寺本潔〈著〉「観光市民のつくり方」(日本橋出版)発刊

2024年8月30日(金) 配信

観光市民のつくり方の表紙

 玉川大学の寺本潔名誉教授はこのほど、日本橋出版から「観光市民のつくり方」を発刊した。定価1500円(外税)。

 同書では、日本が欧米諸国と並ぶ観光先進国へ成長するために必要なこととして、「観光の仕事や動向も含む観光事象を肯定的に捉え、観光振興による地域活性化や、観光を学ぶことを通して自己の考えを深める教育が必要」と記している。そのうえで、観光の学びを通して国や地域の振興に参画できる市民を「観光市民」という造語として定義。小学生から中高校生に対する出前授業を介して、教材開発した具体的な方法や児童・生徒の作文などを掲載した。

 観光市民を育成することは、地域振興に向けた企画力や多角的な思考力、地域への愛着と誇地が生まれるため、教育関係者だけでなく旅館や土産物店、交通事業者、DMO、地域振興に関与するNPOなど観光に関わる人の閲覧も勧めている。

 寺本名誉教授は「観光振興を志向する子供の姿を周囲の大人が知ることになり、地域全体で行う観光振興へつながる、社会に開かれた教育課程を制定する契機にしたい」と思いを込める。

JALとジャルパックがジャパニーズウイスキー楽しむツアー 鹿児島「日置・嘉之助蒸溜祭2024」へ

2024年8月30日(金) 配信

 

 日本航空(JAL、鳥取三津子社長、東京都品川区)とジャルパック(平井登社長、東京都品川区)はこのほど、小正嘉之助蒸溜所(小正芳嗣社長、鹿児島県日置市)が11月10日(日)に開催する「日置・嘉之助蒸溜祭2024」を訪れるツアーを売り出した。

 JALは日本に点在するクラフト蒸溜所でつくられる「ジャパニーズクラフトウィスキー」を販売し、その体験をきっかけに日本各地に足を運んでもらうことを目指している。小正嘉之助蒸溜所は焼酎造りの技術を生かして世界に挑むジャパニーズウイスキーを製造しており、JAL国際線の機内販売では、同蒸溜所の商品を販売している。今回は、現地でウイスキーを楽しんでもらおうとツアーを企画した。

 同ツアーだけの体験プログラムとして、蒸溜祭前日に特別開催セミナー付の蒸溜所見学に加え、同蒸溜所初開催の原酒でのブレンディング体験、ブレンディングしたボトルへのラベル貼りや試飲ができる。また、通常は抽選販売が基本の「蒸溜祭限定ボトル」の購入権も付く。料金は別途必要。

 日程は11月9日(土)~10日(日)の1泊2日。羽田発のほか、鹿児島空港発の現地ツアーも用意する。定員は30人。航空機利用の旅行代金は1人15万円から。

関西エアポートがオリジナル万博ビジュアルを作成 関空など3空港で掲出

2024年8月30日(金) 配信

「歩こう、大阪・関西」

 関西エアポートグループはこのほど、2025年の大阪・関西万博の機運を高めるため、オリジナルの万博ビジュアル「歩こう、大阪・関西」を作成した。グループが運営する関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港、神戸空港の各エリアに掲出する。

 同ビジュアルは、関西を訪れた人が大阪・関西のさまざまな場所を歩くことで、まだ知らない日本文化や人々に出会い、おもしろさや魅力を再発見してもらいたいとの思いを込めた。空港からの出発時には旅で出会った人々との思い出を振り返り、旅の余韻に浸ってもらうのが狙い。

冬休みに開催、中高生海外グループツアー LA・ドバイの2コースを用意(留学ジャーナル)

2024年8月30日(金) 配信 

留学ジャーナルはこのほど、中学1年~高校3年生を対象に、「冬休み1週間グループツアー」を募集する

 留学ジャーナル(塚田俊文代表、東京都新宿区)はこのほど、中学1年生から高校3年生までを対象とした、「冬休み1週間グループツアー」を募集する。

 同社が毎年、春夏の休み期間に行っている同行者付きグループツアーを、冬休み期間にも開催する。

 行先は、米国・ロサンゼルスと、アラブ首長国連邦・ドバイの2つの都市を用意した。

 LAの英語レッスンは、滞在先のホームステイでグループ形式にて行われ、リラックスして学べる。ドバイでは、人気の語学学校「ES Dubai」で1日6レッスンのカリキュラムを3日間組んでいる。

 同行サポートでは、経験豊富な添乗員や同社スタッフが渡航時から現地での学習時、現地での生活まで見守る体制をとる。

 LAツアーではディズニー・カリフォルニア・パークの観光や、LAでのクリスマスを体験できる。ドバイでは、人工島パームジュメイラを望む展望台や、砂漠でのディナー体験、シェイクムハンマド文化理解センター見学などの体験アクティビティを用意する。

 LAツアーは、12月21(土)~27日(金)の7日間。料金は、66万4000円。

 ドバイツアーは、12月22(日)~29日(日)の8日間。料金は、51万8000円。

 燃油サーチャージ、海外諸税、羽田国際空港旅客取扱施設利用料、国際観光旅客税が別途必要となる。

 参加対象は、中学1年生から高校3年生までの12~18歳。最少催行人数は10人。

 申し込みは10月17日(木)まで。

 同社は、「初めて留学する学生や、英語力に自信がない学生に向けたサポート体制が万全で、異文化体験を求める若者に最適。このプログラムで、自立心や積極性を養い、学生たちが将来への広い視野を持つことを目的としている」とした。

名鉄観光サービス、「でらます」コラボグッズ付きプラン発売

2024年8月30日(金) 配信

でらますコラボキービジュアル

 名鉄観光サービス(愛知県名古屋市)は11月8日(金)~12月22日(日)まで、「アイドルマスター ミリオンライブ!」と名古屋の事業者がコラボレーションする企画「でらます」(でらますミリオン)を実施する。期間中、コラボ記念グッズの販売や限定ノベルティの配布などを実施し、名古屋の観光を盛り上げる。同社では先駆けて、オリジナルコラボグッズ付きプランを売り出した。

 でらます公式プランとして、当日も申し込みができる「でらます公式39(サンキュー)プラン」、事前予約制の「でらます公式宿泊プラン」(交通付き商品もあり)、抽選受付の「でらます公式バスツアー」(12月21日(土)限定出発、1泊2日)を販売している。なお、各プランはグッズが無くなり次第販売終了とする。

チラシ(表面)

 プラン付帯のコラボグッズは、でらますオリジナル重ね押しスタンプラリー台紙、コラボ名刺フォルダー、コラボポストカード、コラボでら缶バッジ、でらますオリジナルコラボカード引換券。

 このほか、予約や詳細は「でらます × アイドルマスター ミリオンライブ!2024」特設サイトから。

THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.

静岡県・南伊豆町の伊勢海老まつり 10月5日~11月30日まで

2024年8月30日(金) 配信

伊勢海老を堪能

 静岡県・南伊豆町の人気イベント「伊勢海老まつり」が今年も10月5日(土)~11月30日(土)まで行われる。町内宿泊施設で、鮮度抜群、漁獲量も県下一をほこる南伊豆町の伊勢海老を鬼ガラ焼き、ボイル、お刺身などで提供する。料金は1泊2食、伊勢エビ1本付きで1人1万2000円から。

 南伊豆は県内トップの漁獲高を誇る伊勢海老の産地。黒潮にもまれ、身は太く引き締まり、プリプリとした弾力と甘みが堪能できる逸品。

 問い合わせ=南伊豆町観光協会 TEL:0558(62)0141。

ビュッフェ朝食に非常食提供で防災意識高める ホテル京阪仙台が9月1~7日まで

2024年8月30日(金) 配信

非常食メニュー

 ホテル京阪 仙台(宮城県仙台市)は防災の日の9月1(日)~7日(土)まで、和洋ビュッフェスタイルの朝食メニューの一部に非常食を提供する。非常食から防災意識を高めるための取り組み。

 2011年3月の東日本大震災から13年、東北に位置する同ホテルでは防災対策への意識を「継続する」ことが重要だと考えており、23年の防災の日、24年は3.11に同取り組みを実施した。今回は3回目となる。同ホテルは「朝食で非常食を召し上がることで、防災への意識を高めるきっかけになれば」とコメントしている。

 今回用意する非常食はメニューは、肉じゃがやさんまの味噌煮、牛タン入り仙臺塩おでん、おにぎりのほか、訪日外国人観光客にも食べやすい非常食として、ミネストローネを新たに追加した。1日に5~8品を日替わりで提供する。

 また、誰でも手に取れるようホテルロビーに「防災ハンドブック」や「東日本大震災時の消防活動記録誌」などを設置。宮城県が発行する日・英・中・韓・タガログ語で作成された「外国人県民のための防災ハンドブック」も併せて用意する。

CAのアイデアが詰まったトラベルグッズの販売開始 ANA

2024年8月30日(金) 配信

CAと開発したトラベルグッズ

 全日本空輸(ANA)は8月30日(金)から、客室乗務員(CA)と開発したポーチやエコバッグなどのトラベルグッズを売り出した。機内や滞在先で「あったら便利」なアイテムについてCAにアンケートを実施。約800人の回答をもとに商品を選定し、機能やデザインなどCAのアイデアを集めて開発した。

 “小さくなるけど大容量”“1つのアイテムで2通りの使い方”などの機能を備え、旅マエから旅アトまでの悩みを解決するような商品に仕上げた。デザインはシンプルなものを採用し、年齢や性別問わず使えるようにした。

 商品例は「CAのアイデアが詰まった吊り下げ型オーガナイザー」(5500円)、「CAのアイデアが詰まったエコバッグ」(3000円)、「CAのアイデアが詰まったシューズケース」(2500円)など。

 販売チャネルはショッピングサイトの「ANAショッピング A-style」と「ANAショッピング A-style ANA Mall店」、ANA国内線搭乗客が機内やラウンジでアクセスできるオンラインショッピングサービスの「ANA STORE@SKY」。こちらでの販売開始は8月30日(金)午後5時から。

 各ストアごとに扱う商品が異なるほか、販売数に限りがあるという。

武田の笹かまぼこ(宮城県塩竃市)のこだわり 隠し味は地元の銘酒「浦霞」

2024年8月30日(金) 配信

自慢の笹かまぼこのほか、地元の名産品がそろう土産売り場

 旅行新聞新社主催の「プロが選ぶ観光・食事・土産物100選」(2024年12発表)に初入選した「武田の笹かまぼこ」(宮城県塩竃市)が、飛躍的に売り上げを伸ばしている。

 同社の笹かまぼこへのこだわりは、原材料に高ランクのスケソウダラだけでなく、イトヨリダイを使っていること。武田武士社長は「イトヨリダイに加え、隠し味に地元の銘酒『浦霞』」も使用し、昔ながらの石臼で笹かまをつくる会社はほかにないのでは」と、自信をのぞかせる。

 おすすめの土産は、「笹かまぼこプレーン(真空)」や「牛たんの利久笹かまぼこ」、「蔵王チーズかまぼこ」など。併せて「最近人気を呼んでいるのが、新東北みやげコンテストで最優秀賞を受賞した、白ワインとの相性がバツグンの『canささ笹かまアヒージョ』」(武田社長)という。

松島海岸への遊覧船が発着する「マリンゲート塩釜」からは徒歩10分

 店舗はJR仙石線本塩釜駅から徒歩20分の立地。売店のほか、塩竈の生マグロや、三陸産の蒸し牡蠣食べ放題が楽しめる「レストラン」、笹かまの製造・袋詰め工程の「工場見学」、自分で串に刺した笹かまを焼く「笹かまぼこ手焼き体験」など、楽しみ方はさまざまだ。

旅行ライター&エディター 三堀 裕雄

〈旅行新聞9月1日号コラム〉――日本の夏の旅行スタイル 「避暑地での長期滞在」に関心高まる

2024年8月30日(金) 配信

 今年の夏はとりわけ暑かった。7月から8月にかけての酷暑はある程度予想ができたので、「観光スポットを巡るような旅行はムリかな」と早期に諦め、夏休みを先延ばしにして仕事に励んだ。8月にまとまった休暇を取らなかったのは、おそらく社会人になってから初めてのことで、どうも自分のなかでは起伏の小さな、印象の薄い季節になりそうな感じがしていた。

 だから、8月終盤の週末に、どこか涼しい場所で過ごしたいと、旅先を探していたところ、群馬県渋川市の「伊香保グリーン牧場」のチケットを持っていたことを思い出し、以前から宿泊してみたいと思っていた伊香保温泉の名宿を予約した。

 「夏の避暑は緯度よりも標高の高い場所へ」は、私が長年数々の旅の失敗から得た経験則だ。伊香保温泉の標高は700~800㍍ということもあり、期待を込めて向かった。

 午前中に立ち寄った伊香保グリーン牧場の「シープドッグショー」はよく訓練された牧羊犬が山の斜面に散在するヒツジの群れを見事にスタッフの笛の指示通りに動かし、壮観だった。牧場ではウサギとの触れ合いもでき、自宅でお留守番をしているリクガメ同様に可愛くて癒された。冷房の効いたカフェでハーブティーを飲んだり、濃厚ミルクソフトクリームを食べたり、楽しい時間を過ごした。

 その後、昼食には定番の水沢うどんを食べ、少し時間があったので、異様な存在感を示す巨大寺院「佛光山法水寺」にも立ち寄った。長い階段を上る途中に日差しは強くなり、上まで行くことを諦めようと何度か思ったが、最後まで登り切った。

 宿泊予約した「千明仁泉亭」は、伊香保温泉石段街の真ん中辺りにある。365段の石段を何度か上り下りするうちに、佛光山法水寺の階段がボディブローのように効いてきた。昼間は暑かった伊香保温泉もチェックインと同時に雷雨となり、夜には涼しさを感じた。深夜には、館内のバー「楽水楽山」でジントニックを飲みながら、伊香保の静かな夜を満喫した。

 宿に20時間ほど滞在する間、源泉掛け流しの黄金の湯に何度も浸かり、雨に濡れた緑の山々を眺め、持ち込んだ葡萄酒でほろ酔いするなど、避暑地の宿で理想的な過ごし方ができた。

 今後、日本の夏の旅のスタイルは大きく変わるだろう。「避暑地での長期滞在」への関心がますます高まっていくはずだ。

 高原の宿は好立地を生かし、緑豊かな自然の中で涼しく散策できるコースが整備されているといいなと思う。滞在中には温泉にいつでも入れるように、幾つかの浴槽の清掃時間をずらしていくなどの工夫も必要かもしれない。図書室や、ゆったりくつろげるカフェ、エステなど、数日間滞在しても退屈しない環境づくりは、宿泊客の重要な選択基準の1つとなるだろう。

 一方、海辺の宿や、南に位置する宿でも十分に「避暑地」になり得ると思っている。

 私は毎年冬から早春に避寒地、避花粉地として沖縄を訪れる。だが、灼熱の夏も、夕方や早朝は島を吹き渡る風が心地よい。太陽が近い真昼は冷房の効いたホテルの客室で、青い海を眺めながらオリオンビールや泡盛、パイナップルワインを飲みながらくつろげると、私にとって沖縄は立派な「避暑地」である。真夏に涼しく過ごせる避暑地としての「定宿」を探すのが楽しみだ。

(編集長・増田 剛)