JAL、使ってマイル貯まる オンライン診療アプリで

2022年9月5日(月)配信

オンライン診療アプリ利用でJALのマイルがたまる

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長)とジェイフロンティア(中村篤弘社長、東京都渋谷区)は8月29日(月)、両社の会員利用者のサービス向上のため業務提携契約を結んだ。ジェイフロンティアが提供するオンライン診療アプリ「SOKUYAKU」サービスを利用するとJALのマイルが貯まるサービスを、9月1日(木)から開始した。

 同サービスは、JALマイレージバンク(JMB)会員が「SOKUYAKU」の新規会員の登録時(無料)や、オンライン診療、オンライン服薬指導のサービスを利用することが条件。新規会員の登録時は70マイル、初回サービス利用時が80マイル、2回目以降のサービス利用時で利用ごとに10マイルを付与する。

 今後の展望として両社は、JMB会員限定サービス「JAL Wellness & Travel」の充実を目的に、「SOKUYAKU」とのアプリ連携や、両会員の健康増進に貢献する取り組みを行っていくと明かした。

観光庁、訪日受入ガイドラインを改訂 9月7日からの水際緩和受け

2022年9月5日(月) 配信

観光庁はこのほど「外国人観光客の受入れ対応に関するガイドライン」を改訂した

 観光庁はこのほど、9月7日(水)から添乗員の同行を伴わないパッケージツアーの受け入れを始めることに合わせて、「外国人観光客の受入れ対応に関するガイドライン」を改訂した。

 改訂したガイドラインでは、「添乗員が伴わないパッケージツアー」において、日本の旅行業法の登録を受けた旅行業者または旅行サービス手配業者がツアー参加者の受入責任者となり、ツアー参加者の入出国時の往復航空券と、滞在期間中のすべての宿泊施設の手配を入国前に行う。

 ツアー中の旅行者の行動管理において、添乗員が伴わない代わりに、旅行業者と常時確実に連絡を取れる体制でいることが必要。

 政府は8月31日(水)、外国人観光客の入国について、9月7日(水)から添乗員を伴わないパッケージツアーについても認め、対象国・地域もすべての国・地域に拡大することを決めた。これに加え、1日当たりの入国者数上限を2万人から5万人へ引き上げた。

 2点の緩和措置のほかにも、9月中旬からは検疫手続きのシステムを改善し、MySOS(入国者健康居所確認アプリ)を活用したファストトラックの利用者について、空港検疫の登録手続きを事前に行うことを可能とし、入国手続きの円滑化をはかる。

 また、9月7日(水)以降に入国する人のうち、「ワクチン3回接種完了者に対しては、陰性証明書の提出を求めない」こととした。

「提言!これからの日本観光」 「修学旅行」に「産業観光」を

2022年9月4日(日) 配信

 

 コロナ禍のため、ここ1両年事実上休止状態にあった「修学旅行」が復活され始めた。恒例の修学旅行専用列車の出発式も久しぶりに5月に東京駅で行われた。「修学旅行」は日本独特の教育行事とされ、その始まりは明治時代の東京高師の長途遠足で100年余の歴史がある。

 コロナ禍前までは毎年、国内ほとんどの小中高校で学習観光旅行を主な内容として実施されてきた。最近の特徴として目立つのは、目的地での1日を分散学習に充てていることだ。

 即ち、学年、学級単位の多人数の団体行動ではなく、数人ずつの小グループに分けてグループごとに参加する生徒自身が見学先をガイドブックなどを参考に選び、地図を片手に、公共交通機関利用ないしは徒歩で市内を移動・見学する。この分散学習がコロナ予防に効果的な“密”回避の観光となるため、復活後の修学旅行でも多くの学校が実施すると聞く。

 ところで修学旅行を学習効果の高いより実りあるものとするためには、分散学習のテーマとして「産業観光」がふさわしいと思う。それは「産業観光」の主内容となる工場見学などは分散学習方式で始めて効果的観光(体験を含む)が可能になるほか、近年教育の大きいテーマとなった“SDGs(持続可能な開発目標)”の学習にも大きい役割を果たすことができるからである。

 “SDGs”はよりよい社会実現のため、国連全加盟国が合意した17の目標(ゴール)を2030年までに達成しようとするものである。未来を担う青少年に、この目標達成の必要性とその手法を理解するには、“SDGs”を「産業観光」を通じて体得させることが効果的であるからだ。日常生活の場を離れ、旅行に出て他地域から自分の居住地とその日常を見つめ直すことのできる修学旅行こそ、その理念を学ぶ絶好の場であり、機会といえよう。

 例えばゴールのうち、「⑨産業と技術革新の基盤をつくろう」「⑫つくる責任、つかう責任」「⑧働きがいも経済成長も」などのゴールは「産業観光」の生産現場(工場工房など)見学のなかでこそ、その必要性とアクセス方法が学べるのではなかろうか。

 また、「⑰パートナーシップで目標を達成しよう」のゴールは、産業活動がチームワークから成り立っている現実に触れることで体得できるものといえよう。また、分散学習は徒歩と公共交通機関によるため、移動(行動)自体が「⑦エネルギーをクリーンに」の実践につながる。

 

須田 寛

 

日本商工会議所 観光専門委員会 委員

 
須田 寬 氏
 
 
 
 

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(211)」再生古地図による歴史まち歩き(奈良県奈良市)

2022年9月3日(土) 配信

ならまち周辺再生古地図(現在の地図と重ね合わせる)

 どの都市も、中世から近世城下町への変遷、近代以降の都市再編などを通じて、都市の姿は大きく変化した。これは歴史都市と言われる多くの都市でも例外ではない。自然地形や城郭、堀、大きな寺社領地などの一部を残して、往時の姿のほとんどが失われているケースも少なくない。

 しかし、私たちは京都や奈良などの古都、古い城下町などを訪ねると、必ず往時の都市の姿を想像する。いま居る地点が、かつてどのような場所であったのか、いま歩いている道はかつてどんな場所であったのか。これが分かると、歴史都市の興味はさらに深くなる。

 こんな楽しみを再現したいと、再生古地図を用いて歴史都市のまち歩き観光をサポートする取り組みが始まった。

 その一つ、奈良市の元興寺とその跡地に広がる「ならまち」での取り組みを見せていただいた。奈良市と奈良市観光協会が昨年から準備してきたが、本年度の観光庁「看板商品創出事業」の補助を得て実施している事業である。

 元興寺(世界遺産)は、蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の本格的仏教寺院・法興寺(飛鳥寺)が、710年の平城京遷都に伴って移転した寺院である。奈良時代には近隣の東大寺、興福寺と並ぶ大寺院であったが、中世以降衰退した。南北500メートル、東西250メートルと言われる広大な寺域の大部分が、今日の「ならまち」である。

元興寺極楽堂(世界遺産・国宝)

 今回の事業では、モバイル版「再生古地図」によるまち歩き、社寺の夜間拝観や修学旅行生向けの「クエスト型まち歩き」のプログラム開発などが狙いである。クエスト型とは、地図を片手に、テーマに沿ってまちなかを探索するのだが、既に地元の奈良女子大学付属高校の生徒による実証実験も進められている。因みに本事業にはJR西日本や日本旅行なども参画し、教育旅行を中心とした商品開発も行われる。

 事業の鍵を握るのが「再生古地図」である。今回の事業では、GPS対応のイラストマップ表示アプリ(ambula map)を開発したコギト(京都)と地理情報の調査・編集などを手掛ける地理情報開発(東京)がサポートする。

 近代測量が始まった明治以降の地形図と異なり、古地図は簡単には入手できない。だから現実には、それぞれの地域が所有する古地図・史料類のうち、最も状態のいい時代が対象となる。そのうえで、手書きの古地図上の距離・面積・方角を正しく再現してデジタル化し、当時の文字が判読できるようにすることが基本となる。デジタル化することによって現代の地形図・グーグルマップなどと連動させることで、活用の幅を広げることができる。

 VRやARなどとともに、再生古地図によるまち歩き観光は、これからのトレンドとなろう。国内外の歴史都市でのトライアルが楽しみである。

(日本観光振興協会総合研究所顧問 丁野 朗)

ホテルメトロポリタン鎌倉、いざ鎌倉︕鎌倉版図 建⻑寺特別参拝付き宿泊プランの販売へ 

2022年9月2日(金) 配信

建長寺 三門

 ホテルメトロポリタン鎌倉(神奈川県鎌倉市)は9月5日(月)、いざ鎌倉︕鎌倉版図 建⻑寺特別参拝付き宿泊プランの販売を開始する。

 僧侶による境内特別案内のもと、通常では⼀般公開をしていない国指定重要⽂化財「三⾨」の楼上に安置されている釈迦如来・⼗六羅漢・五百羅漢や、仏殿、法堂などを参拝。最後は、応供堂か得⽉楼で750年以上受け継がれてきた伝統の味、建⻑寺の僧侶が作った本物のけんちん汁を味わう。

建長寺 けんちん汁

 同特別体験は観光庁の「地域独⾃の観光資源を活⽤した地域の稼げる看板商品の創出事業」を活用し、鎌倉市観光協会と鎌倉旅館組合が行う「〜いざ鎌倉︕鎌倉版図(ハント)〜」事業の1企画。同事業では、北鎌倉エリアの「建⻑寺」、⼆階堂エリアの「覚園寺」、材⽊座エリアの「光明寺」の協⼒のもと、「⾮公開⽂化財の特別公開」や、「⽂化財である境内での鎌倉⽂化体験」を特別参拝プログラムとして⽤意。5日からモニター参加者の募集を開始する。

 鎌倉時代の中世の雰囲気を感じられ、鎌倉で最も鎌倉らしいお寺ともいわれる覚園寺では、世界で1 つの“鎌倉守”づくりと、和光茶と伝統和菓⼦を味わう体験が楽しめる。

 光明寺では、開宗850 年記念事業として“⼤改修”中の国の重要⽂化財の⼤殿(本堂)のようすを見学できる。併せて、僧侶の案内による境内全体の特別拝観と、普段は⾮公開の⼭⾨楼上の公開も行われる。

 また同事業では「鎌倉鉢の⽊」と、「鎌倉御代川」が、特別参拝に合う弁当を開初。両店の弁当は今後、⼀般販売も予定している。

個性的な商店と西新井大師の魅力体験 だるま製造会社「はっぴーだるま工房」がツアー造成

2022年9月2日(金) 配信

ツアーようす

 だるま製造会社「はっぴーだるま工房」を運営するCrista(高橋美帆代表、東京都足立区)は8月5日(金)から、同工房のだるま作り体験に参加した団体を対象にしたツアーを開始した。

 「Let’s go 開運ハッピーツアー」は、「西新井大師」の数々の文化遺産と、個性豊かな周辺商店の魅力を「多くの人と共有したい」と考え企画。「西新井大師」の魅力と謂れを再認識してもらう機会を提供するとともに、西新井大師周辺に存在する個性的な商店により多くの人が足を運ぶきっかけをつくることが狙いだ。

 ツアーでは西新井大師の境内をツアーガイドの案内を聞きながら巡るだけではなく、普段は公開していない「書院」で日本庭園を眺めながら休憩したり、商店街にある清水屋のツアー限定草団子を用意したりと、同ツアーならではの体験も多数盛り込んでいる。4~10人の団体での受付で、参加費は3900円(だるま作り・寺院境内巡遊・草団子込み)。実施は平日のみ。

 Cristaは同ツアーを実施するにあたり、工房を開設した20年に2~3人向けの無料ツアーを実施。今年6月からはツアーを有料化し、本格販売への磨き上げを行った。高橋代表は、「地元バス会社と協力し、区内にある『都市農業公園』も組み込んだ本格的なツアー企画への深化も予定している。それに加え、東京都内に『ビジネス』で訪れる訪都客をターゲットとした『隙間ツアー』の実施に向けた準備も進めている」と今後の展開を説明。

 そのうえで、「江戸時代には、豊かな自然で人気を博していた観光地であった足立区の魅力を発掘し、微力ながら地域活性化に貢献したい」と語る。

よみうりらんど、2024年春「HANA・BIYORI」の敷地内に天然温泉を楽しめる日帰り温浴施設を新設

2022年9月2日(金) 配信

新温浴施設の外観(イメージ)

 よみうりランドは2024年春、遊園地に隣接する新感覚フラワーパーク「HANA・BIYORI」の敷地内に天然温泉を楽しめる日帰り温浴施設を新設する。

 温浴施設では、標高約100メートルの高さから都心を一望できる抜群の眺望が楽しめ、「HANA・BIYORI」の四季折々の花々に包まれた「癒し」の空間も創出。

露天風呂からの都心の眺望(イメージ)

 このロケーションを生かした「絶景露天風呂」、 開放感あふれる岩盤浴、 サウナなどで構成する予定という。

 また同社は、日帰り温浴施設を新設伴い、「よみうりランド丘の湯」および併設する「丘の湯プラザ」は、 2024年1月に営業を終了する予定であることも発表した。

JTB、新しい観光交流拠点 道頓堀に9月3日オープン

2022年9月2日(金)配信

外観

 JTBと道頓堀ナイトカルチャー創造協議会は9月3日(土)、観光交流拠点「Pivot BASE~Travel Café@Tonbori~(ピボットベース~トラベルカフェ アット トンボリ~)」を大阪・道頓堀に開設する。当日は13:00オープン。

 店内に設置するタブレットやサイネージでは、次世代動画サービス「Tig(ティグ)」を利用した「街歩き動画」が視聴できる。視聴中に気になる大阪や関西の店舗などをタップすると、詳細情報の確認と自身のスマートフォンへの情報の持ち出しができる。AR(拡張現実)グラスを装着することで、より没入感のある迫力ある映像体験も楽しめる。

 さらに、大阪を舞台にしたオリジナルストーリーで展開するドラマコンテンツや、空中ディスプレイによる観光動画などデジタル技術による新たなショーケースを体感できる。

店内のようす

 SNS(交流サイト)連動型サイネージも設置。SNS上で話題となっている情報を自動収集し、そのなかから地域に精通したトラベルコンシェルジュが厳選した旬なローカル情報をサイネージに投影する。

 トラベルコンシェルジュは、アフターコロナのインバウンド回復と大阪・関西万博を見据えて多言語に対応。外国人を含む観光客にも対応する一方、地域の人も気軽に利用できるカフェとしても営業し、多くの観光客と地域の人が交流する拠点としての役割も担う。

 また、デジタル技術の導入による「旅行者への情報発信」とともに、「旅行者のデータマーケティング」を同時に行い、「道頓堀観光DX化計画」の取り組みを推進していく。

 店舗は道頓堀・中座くいだおれビル1階。営業時間は11:00~23:00(土日祝日の前日は0:00)まで。年中無休。

エリアマネジメント構想「COCOONプロジェクト」第1弾は平和島 地域連携のエリアマネジメント活動を沿線全域に拡大

2022年9月1日(木) 配信

「COCOON ひろば平和島」 イメージ

 京浜急行電鉄はこのほど、京急沿線で地域と共創するエリアマネジメント構想 「COCOONプロジェクト」を開始すると発表した。

 目指すのは、三浦半島エリア「三浦 COCOON」や、横浜市南部「みんなの富岡・能見台 丘と緑のまちづくり」など、沿線各エリアで進めてきた地域連携のエリアマネジメント活動を沿線全体に拡大することで、京急沿線版の「自律分散型まちづくり」の実現。

 2020年から取り組む「三浦 COCOON」で構築したMaaS基盤を沿線全体に拡大することで、地域の個性を生かした「暮らしたい、働きたい、訪れたいまちづくり」に取り組む。

 同プロジェクトの第1弾として23年8月末(予定)まで、東京都大田区、日本工学院専門学校、シンクロ・フードとともに産官学連携でフードトラックやシェアスペースオフィス、モビリティステーション、地域イベントスペースなどを運営する地域交流拠点「COCOON ひろば平和島」を平和島駅前に設置する。

 これに加え、地域共通予約(シェアスペースなど)やオンライン決済、デジタルチケット、マルチモーダル経路検索の機能をもつ地域情報・MaaSサイト「おおた COCOON」を開設。平和島地域の魅力拡大をはかる。

企業×地域ワーケ実証事業 30件をマッチング(観光庁)

2022年9月1日(木) 配信#旬刊旅行新聞

観光庁はこのほど、「ワーケーション推進事業」モデル実証事業における企業×地域を決定した

 観光庁は8月31日(水)、「ワーケーション推進事業」企業と地域によるモデル実証事業の採択企業と採択地域を決めた。このほど採択した企業・地域のマッチングは30件。

 従来の日本の旅のスタイルとして、「特定の時期に一斉に休暇を取得する」、「宿泊日数が短い」などの特徴があった。これにより、旅行需要が特定の時期や場所に集中してしまうことで混雑が生じやすい傾向があり、国内旅行消費額の伸び悩みの原因として懸念されている。

 観光庁は、コロナの流行やテレワークなどによる働き方の多様化により、ワーケーションへの関心が高まっていることから、「旅行機会の創出や旅行需要の平準化につながる」ことを期待し、送り手である企業と、受け手である地域のモデル実証事業を実施するため、6~7月にかけて、企業と地域の両方を募集した。

 同事業では、企業には効果検証や制度導入、地域には受入体制整備の推進をはかる。また、取り組みの定着や継続的な関係性の構築につなげるため企業と地域のマッチングを行った。

モデル実証事業 採択企業・地域及びマッチング 一覧(観光庁資料より編集部作成)