感謝の絵はがき作成、8カ国語の“ありがとう”

ありがとう絵はがき
ありがとう絵はがき

 日本旅行業協会(JATA、金井耿会長)と日本政府観光局(JNTO、間宮忠敏理事長)は共同で、「日本からの『ありがとう』キャンペーン」と称し、日本の美しい風景をバックに8カ国語で「ありがとう」というメッセージを載せた「ありがとう絵はがき」を作成し、配布している。

 絵はがきは、3枚1セットで20万部を作成。海外渡航者に配布し、渡航先の外国人に配ってもらうことを狙う。配布は19日までとしているが、反響によっては延長も視野に入れているという。

金井会長(左)と間宮理事長
金井会長(左)と間宮理事長

 キャンペーンに先立ち開かれた6月3日の会見で、JATAの金井会長は「この大震災で多くの国や人から支援や励ましの言葉をもらい、感謝のを表したかった。さらに、日本人がたくさん海外に出て元気な姿を見せることで、日本の元気をアピールでき、訪日客増加につながるのでは」と話す。JNTOの間宮理事長は「被災地以外の地域は、交通インフラ、生活、おもてなしの心などいっさい変わっていない。このキャンペーンをきっかけに、アウトバウンドとインバウンドの相乗効果で、旅行客が増えることを期待したい」と語った。

 配布場所は、国際空港、旅行会社、航空会社、JNTO海外事務所など。

被災地へ温泉出前、秋保温泉と共同で33トン

自衛隊仮設風呂で温泉出前
自衛隊仮設風呂で温泉出前

 岐阜県・下呂温泉旅館協同組合(瀧多賀男理事長)は5月12―19日の8日間、宮城県・秋保温泉旅館組合(佐藤勘三郎組合長)と共同で、宮城県と福島県内の被災地に設置されている自衛隊の仮設風呂を中心に温泉出前のボランティアを実施した。

 下呂温泉旅館協同組合は温泉出前専用タンクローリーを保有し、阪神・淡路大震災の際も神戸市内へ温泉出前を中心としたボランティアを実施。前回の経験を活かし、今回の震災でもいつでも被災地へ向かえるよう準備を進めていたが、温泉出前先の準備が整い、このタイミングでの実施となった。

 出前先は、宮城県七ヶ浜町生涯学習センター内浴室、七ヶ浜町国際村自衛隊仮設風呂、宮城県石巻市立図書館自衛隊仮設風呂、石巻市消防本部グランド自衛隊仮設風呂、南三陸町馬場中山生活センター民間ボランティア運営避難所、福島県相馬市立向陽中学校自衛隊仮設風呂、福島市あづま総合運動公園自衛隊仮設風呂の7カ所、計10回。総供給温泉量は、下呂温泉、秋保温泉合わせて33・5㌧にのぼった。

 下呂温泉は、被災者支援のための活動に積極的に取り組み、大震災発生後の3月16―20の5日間、懇意にしていた福島県郡山市商工信用組合から緊急避難として、職員15家族59人を8旅館で受け入れた。また、5月14、21、28日にはそれぞれ「希望の光」「こころ一つに」「がんばろう!日本、頑張ろう!東北」をテーマに、東日本復興祈願花火大会を実施し、各回2千発の花火を打ち上げた。

外客減少分、“補償要求”検討

会長再任を決めた佐藤会長
会長再任を決めた佐藤会長

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(佐藤信幸会長、1万6697会員)は6月6日、東京・浅草の浅草ビューホテルで2011年度理事会・通常総会を開いた。任期満了に伴う役員改選では、2月17日の第2回理事会で次期会長予定者に選出されていた佐藤会長の続投を承認した。税制改正運動への取り組みでは、固定資産税の軽減に向けて、関係省庁や観光振興議員連盟などと連携しながら進めていくことを決めた。さらにインバウンドの減少分については、東京電力に補償要求のためデータ収集をしていく方向で一致した。

 佐藤会長は「固定資産税の評価基準の見直しについて、観光振興議員連盟から11年度の税制改正大綱に要望書を提出していただいた。実態調査の結果によっては、来年度以降固定資産税の減税に繋がる可能性が出てきた」とし、現在観光庁は固定資産税見直しに向けたアンケート調査を全国の宿泊施設約1万8千軒を対象に実施しているが、5月末で2500軒しか回収しておらず、佐藤会長は「少なくとも7割以上の回収へ協力をお願いしたい」と述べた。

 また、滋賀県・おごと温泉湯元舘の針谷了氏からネットエージェントに対応できる、インターネット予約の健全な発展に向けた専門委員会の設置を求める意見を提案。針谷氏は宿泊業の売上高2500億円のうち、2%の手数料値上げをした「じゃらんnet」に50億円の利益が流れていくと強調した。エクスペディアは25%。今後ネットエージェントの手数料アップが予想されると強調した。これに対し、国際観光旅館連盟や日本観光旅館連盟などと協力して対応していく考えを示した。

No.281 大丸あすなろ荘 - 心のふるさとに帰る山の宿

大丸あすなろ荘
心のふるさとに帰る山の宿

 今回からスタートする「経営者ロングインタビュー『宿を語る!』」。シリーズ第1回は、福島県岩瀬郡天栄村・二岐温泉の「大丸あすなろ荘」の館主・佐藤好億氏に登場いただいた。佐藤氏は、宿とは密接不可分の存在という「日本秘湯を守る会」の発起人で26年間会長を続けている。6時間ノンストップのインタビュー取材によって、旅や、宿について、東日本大震災後のこと、そして原発事故、さらには地熱開発、日本という国のあり方について語ってもらった。

【聞き手=増田 剛】

 

 経営者にロングインタビュー 『宿を語る!』
シリーズ(1)~大丸あすなろ荘

■ 「秘湯は「人」がすべて ― 日本の原風景を守っていく」

 私は1945年の終戦の年に生まれ、焼け野原から戦後の復興の生活の中で生きてきた人間なので、中学2年生まで栄養失調児だった。

 当時は湯治場として、地域の診療所の役割を果たしていた。そんな社会的な意味合いがあったからこそ、こんな山奥でも生活ができ、森林保全や結果的には山の水の保全にもつながったと思う。

「大丸あすなろ荘」館主の佐藤好億(さとう・よしやす)さん
「大丸あすなろ荘」館主の佐藤好億(さとう・よしやす)さん

 自炊の湯治宿では、農閑期になると、ご夫婦で来られるが夏休みには子供がくっついてくるので華やぐ。秋の初め赤とんぼが舞い始めると、山を下りて稲作の収穫の時期を迎える。やがて遠い高い山に初雪が白くなり始める頃になると、鍋釜と新米を背中に背負って歩いてこられる。宿にとってはその新米を分けてもらえるのが、ものすごく楽しみでもあった。布団と七輪、炭は宿がお貸しする。当時は味噌汁に使う味噌に漬物を付けて持ってきた。それがまた美味しい。夕餉の味噌汁の匂いが一部屋一部屋違う。これは素晴らしかった。天栄村も私が戻る直前の昭和40年前半までそのような風景があった。

※ 詳細は本紙1422号または日経テレコン21でお読みいただけます。

本当の“地域の宝”――元気な女将や温もりの宿(6/11付)

 熊本県・人吉温泉を初めて訪れた。「第22回全国旅館おかみの集い」運営委員長の有村政代女将(清流山水花あゆの里)がこの人吉温泉で頑張っている。
 人吉温泉の最大の特徴は、1994年から温泉地内の女将さんで組織される「さくら会」(会長=富田千鶴子さん・鍋屋本館女将)だろう。毎日のように、女将同士が連絡を取り合い、精力的に温泉地のPRや地域活性化に取り組んでいる。5月27日に取材に伺ったときには、富田会長、有村さんに加え、純和風旅館芳野の田口妙子女将、人吉旅館の堀尾里美女将、町屋旅館一富士の松田淳子女将の5人にご参集いただき、あゆの里のロビーでさまざまなお話を聞くことができた。女将さんたちは皆、考えが前向き。「それだけが取り柄なのよ」などと話していたが、圧倒されるほどのエネルギーに満ち溢れた女将たちが、九州の小さな温泉地で地域の活性化に向けて頑張っている、そのひたむきな姿勢に、元気をいただきに行ったようなものだった。詳しい内容は次号(6月21日付)で紹介するので、楽しみにしていてほしい。
 元気な女将さんのオーラというものは、消すに消せないらしく、取材が長引き、ロビーにお客さんが集まり出すと、着物姿の5人の女将に目が釘付けになっていた。旅館の主人が5人で語り合っていても、これほどのオーラは望めない。
 取材が終わって、小雨の降るのどかな球磨川の川べりで熱かった取材のほてりを冷ましていると、青いトタン屋根の公衆温泉新温泉の母屋が見えた。写真を撮りに行こうと近づくと、その建物の佇まいの魅力に吸い込まれ、早速スーツを脱いで、湯に浸かった。番台に座るおばさんが、手ぬぐいと石鹸も貸してくれた。何気ない会話の中にも温かみを感じた。
 その数日前には、今号の1面で紹介している福島県・二岐温泉の「大丸あすなろ荘」ご主人・佐藤好億さんを訪れ、6時間にわたるロングインタビューにお付き合いをいただいた。
 山の奥でひっそりと秘湯の宿を営み、旅人を温かく迎え入れるご主人の考えが、働くすべてのスタッフに行き届いていて、山の宿の良さを、骨の髄まで感じたとても豊かな時間だった。
 日本各地に元気で温もりを感じる人が沢山いる。多くの人に本当の“地域の宝”に気づいてほしい。
(編集長・増田 剛)

アロハ・フェスティバル2011開催、神戸ベイシェラトン

 神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ(神戸市東灘区)は8月27、28日の2日間、ハワイの雰囲気やフラのショーを楽しめるイベント「シェラトン アロハ・フェスティバル2011」を開催する。

 27日は「OHANA Weekend(家族の週末)」と題し、午前11時30分から午後4時30分まで、同ホテル3階ボールルームで「フラエキシビション」を実施。一般フラ・チームがステージで披露するフラを無料で楽しめる。会場内にはハワイ料理が多彩に並ぶフードコートを設置。1品500円から。会場前ロビーではハワイのファッションや雑貨、キルトなどの販売もある。

 28日は「Hawai Loa Hula Competition(フラコンペティション)」として、関西のホテルでは初となる現代フラ競技大会を開催。全国各地からチームが参加し、フラを競い合う。料金は指定席で前売り4千円、当日4500円。飲食で利用できる500円券付き。

 

石垣島でセグウェイツアー!平田観光が実施

 沖縄県・石垣島で離島ツアーを手がける平田観光(奥平まゆみ社長、石垣市)はこのほど、同市中心部から車で約15分の県営バンナ公園内で、「セグウェイエコツアー」をスタートさせた。

 セグウェイはアメリカ生まれの電動立ち乗り二輪車で、動力が電気のため走行中ガスを排出せず環境に優しい。発進、停止に優れ、小回りも利き、誰にでも簡単に操作できる。

 ツアーを実施するバンナ公園は島の南西部にある標高230メートルのバンナ岳を利用して整備された約400ヘクタールの広大な公園。亜熱帯気候特有の自然環境が広がり、貴重な動植物が生息する。

 同社ではツアーに向けて9台のセグウェイを導入。ツアーは毎週火・木・土・日・祝日の実施で、午前10時からと午後4時からの1日2回。16歳以上で、45キロ以上118キロ以下の体重制限がある。定員は1回につき6人で、2人以上からの催行。

 ツアーでは公園のCゾーン、約2キロを認定インストラクターとともにセグウェイで約1時間散策する。同ゾーンには「セイシカの橋」があり、橋上からはダムが見渡せるなど、抜群の景色が広がる。周囲にはセイシカやヒカゲヘゴなど珍しい植物が息づき、カンムリワシやカワセミなどと出会えることも。

途中、セグウェイを降りて、芝生広場でゆんたく(おしゃべりの方言)タイムも楽しむ。地元通のインストラクターがおいしいお店やとっておきのスポットなどを紹介してくれる。

 走行前には約30分の講習も行う。乗車・降車の仕方や体重移動の方法などを丁寧にレクチャーしてくれるので、初心者でも安心だ。

ツアー料金は8千円。原則、前日午後6時までの予約制だが、空きがあれば当日参加も可能のため要問い合わせ。集合場所は離島ターミナル内の同社で、バンナ公園までの送迎が付く。

 詳細は平田観光のホームページで。

松江開府400年記念博覧会 ガイドブック夏号完成!

 

 島根県松江市で開催中の「松江開府400年記念博覧会」の公式ガイドブックの2011夏号が、このほど完成し、松江市内のホテルや旅館などで限定配布されている。ガイドブックはオールカラーの約100ページで、12月4日まで開催する博覧会のイベント詳細やモデルコース、グルメ情報などを網羅。これ一冊で松江を存分に楽しめる内容だ。ガイドブックは無料。
博覧会は市内全域で多彩なイベントを開催。メイン会場の松江城では特設ステージで唄や踊りのショーが繰り広げられ、天守閣ではお茶も楽しめる。3月にオープンした「松江歴史館」では、松江藩政や城下町の形成を多種多彩な資料で紹介。7月23日から8月31日の夏休み期間には、特別企画「『レゴブロック』で創る、50年後の城下町松江」を実施し、子どもたちにレゴブロックで自由に建物や乗り物などを創ってもらい、”未来の城下町”を完成させる。

詳細は、松江開府400年祭の公式ページで。

琵琶湖ミシガンクルーズ、小学生以下7月の乗船無料

 滋賀県・琵琶湖でクルーズ船を運航する琵琶湖汽船(中井保社長、大津市)は、7月1日から31日まで、ミシガンクルーズの小学生以下の乗船料を無料にする。ミシガン就航30年と県が定める「びわ湖の日」30周年を記念した特別企画。

 大津港を発着するミシガンモーニング(午前10時発)、ミシガン90(11時45分発、午後1時40分発)、ミシガン60(3時30分発、4時45分発)、ミシガンナイト(6時30分発)が対象。それぞれ、土・日・祝日と、7月16-31日の毎日運航する。大人1人乗船につき、小学生以下5人までが無料になる。

 船上から夜景や音楽ショーが楽しめる「ミシガンナイト」は小人料金が通常1450円かかるが、無料になる。期間中は、キャンドルの灯りで船内を落ち着いた雰囲気に演出する「キャンドルライトクルーズ」として運航するという。なお、ミシガンナイトの乗船料は大人2900円、中高生2400円。船内でディナーを楽しむ場合は、乗船料と別に食事代が必要になる。

 琵琶湖汽船ホームページ

岡山・湯郷温泉 ホタルが見頃!!

 岡山県・湯郷(ゆのごう)温泉のホタルの乱舞がピークを迎えています!

温泉街近くの清流・大谷川周辺で鑑賞でき、毎晩幻想的な雰囲気に。ちょうちん片手に浴衣姿での散策は、まさに至福の瞬間。柔らかな光を放つ「天然のイルミネーション」をぜひ現地で楽しんでください。

例年6月中旬頃まで見ることができ、各旅館からは送迎バスも運行されています。

詳細は下記ホームページで。

湯郷温泉旅館協同組合