2022年4月27日(水) 配信
東急ホテルズ(村井淳社長、東京都渋谷区)は2023年4月、東急歌舞伎町タワーの開業に併せてBELLUSTAR TOKYO(ベルスター 東京)とHOTEL GROOVE SHINJUKU(ホテル グルーヴ 新宿)をオープンする。新宿地区への進出は初めて。
好きなものを深める消費が活発になったことを受け、同タワーのコンセプトは「〝好きを極める場〟の創出」とした。両ホテルは、タワー内で同時に開業する劇場やライブホールでエンターテインメントを楽しんだ人に、作品とコラボした客室や料理、宿泊者に宛てたアーティストからの特別なメッセージなどを提供することで、同コンセプトを実現していく。
BELLUSTAR TOKYOのコンセプトは、天空のラグジュアリーホテルとした。新宿の夜景を楽しんでもらおうと、地上170㍍以上の39から47階に入居。54平方㍍の標準客室には幅7㍍の窓を設ける。45~47階は3層吹き抜けのレストランとスパ、客室を用意する。全97室を備える。
4月26日(火)に開いた発表会で宮島芳明常務執行役員は「グループ内のほかの宿泊施設より大幅に差をつける最高級のホテルとして展開する」と力を込めた。
客室単価は約7万円を目指す。外国資本のラグジュアリーホテルが増加するなか、同ホテルは日本企業の運営による全国のトップクラスホテルとして、空間づくりやもてなしなどを行う。
宮島常務執行役員は「世界でも同様の施設は少ない。ユニークなホテルとして、日本人をはじめ、訪日外国人観光客にも記憶に残る宿泊をしてもらえる」と自信を見せた。
HOTEL GROOVE SHINJUKUは、各エンターテインメント施設での余韻に浸れるホテルを目指す。
17階に設けるレストランは、エンタメと街をつなげる施設として、さまざまな人が集まる社交場として営業する。テラスや大型スクリーンのほか、次世代を担うアーティストの舞台として活用できるパーティールームを備える。
宮島常務執行役員は「エンタメの力で街にエネルギーを与えるホテルを目指したい」と抱負を述べた。
18~38階に位置する同ホテルの客室単価は、2万7000円に設定したい考えだ。客室数は538室となる。
□225㍍、45階建てに 「大衆文化を未来へ」
同タワーはライブホールと劇場、映画館、レストランを併設するホテルで構成される。地上48階、地下5階で高さは約225㍍。
東急の木村知郎新宿プロジェクト企画開発室室長は、同タワーが新宿TOKYU MILANOの再開発計画として、建てられることに触れ、「これまで歌舞伎町で受け継がれてきた大衆文化を引き継ぎながら、未来に向かってより輝かせたい」と力を込めた。
外観は歌舞伎町エリアに川が流れていたことから、水をモチーフにした。また、水のエネルギーが噴水のように天に伸びる姿を表現する。
空港連絡バスの乗降場や建物前の西武新宿駅前通りもリニューアルしていく。防災の拠点として、避難者を受け入れるため、非常食などを備蓄する。
さまざまなエンタメ施設が位置することから、「自分に合った方法で好きを極めてほしい」と話した。