2022年7月5日(火) 配信
成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が6月30日(木)に発表した2022年5月の旅客数は前年同月比69%減の111万2410人と20年3月以来、2年2カ月ぶりに100万人を超えた。国際線は海外からの留学生や日本からのビジネス渡航が増えた。国内線は3年ぶりの行動制限のないゴールデンウイーク中、利用客が増加した。
国際線旅客数は同413%の増の58万2301人。このうち、日本人は同399%増の13万3528人、外国人は同328%増の15万9763人。
乗り継ぎで利用する通過客は同484%増の28万9010人と大幅に増加した。コロナ禍前の19年同月比では10%減となった。水際措置が緩和された東南アジア各国から、北米などへの乗換客が増えた。
国内線旅客数は同145%増の53万109人。19年同月比では18%減だった。
航空発着回数は、前年同月比31%増の1万3164回。国際線旅客便は同49%増の5162回。貨物便は同19%減の3496回。
田村社長は6月10日(金)から訪日客の受け入れが再開されたことに触れ、「(コロナ禍からの回復に向けた)大きな1歩として、さらなる需要回復に期待を寄せている」と語った。
□訪日断念する人増 「G7並み措置を」
6月1(木)~25日(土)までの国内線発着回数は前年同期比159%増の3153回。19年同期比では同13%減。
田村社長は「航空各社が夏休みに掛けて増便する」と今後も回復基調を維持できる見通しを示した。
国際線発着回数は、前年同期比51%増の4446回、出国旅客数は同273%増の13万2300人。
田村社長は旅行や航空会社に行ったヒアリングの結果として、「複雑なガイドラインやビザの発給に時間が掛かり、訪日を諦める外国人が増加している」と話した。そのうえで、「入国者数の上限の緩和や出国前検査の実施などを緩和し、G7並みの措置を講じてほしい」と述べた。