日本旅行が入社式開く 25 年度新卒者採用は80人 「新たな価値創造へ一緒にチャレンジを」(小谷野社長)

2025年4月1日(火) 配信

入社式で小谷野悦光社長があいさつ

 日本旅行(小谷野悦光社長)は4月1日(火)、東京都中央区の本社で2025 年度入社式を実施した。25 年度の新卒者採用人数は80 人。同社入社式に先立ち、今年度から初となるJR 西日本グループの入社式も開催され、約2000 人のJR 西日本グループ新入社員の一員として、同社もオンラインで参加した。

 小谷野悦光社長から新入社員へのメッセージは以下の通り。

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。社長の小谷野です。

 当社は1905(明治38 )年に滋賀県草津で創業し、日本で最も歴史のある旅行会社として、今年創業120 周年も迎えます。創業者の南新助氏はお客様のご満足を得ることを第一のモットーとし、この精神を引き継ぎながらこれまで多くのお客様、お取引先にご愛顧いただき、120 周年を迎えることができました。

 そのような大きな節目の年に今日この場に総勢80 名の新しい仲間を迎えることができ、大変うれしく思います。

 皆さんは今日から社会人としての新たな人生がスタートします。高い志と決意を持って本日を迎えられたことと思います。その思いをしっかりと受け止めるとともに、今後の皆さんの活躍を期待し、全社員・全役員を代表して私からメッセージを送りたいと思います。

 ご承知のとおり、新型コロナ感染症の世界的流行は、社会の在り方そのものを大きく変化させました。とくに我われ旅行業界においては、世界中の人々の移動が制限されるという、旅行業の根幹が大きく揺らぐ事態に直面しました。

 日本旅行においても、「生き残り」をかけた様々な挑戦が続き大変な苦労もありましたが、その中で今まで気づくことがなかった未来につながる「光」も発見することができました。これまで長きに渡って「旅行業」で培ってきた、ホスピタリティや、ヒト・モノ・コトを一つの価値にまとめ上げるプロジェクトリーダーとしての役割を高く評価いただき、国や自治体によるワクチン接種事業や経済活性化事業など、旅行業の枠を超えた領域での事業を数多く取り扱うことができました。

 社会的に非常に大きな貢献を果たすことができたこの経験は、日本旅行にとって未来につながる大きな財産になりました。コロナによるダメージが非常に大きかった反面、コロナ禍だからこそ気づけたことや、新しい領域に取り組めたことは大きな収穫となりました。

 25 年は、当社の創業120 周年、大阪・関西万博開催、22 年よりスタートした中期経営計画「覚醒」の最終年度など、当社としては極めて重要な年となります。

 22 年より日本旅行は単なる総合旅行代理店業から社会課題解決を目指すソリューション企業としての変革を加速させてきましたが、この行動変革は旅行業を未来に向かって力強く前進させる行動の一つと考えています。

 そして、この変革には2 つの軸があります。

 1 つ目は、「ソリューション事業」です。社会課題解決に向け、地方自治体などの公務事業だけではなく、教育、コーポレート、ビジネストラベル、インバウンドといった分野のソリューション事業についてJR 西日本をはじめJR 西日本のグループ会社、各地域やテーマごとに企業や組織、教育機関との連携や協業などにより、より良い未来の実現に向け、顧客や地域が求める価値を実現していきます。

 2 つ目は、「ツーリズム事業」です。コロナ禍を経て、「WEB ファースト」への転換に取り組むとともに、ツーリズム機能を活用した社会課題解決事業への取組みも進めて参りました。さらにデジタルツーリズムの取り組みにも着手したところです。

 挑戦を続ける「ソリューション事業」と「ツーリズム事業」は目指す姿の実現に向けた、まさに当社の両輪であり、これらを連携させていくことで、未来の社会に貢献できる企業へと「覚醒」していきます。

 この取り組みを次のステップへ移行させるため、25 年度は、「総合力を活かした社会課題解決」を軸とした事業運営の確立を目指します。そして、26 年度以降のさらなる新たな価値創造に向けた次期中計経営計画へとつなげていきます。

 訪日客を含む国内旅行の増加など、旅行需要は徐々に戻ってきていますが、コロナ禍において新しい領域に取り組んできたなかで、コロナ禍の経験をもとに成長を続けていくのかどうか、さらにAI の到来で我われはそれをどう活用していくのかなどは、現在及び今後の我われの取り組みにかかっており、新入社員の皆さんの協力・参加も不可欠となります。

 皆さんはまさに次の時代に向け、会社が大きく進化しようとする重要な時期に入社された訳ですが、ぜひこうした時期に入社された事をチャンスと思っていただきたいと思います。新しいことにチャレンジするのは、先輩社員も新入社員も条件は一緒です。既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力、そして若い感性で、将来を切り拓く中心的な存在となっていただきたいと考えています。そのためには一人ひとりが変化を起こしていくことが日本旅行全体の変革につながります。

 最後になりますが、皆さんにとって今年は学生から、社会人となる人生の中でも大きな節目の年だと思います。会社にとっても今後の行方を左右する非常に重要な転換期です。柔軟な発想、そして前向きな決意を持って、新たな価値の創造と新生日本旅行の確立に、一緒にチャレンジして行きましょう。改めて、皆さんの入社を心より祝福して私からの歓迎のメッセージと致します。

道の駅「ふるびらたらこミュージアム」が4月15日に開業 北海道・古平町の非日常空間でエンタメ体験を

2025年4月1日(火) 配信

道の駅「ふるびらたらこミュージアム」(イメージ)

 北海道開発局小樽開発建設部と北海道・古平町(成田昭彦町長)が整備を進めている道の駅「ふるびらたらこミュージアム」(古平町大字浜町40-4)が4月15日(火)に開業する。道内では129番目の道の駅。日本海沿岸の積丹半島の海岸線を通る一般国道229号に位置し、後志自動車道余市ICからのアクセスが良いのが売り。13日(日)は町民に向けた内覧会を実施し、15日は開業式典として、鏡開きやテープカットを行う。

 同町は漁業が盛んで、とくにたらこの加工地としてブランド化を進めてきた。そこで、今回は「たらこ」にスポットに当て、食やアート、学習などたらこの世界を体験できる道の駅を目指す。コンセプトは「非日常空間・エンターテインメント体験」。町のたらこや北海道のたらこの歴史を振り返る時間旅行体験型の展示スペースや、たらこ加工製造の科学的な側面を解説し、日本の伝統的な食文化である塩蔵保存製法について紹介するサイエンスコーナーなどを設ける。

 また、たらこアートとして、2024年に実施した「たらことくちびる」をテーマに作品を募集したデザインコンペで入賞した作品を館内のいたるところに展示。芸術的な視点からの魅力を発信する。

たらこ定食

 食体験ができる場として、レストラン「古平商店」ではさまざまなジャンルの料理とたらこを組み合わせたメニューを提供。ラーメンや定食などのほか、気軽に食べられる軽食も用意する。

 このほか、オリジナル商品・グッズが楽しめるショップやキャラクターフィギュアの色付け体験ができるエリアも備えている。

 営業時間は夏季(4~10月)が午前9時~午後6時まで、冬季(11~3月)が午前9時~午後5時まで。レストランは平日が午前11時から、土日祝は午前10時からでラストオーダーは午後4時。道の駅の定休日は年末年始。

【観光庁】人事異動(4月1日付)

2025年4月1日(火) 配信

 観光庁は4月1日付の人事異動を発令した。

大臣官房参事官〈運輸安全防災担当〉(国際観光部国際観光課長)飯田修章

国際観光部国際観光課長(大臣官房付)齋藤喬

辞職〈3月31日付〉海技教育機構総務部長(総務課調整室長)中島浩信

総務課調整室長(大臣官房人事課人事調査官)嶋中達也

海上保安庁総務部国際戦略官(国際観光部国際観光課欧米豪市場推進室長)古井拓郎

国際観光部国際観光課欧米豪市場推進室長(総合政策局総務課付)鈴木宏子

「弘前さくらまつり」4月16~5月5日に開催 桜と弘前城天守、岩木山の景色は今年が最後

2025年4月1日(火) 配信

桜と弘前城天守と岩木山

 青森県弘前市は4月16日(水)~5月5日(月・祝)まで、弘前公園で「弘前さくらまつり」を開く。弘前公園の桜はソメイヨシノを中心に、シダレザクラ、八重桜など52種類約2600本が花を咲かせる。

 弘前城天守閣は2015年に石垣修理工事のため曳家を行って現在の位置に移動。10年の修理工事を終えて、26年秋に元の場所に戻される。25年度中に展望デッキの解体や、天守周辺にバリケードが設置されるため、桜と弘前城天守閣、雪をかぶった岩木山を一緒に見られるのは今回が最後という。

 期間中は日没から午後10時まで、特別ライトアップが行われる。また、弘前公園中濠観光舟として、船頭が竹竿で漕ぐ「和船」を運航する。時間は午前9時~午後5時まで。料金は大人1500円、中高生1000円、小学生500円で、大人1人につき1人まで就学前の幼児は無料になる。夜間運航は事前予約制で予定する。自身で漕ぐ手漕ぎボートも用意。1艘60分1500円で、定員は3人。

 このほか、4月26日(土)は桜守りによる特別サクラ鑑賞ツアーを実施する。時間は午後1時30分~3時までで、先着40人が対象。集合場所は弘前公園内緑の相談所前。

【JTA】人事異動(4月1、15日付)

2025年4月1日(火) 配信

 日本トランスオーシャン航空(JTA、野口望社長、沖縄県那覇市)はこのほど、管理職の人事異動を発表した。

                  ◇

 (4月1日付)【昇格】客室企画部部長(客室企画部客室業務グループチーフマネジャー)大嶺等▽客室乗員部部長(客室企画部客室教育訓練グループチーフマネジャー)仲村三千代▽品質保証部部長(運航部運航安全推進グループチーフマネジャー)渡邊正紀▽監査部部長(総務部業務グループマネジャー)大城敬司▽運航乗員訓練審査部部長(運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室室長)坂口弘次▽運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室室長(運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室ライン訓練グループ主席)蓬莱恒彦▽客室乗員部第3客室乗員室室長(客室乗員部第3客室乗員室第8グループキャビンマネージャー)石田梢▽客室乗員部第1客室乗員室室長(客室乗員部第1客室乗員室第1グループキャビンマネージャー)辰野尚子▽総務部財務グループチーフマネジャー(総務部財務グループマネジャー)伊良波朝保▽人財部付JAL JTAセールス出向出向先グループ長(整備管理部補給課業務グループ課長補佐)照屋寛親▽運航点検整備部運航整備課課長(運航点検整備部運航整備課737MOCグループ整備グループ長)中原竜也▽運航点検整備部運航整備課第2グループ整備グループ長(運航点検整備部運航整備課第2グループ副整備長)津田英男▽運航点検整備部運航整備課第1グループ整備長(運航点検整備部運航整備課第1グループ副整備長)太田武志▽運航部運航技術グループチーフマネジャー(運航部運航技術グループ課長補佐)酒井道正▽運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室ライン訓練グループ主席(運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室ライン訓練グループ機長)奥村真至▽客室乗員部第3客室乗員室第8グループキャビンマネージャー(客室乗員部第3客室乗員室第7グループキャビンチーフ)宮城桂子▽客室乗員部第1客室乗員室第1グループキャビンマネージャー(客室乗員部第1客室乗員室第2グループキャビンチーフ)新垣薫▽客室乗員部第1客室乗員室付専任キャビンマネージャー(客室乗員部第2客室乗員室第6グループキャビンチーフ)松根あかね▽客室企画部客室教育訓練グループキャビンマネージャー(客室企画部客室教育訓練グループスタッフマネジャー)照屋りか

 【異動】人財部付JALスカイエアポート沖縄出向出向先部長(人財部部長)新垣克二▽人財部部長(客室企画部部長)小堀健一▽人財部付日本航空(JAL)出向中部支社北陸支店支店長(客室乗員部部長)亀田朝代▽整備監査部部長(品質保証部部長)宮里利勝▽総務部部長(JALより出向受入)野田拓志▽総務部広報グループチーフマネジャー(客室乗員部第3客室乗員室室長)杉田奈帆美▽路線事業部旅客事業グループチーフマネジャー(総務部広報グループチーフマネジャー)又吉健▽客室企画部客室業務グループチーフマネジャー(路線事業部旅客事業グループチーフマネジャー)具志堅誠▽運航乗員訓練審査部運航乗員訓練室地上教官グループマネジャー(人財部付付JAL JTAセールス出向出向先マネジャー)太田真文▽運航部運航安全推進グループチーフマネジャー(運航部運航技術グループチーフマネジャー)菊田宏治▽運航点検整備部電装整備課課長(運航点検整備部運航整備課課長)小柳孝太郎▽人財部付琉球エアーコミューター出向出向先室長(運航点検整備部電装整備課課長)幸地直弥▽運航点検整備部運航整備課737MOCグループ整備グループ長(運航点検整備部運航整備課第2グループ整備グループ長)折田興栄▽客室企画部客室教育訓練グループチーフマネジャー(客室乗員部第1客室乗員室室長)知花美徳▽客室企画部客室業務グループ専任キャビンマネージャー(客室乗員部第1客室乗員室付専任キャビンマネージャー)江口真美子▽客室乗員部第1客室乗員室付専任キャビンマネージャー(客室乗員部第3客室乗員室第9グループキャビンマネージャー)坂本京佳▽客室乗員部第3客室乗員室第9グループキャビンマネージャー(客室企画部客室教育訓練グループキャビンマネージャー)西銘まさみ▽路線事業部路線業務グループマネジャー(価値創造推進部企業価値推進グループマネジャー)西原貴子

 (4月15日付)【異動】品質保証部品質保証課マネージャー(JALエンジニアリングより出向受入)森本孝

阪急×ナビタイム 地域の魅力発信するデジタル観光ガイドを開始

2025年4月1日(火) 配信

「TOWNGUIDE By NICHER TRAVEL」

 阪急交通社(酒井淳社長、大阪府大阪市)とナビタイムジャパン(大西啓介社長、東京都港区)は3月31日(月)から、両社が共同運営する旅のプラットフォーム「NICHER TRAVEL」で、地域の魅力を発信するデジタル観光ガイド「TOWNGUIDE By NICHER TRAVEL」(タウンガイド バイ ニッチャートラベル)の提供を開始した。地域などに向けた事業サービスで、コンテンツ制作やデータ収集などができるという。

 「NICHER TRAVEL」では両者の強みを生かし、個性的な旅のスタイルを開発。2022年6月の発足以来、自治体や観光協会、企業、地域の人々などを結び付け、新しい分野の需要を捉えるため、独創的なパッケージツアーを企画・販売してきた。

 一方、ツアーは設定日が限定されていることで追加開催を希望する問い合わせが多いことから、設定日以外でも個人で旅行が楽しめるよう、今回のデジタル観光ガイドを開発した。パッケージツアーに加え、個人旅行にも対応することで、利用者の満足度向上をはかりたい考え。

 観光ガイドは、地域独自の魅力を掘り下げて、特定のテーマに沿った案内を制作・発信することで、地域への送客を促進して地域ブランディングや活性化を支援するサービス。地図情報と連携し、魅力的なモノや人に出会えるスポットなどの情報を雑誌のように提供していく。

 事業者のWebサイトや液晶サイネージへの掲載のほか、QRコードを印字して配布もできる。ユーザーのサイト閲覧データから興味関心を把握して、マーケティング施策に活用することや、地域に特化した継続的なデータ収集が可能。また、地域で発行されている紙媒体の観光ガイドをデジタル化するシステム提供のみを利用できるプランも用意する。

 すでにこれまでツアーを実施した兵庫県豊岡市や三重県松坂市、広島県福山市、鹿児島県・屋久島町での導入が決まっているという。両者は「地域をさまざまな角度で知ることのできるコンテンツを提供し、旅行者のニーズに応えるとともに、観光資源のブラッシュアップや誘客に貢献したい」と意気込む。今後は、地域を訪れる旅行者への特典や、地域の人々と交流できる体験など、満足度向上や再訪意欲が高まる施策も検討していく予定だ。

語り部バスに地元の子供を無料招待 南三陸ホテル観洋

2025年4月1日(火) 配信

語り部バス

 宮城県・南三陸温泉の南三陸ホテル観洋は、地元(気仙沼・本吉地区)の小学生から高校生を対象に、春休み期間の3月24日(月)~4月7日(月)まで「震災を風化させないための語り部バス」を参加無料(事前予約が必要)で運行している。

 同ホテルでは2011年3月に発生した東日本大震災の直後から震災の記憶を風化させないよう、宿泊者らを対象に毎日語り部バス(大人500円、小学生以下250円)を運行、すでに乗車人数は47万人を超えている。

 今回の企画は震災の経験を次世代に伝え、広げ、つなげていくために、地元の子供にとっての良い学びの機会となることを願い実施した。語り部バスは午前8時45分から約1時間、ホテルのスタッフなどが語り部として乗車。震災時のようすを伝えるほか、震災遺構にも立ち寄る。

【特集 No.667】奥出雲多根自然博物館 「暮らせる博物館」プロジェクト

2025年4月1日(火) 配信

 奥出雲多根自然博物館(島根県・奥出雲町)は、旅行新聞新社が取材活動などを通じて見聞きした観光業界の取り組みのなかから、創意工夫の見られるものを独自に選び表彰する「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2024」(2024年12月1日号発表)の優秀賞を受賞した。同館は「暮らせる博物館」を掲げ、奥出雲の風土や文化、食の魅力などを多彩な切り口で発信する一方、学生のインターンシップの受け入れなど新しい取り組みにも積極的だ。今後の博物館の方向性について、同館の宇田川和義館長に話を聞いた。

【土橋 孝秀】

地方の価値を見直す時代 奥出雲ならではの博物館目指す

 ――博物館の概要を教えてください。

 メガネの全国ブランドで知られるメガネの三城(現パリミキHD)の創業者多根良尾氏が「自分が育った故郷への恩返しと、子供たちの想像力と夢を育みたい」との強い想いを抱かれ、その遺志を継いだ2代目の多根裕詞氏により、1987年、自身の化石コレクションをベースに「宇宙の進化と生命の歴史」をテーマとする自然史博物館を、良尾氏の出生地に建設されました。
 この博物館は人間として生まれた奇跡や、人との出会いの不思議を知ってほしいと、恐竜の実物大骨格標本や古代の生き物の化石など約2千点を展示するほか、研修室や図書室などを備え、子供から大人まで楽しめる博物館となっています。
 現在は3代目の多根幹雄氏が理事長に就任され
「本来の日本の良さが奥出雲にある」「大きな時代の流れの最先端に奥出雲はある」と奥出雲の魅力を生かした地域ミュージアム構想を描かれています。
 日本で唯一、登録博物館に宿泊施設を併設していることから、「泊まれる博物館」として話題になりました。宿泊者限定の「ナイトミュージアム」や探険グッズ、博物館クイズなど子供さんに大人気です。1、2階が博物館、3―5階が客室、6階は展望レストランという構成です。恐竜グッズに装飾された3階の「恐竜ルーム」、奥出雲の風景を楽しむレストランでは土鍋で炊き立てを提供する仁多米が喜ばれています。

 ――昨年、インターンシップの受け入れや出張レストランの開催など新しい取り組みを行いました。

 博物館をさらにブラッシュアップさせようと、島根県観光誘客プロモーターなどを務め、県内外に多くのパイプを持つ、門脇修二氏が専務理事に就任し、昨夏には國學院大學(神奈川県横浜市)の学生3人のインターンシップ受け入れが実現。2週間にわたり博物館業務や宿泊業務に携わってもらいました。終了後のレポートから若者視点の情報などを得ることができ大変良い刺激になりました。
 10月には松江市にある松江栄養調理製菓専門学校と連携し、博物館のレストランで「1日限定出張レストラン」を開催しました。学生が奥出雲の食材を使用したランチメニューを考案・調理し、満席のお客様に提供しました。学生たちにとっても貴重な学びになったと思います。これらの取り組みを通して、将来奥出雲で働こう、仕事をつくっていこう、という志ある人が出てきてくれることを願っています。

 ――宇田川さんは町職員を経て2010年に館長に就任されました。

 就任した当時は、来館者が年間2千人余でしたが、……

〈旅行新聞4月1日号コラム〉――24時間サービスの回転軸 おもてなし精神の根底に「清掃」がある

2025年4月1日(火) 配信

 旅館やホテルでチェックアウトが遅くなったとき、客室の清掃スタッフと廊下で鉢合わすことがある。大半の客室の扉は開放され、丸めたシーツや新しいアメニティを載せたワゴンなどが廊下に散見される。

 「おはようございます」「ありがとうございました」など、すれ違うときにあいさつを交わしながら、エレベーターホールに向かう。「仕事場」となった客室フロアは、前日の塵一つ落ちていない、真新しいページを捲るような張り詰めた雰囲気との違いを感じる。

 午前10時から午後3時までの5時間は、宿の表情が一変する。客室や大浴場の清掃、庭の手入れ、料理の下拵えなど、バックヤード担当のスタッフが大活躍する時間帯だ。

 夕食会場やラウンジなど、宿の公共空間で出会うスタッフは、いわば「表の顔」だ。快適な滞在時間を過ごしてもらうために、ほど良い緊張感と心地良い笑顔で、さまざまな気遣いやおもてなしをしてくれる。

 24時間を円グラフで描くと、フロントや客室係、厨房、清掃、夜警担当などが時間帯によって入れ替わりながら、それぞれが「主役」となって役割を果たし、リレー形式で宿泊客に快適なサービスを提供している。

 宿泊客の目線で見ると、宿における24時間サークルは、チェックインする午後3時が起点(スタート地点)で、チェックアウトの午前10時が終幕(フィナーレ)となる。あとの残りは「次の客が来るまでの準備時間」で、これが毎日回転していると感じてしまいがちだ。

 でも実は午前10時から午後3時の5時間が、24時間高品質なサービスを提供するための最も大切な回転軸なのである。

 宿のおもてなしの軸は清掃にあると思っている。客室に入った瞬間、とてもきれいに清掃されていると「この宿にして良かった」と思う。建物が古くても、心を込めて清掃されていると分かる。客室だけでなく、ラウンジや大浴場、食事会場なども同じで、すべてのおもてなし精神の根底に清掃がある。

¶ 

 最近、宿のおもてなしについてしばしば考える。

 到着早々、宿泊客が聞いてもいないのに、宿の特徴やコンセプト、滞在中の楽しみ方などを説明する宿もある。「客への説明=おもてなし」という体裁を装いながら、自らの宿の価値を、自らの説明によって高めようとする姿勢には共感できない。しゃべり過ぎるバーテンダーのいるバーのようで足が向かない。「我が宿の優れたデザインコンセプトを延々と説明し続けていいのだろうか」と、客の表情や仕草で判断するような「控えめ」さも必要だろう。

 料理のテーブルで炎が上がったり、煙が出たりするサプライズの瞬間を客が見逃さないように、随分前からソワソワしながらお客の後ろにスタッフが張り付いて感動を共にしようとする演出なども、プロの仕事ではない。その瞬間、客はやや大袈裟に喜び、宿を褒め、企画の成功に満足げなスタッフに感謝するしか選択肢はないのだから。 

 しっかりと清掃された客室には「仕事の成果」のみがあり、仕事をした当人はいない。お礼を言いたいのに、その人は風のようにいない。置き土産として精一杯心を込めた「清潔な客室」が客の前に残されている。涙が出そうになる時がある。これこそが究極のおもてなしではないか。

(編集長・増田 剛)

【日本ホテル協会】パレスホテル東京とメトロポリタンエドモントが最優秀賞 社会的貢献へ会長表彰

2025年3月31日(月) 配信

 日本ホテル協会(蔭山秀一会長、230会員)は3月27日(木)、春季通常総会に合わせて、「会員ホテルの社会的貢献に対する会長表彰」の表彰式を行った。最優秀賞は、パレスホテル東京と、ホテルメトロポリタンエドモントが受賞、優秀賞には7ホテルが選ばれた。

 6回目を迎える同表彰には14ホテルから応募があり、表彰委員会(小林節委員長)が取り組みの「新規性・先進性」、「効果・成果」、「継続性・持続性」、「展開性・発展性」、「社会的評価」の5つの観点から、ホテルの規模と取り組みの種類に区分して審査した。

 最優秀賞(総合型・従業員200人以上)を受賞したパレスホテル東京は、心のバリアフリー認定取得をはじめ、グルテンフリー商品の拡充、従業員トイレの非接触自動ドア化、全社員にサステナビリティ研修などを実施。プラスチック削減や、フードロス対策商品の販売なども高く評価された。

 同じく最優秀賞(個別型・従業員200人以上)のホテルメトロポリタンエドモントは、消費者庁や厚生労働省の「食べ残しの持ち帰りに関するガイドライン作成検討会」にホテル事業者の立場として参画し、管理責任の明確化や法的責任、保健所からの指導の明確化などを提言した取り組みが認められた。

 優秀賞を受賞した7ホテルは次の通り。

 SHIROYAMA HOTEL Kagoshima▽ホテルニューオータニ▽芝パークホテル▽南の美ら花ホテルミヤヒラ▽ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング▽ホテルカデンツァ東京▽ホテルニューオータニ高岡