信州観光バス ボンネットバスで巡る 「レイラインツアー」コース変更

2022年2月24日(木)配信

レトロなボンネットバスが人気

 信州観光バス(久保幸子社長、長野県千曲市)は4月1日から、昨年5月にスタートした「ボンネットバスで巡る!日本遺産・信州上田塩田平レイラインツアー」のコース内容を変更して、新たに運行を開始する。

 同ツアーは、日本遺産レイラインがつなぐ「太陽と大地の聖地~龍と生きるまち 信州上田・塩田平~」を、レトロなボンネットバスで巡る着地型旅行商品。レイラインとは英国の考古学研究者が提唱したもので、太陽の通り道に古代の遺跡が直線上に並ぶ様をいう。塩田平には上田市の国分にある「信濃国分寺」と下之郷の「生島足島神社」、上本郷の「泥宮」と「女神岳」。この4つは信濃国分寺からおよそ西南西の方角に一直線に並んでおり、この線は「夏至の朝日」が昇る角度でこれを「塩田平のレイライン」と呼んでいる。

 レイラインツアーの新ルートは、別所温泉を午前10時発→上田駅温泉口10時30分着・発→信濃国分寺10時40分着・11時発→シャトーメルシャン椀子ワイナリー(見学・試飲)11時20分着・午後0時発→前山寺(くるみおはぎ・有料オプション)0時15分着・0時55分発→中禅寺1時着・1時20分発→生島足島神社1時35分着・1時55分発→下之郷駅2時着(上田方面下車)→別所温泉駅2時15分着。

 運行日は土・日・月・祝祭日で、新ルートに併せて乗車料金は1人4800円(拝観料・試飲料込)に変更となる。小学生以下は2千円、幼児無料。

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 また、今春開催の善光寺御開帳に合わせて4月3日―6月29日に善光寺と別所温泉を結ぶ直行バスを運行する。善光寺直行バスは運賃1人4800円(税込)で、別所温泉駅午前10時出発、姨捨棚田と長楽寺経由(観光30分)で、善光寺(八十二銀行大門町支店前)午前0時30分ごろ到着。別所温泉直行バスは1人4千円(同)で、JR長野駅東口ユメリアバスパーク午後1時40分出発、別所温泉駅3時ごろ到着。最少4人から催行する。要事前予約で出発日の前日午後5時まで。

 問い合わせ=信州観光バス別所温泉営業所 ☎0268(39)7080。

「観光人文学への遡航(20)」 安心保障関係と相互信頼関係

2022年2月23日(水) 配信

 買い手の不安を解消するためには、ちゃんとした商売をしているように伝えることが必要だ。だから、マナーを徹底したり、敬語を使ったり、マニュアルを通して品質の均質化やパッケージ化をはかったりする行為に結びつく。そのような仕掛けを加えることで、買い手が抱く心配事を除去し、安心を保障する。そこで得られる関係のことを「安心保障関係」と言うことを前回説明した。  

 

 サービス現場では、このサービスのパッケージ化やマナー教育、マニュアルの徹底など、ほとんどが、このお客様との安心保障関係を構築するための業務が多いように思われる。

 

 例えば、大手回転寿司チェーンがいま全国にネットワークを広げているが、値段が不透明だった既存の寿司店と比較して、1皿○○円と明確に提示してあるので、会計のときに不安になることはなくなった。ただ、この場合、お客は自分の既に知っているネタを注文するので、どうしても新たな価値を創造するというよりも、価格勝負となることの方が多い。

 

 一方、値札のないような、大将おまかせでにぎってもらう高級寿司店に行くと、例えばこんな光景に出くわすことがある。

 大将:「お客様、何か苦手なものはありますか?」

 客:「私はどうもアワビが苦手でね」

 大将:「かしこまりました。お客様、ためしにこれちょっと食べてみてください」

 客:「あれ、これは初めて食べる食感だ。旨いね。これはなんてネタですか」

 大将:「アワビなんです」

 この芸当は固定的サービスによる安心保障関係ではない。お客は現にアワビが苦手と言っているのに、よりによってそのアワビを提示するなんて、もしかしたら怒られるかもしれない。この安心保障関係を敢えて越えて、リスクを覚悟のうえで顧客の懐に入り込む関係性を相互信頼関係と言う。

 

 このことからも、ホスピタリティは単なるおもてなしではないことはよく理解できるであろう。おもてなしと呼ばれている行為の多くは、安心を保障するためのマナーや、サービスのパッケージ化に比重が置かれているからであって、「心からの」なんて言葉が頭についていることも多いが、よく吟味してみると、その中身の本質はサービスのパッケージ化ではないだろうか。

 

 お客様を心からお迎えするために打ち水をする、お客様の言葉をさえぎらず、すべて話してもらってからこちらの対応を始める、謝罪の意を伝えるために眉毛で表現をする、お辞儀の角度は〇〇度等々、ホスピタリティの専門家と言われる人々の口から出てくるホスピタリティの実践事例がどれだけマニュアル化されて、リスクの除去に主眼が置かれているかということを考えると、皮肉としかいいようがない。

 

コラムニスト紹介 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。日本国際観光学会会長。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

日本旅館協会、宿泊施設のSDGs 東京ビッグサイトでセミナー開く

2022年2月22日(火) 配信

基調講演のようす

 日本旅館協会(浜野浩二会長)は2月17日(木)、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「旅館の持続化計画」をテーマにセミナーを開いた。宿泊業におけるSDGs(持続可能な開発目標)について基調講演のほか、同協会のアンケート調査の集計結果や、雇用と地域観光に関する宿泊施設の活動を事例紹介した。

 基調講演は、宿泊業や飲食店のほか数多くの事業を手掛ける、長野県・扉温泉「明神館」社長の齊藤忠政氏が「地域と共に生きること」と題して行った。齊藤氏は、自然災害による倒木で扉温泉が孤立状態になった経験を例にして、「環境が変化すると山が一番被害に遭いやすい」と持論を展開。これからの自然環境の変化による弊害を考え、「本格的に2003年から持続可能な宿づくりをスタートした」と語り、明神館を含む扉グループでの過去20年の取り組みを振り返った。

明神館社長の齊藤忠政氏

 03年からは自社農園を開始し、これまで新入社員が音頭を取って試みに挑戦していると説明。07年から美と健康をテーマにした料理を提供するため、明神館のシェフにマクロビオティックアドバイザー認定を取得させた。マクロビオティックとは、動物性・精製した小麦・砂糖・卵・乳製品を使わず、できるだけその土地で採れた旬の物を食べることで、健康を維持できると言われる食事法。信州の食材を精進料理にならないようフレンチ料理にアレンジしたメニューで提供している。

 いち早く、エコロジー(自然環境保護運動)にも力を入れ、09年に国際的な宿泊施設の環境認証「グリーンキー」の日本第1号に認証された。旅館の壁に再生可能な素材を採用し、客室の一部の床に空気の浄化作用のある炭を使用するなど、さまざまな点で持続可能性を追求し、旅館を運営してきたと伝えた。

 その後、旅館を世界に広めたいと考え、ホテル&レストランの世界コレクション「ルレ・エ・シャトー」に加盟し、ブランディング強化と海外への販路づくりに力を入れた。一方で地元に対しても、学生や農家、地域の農政課などと「文化」と「食」に対するさまざまな取り組みに尽力。長野県松本市にある松本城の内側・三の丸の活性化をはかる街づくり組織「松本城・三の丸倶楽部」の座長も、齊藤氏が務めている。

 19年から古民家事業を開始し、古民家や松本城の殿様ゆかりの本陣をリノベーションした宿泊施設をそれぞれオープンした。齊藤氏は「古民家を活用し、持続可能な地域経営によって地域の課題を解決することで、住み続けられる地域としたい」と言及。持続可能な地域経営のため、観光産業が「住み続けられる地域」をデザインしなければならないと主張した。

雇用に対する取り組み、アンケートや事例紹介

 セミナー後半の第1部「安定した雇用」では、宿泊施設のSDGsに関するアンケート結果や、人手不足に対する4つの取り組みを発表した。

 宿泊施設のSDGsについてのアンケート結果は、長野県・湯田中温泉「あぶらや燈千」社長の湯本孝之氏が紹介した。日本旅館協会が①宿泊施設の経営者②宿泊施設の従業員③宿泊施設への就業希望者④宿泊施設の利用者――の4カテゴリーを調査。SDGsの認知度から、宿泊施設に必要と思われる対応などの調査結果を公表した。

 事例紹介の1つ目は、福島県・土湯温泉「山水荘」常務の渡邉利生氏が、旅館が抱える問題を生産性向上という側面から取り組んだ自館の成果を共有した。就業規則と賃金規定の見直しから業務シフト編成の再構築のほか、食事処を改修してオープンキッチンを設けたことで改善した料理提供体制などを紹介した。

 2つ目は、和歌山県・和歌浦温泉「萬波」社長の坂口宗徳氏が、個性心理学で安定した組織づくりの事例を発表した。従業員や宿泊客を3分類の特性に分けることで、互いの個性が生きる組織づくりや、宿泊客増加につなげる事例を紹介した。

 3つ目は、静岡県・修善寺温泉「新井旅館」社長の相原昌一郎氏が、日本旅館協会会員の労働環境改善の取り組み事例を発表。ピークを分散した業務平均化や、従業員の働きやすい環境整備などの取り組みを紹介した。

 さらに4つ目は、山口県下関市の割烹旅館「寿美礼」社長の和田健資氏が、日本旅館協会と地元の下関市立大学付属リカレント教育センターが協働で開講する「旅館マネジメント専門家養成コース」について紹介した。

地域観光を切り口に、宿泊施設らが事例発表

 第2部は「地域観光」の存続を切り口に、3つの取り組みを発表した。1つ目は、北海道・ウトロ温泉「北こぶし知床ホテル&リゾート」社長の桑島大介氏と、同館で「クマ活」に取り組む村上晴花氏が登壇。ヒグマとの共存を目指す活動により、自然環境の保護とその環境が従業員の働き甲斐の創造にも結び付いた事例を紹介した。

 また2つ目は、鹿児島県・指宿温泉「指宿ロイヤルホテル」社長の細川ゆり氏が、委員として取材した「グランヴィア岡山の取り組む食品ロス対策」を発表した。食材の適量発注の徹底や、下ごしらえ部門設置による仕込みの効率化、スタッフ一人ひとりが食品ロス対策の重要性を認識などの取り組みを紹介した。

 3つ目の「竹アメニティ活用による脱プラスチック」について、島根県・さぎの湯温泉「さぎの湯荘」社長の田辺大輔氏が登壇。地元島根県で竹製のアメニティを製造するひろせプロダクト社長の鉄本学氏も登壇し、竹製のストローやカトラリー、歯ブラシなどを紹介した。

瑞風デイトリップ発売 岡山県北を巡る2日間(JR西日本×日本旅行)

2022年2月22日(火) 配信

トワイライトエクスプレス瑞風 イメージ

 西日本旅客鉄道(JR西日本)と日本旅行(小谷野悦光社長)はこのほど、2022年7月から9月に開く「岡山デスティネーションキャンペーン」を記念し、「トワイライトエクスプレス瑞風」を京都駅から新見駅まで、デイトリップとして運行する。岡山県北を巡る「瑞風デイトリップ」ツアーは、7月2(土)~3日(日)の旅程で売り出す。

 瑞風デイトリップでは、洗練された車内や車窓の景色、食の匠が監修する料理などを楽しみながら、車内で約6時間滞在する。

 宿泊地は、「ザ・シロヤマテラス津山別邸」(津山市)の、鶴山公園・津山城を遠望できる部屋を3タイプ用意した。真庭市勝山の町並み保存地区や、ベンガラの町として栄えた高梁市吹屋の町並みを、地元ガイドが紹介する。

 また、日本最古級の木造校舎とされている「旧吹屋小学校」で、国指定重要無形民俗文化財の「備中神楽」を貸切観賞できる。

 旅行代金は、1人当たり24万~27万円(京都駅発・新大阪駅着の場合)。3月3日(木)午前10時から発売開始。

環境に配慮した「戸倉っこかき」が10人に当たる! 南三陸観光協会のCP

2022年2月22日(火) 配信

                   受付は3月15日まで

 南三陸町観光協会(及川吉則会長、宮城県南三陸町)は3月15日(火)まで、ASC国際認証を取得した宮城県南三陸町産の牡蠣「戸倉っこかき」のプレゼントキャンペーンを行っている。
 
 同キャンペーンは、環境に配慮した養殖のみが取得できるASC国際認証を受けた牡蠣「戸倉っこかき」が抽選で当たるプレゼント企画。同牡蠣は、南三陸町戸倉地区を代表する海産物の1つで、環境に配慮した育て方はもちろん、味の良さから多くのファンがいるという。東日本大震災を機に養殖棚を3分の1に減らして、持続可能な漁業へと方向転換をして誕生した商品。
 
 南三陸町観光協会公式のメルマガを購読し、メルマガに関するアンケートフォームに答えた人のなかから抽選で10人に「戸倉っこかき」(剥き身300g×2)が当たる。なお、賞品の発送は3月下旬を予定する。詳細は同観光協会のホームページから。
 

茂原市 産業観光とロケ地巡り 2つの視点で魅力を発信

2022年2月22日(火)配信

関係者がロケ地について解説

 千葉県茂原市は昨年11月16日から2回に分け、産業観光とロケ地巡りの視点で、市の魅力を発信するモニターツアーを行った。今後、アンケートで得た意見を踏まえ、商品化を目指す。

 1日目は、生産量、埋蔵量ともに日本の水溶性天然ガス田の中で最大の規模を誇る南関東ガス田を開発する「関東天然瓦斯開発」の生産設備やガスホルダーなどを見学。ラジコン部品などを製造する「双葉電子工業」や、カメラ部品などを製造する「日本機材」などの工場を巡り、茂原の技術力の高さを学んだ。

 参加者は、「茂原市がものづくりの最先端都市であることが分かった。『これぞ工場』という風景は、普段見ることができないので、レア感があって楽しかった」と感想を語った。

 2日目は、近年市が注力する「ロケツーリズム」をテーマに、映画「浅田家!」などの撮影が行われた榎町商店街や、人気の撮影スポット「旧西陵中学校」などを「もばロケ☆ネギらい隊」が案内した。旧新治分館では、今春公開予定の映画「今はちょっと、ついてないだけ」のロケセットを見学した。

 ツアーでは、地域グルメの磨き上げも行った。1日目の夕食にはジビエ御膳(竹りん)を提供。パン生地に茂原公園の花から採取した酵母を使用する「マリトッツォ」も用意。参加者は、地元の高校生と洋菓子店が企画したモノを含む4種類の食べ比べを楽しんだ。

茂原の産業を学ぶ参加者

 市は1回目のモニターツアーで得た参加者からの声をもとに内容を磨き上げ、2022年2月8―9日に2回目を実施する予定でいた。しかし、まん延防止等重点措置を受け急きょオンライン開催に変更。天然ガスを用いた炎のパフォーマンスの映像を加えるなど、満足度を高める仕掛けも施し、映像を通し魅力を発信、「次はぜひ現地に」と呼び掛けた。

 今回のツアーは、観光庁の「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業(第1次)」の支援を受け、地域活性プランニング(東京都)が企画プロデュース・監修役を担った。同社ゼネラルマネージャーの古川武男氏は、「水害のまちのイメージを払拭する為、国内2大天然ガス企業や国内トップシェアの部品メーカーと連携し、産業と特産品を掛け合わせツアー化した所、予想以上の反響があった」と語った。

X1Studio、hotel os発表 デジタル化で接客集中

2022年2月21日(月) 配信

顔認証による自動チェックインのデモ

 X1Studio(エックスワンスタジオ、アチュリ・ウィリアム社長、東京都千代田区)は2月14日(月)、第50回国際ホテル・レストランショーで、ホテルのスマート化を推進するシステム「hotel OS」を発表した。

 同システムは、IoTテクノロジーなどを活用したDXプラットフォーム。具体的には従来、利用客が手書きしていた宿泊者名簿を、スマートフォンによる入力で受け付けるプレチェックイン機能を搭載する。利用者は事前に顔写真を登録した場合、スマホ画面に表示されるQRコードと顔をホテルに設置された端末に認証させることで、自動でチェックインも行うことができる。

 これにより、フロントスタッフが宿泊客から目線を外し、デスクの下にあるパソコンで予約情報を確認することがなくなることから、海保怜央取締役は「より質の高いおもてなしを実現できる」とアピールした。

 また、同社はプレチェックイン機能を利用する宿泊客が到着前、客室に設置された空調を使うなどして、好みの室温に設定することができるシステムの導入と工事も担う。

 多くの会社がシステムの開発と工事を分業するなか、一括で担うことで、「導入に必要な手間を削減する。さらに、業務をデジタル化し、ホテルスタッフが接客に集中できる環境を提供したい」(海保取締役)と力を込めた。

 ホテルの上の階は、温かく、下の階は低温となる傾向から、「室温の希望に合わせて客室を案内することで空調を使用せずに、快適に過ごしてもらい、省エネも実現できる」と語った。

「伝える力を磨く」青年部が講演 第50回国際ホテル・レストラン・ショー

2022年2月21日(月) 配信

青年部の河本孟徳氏(嵐山辨慶)

 第50回国際ホテル・レストラン・ショー(2月15~18日開催)のトレンドセミナーでは、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部の中西俊之広報担当副部長(南禅寺八千代、京都府)と河本孟徳広報・IT戦略委員長(嵐山辨慶、京都府)が「伝える力を磨く」をテーマに講演を行った。

 河本氏は初めに、宿泊施設などにおける広報担当には、①社会との懸け橋②コミュニケーションハブ③ブランディング推進④メディアリレーションズ──など、4つの役割が課せられていると説明した。

 自社の業界に偏らない幅広い視野からPRに取り組み、自社の顔としてステークホルダーとの円滑なコミュニケーションをはかる必要があると力を込めた。

青年部の中西俊之氏(南禅寺八千代)

 また、広報担当の役割として挙げた「ブランディング推進」について、中西氏が「愛車のイタリア車で全国各地をドライブし、訪れた旅館をSNS(交流サイト)で紹介するなど情報発信を行った」と事例を説明。「この結果、インスタグラムやツイッターなどに投稿した写真を見たクラシックカー愛好家が、お客として宿を訪れた。一貫した情報発信を継続的に行ったことで、需要層へ情報を届けたうえで来客数増加につながった」と振り返った。

 また、情報発信をする媒体の変化についても、最初に触れる情報が「文字・写真」から「動画」に変わってきていると説明。「以前は、消費者が自分の欲しい情報を探しに行って宿泊施設のホームページに辿り着き、宿泊予約につながっていた。現在は、ユーチューブやティックトックなどの動画を閲覧したのちに、正しい情報を得るためにホームページを訪れ、宿泊予約を行っている」(河本氏)。動画は短い時間で、伝えたい情報を端的に伝えるという利点があると説明した。

 動画の利点は、人材教育の場面においても活用されている。南禅寺八千代では、従業員それぞれが我流で行っていた仕事のやり方を、動画マニュアルを導入することで統一させた。QRコードを端末のカメラで読み取ることで、ユーチューブにアップされた動画マニュアルを従業員がいつでも閲覧できるようにした。

 「今できることとして、効果的な内外の広報活動の参考になれば」と締めくくった。

地域における実務人材の確保・育成 オンライン報告会開く(観光庁)

2022年2月21日(月) 配信

観光庁は3月2日、「地域における観光産業の実務人材確保・育成事業」成果報告会を開く

 観光庁は3月2日(水)、「地域における観光産業の実務人材確保・育成事業」の成果報告会をオンラインで開く。22年度は4つの採択地域が取り組む実証事業を支援している。報告会では、4地域の実証事業者が取り組みの成果やノウハウを紹介する。

 同庁は、新型コロナ感染症で大きな影響を受けた観光産業に、「今後の観光需要の回復を見据えた人材の確保・育成が喫緊の課題」として、先進的な人材確保・育成に関係する取り組みを支援している。

 紹介する4事例のうち、黒川温泉観光旅館協同組合(熊本県)は「次世代リーダー育成研修『黒川塾』」を紹介。温泉組合内で将来を担うリーダーを対象に、キャリアや地域資源などに係る実践型の学びの場を提供し、「主体的に考え活躍する人材を育成する」方法などを発表する予定だ。

 ほか、蓼科観光事業者向け「女性活躍」支援策事業化協議会(長野県)、湯田川温泉観光協会(山形県)、湯田中渋温泉郷人材開発協議会(長野県)が事業を紹介する。

 同報告会はZoomで開催。参加申し込みは2月28日(月)まで。

ネコ好きのためのバスツアー企画、鯱バス ツイッターCPも

2022年2月21日(月) 配信

             「トラねこ」を探して運気を呼び込め!

 愛知県・名古屋で貸切バス事業やバスツアーを手掛ける鯱バス(宇津木滋社長)は2月22日(火)、同日の「猫の日」にちなんだ“ネコ好きのため”のバスツアーを売り出す。また、ツアーの発売を記念して、「旅×ねこ」をテーマにtwitterキャンペーンを開催する。
 
 今回のツアーは、「“ネコ好き視点”でじもと名古屋(近郊)再発見!!」をコンセプトに、道中から目的地まで、猫好きの人に満足してもらえる企画を盛り込んだ。
また、今年の干支「トラ(ネコ科)」の運気にも触れられるツアーとなっている。