東北地方の被害状況、バス100両超の損害

 日本バス協会は3月11日に発生した東日本大震災による、東北地方のバス事業者の被害状況をまとめた。それによると、3月22日現在、会員会社の役職員の死亡者の報告はないが、被害は岩手、宮城、福島県の3県に集中し、社屋の全壊(水没・焼失)や、100両を超えるバス車両の損害(水没・流失)が確認されている。

 22日までに各県のバス協会と連絡が取れない事業者数は、岩手県が会員会社49社中9社(貸切専業6社、乗貸兼業3社)、宮城県が60社中11社(貸切専業10社、乗貸兼業1社)、福島県が26社中2社(貸切専業2社)となっている。

 また、甚大な被害が集中した岩手、宮城、福島県の3県で報告のあった事業者113社をみると、社屋などの全壊が11棟、一部損壊が22棟あった。バス車両については、大破(水没含む)が22両、行方不明が79両にものぼった。

 一方、青森、秋田、山形県の3県で報告のあった事業者をみると、社屋などの全壊はなく、一部損壊が4棟あった。バス車両は大破が3両、行方不明はなかった。

7万人の被災者受入れ、観光庁と全旅連が連携

溝畑長官(3月25日の会見)
溝畑長官(3月25日の会見)

 東北地方太平洋沖地震を受け、現在もなお、17都県約18万人が避難生活を送るなか、観光庁は全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)と連携し、被災者が旅館やホテルを当面の生活場所として利用できるよう、28日現在、23県で7万人強の受入施設を確保した。1泊3食付きで1人5千円以内。費用は全額被災県と国が負担する。受入れ先の宿泊施設リストを被災県に提示し、今後は被災県と受入県とのマッチングや調整を行っていく。
【伊集院 悟】

「1泊3食付き1人5000円以内」

 観光庁の溝畑宏長官は3月25日に開いた会見で、「震災で亡くなられた方へのお悔やみと被災者へのお見舞いを申し上げる」と被災者と被災地に対して、メッセージを述べた。

 「政府だけでなく、地方自治体、民間と一体になって救援、復旧活動に取り組んでいる」と話した。被災地の被害が大きく、「市町村の行政が正常に機能していない状態で、観光地の被害の全容はいまだに把握できていない。今は被災者の救援を最優先する」と強調した。

 地震発生当初は、震災地域を訪れていた旅行者約4100人中、約2500人の安否が不明と発表。しかし、地震発生から約2週間が経ち、旅行者約4100人全員の安否確認が取れ、「残念ながら日本人旅行者4人が亡くなられたことを確認した」と報告。外国人旅行者については「JNTO(日本政府観光局)や在京の外国大使館から情報を集めているが、3月25日時点で、被害の報告は入っていない」と述べた。

 観光庁は、災害救助法の制度を活用し、旅館・ホテルなどで県境を越えた被災者の受入れを支援することを決定。旅館やホテル、公営施設などの宿泊施設の客室を借り上げ、一時的な避難所として、被災者に無料で提供する。生活のケアが大前提のため、場合により就職、教育、健康、コミュニティーの問題への配慮も掲げる。

 全旅連が各都道府県の受入可能な宿泊施設をリストアップ。3月24日に一旦リストをまとめ観光庁に報告した。施設は全旅連の非会員施設も含め、同日時点で、秋田県、山形県、富山県、群馬県、神奈川県、愛知県の6県で、3万778人分に及んだ。受入れ期間は30日間。借上条件は1泊3食付きで1人5千円以内としている。

 受入れ施設は日ごとに増えており、3月28日現在、23都府県で7万1100人分まで増加している=表参照。

 手順としては、まず観光庁が被災県に受入れ先宿泊施設リストを提示し、被災県と受入県とのマッチングを行う。各被災県は、被災住民の要望や避難の優先順位を考慮しながら割り当て、受入県とスケジュールを調整。実際に施設へ移動する際の貸切バスなどの交通手段は観光庁が手配する。

 また、宿泊費、交通費ともに、被災県がすべて賄い、被災者、受入施設、受入れ県の負担はなし。被災県で賄いきれない分は、国が補助金や特別交付金などのかたちで補填する。

 期間は30日間を区切りとしたが、仮設住宅など安定的な居住環境が整うまでを念頭に、復旧・復興の状況を見ながらの判断になる。被災地域によっては場合により半年や1年というスパンも想定しているという。

 子供のいる家族は学校の問題も出てくるので、あくまで県内移動を最優先とする。まずは県内の公営宿泊施設、その次に県内の旅館・ホテル、それでも難しい場合に県外を考えていくという。

 実施時期について溝畑長官は、「火急かつすみやかに進めたい」とする一方で、各被災県によって対応も異なり、学校や職場、生活拠点を移すため、「実行にはどうしても時間がかかるだろう」と話す。

No.275 Tトラベルの国内宿泊サイト - 宿泊施設の直販支援

Tトラベルの国内宿泊サイト
宿泊施設の直販支援

 直販比率を高めたい。大手旅行会社やネット専業旅行会社に販売を大きく依存する宿泊施設共通の課題だ。Tトラベルの国内宿泊サイトは宿泊施設の直販を支援するサービスを始めた。サイト掲載料は定額にし、送客に対する手数料は発生しない。また、国内最大の共通ポイント「Tポイント」が貯まる、使えるサービスを活用できるようになる。これまで自力で努力するしかなかった直販強化の取り組みをTポイントが後押しする。

【沖永 篤郎】

◆   ◆

「Tポイントを武器に集客」

 TトラベルはTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が直営する旅行情報サイト。昨年10月、国内旅行の取り扱いを始め、第1弾として国内宿泊サイトを開設した。サイトを通じて旅館やホテルを直接予約できるサービスを提供する。利用者は100円につき1ポイントのTポイントを貯めることができる。そのほか、どの予約サイトよりも安い料金を保証する、混みあう時期でも宿泊在庫が豊富にあるなど、直接予約だからこその独自のメリットがある。

吉村英毅(よしむら・ひでき)
旅キャピタル代表取締役社長

 同サイトはサイトそのものへの集客よりも、客を宿泊施設のホームページに誘導し、直販を支援することを最大の目的とする。そのため宿泊施設に対するビジネスモデルも従来にないものになる。従量課金制ではなく定額課金制にし、宿泊施設はサイトを経由した送客に対して手数料がかからない。宿泊施設は定額のサイト掲載料と宿泊客へのTポイント付与分の実費負担だけで、あとは無尽蔵に送客される。また、サイトには宿泊プランのほか、施設のサイトアドレスや電話番号も掲載し、客を誘導する仕組みにした。サイトを経由しないこの場合の宿泊予約でもTポイントは貯めることができる。

 今年1月には宿泊施設にTポイント端末の提供を開始。宿泊施設のフロントでTポイントの付与、還元が行えるようになった。宿泊者は精算時にポイントが付くTカードをフロントに提示。宿泊後2カ月以内にTポイントが加算される。

 

※ 詳細は本紙1415号または日経テレコン21でお読みいただけます。

被災者を受け入れる――地域への社会貢献から(4/1付)

 東日本巨大地震による被災者・震災地への支援の輪が広がっている。日本国内だけでなく、世界中に広がっていることに驚く。意外な相手からの支援申し出には感動すら覚える。国の大小、貧富、遠近を問わず、さまざまな国・地域・個人から人的、金銭、物資、エネルギー、技術支援の申し出が届いている。
 どちらかといえば、日本は世界中を援助する立場だった。だが、途方に暮れた状態で、世界中から次々と届く「支援表明」の気持ちには心強さを感じる。
 被災地周辺でも、ようやくライフラインが復旧してきた。電車が走り出し、スーパーマーケットにかつてのにぎわいが戻る。日常生活への歯車が少しずつ動き出した様相だ。避難所で生活している被災者には、全国の宿泊施設が受け入れを表明している。3月28日現在、県境を越えた旅館・ホテルでの被災者の受入れ可能な数は23都府県、7万1100人にのぼる。
 大規模な災害が起これば、多数の被災者が出る。観光業界も、地域が復旧し風評などの被害が収まるまでの長期間、営業的に大きな損害を被ることになる。この大震災では、災害救助法が適用され、旅館・ホテルが被災者を受け入れた場合、1人当たり1泊3食付きで一定額(5千円以内)が被災県や国から支払われることになった。被災者にとっては仮設住宅ができるまでの期間、温かい布団の確保や大浴場での入浴が可能となる。観光客の足が止まった宿泊施設にとっても、地域への社会貢献を果たすことができる。今回、観光庁は被災県と受入県の調整も迅速に対応した。この未曾有の大災害を一つの事例として、今後被災者に対して旅館・ホテルが受け入れるという大きな流れをつくっていきたい。
 しかしながら、自粛というものなのか、観光マインドは極限にまで落ち込んでいる。全国各地の観光地が閑散とし、旅館・ホテルのキャンセルも多数発生している状況だ。局地的ではなく、これほど広範囲に観光客が減少する経験は、これまでになかったのではないか。深刻な状況であることは間違いない。
 07年に能登半島地震の被害を受けた加賀屋は、被害を受けた館が修復するまでの間、従業員教育を集中的に行った。ただ一つ言えるとしたら、生業を続けていく以上、常に次の段階を見ながら、前進するしかないのである。
(編集長・増田 剛)

【4/9・10】ザ・フィッシュ(房総)で被災地応援イベント


千葉県・南房総のザ・フィッシュで4月9、10の両日、販売を通じて地域を元気にし、被災地応援のための義援金に貢献できるチャリティーイベント「フィッシュから元気発信!がんばれ日本をチャリティー得(とく)市」が開かれます。「観光施設という特性をいかし、集い、食べ、買って、遊んでいただく事で、収益金の一部を震災で被災された方々への義援金として役立てて頂く」(同社)という。皆様のご来場をお待ちしています。

■開催概要
●イベント名:フィッシュから元気発信!がんばれ日本をチャリティー得(とく)市

●日時:4月9、10日 午前11時~午後3時まで(雨天決行)

●場所:ザ・フィッシュ駐車場特設会場

●開催内容:
房総の新鮮な果物、お花、鮮魚、パン、卵やスイーツなどを最大半額~大変お得な特別価格で限定数販売いたします。また、これがデビューとなる金谷のB級グルメバーガーの実演販売やかじめ汁の無料ふるまいなども行います。体験イベントでは、佐貫の綾部商店さんによる手焼きせんべい体験や綿菓子つくり体験など。音楽の野外ライブも行います。震災余波の中で、日本全体が落ち込んでいる中ではありますが、少しでも明るく前を向いていこう!という元気なイベントです!収益金の一部は4月10日にとりまとめ、日本赤十字社を通じて義援金として寄付いたします。ぜひご家族皆様でご来場ください。

1)海鮮浜焼きバーベキュー(ほたて、いか、さざえの炭火焼) 通常200円→100円
2)房総のいちご・花・野菜産直市 いちご700g→300円、 房総のお花5本→100円など
3)ご当地B級グルメ『さんがバーガー』炭火焼き実演! 通常350円→200円
4)あっつあつとろとろ!『かじめ汁』先着200名さま無料ふるまい!
5)回転寿司『船主』の『巻きずし&おいなりさん』 1パック通常450円→250円!!
6)ベーカリーで焼きたての『ラウンド食パン』 1本通常250円→150円!房総ミルク入りのふわふわ食パン。1日60本限定!早い者勝ちだよ♪
7)『二黄卵』1パック通常 250円→200円!ひとつの卵の中に、黄身がふたつ入った超おとくな卵。2個入りの目玉焼きがすぐできる
8)もっちもち、蒸したて『黒糖まんじゅう』1個通常90円→50円!モンドセレクション金賞の手作り黒糖まんじゅうの特別セール! 
9)おさかな市場より 各種『干物』が安い!!
10)自宅用でも、お土産でも! 各種『房総の郷土菓子』アウトレットセール!

●お問合せ 電話:0439-69-2161 千葉県富津市金谷2288(東京湾フェリー港となり)  ザ・フィッシュホームページはこちら

1千万円を寄付ユーザーも募金、コロプラ

 携帯位置登録ゲームを運営するコロプラ(馬場功淳社長、東京都渋谷区)は3月14日、「東北地方太平洋沖地震」の被災地に対し、1千万円を寄付すると発表した。

 これとは別に同社運営のゲームサービス「コロニーな生活☆PLUS」と「キャリーストーリー」のゲームユーザーに対して、ゲームと連動した形の募金を呼び掛けている。同日現在、「コロニーな生活☆PLUS」では2千万円を超える募金が集まっているという。災害義援金は、日本赤十字社を通じて寄付をする。ユーザーからの義援金合計は後日、発表予定。

 ユーザー同士でもゲーム内の支援の輪が自発的に広がっており、同社の千葉功太郎副社長は「ユーザーの皆様の『助け合い』の気持ちを全国に伝え、被災地の皆様のご無事を祈りながら、募金や節電を通して日本を元気にする一助になれば」と話している。

おみやげコンテスト、栄冠は「街並はがき」

グランプリの「街並はがき」
グランプリの「街並はがき」

 観光庁は3月9日、「魅力ある日本のおみやげコンテスト2011」の受賞商品の表彰式を、羽田空港国際線旅客ターミナルで開いた。グランプリに選ばれた「街並はがき」を作った山岡進さん(東京都)などが表彰された。

 主催者を代表して観光庁の溝畑宏長官は受賞者へのお祝いを述べ、「観光は地域の魅力をブランド化し国内外にアピールして、経済の活性化や地域の振興につなげる重要な産業。おみやげは訪日外客を増やすための大切なツールで、品質やブランドが重要だ」と話した。

受賞者の皆さん
受賞者の皆さん

 グランプリ以外の受賞は、部門賞のTRADITIONAL JAPAN部門金賞を西田商店(京都府)の「手作りミニチュア着物」が、ESSENTIAL JAPAN部門金賞を広栄社(大阪府)の「三角ようじ20本小紋柄3コセット」が、COOL JAPAN部門金賞を京都シルク(京都府)の「お寿司のUSBメモリーおみやげセット」などが受賞。

 各国・地域賞は、韓国・イギリス賞に金照堂(佐賀県)の「富士山ペアぐい呑」、インド・マレーシア賞に南風堂(沖縄県)の「染紅型豆財布」、中国賞に絹あそび橋本修治商店(京都府)の「おくるみ人形うさぎ」などが選ばれた。

 また、国連が定める国際森林年にちなみ、国際森林年特別賞にはストローファーム(高知県)の「ままごとセット」が受賞した。

新「いしかり」を披露、東京港でセレモニー

新船「いしかり」船内で
新船「いしかり」船内で

 太平洋フェリーは3月11日、東京港晴海ふ頭で新船「いしかり」の初入港歓迎セレモニーや船内見学会を開いた。

 船内のシアターラウンジ「ミコノス」で開いたセレモニーでは東京都東京港管理事務所の小幡和輝所長と東京ポートガイドの堀池真由美さんから、山田成宏船長、佐藤仁機関長に入港記念楯と花束が贈呈された。渡邊哲郎社長は、定期航路で寄港しない東京港で新船披露できたことの喜びを伝えるとともに、「高速道優遇政策や燃料高など、厳しい経営環境のなかにあるが、モーダルシフト(輸送転換)の担い手として、社会的使命を全うしたい」と就航へ意欲を見せた。

 新船は現在運航している「いしかり」に代わるもので、船名はそのまま引き継いだ。「エーゲ海の輝き」を統一コンセプトに、内装は白と青を基調とした。個室を2倍の147室としたほか、女性専用室も設けた。防振対策も施し、乗り心地も改善した。全長は約200メートル、全幅27メートル、総トン数は約1万6千トン。旅客定員は777人で、トラック184台、乗用車は100台を積める。同社11隻目の船で、05年1月に就航した「きそ」以来、6年ぶりの新船となる。

◇ ◇

【地震で当面欠航に】

 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で3月31日までの出港便は全便欠航する。同社は4月以降の運航についても未定とし、新規の予約受付は停止している。(3月19現在)

霧島の安全を現地確認、東京・大阪の旅行会社など

白煙だけで穏やかな新燃岳(3月4日撮影)
白煙だけで穏やかな新燃岳(3月4日撮影)

 霧島連山・新燃岳の噴火活動に伴う風評被害などで、宿泊キャンセルや観光客の減少が続く霧島地区の現状を正確に把握してもらおうと、鹿児島県は東京、大阪地区の旅行会社、マスコミ関係者20人を3月4日から2日間の日程で霧島に招き、現地視察と地元観光関係者との情報交換会などを行った。

 今年1月26日に突然噴火した新燃岳は、宮崎県・都城市を中心に降灰などによる被害をもたらしたが、霧島地区では2月1日の空震による一部施設の窓ガラス破損以外は、降灰もほとんど無く、温泉街のホテル・旅館や飲食店などは平常通り営業している。

温泉街は平常
温泉街は平常

 新燃岳も視察当日は、テレビなどで流れる爆発噴火が嘘のように、水蒸気らしき白煙が山頂から昇るだけで、穏やかなようすを見せていた。

 鹿児島空港で合流した一行は、空港近くの酒匠工房GEN「バレル・バレー」で昼食後に霧島温泉へ向かい、まず霧島いわさきホテルを視察。出迎えた福山重人副支配人が館内を案内した。

 敷地内には、薩摩藩家老の小松帯刀が病気療養し、龍馬も訪れた栄之尾(えのお)温泉があり、現在、露天風呂「緑渓湯苑」として営業している。福山さんは「火山灰や空震の被害もない。地元も頑張っており、安心安全な霧島をお客様に伝えていただきたい」と訴えた。

 このあと、新燃岳と高千穂峰を一望する神話の里公園を訪れ、標高700㍍の展望台から、新燃岳を間近に望んだ。直線距離で6㌔という展望台は、立ち入り禁止4㌔圏外で、南を向くと錦江湾と桜島、その先に開聞岳という風景がパノラマで展開する。

 山の変化では高千穂峰山頂が灰色に覆われている程度で、新燃岳は青く澄んだ空に向かって呼吸するように、時折白煙を吐出していた。

 霧島国際ホテルで行われた情報交換会では、地元関係者約40人近くが出席。宿泊キャンセルによるダメージを報告した。霧島市の前田終止市長は「大河ドラマ・龍馬伝のロケ誘致成功や100万人キャンペーンなど商品券を発券して伸びていたが、噴火による風評被害で3万人のキャンセルが発生し、本当に困っている」と窮状を訴え協力を要請。「再生に向けて新燃岳の一日も早い終息を願い、新幹線開業、春秋のシーズンに向けて頑張っていきたい」と決意を述べた。

 なお、霧島市観光協会では3月12日から6月30日まで宿泊、観光個所でスタンプをもらい、抽選で豪華賞品が当たる「かごっま旅スタンプラリー」も実施。3月31日までは体験型の博覧会も開催中だ。

九州新幹線 3月12日全線開業

【新大阪から“直通1番列車”出発、鹿児島中央まで最速3時間45分】

鹿児島に向けて山陽・九州新幹線1番列車が出発(新大阪)
鹿児島に向けて山陽・九州新幹線1番列車が出発(新大阪)

 九州新幹線(鹿児島ルート)が3月12日、全線開通した。新大阪駅からは、鹿児島中央まで直通運転する山陽・九州新幹線「みずほ601号」が、午前6時に多くの報道陣がカメラを向けるなか、ゆっくりとホームを離れた。

 新大阪駅をはじめ新幹線沿線の各駅では出発、到着に合わせた式典が予定されていたが、11日の東北地方太平洋沖地震で甚大な被害が出たことから、すべての式典や記念行事を中止。静かな新幹線全線開業となった。

 列車は最速の「みずほ」が新大阪―熊本を2時間59分、鹿児島中央まで3時間45分で結び、関西圏と九州が一気に近くなる。