ホテル川久 バレルサウナ導入 熱循環などに優れる

2022年2月11日(金) 配信

樽型にすることで熱量が効率的に循環

 和歌山県南紀白浜温泉にあるホテル川久は1月17日、1階の温泉サロン、ロイヤルスパ「悠久の森」の露天風呂エリアに、サウナ大国エストニア産のバレルサウナを新たに導入した。

 バレルサウナは、天井がアーチ状に組まれた樽型の形状で、冬には氷点下20度を下回る極寒の地、北欧エストニアで、長くサウナ文化を支えてきた伝統的スタイルのサウナだ。

 木製樽型に設計されたバレルサウナは熱循環に優れ、蒸気が室内に万遍なく行き渡るほか、厚みのある木材で覆われた枠組みが熱漏れをしっかりと遮断。四季を通して満足度の高い温浴を楽しむことができる。

 内部に設置したストーブでは、ホテル川久オリジナルアロマ水を用いたロウリュ(フィンランドのサウナ入浴法の1つ)で極上のリラクゼーションを味わうことができる。定員は4人。

〈観光最前線〉攻守交替

2022年2月11日(金) 配信

映像商談会のようす

 地域活性や権利処理専門家によるセミナーなどに取り組むロケツーリズム協議会。なかでも自治体首長が映像制作者に地域を売り込む「トップマッチング大会」は、毎回熱心な提案が行われ、撮影決定が続々と報告されている。

 1月の会合では、「成果がさらに増えるのでは」と思う場面に遭遇した。制作者が地域に、撮影ノウハウや企画を売り込む映像商談会。きのうまでの「売る側」が、「買う側」として商談に臨んだ。

 観光動画の作成など、自治体は映像制作者にとって、顧客になる可能性を秘めている。会場では「作ったあとの活用」についても、熱心な提案が見られた。

 売り込みの極意は、相手を知ることだと思う。攻守交替で互いの理解を深めたその先は。今後も協議会から目が離せない。

【鈴木 克範】

「地域一体」仕組み検討 アフターコロナの地域活性化・観光産業第2回(観光庁)

2022年2月10日(木) 配信

観光庁は2月8日(火)、第2回検討会を開いた

 観光庁は2月8日(火)、第2回「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」を開き、前回の検討会で挙げられた宿泊・旅行業の現状や、課題意識を共有した。また、観光業が日本経済の発展と地方創生を牽引していくために、観光地と観光産業がどのように一体となって取り組むべきか、DMC天童温泉(山形県)や愛媛県大洲市の事業例をもとに議論を交わした。

 

 前回の検討会から、宿泊業、旅行業それぞれに期待される役割や高付加価値化などについて意見をまとめるため、宿泊業と旅行業にワーキングチームを設置し、2021年12月~22年1月にかけて数回会合が開かれた。

 第2回検討会では、DMC天童温泉や愛媛・大洲市が、地域一体で取り組んだ事業と成果について各委員に紹介した。

 DMC天童温泉(山形県)の山口敦史社長は、「旅館が競争するのではなく、旅館同士が力を合わせて地域全体で稼ぐ力を醸成する必要がある」と力を込めた。

 地域の魅力を伝えるのみではなく、持続可能な企画・事業を行い、「地域の基本的価値があるものに①機能②感情③自己表現──の3つの付加価値をつけて販売した」と説明。山口氏は、地域の魅力を「紹介」ではなく「販売」することで集客力を高め、来訪促進と消費単価を上げる重要性を語った。

 愛媛県大洲市は、「官民連携による歴史的資源を活用した観光まちづくり」の事例を発表した。

 同市では、歴史的建造物を改装して、2020年7月に「NIPPONIA HOTEL大洲城下町」を開業。この古民家ホテルを観光まちづくりの中心に据えた。

 事業では、国土交通省や内閣府が助成する補助金などの公的資金と、地域の金融機関や「大洲まちづくりファンド」からなる民間資金の2種類の事業費を確保。「公的資金は歴史的資源の保全など地域課題の解決に充て、民間資金は歴史的資源の活用など価値創出の部分に充てた」と事業費の使い分けを説明した。

 同市は、「官民連携による役割分担を意識した。プロジェクトの各局面において、それぞれの長所を生かしながら事業推進をはかった」とし、観光を手段とした面的な「まちづくり」を進めていると紹介した。

 

持続可能なまちづくり、観光業の役割を再確認

 これらの事例を踏まえて、東京女子大学教授の矢ケ崎紀子氏は、「DMO(観光地域づくり法人)ももちろん大切だが、事業性の高い現場を作っていくためには、DMC(デスティネーション・マネージメント・カンパニー)やまちづくり会社などの企業体が必要となる」と語った。

 「こういった企業体がいくつも現場を持つことによって、地域内の広範な連携体制が構築されていくのでは」としたうえで、地域ぐるみで稼ぐことを持続可能にしていくためには、「お金と人が大前提となるため、人材と原資の確保が重要。宿泊税やふるさと納税、クラウドファンディングなどの手法も活用していくべきだ」と考えを述べた。

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長の多田計介氏は「温泉保護の名目で徴収していた入湯税が、今では一般会計に入ってしまっている。この機に用途をしっかり定めていかなければならない」と課題を指摘。

 「宿泊業が中心となって集めたお金が、地域の観光振興のためと言いつつ宿泊業が成熟する前に通り過ぎて行ってしまう。宿泊業を中心とした観光まちづくりを行うのであれば、業界を育ててさらに利益を回収する仕組みづくりが求められる」と意見を述べた。

 第3回検討会は3月14日(月)、第4回は4月中旬を予定。5月中旬の第5回検討会で最終的なとりまとめを行う。

JTB、観光地のゴミ削減へ 川越・京都の商店街で実証実験

2022年2月10日(木)配信

地域共創型ソリューション「Go!ME」の実証実験を実施する

 JTBは2月10日(木)~3月10日(木)まで、川越一番街商店街と京都錦市場商店街で、地域共創型ソリューション「Go!ME(ゴーミー)」の実証実験を実施する。観光客と観光商店街でゴミ処理を協力し合い、ポイ捨てやエリア外へ持ち出されるゴミを削減してゴミのポイ捨て問題を解決し、SDGsに貢献する狙い。

 「Go!ME」は、地域の事業者や自治体に負担が掛かるゴミ箱の設置や維持管理を、観光客にもゴミ処理費用の一部を負担して協力してもらう。これにより、受け入れ環境を持続的に整備していくことを可能とする。

 実証実験を行う川越一番街商店街や京都錦市場商店街は、食べ歩きを楽しむ観光客が多く見られる。一方で、日本の観光地は諸外国と比べてゴミ箱が少なく、持ち込みゴミによる景観の悪化や安全性の観点からゴミ箱の撤去が進む傾向にある。そして、観光客がコンビニエンスストアや路上にゴミを放置するケースも見受けられることが実証実験の背景にある。

観光地と観光客が協力し、ゴミのポイ捨て問題を解決する

 実証実験では、商店街の参画店舗が専用チラシを貼付したゴミ箱を設置。観光客はゴミを捨てる際にQRコードを読み取り、任意で選択した金額(53円、100円、500円)をキャッシュレス決済で支払う。実証実験終了後、Go!MEの専用Webサイトで金額と利用用途を公表する。

 今後の展望として、実証実験の結果を踏まえ、観光商店街のみならず観光施設や寺社仏閣、各種イベント会場など、全国への展開を見据えた事業化を検討するとした。

4月1日付でANA新社長に井上慎一氏就任へ 平子社長はANAHD副会長に

2022年2月10日(木) 配信

井上慎一新社長

 全日本空輸(ANA)は2月10日(木)に臨時取締役会を開き、4月1日付で代表取締役専務執行役員の井上慎一氏が社長に昇格する人事を決定した。現社長の平子裕志氏は3月31日付で退任し、4月1日付でANAホールディングス取締役副会長に就任予定。

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 井上 慎一(いのうえ・しんいち)氏 1982年3月早稲田大学法学部卒業、90年9月全日本空輸入社。2010年12月LCC共同事業準備室室長、11年5月ピーチ・アビエーション代表取締役CEO、18年11月バニラ・エア代表取締役社長を兼任。20年4月全日本空輸代表取締役専務執行役員、21年4月ANAX代表取締役社長などを兼任。63歳。

4月1日付でANAHDの新社長に専務の芝田氏、片野坂社長は会長に

2022年2月10日(木) 配信

芝田浩二新社長

 ANAホールディングスは2月10日(木)に臨時取締役会を開き、4月1日付で専務執行役員の芝田浩二氏が社長に昇格する人事を決定した。現社長の片野坂真哉氏は代表取締役会長に、現取締役会長の伊東信一郎氏は特別顧問に就任する予定だ。

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 芝田 浩二(しばた・こうじ)氏 1982年3月東京外国語大学卒業、4月全日本空輸入社。2005年アライアンス室室長、12年全日本空輸執行役員欧州室長兼ロンドン支店長、13年ANAホールディングス執行役員アジア戦略室長、20年同取締役常務執行役員、21年同代表取締役専務執行役員などを歴任。

〈旬刊旅行新聞2月11日号コラム〉冬の箱根をドライブ―― 目的のない旅は1人が心地いい

2022年2月10日(木) 配信

 
 立春を迎えたが、寒い日が続いている。冬至から夏至に向けて、少しずつだが日が長くなっていることは、長い冬の日々の大きな希望の1つだ。

 
 その真冬の寒さの中で、部屋に閉じこもってばかりいても仕方ないので、横浜に出掛けた。山下公園で氷川丸やマリーンルージュ号を5分ほど眺め、ホテルニューグランド近くのマクドナルドで、てりやきバーガーを食し、コーラを飲んだ。

 
 その後、横浜市内の野毛山動物園を訪れた。この動物園は無料なのに、ライオンやキリン、ツキノワグマなどもいる。爬虫類館では、さまざまなリクガメや、ヘビ、ワニなど観察することができる。

 
 冬の動物園は人影も少ない。目の前の寒そうな動物たちに「寒くないかい?」と聞いて回った。動物たちは「もの好きな客が来ているな」という目で、ダウンジャケットのポケットに手を突っ込んで、笑顔でぶるぶる震えるこちらを見ていた。今回はコンドルの大きさにとても驚いた。

 

 
 別の日には、東京都内の神宮外苑の銀杏並木までドライブした。冬枯れした銀杏並木は尖った枝を真っ青な空に突き刺すように幾何学模様を描いていた。

 
 少し歩いて、国立競技場に辿り着いた。何一つイベントもやってなく、静寂に包まれていた。「半年前にはこの地で東京五輪が開催されていたのか」とスタジアムを見上げたが、歓声の残音すら感じ取れなかった。

 
 「そうだった……。あのオリンピックは無観客だったのだ」と、改めて感じた午後だった。

 
 それから、私はずっと気になってはいたが、入館したことのない聖徳記念絵画館に入った。抑制の効いたステンドグラスと高い天井の建物の中に、日本の近代史を象徴する出来事が絵画として残されていた。フランス人の若者が数人いたほか誰もいない絵画館で、久しぶりに日本の芸術と歴史に触れた。

 

 

 1月の終わりには、箱根の強羅温泉で1泊した。人生でさまざまな旅をしてきたが、小さいながら目的らしきものはあった。だが、今回はまったく目的のない旅だった。私は1人、強羅温泉の安宿に宿泊した。

 

 事前の期待度が低かったため、客室も料理も簡素で質素だったが、それなりに満足した。客室で缶ビールを1本ずつ空けていい気分になり、少しずつ日が暮れる真冬の強羅の風景を見ていたら、小雪が舞い始めた。

 

 私は最近、温泉旅館に宿泊しても、温泉には1回か2回しか入らなくなった。理由は多々あるのだが、しかし、この日は夕食前と、寝る前、そして翌朝に3回温泉に浸かった。

 

 白濁した湯は地底のパワーを蓄えていた。湯も適温だったため、目を閉じると眠りたくなるほどだった。個性的で、力のある温泉と不意に出会うと、忘れかけていた「湧き立つ血」が、再び騒ぎ出した。

 

 
 強羅の朝はとても気持ちがいい。古いクーペに乗って、強羅から仙石原、芦ノ湖の湖尻方面に向けて1人ドライブをした。

 
 星の王子さまミュージアムを抜け、仙石原のススキが広がる付近では、窓を全開にして冬の冷たい空気を肺に吸い込んだ。数々のモータージャーナリストも絶賛する箱根の曲がりくねった道を疾走し、湖尻の寂れた湖畔でクルマを停め、エンジンを切って、大きく深呼吸した。目的のない旅は、やはり1人が心地いい。

(編集長・増田 剛)

【特集No.602】小野秀一郎氏インタビュー “コロナ時代のインバウンド”考察

2022年2月10日(木) 配信

 2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大による影響でインバウンド旅行需要は激減している。コロナ禍だからこそ、ウィズコロナ時代の日本観光の需要や、IT技術を活用したオーバーツーリズム解消、SNS(交流サイト)を用いたPR・集客などのアプローチを今一度考える必要がある。新しい時代の訪日旅行について、「インバウンド」という言葉が周知される前からネット集客を実践している、外国人旅行者の集客コンサルタント・小野秀一郎氏に話を聞いた。

【聞き手=増田 剛、構成=馬場 遥】

 ──2020年春、新型コロナウイルス感染症が日本で流行し始めました。

 20年2月ごろから新型のウイルスが発生したという情報はキャッチしていました。早い段階から中国からの訪日旅行客をストップした方がいいと考えていましたが、春節(中国での旧暦の正月)の時期でもあったことから、入国制限の判断が遅れたのでしょう。

 コロナの感染拡大があり、20年中のインバウンド旅行はオールキャンセルでした。既に入国していた長期滞在の訪日客は、日本人に倣ってマスクをしながら3―4月まで日本観光を楽しんでくれていたようです。

 彼らの「日本を楽しみたい」という気持ちは、ウィズコロナでもアフターコロナでも変わることはありません。

 同年10月から、日本に訪れることができないのであればまずは日本に住んでいる外国人に楽しんでもらいたいということで活動をしていました。

 今は渡航が禁止されていますが、今後は密を避けて観光地・温泉地・過疎地に分散していく傾向が顕著になるのではないかと見ています。東京や大阪、京都などの都市は相変わらず人気がありますが、これからの時代は、都市滞在を楽しみつつも混雑、密を避ける意識が生まれてくることでしょう。

 ガイドブックに載っている人気の観光地のみではなく、ガイドブックの内容にプラスアルファで紹介していただきたい。各地域の観光業・観光協会の情報発信力が問われます。

 ──小野さんが情報発信をしていた主な国・地域はどこですか。

 ヨーロッパ、北米のほか、シンガポールやタイ、台湾、香港など、旅行英語を話すアジア圏が中心でした。

 やはり、温泉旅館の需要が高い印象を受けました。インスタグラムで旅館を紹介してくれる外国人インフルエンサーが投稿すると、1回の投稿に3千から5千の「いいね」が付けられます。この紹介記事から旅館自体のフォロワーが増えるように、インフルエンサーと協力して情報発信に努めています。

 ──スペインなどは入国制限を緩和して観光客を受け入れていました。22年、日本のインバウンド・アウトバウンド再開はどうなると思いますか。

 日本に近いアジアから徐々に受け入れを再開し、復活していくかと思います。中国や台湾など、経済的にも関係の深い近隣の国・地域との渡航から復活していくのではないでしょうか。

 また、ベトナムやフィリピンは技能実習生を多く受け入れていることから、渡航制限が緩和された際には再開せざるを得ないでしょう。

 ──観光庁では、人数や旅行行程、宿泊先などを把握できる訪日団体観光モニターツアーなどが企画されていました。

 有効なワクチン証明を持っている人を対象に、参加人数や行き先、宿泊先などを旅行会社が観光庁に提出し、許可がもらえれば訪日できるという商品ですね。

 インバウンドを再開するにあたり、感染拡大防止をお客の行動管理という観点から行ったものです。残念ながら、オミクロン株流行の影響でモニターツアー検証が延期してしまいました。

 インバウンドの旅行形態は、小グループ形式から復活すると考えています。

 リピーターの方にとっては日本が安全で清潔だというのはブランドとして確立していて、信用できるところ。ワクチンパスポートや行動管理など、安全対策をしっかりと取ったうえで、受入態勢を整えることが大切です。

 警戒して外への門を閉めっぱなしでいるよりも、感染状況に応じて適度に開け閉めすることが求められるのではないでしょうか。観光が重要な経済の原動力であるタイやフランス、スペインのように、柔軟に対応することが重要です。……

【全文は、本紙1860号または2月18日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

湯村温泉旅組などが昇仙峡、湯村温泉の再開発へ 新会社「甲府観光開発」設立

2022年2月10日(木) 配信

3者が出資をして、再開発の新会社を立ち上げた

 山梨県甲府市の湯村温泉旅館協同組合(笹本健次理事長)と昇仙峡観光協会(芦沢卓夫会長)、JTB甲府支店(大川正勝支店長)は1月20日、昇仙峡と「信玄の湯 湯村温泉」地区一帯の再開発を手掛ける新会社「甲府観光開発」を設立したと発表した。

 3者は新会社設立に各100万円ずつ出資、2021年12月10日に設立登記を完了した。新会社の社長には湯村温泉旅館協同組合の笹本理事長が就任し、現在は地域DMОの申請を行い、今年3月には取得できる予定だという。

 今後は温泉街のメインストリートを石畳風に舗装し、明治初期の擬洋風建築が並ぶ風情ある町並みを再現する構想。車の渋滞が発生する昇仙峡観光の交通体系改善にも着手し、温泉街との周遊性向上にも取り組む。

 湯村温泉は最盛期に40軒あった旅館が現在ではわずか10軒に減少し、衰退に歯止めがかからない。今回の再開発では、廃業した一部の旅館や飲食店を改修し、地元民や観光客が利用できる外湯や足湯広場、山梨の名産品を一堂に集めた集合施設を新築して、温泉街を明治時代のモダンな雰囲気に統一し、「浴衣でそぞろ歩きができる温泉街」の復活を計画している。

 一方、一昨年に日本遺産に認定された昇仙峡に関しては、二酸化炭素の排出量を減らすため、電気自動車のEVバスを運行させ、県外からの観光客の車の数をコントロールして排出ガスをゼロにするため、新しい駐車場を作り観光ルートを整備することで、観光客数を現在の年間40万人から80万人まで増やすことを目指している。

笹本健次社長

 甲府観光開発の笹本社長は「再開発の期間はリニアが開業する時期までとし、再び昇仙峡に多くの人が訪れてもらえるようにすることで、湯村温泉にもにぎわいを取り戻したい」と決意を述べた。

指宿白水館 客室に温泉ヒノキ風呂 大浴場の混雑回避はかる

2022年2月10日(木) 配信

磯客殿客室の温泉ヒノキ風呂

 鹿児島県・指宿温泉の指宿白水館(下竹原利彦社長)はこのほど、「磯客殿」の客室20室にある浴室をヒノキ風呂付き温泉として改装した。昨年12月から稼働している。

 新型コロナ感染拡大で3密を避ける意識が高まるなか、「大浴場など人が集まる場所に足を運ばなくても、温泉を楽しめる環境を作りたい」と改装に踏み切った。「客室の風呂で温泉を楽しみたい」という、高齢者のニーズにも配慮している。

 客室は和室10畳(45平方㍍)と和洋室(10畳とツイン、63平方㍍)の2タイプを用意。温泉風呂は和室が18室、和洋室が2室に設置されている。

 温泉ヒノキ風呂からは、ゆっくり手足を伸ばしながら、季節や時間ごとに錦江湾の美しい海の変化も楽しめる。

 5人定員部屋の料金は2人利用の場合、1人1泊2食で2万7650円(税込)、休前日は同2万9850円(同)。