観光を活用した地域経営 事例とノウハウまとめた手引きを公開(運輸総合研究所)

2022年3月30日(水) 配信

観光を活用した持続可能な地域経営の手引き(運輸総研HPから)

 運輸総合研究所(宿利正史会長、運輸総研)は3月30日(水)、「観光を活用した持続可能な地域経営に関する手引き」を発表した。観光を活用した持続可能な地域経営に関する先進的な取り組みを行っている地域に対して調査や分析を行い、観光庁やUNWTO駐日事務所と連携しながら手引きをブラッシュアップした。

 手引き書では、持続可能な地域経営を行うに当たり、50年後100年後も住み続けられる地域であるために、観光を活用して地域の課題を解決する方法について詳しく記載している。

 国内外の先進的な事例の紹介や、11ステップにまで細分化した地域経営のPDCAサイクルの具体的な進め方、取り組みを支援する機関やアドバイザー、資金支援、認証取得、統計関係などの情報提供も行う。

 手引き書の作成にあたり、観光庁とUNWTOが参画し、検討委員会を実施。昨年12月にはシンポジウムや、全国10カ所で地方別ブロックセミナーを開いて、地方自治体やDMOに詳しく聞き取りを行った。

 とくに、地域経営に観光を活用するメリットの例示集や、多様な事例の紹介、課題・取り組みに応じた指標例──などを求める声が多かったとして、手引き書に反映させた。

 今後、経営支援ツールとして役立つエクセルデータを配布する予定。

 手引きのデータは運輸総研のホームページにて、PDF形式で公開している。

ロケツーリズムアワード 受賞地域・企業の実績

2021年3月30日 (水)配信

セルリアンタワー東急ホテル

 第12回ロケーションジャパン大賞の表彰式に先駆け2月17日、今年度最も地域活性化・観光振興をはかった地域・企業を表彰する「ロケツーリズムアワード」が発表された。

 同アワードはロケツーリズム協議会の会員から選出。「観光客の増加率、経済効果」や「取組みを遂行する組織の継続度」などを産官学民・マスコミ関係者などの有識者により審査、決定する。

セルリアンタワー東急ホテル

 セルリアンタワー東急ホテルは2021年、216件のロケを受け入れ、客室、レストラン、宴会場の撮影使用料で約3000万円の年間収益を上げた。今回の受賞に際し評価された映像作品や雑誌の撮影などに使われる「セルリアンタワースイート」の観覧ができる宿泊プランは、これまでに10件以上の利用があり、現在も複数の予約が入っている人気プランだ。

 利用者からは、「ロケ地の中でもスイートルームは見られる機会が滅多にないので、うれしい」などの声が寄せられているという。また見学にとどまらず、宿泊者がアイドルの誕生日に合わせルームサービスでケーキを注文してお祝いをするなど思い思いに楽しんでいる。

 「今後ロケの行われた作品の記者発表会場として宴会場を利用してもらうよう働き掛けるなど、撮影だけでなく制作に携わった人々のホテルへの思い入れをより深いものとし、知名度をより一層高めていきたい」と同ホテルは考えている。

 担当者は、「コロナによる影響が少ないマーケットを模索していたなかで、以前から取り組んでいたロケ撮影の受け入れはコロナ禍でも堅調に推移しており、ホテル全体として強化して取り組みました。地方ロケが難しく、都内での撮影機会が増えたことも追い風となったと思います。これからも戦略的にロケ撮影をブランディングに活用していくことにより、新たな顧客層へのリーチをはかり、ホテルのファンを増やしていくとともに渋谷からロケツーリズムを振興していきたい」と思いを語る。

長崎県島原市

島原市

 昨年4月、市長直轄の「ロケツーリズム班」を立ち上げ、シティプロモーションを強化する長崎県島原市。

 移住・定住者は、2020年度の44人から21年度は54人に増加するなど着実に実績を積み重ねている。

 また、「ロケツーリズム推進事業」への支援を呼び掛ける企業版ふるさと納税には21年度だけで15件、1265万円の寄付が集まった。今回の受賞はこうした成果を上げ数値化していることと、ロケ決定率が86%であることが評価された。

島原市の取り組みはこちら

  

京急 PASMOで利用する新しいおトクなきっぷ5種販売 よこすか満喫きっぷもリニューアル

2022年3月30日(木)配信

券面イメージ(京急全線1日フリーパス)

 京浜急行電鉄はこのほど、PASMOで利用する新しいおトクなきっぷの発売を始めた。

 売り出したのは、京急電鉄で初めて通年発売する「京急全線1日フリーパス」と「京急全線1日フリーパス」、「京急線・京急バス1日フリーパス」、「東京周遊パス(TOKYO DAY TRIP PASS)」、「羽田空港発着 地下鉄1DAYパス」、「みなとみらいきっぷ」の5種。担当者は「この機会に、マイクロツーリズムやビジネスなど用途に合わせ、快適な電車・バスのご移動にぜひご活用ください」とPRする。

追加されるコンテンツ・グルメ イメージ

 また、「よこすか満喫きっぷ」も4月1日(金)からリニューアルする。今回のリニューアルでは、利用エリアの拡大、加盟店舗の追加などを実施。これにあわせ、観光MaaS「三浦COCOON」WEBサイトでスマートフォンで利用できる「デジタルよこすか満喫きっぷ」の販売を開始する。

 よこすか満喫きっぷは、「電車・バスの乗車券」に、ご当地グルメが楽しめる「食べる券」、アクティビティでご利用できる「遊ぶ券」がセットになった”日帰りで手軽に満喫”できるおトクなきっぷで、年間約3万人の利用がある人気のきっぷ。

 今回のリニューアルで鉄道フリー区間は汐入駅~浦賀駅から、同社線横須賀市内全域(追浜駅~浦賀駅、堀ノ内駅~津久井浜駅)に拡大。バスフリー区間には新たに浦賀駅~京急久里浜駅間や久里浜エリアの区間を追加した。

 併せて、猿島ガイドツアーや東京湾フェリー遊覧乗船、久里浜エリアの入浴施設利用、津久井浜観光農園の収穫体験など、体感型のアクティビティや食事施設を充実させた。

デジタルよこすか満喫きっぷ スマートフォン画面イメージ

 デジタルよこすか満喫きっぷは「三浦COCOON」掲載の観光情報や、自宅からのアクセス、観光地での移動手段などマルチモーダル経路検索の機能も活用でき、スマートフォンひとつで快適に横須賀の観光を楽しむことができます。

 なお、リニューアルとデジタル化にあわせ発売額は改定される。

リクルートと箱根町が包括連携協定を締結 地域消費分析プラットフォーム構築を目指す

2022年3月30日(水) 配信

勝俣浩行町長(右)と宮本 賢一郎リクルート 旅行Division Division長

 リクルート(北村吉弘社長、東京都千代田区)と神奈川県・箱根町(勝俣浩行町長)は3月22日(火)、観光DX(デジタルトランスフォーメーション)を目的とした「地域観光消費増加」を、デジタル消費で実現する検証を行う。両者と箱根DMO、町内事業者が連携し、地域消費分析プラットフォームを構築することが目的だ。

 箱根町は全国でも有数の温泉観光地・観光立町であり、繁忙期における観光客の集中化・混雑などの課題を抱えている。この課題を解決するために町はリクルートが提供する業務・経営支援サービス「Air ビジネスツールズ」を地域事業者に設置するための事業化を実施。その後リクルートが自社の保有する宿泊実態統計データなどを提供し、「地域消費分析プラットフォーム構築」を目指す。

 両者が進める「箱根町版観光DXプロジェクト」は、観光消費額増加策に加え、有効な行政支援の立案に生かされる。地域事業者の売上把握が新型コロナウイルス感染症や風水害などの早急な実態の把握に加え、行政支援の容易化や、データ分析から地域消費向上に向けた施策案の計画に生かし、データを基にした観光戦略などに活用する考えだ。

べっぷ海鮮市場が破産手続き開始 負債は約8200万円

2022年3月30日(水) 配信

 べっぷ海鮮市場(松本利惠子社長、大分県別府市)は3月9日、大分地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約8200万円。

 同社は1998(平成10)年8月に設立。別府市の観光ルートである九州横断道路沿いに、海の駅「べっぷ海鮮市場」の屋号で、大分県内外からの観光客や団体客を対象に、海産物や土産品販売を行っていた。レストランも運営し、2010年3月期には年間売上高約2億3300万円を計上していた。

 しかし、20年に入ってからは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来客数が大幅に減少。休業要請や営業時間の短縮が続くなかで、先行きの見通しが立たなくなり、事業を停止していた。同年11月には本店不動産を売却するなどして、借り入れ負担の軽減に努めたが奏功しなかった。

リアルな目線で魅力語る 12人を市民ライター任命(山口県周南市)

2022年3月30日(水) 配信

山口県周南市シティプロモーション課は、12人の市民ライターを任命した

 山口県周南市シティプロモーション課はこのほど、同市に在住・在勤する12人を市民ライターに任命し、市民目線で周南市の「リアルな暮らし」を発信する活動を始めた。

 周南市は、市内のちょうどいいカフェ、1日中楽しく遊べる場所、子育て環境や制度、働く場所──など、周南市へ遊びに行くことや暮らすことを想像させるような、よりリアルな暮らしの感想を市民目線で伝えるべく市民ライターの募集を開始。

 現在は、記事の書き方や写真の撮り方、取材研修などを学ぶ全3回のライター講座を受講した12人のメンバーが参加中。12人のライターがそれぞれ周南市の魅力を発信する記事をnote(メディアプラットフォーム)で投稿している。

 同市では、市民ライターと共に「ニッチなタウンガイドブック」の制作を目指し、「旅行雑誌とは一味違う新しい周南市の歩き方を提案することを目標に活動する」考えだ。

【PR】天然の恵みのもてなしの宿 飲泉・自家源泉かけ流しの秘湯 観音温泉(静岡県観音温泉)

2022年3月30日(水)配信

星空の満天露天風呂

 国道135号から天城連山を越え、人里離れた林道を進むと山間に抱かれた宿が姿を現す。
 ph9・5の極上のアルカリ源泉は、入浴はもちろん、飲用にも適し、この温泉がすべてのもてなしに息づく宿。温泉地熱とソーラーシステムにより自家農園で栽培した野菜を料理に使用するほか、アルカリ源泉で漬け込んだ梅干や下田港直送の鮮魚も食材として並ぶなど、地場の「天然の恵み」にこだわって提供する。客室は数寄屋造りで全室に源泉掛け流し露天風呂がある「ピグマリオン」、満点の星が望める檜風呂付きの「本館」、今年3月に一部客室がリニューアルした「産土亭」など4つの建物に分かれる。
 観音温泉の源泉を使用したオリジナルコスメもお土産として人気。

伊豆パノラマパーク、初の夜桜ライトアップ 運行時間も延長

2022年3月30日(水)配信

ライトアップした水盤からの富士山のシルエット

 伊豆パノラマパーク(静岡県伊豆の国市)は、ロープウェイ山頂の「碧(あお)テラス」にある葛城神社前に咲くソメイヨシノのライトアップを初めて行うため、ロープウェイの運行時間を午後8時(上りの最終7時30分)まで延長する。期間は4月1日(金)~10日(日)。

 夜桜鑑賞のほか、日没後の駿河湾の茜色に輝くパノラマやシルエットとして浮かび上がる富士山の姿も楽しめる。また3カ所の水盤もライトアップする。

 さらに、碧テラスにあるかつらぎ茶寮や葛城珈琲では、サンセットと夜桜ライトアップ鑑賞用の特別メニューも販売する。

 なお、ロープウェイの運賃は往復大人2400円、子供1200円、幼児800円。

読売旅行、添乗員同行ツアー 新ブランド「パレード」に

2022年3月29日(火) 配信

イメージキャラクターの西村知美さん

 読売旅行(坂元隆社長)はこのほど、添乗員同行ツアーを新しいブランド「パレード」として展開することを決め、3月23日(水)から売り出した。個人では手配しづらい場所や体験、満足度の高い訪問先を盛り込んだ旅を提案し、添乗員同行ツアーの楽しさや安心感を改めて利用客に届ける。

 新ブランドの発表と合わせて、タグライン(企業理念を端的に表す言葉)を「そのたび、わくわく。」と定めた。旅に出掛ける前から旅の最中、そして旅行後まで、旅するたびに高揚感や楽しい気分が続くサービスの提供を目指す。

 イメージキャラクターには、旅や温泉好きで知られるタレントの西村知美さんを、「読売旅行応援サポーター」の名称で起用した。「パレード」の専用Webサイトで、読売旅行の添乗員同行ツアーの魅力を体験に基づき語ったインタビュー動画を公開している。

西武鉄道 駅をリニューアル スタジオツアー東京開業に向けハリーポッターの世界観演出 

2022年3月29日(火) 配信

池袋駅1番ホーム (降車ホームイメージ)

 西武鉄道(埼玉県所沢市)はこのほど、池袋駅と豊島園駅のリニューアルを発表した。 2023年春の完成を目指す。

 23年開業予定の「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 ―メイキングオブハリー・ポッター(スタジオツアー東京)」の開業に向けて実施するもので、同施設への玄関口となる池袋駅と最寄り駅の豊島園駅を、来場者の期待感・高揚感を高める空間に創り上げる。

 池袋駅はイギリス・ロンドンにある「キングスクロス駅」を参考に、豊島園行きが主に発着する1・2番ホームを改修。同駅を彷彿とする意匠にすることで、スタジオツアー東京への玄関口として、 期待感を醸成する。

豊島園駅ホーム 改修イメージ

 豊島園駅は、ホグワーツ魔法魔術学校への「ホグズミード駅」を彷彿とさせる赤を基調としたホームになる。

 またホームには20年に閉園した「としまえん」のレガシーを次世代に継承するため、使用していた電話ボックスやベンチなどを、 新たなコンセプトに合わせてリメイクし 展示。併せて日常と非日常を融合した駅舎の新築と駅前広場のリニューアルも行う。