H.I.S.ホテルホールディングス、「満天ノ 辻のや」をリニューアル 五感に響く大人空間に

2024年11月11日(月) 配信

ロイヤルスイートルームの半露天風呂
 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は11月6日(水)、運営する「満天ノ 辻のや」(石川県小松市)をリニューアルオープンした。
 
 今回の改修は、「四季の変化を感じられる、五感に響く上質な大人の空間」をコンセプトとして実施した。客室は、多様化する要望や期待に応えし、海外の利用者にも日本の伝統を体感してもらえるよう、全客室にベッドを設置。1室だけの特別な客室として、バルコニーから四季折々の自然が望め、半露天風呂付きの83平方㍍のロイヤルスイートルームも設けた。
 
 このほか、小さな子供がいる家族や三世代旅行に向けに旅館では珍しいという2段ベッドをそなえたファミリースイートルームや、4台のベッドを設置した和モダンフォースルームなど全10タイプ57室を用意した。
 
 また温泉大浴場に寝ころびながら温泉を楽しめる寝湯、食事処にロイヤルスイートルームの宿泊者専用の個室を新設。庭園では夕方以降、ライトアップを行う。
 
 同社はリニューアルオープン記念して、72平方㍍のスイートルームに泊まり、姿盛りや蟹すきなどズワイ蟹2杯相当付きの会席を堪能できるプランを販売している。料金は大人1人1泊4万9800円から。

群馬・伊香保温泉に新たな文化施設 「伊香保文学館」がオープン

2024年11月10日(日) 配信

明治文学、大正文学、昭和文学、群馬の文学など作品群を分類して展示

 群馬県渋川市の伊香保温泉「ホテル天坊」館内に11月1日(金)、「伊香保文学館 -近代文学の歴史-」が開館した。明治以降の近代文学を代表する作家の貴重な初版本や署名本を展示した全国でも珍しい私設文学館だ。

 近年の旅行形態の変化に対応し、個人客向けの新たな魅力創出を目的として開設した。文学に詳しい人もそうでない人も楽しめる、文学作品と作家の写真を組合せた臨場感あふれる空間を提供する。

 主な展示内容は、近代文学の代表的作家の初版本・署名本で明治文学は泉鏡花(高野聖、婦系図)と島崎藤村(破滅、若菜集)、大正文学は谷崎潤一郎(刺青、人魚の嘆き)と竹久夢二、昭和文学は太宰治(晩年、愛と美について)と三島由紀夫(仮面の告白、金閣寺)、群馬の文学は萩原朔太郎(月に吠える)や田山花袋(田舎教師)、山村暮鳥、その他の貴重な蒐集品は作家の直筆はがきや封書、色紙、短冊(太宰治、三島由紀夫、田山花袋、寺山修司、尾崎紅葉、泉鏡花、萩原朔太郎)、自筆原稿、稀覯本などを展示。

貴重な初版本、署名本がズラリ

 さらに著名な写真家・林忠彦氏による文士の写真作品を多数展示し、文学作品とともに作家の姿を楽しむことができる。

 所在地は伊香保温泉ホテル天坊館内。開館時間は午前8時~午後9時。入館料は500円(税込、ラウンジ・入浴施設の利用不可)。宿泊客は入館無料。

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その43-誕生寺&天津神明宮 日蓮上人誕生地の神仏旅(千葉県鴨川市) 香りや風も良い刺激に 穏やかで安らかな心へ

2024年11月10日(日) 配信

 東京から東南の方角にある房総半島の外房、太平洋側に面した千葉県鴨川市は、偉大な神仏のお二方に大変ゆかりの深い土地。三重の伊勢にいらっしゃる、日本の総鎮守の伊勢神宮・ご祭神のアマテラスオオミカミ様と、そして日蓮宗の開祖の日蓮上人です。今回は、日本を代表する神仏の旅の精神性を知る旅にできればと思います。

 私自身、何度も鴨川市に旅していますが、どんなに心身のバランスが崩れていても、この土地を訪れると、穏やかで安らかな心を取り戻せます。青く澄んだ海や瑞々しい緑の息吹に包まれながら、ゆっくりと静かに時が流れる空気感がたまらなく心地が良いのです。

 

 

 誕生寺(たんじょうじ)は、環境省認定の「かおり風景100選」に、「誕生寺の線香と磯風」として選ばれています。海や緑の色を感じるだけでなく、香りや風に触れる感覚にも良い刺激を与えてくれるでしょう。五感全体を快感に満ちる旅が満喫できそうです。

 さて、日蓮上人は1222(承久4)年、鴨川市の安房小湊に、漁師の子としてご誕生されました。そのとき、海上には美しい蓮の花が咲いて、鯛の群れが海面に押し寄せて、生家の庭には泉が湧き出したという、おめでたい奇跡「三奇瑞(さんきずい)」という伝説になっています。

誕生寺 祖師堂

 誕生寺は、JR安房小湊駅からバスで5分程度の距離です。この日蓮宗の大本山である誕生寺は、1276(建治2)年に日蓮上人の弟子の日家上人が建立したと伝えられています。日蓮上人の生家跡に建てられたのが始まりのようですが、2度の津波と地震に見舞われて、現在の場所へ移転されました。幼少期の日蓮像、日蓮上人坐像を安置する祖師堂など建造物が多数あります。県内最大規模の仁王門もあり、中を散策していると精神が引き締まるような感覚になります。

 日蓮宗では、朝夕2回、法華経を唱えるのが一般的です。日本仏教の開祖ともいうべき聖徳太子は、とりわけ法華経を重んじました。聖徳太子を尊敬する、滋賀の比叡山延暦寺を開いた最澄は、法華経を根本経典としました。この比叡山延暦寺は、若き日の日蓮上人も学んだ場所です。

 法華経の法華というのは「蓮の花」です。大乗仏教の象徴も「蓮の花」。蓮池というのは、きれいではない泥の池です。その泥の池から出ながら、実に美しい清浄な花を咲かせること、それが法華、すなわち蓮の花なのです。どんなに煩悩の沼でもがき苦しんでいても、1つのひらめきや悟りのようなものを得れば、解放されて、美しい花を咲かせることができて、再出発できるということでしょう。誕生寺を訪れれば、清く澄んだ空気を吸って、こんな心境になれるのかもしれません。

天津神明宮の鳥居

 次にJR安房小湊駅からタクシーで、5分程度で到着する房州・伊勢の宮として名高い天津神明宮(あまつしんめいぐう)も、日蓮上人ゆかりのお宮。ご祭神は、アマテラスオオミカミ様、トヨウケノオオミカミ様など多数です。神社の東側にある、なぎなみ山の頂に、アマテラスオオミカミ様の親神様でいらっしゃる、イザナギ様とイザナミ様もお祀りされています。

 日蓮上人は、天津神明宮をとても尊崇され、修行地の清澄へお通りになられる際には必ずご参拝されたようです。伊勢神宮は日本で活躍するなら、必ず定期的にご参拝されると良いというお話を聞いたことがあります。それも伊勢神宮と出雲大社にバランスよく、ご参拝するのがベストとのこと。なかなかご参拝できない方は、太陽の躍動的なパワーのアマテラスオオミカミ様や、良縁の出雲のオオクニヌシ様が祀られている近くの神社へお参りすることも、おすすめします。日蓮聖人も、アマテラスオオミカミ様の大いなるパワーで、後世に残る宗派を開いたのかもしれません。

 

旅人・執筆 石井 亜由美
カラーセラピスト&心の旅研究家。和歌山大学、東洋大学国際観光学部講師を歴任。グリーフセラピー(悲しみのケア)や巡礼、色彩心理学などを研究。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(238)」 飛鳥を翔けた女性たちの物語(奈良県・明日香村ほか)

2024年11月9日(土) 配信

斉明天皇の陵に比定される牽牛子塚古墳(明日香村)

 山あいの小高い丘に、今にも宇宙からUFOが舞い降りたかのような八角形の巨大構造物が表れる。奈良県・明日香村にある牽牛子塚古墳である。

 高さ4.5メートル、対辺長約22メートルの巨大なこの古墳は、飛鳥時代の女帝で、天智天皇・天武天皇の母、第37代斉明天皇(594~661年)の陵であると比定されている。古墳は2009年から10年にかけての発掘調査で、八角墳であることが判明した。橿原市との村境にあり、遠く藤原京や高松塚古墳などの方角が見渡せる、見晴らしのいい丘である。

 日本が「国家」として歩み始めた飛鳥時代。日本の黎明期ともいうべき時代を牽引したのは、推古天皇(554~628年)から斉明天皇、持統天皇に至る女帝の時代であった。持統天皇の時代、藤原京の造営をもとに、国家間の外交、大宝律令をはじめとする法制度の整備などが実現、まさに日本国の礎が築かれた。

 この女帝たちに加えて、日本で初めて仏門に入り、15歳で百済に留学した我が国初の尼僧・善信尼、斉明・天智天皇に仕え、万葉文化をリードした歌人・額田王など5人の女性の物語が、2015年に認定された「日本国創成のとき~飛鳥を翔けた女性たち~」の日本遺産物語である。

 このストーリーを構成する文化財は誠に多岐にわたる。推古天皇ゆかりの飛鳥寺や石舞台古墳、斉明天皇ゆかりの冒頭の牽牛子塚古墳や酒船石遺跡、飛鳥宮、川原寺跡、持統天皇ゆかりの本薬師寺跡や天武持統天皇陵、善信尼ゆかりの大宮大寺跡や壺阪寺、額田王ゆかりの大和三山(香久山・耳成山・畝傍山)や高松塚古墳などなど、明日香周辺の広域エリアには膨大な文化遺産群が散らばる。

酒を造る設備、薬造設備など諸説ある酒船石遺跡

 これらをストーリーに沿ってどのように訪ねればいいのか、現地の2次交通も含めて、なかなかに難しい。

 日本史上、はじめて唐風の条坊制が用いられた藤原京は、奈良・平城京に遷都されるまでの日本の首都。その規模は、5.3キロ(10里)四方、少なくとも25平方キロはあり、のちの平城京や平安京をしのぐ、古代最大の都でもあった。藤原宮跡の6割ほどが国の特別史跡に指定されているが、広大な平原のなかには、かつての大極殿の土壇が残る程度で、見渡す限りの平原である。

 古墳や古寺など目に見えるものは別として、この女帝たちの物語を理解するには、よほどの知識がないと難しい。このため、地域の協議会では、女帝などのストーリーごとの散策ルートの整備や、インバウンド客にも対応できるガイド・プロガイドの育成に力を入れている。

 同時に、路線バス・コミュニティバスに加えてデマンド交通やスローモビリティの導入などにも力を入れている。

 古代のロマンをどうう読み説くか。その「見える化」は、この地域にとって喫緊の課題である。

(観光未来プランナー 丁野 朗)

信玄の湯・湯村温泉の玄関口に「湯村金精軒カフェ」オープン

2024年11月9日(土) 配信

湯村金精軒カフェ外観

 山梨県甲府市の湯村温泉再開発事業の第1弾として、和菓子メーカーの金精軒製菓(小野光一社長、山梨県北杜市)が11月1日、温泉街の入口に「湯村金精軒カフェ」をオープンした。

 「湯村金精軒カフェ」は、湯村温泉入口の交差点にある空き店舗だったビルの1階を改装。金精軒がカフェ形態の店を手がけるのは今回が初めてで、「季節のフルーツどらやき」や「大吟醸粕てら」など和のスイーツが「生信玄餅」とセットで提供される。

 同店のカフェメニューは台ヶ原金精軒で作るお菓子の仕込み水を使い、コーヒー、紅茶は山梨県韮崎市に焙煎工場を持つコクテール堂の製品を使用している。

店内のようす

 台ヶ原金精軒監修のフランチャイズ店として同カフェを運営するカクジュウの髙宮武志社長は「湯村温泉の入り口なので、下駄の音がカラカラ鳴るような元気な街にしていきたい」と意気込む。

 金精軒の小野社長は「温泉街の入口なので、目を引かなければいけない存在だと思う。これから湯村の温泉街はまだまだリニューアルしていくが、山梨の中で最も歴史のある温泉街が復活してほしい」とエールを送った。

 湯村温泉の再開発事業ではカフェを皮切りに、25年度中に共同浴場やマルシェなどの新規施設が続々とオープンする計画だ。

 カフェの営業時間は午前9時30分から午後6時。定休日は毎週水曜日。全20席でカウンター席もある。店内は全面禁煙。

 問い合わせ=☎055(268)2035。

【訃報】旧近畿日本ツーリスト社長、髙橋秀夫氏が死去

2024年11月8日(金)配信

 旧近畿日本ツーリスト(現KNT-CTホールディングス)元取締役社長の髙橋秀夫(たかはし・ひでお)氏が10月14日に死去した。86歳。葬儀は近親者で行った。喪主は妻の髙橋和子(たかはし・かずこ)さん。後日お別れの会を開く。

 髙橋氏は、1963年に近畿日本ツーリストに入社。取締役東京メディア販売事業本部長、常務取締役クラブツーリズム事業本部長などを歴任し、2000年に代表取締役社長に就任。04年にクラブツーリズム代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)、06年に同社取締役名誉会長を務めたのち、08年に退任した。

NAA、顔認証で搭乗ゲート通過へ IATAと実証実験行う

2024年11月8日(金) 配信

 成田国際空港(NAA、田村明古社長)は10月21日(月)~22日(火)、国際航空運送協会(IATA)の主催する顔認証技術とデジタル資格証明「Verifiable Credentials(VCs)」を用いて、保安検査の入口ゲートや搭乗ゲートなどを通過できることを目指す実証実験に参画した。スムーズな旅行体験を実現する狙い。

 具体的に同社は、利用客がオンラインチェックイン完了後、スマートフォンに保存された顔認証の情報を空港のシステムに共有し、搭乗当日に航空券を提示せず保安検査の入口ゲートや搭乗ゲートを顔認証で通過できることを確認した。 「今後も旅行需要の増加が見込まれるなか、よりシームレスで快適な旅行体験を提供していきたい」とコメントしている。

日本バス協会、自動運転実現へ支援要望 危機突破の総決起大会開く

2024年11月8日(金)配信

バス事業は厳しい状況と訴える日本バス協会の清水一郎会長

 日本バス協会(会長=清水一郎・伊予鉄グループ社長)は11月6日(水)、東京・永田町の自由民主党本部で「バス危機突破総決起大会」を開き、バス事業が持続的なサービス提供を行うため、政府に抜本的な財政支援強化を求める決議を行った。バス産業が地域公共交通の要としての役割を担い続けるために、自動運転の本格運行の実現に向けて、清水会長は「国家プロジェクトとして進めていただきたい」と支援の拡充を求めた。

 同協会と自由民主党バス議員連盟が共同で決議した政府への要望は、①深刻な運転士不足の解消②自動運転バスの本格運行に向けた支援大幅強化③EV(電気自動車)バスなどの普及で環境へ貢献④完全キャッシュレス化の実現――の4点。深刻な運転士不足や燃料高などの影響から、全国各地で減便や路線廃止が顕在化している瀬戸際にあり、貸切バスも修学旅行に対応できないほどの厳しい状況であると訴えた。

 主催者代表の清水会長は運転士不足に対して、外国人運転士が制度上の受け入れは可能となったが、実際の就業まで「ハードルも高く難しい」との現状を明かした。採用促進を進めるものの、EVバス、キャッシュレス化に加えて、運転士不足に対する切り札は「自動運転」と説明。あらかじめ設定した路線上を運行する乗合バスに導入し、本格運行の実現に向けて「国家プロジェクトとして進めていただきたい」と支援の拡充を求めた。

 続けて登壇した自由民主党バス議員連盟の逢沢一郎会長は、バス事業者の体力が弱まった状態では地方創生を前進できないと主張。これを念頭に置き、「バス事業者が本来の持続可能な経営にしっかりと当たれる環境や条件の確保に取り組んでいく」と約束した。そのうえで「バスは国民の移動の自由や利便の最後の砦」と訴え、女性や外国人にも目を向けて、運転士の確保に成果をあげていきたいと語った。

清水会長のガンバローコールで締め括った

 当日は自民党の森山裕幹事長、鈴木俊一総務会長、小野寺五典政調会長をはじめとした国会議員や、國場幸之助国土交通副大臣、全国各地のバス事業者らが出席。堀内詔子バス議連事務局次長が大会決議を読み上げ、最後に清水会長のガンバローコールで締め括った。

奥出雲多根自然博物館で出張レストラン、「恐竜カレーセット」好評、松江栄養調理製菓専門学校

2024年11月8日(金)配信

満席大入りで賑わった出張レストラン

 島根県松江市の松江栄養調理製菓専門学校(上田恭己理事長/校長)は10月24日(木)、同県・奥出雲町の奥出雲多根自然博物館(宇田川和義館長)とのコラボレーション企画として、博物館内にあるレストランで、「1日限定出張レストラン」を開いた。

 同校調理師科の学生が、博物館に展示されている恐竜の化石などから着想を得て、奥出雲の食材を使用したランチメニュー「恐竜カレーセット」を考案。予約を受け付けた博物館によると、限定40食が埋まったあとも問い合わせがあり、想定以上の反響だったという。

 当日は学生10人が業務を分担し、奥出雲のブランド米・仁多米を使用し火山に見立てた「ボルケーノカレー」、オニオンフライとうずら卵で恐竜の巣を表現した「ジュラシックサラダ」、そば粉の恐竜クッキーなどデザート3種盛り合わせ、コーヒーを1000円で提供した。訪れた客はスマホで料理を撮影するなど楽しみながら、舌鼓を打った。

 同校は学生の学びの一環として、普段から松江市を中心に地域に根差した活動を積極的に行い、地元食材を使った料理の考案や地域の人々に向けてのレストラン運営などに取り組んでいる。

 今回は博物館側からの依頼に応じ、奥出雲町の食を通したフードコミュニティの形成により地域交流活発化の一助になるとの思いから出張レストランを開いた。

学生が考案した「恐竜カレーセット」
博物館前で記念撮影、左から2人目が上田恭己理事長/校長

 同校の上田理事長に話しを聞いた。

 ――出張レストランの実施は学生たちにどのような意味がありますか。

 山陰地方に居住する学生といえども、「奥出雲」という「地域」を知らない学生も少なからず存在しています。まずは、「地域を知る」ことから始めるというのが原点です。地域について学び、その地域の食材を知り、食材に感謝の念を持ち「調理」をすること。まさに「地産地消」・「身土不二」につながるものと信じています。さらに言えば、地域を愛する気持ちを持ち、回帰する素地を産むこともここから始まるものと期待しています。

 ――普段から地域に根差した活動を心がけている理由を教えてください。

 地域社会を構成する一部としての「学校」は独立独歩で成立するものではありません。地域の皆さんとの「交流」を第一に掲げることは「共生」の観点からも当然のことだと思っております。しかしながら、「総論賛成各論反対」は世の常でもあります。正直なところ、今回の取り組み(出張レストラン)は構想から2年かかって実現しました。時間の問題、コストの問題、そしてなによりも「熱意」の問題など、さまざまな問題を乗り越えなければなりませんでした。今後とも、地域に根ざした活動を基本とすることにより、地元就職を考える一つのきっかけとなることを願っています。また、卒業後県外へ就職した後も、いつかは地域に戻りたいと思わせる「記憶メモリー」を植え付ける(今回のような)授業が数多く実施できればと思っています。

 ――地方の食文化や食材が注目される時代です。

 観光業界との連携を深めています。昨年度より、選択コースの1つとして「食とツーリズム」コースを設置しました。設置の目的は、地元の「観光」への関心を深めることと、そして観光の1つの目的である「食」を担う人材として何が求められているかを知ることなどです。学生本人の興味関心を喚起し、主体的に観光産業へキャリアを進めてもらいたいのが本音ではあります。

 人材不足がさまざまな業種で叫ばれるなか、調理業界における人材確保は生命線ともいえる課題であります。企業の社長様にお願いしているのは「会社・本人・学校、それぞれがウィン・ウィン・ウィン」の関係となれる「三方良し」の体制をみんなで組めるかがポイントであることです。価値観の多様化が加速度的に進む昨今の日本社会において、「人材」育成は急務であると考えています。

KーPOP授賞式「2024 MAMA AWARDS」の招待券が当たるCP実施(韓国観光公社)

2024年11月8日(金) 配信

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 韓国観光公社は11月14日(木)まで、対象の渡韓期間内に韓国を訪問する航空券を購入した人の中から、11月22(金)~23日(土)に京セラドーム大阪で開かれる「2024 MAMA AWARDS」の招待券が抽選で当たるキャンペーン「Feel The Beat of Korea in JAPAN OSAKA」を実施する。

 「2024 MAMA AWARDS」は、世界最大級のK─POP授賞式。米国・ロサンゼルスのドルビー・シアターと、日本の京セラドーム大阪で開かれる。

 応募対象は、10月20日(日)~25年3月31日(月)の期間内に日本を出発・韓国へ到着する航空券を購入済みの、韓国以外の国籍のパスポートを持つ満14歳以上。

 当選発表は11月15日(金)。