

 出発日は2023年1月15日(日)、3月19日(日)。旅行代金は40~43万円。