JTBグループ、「未来から現在をつくる」新入社員480人が入社

2024年4月3日(水)配信

JTBの山北栄二郎社長

 JTBグループは4月1日(月)、東京・渋谷のヒカリエホールでグループ会社16社の2024年度合同入社式を開いた。今年は480人が入社し、昨年の370人を大きく上回った。JTBの山北栄二郎社長は新入社員に向けて、「今年のテーマは『未来から現在(いま)をつくる』。未来に向かってともに頑張っていきましょう」と力を込めた。

 山北社長は冒頭、JTBグループのこれまでの歩みとビジネルモデルの変遷を振り返り、コロナ禍を通して策定されたグループブランド体系「The JTB Way」を共有した。コロナ禍で交流の姿が大きく変化してきた世代の新入社員に向けて、「地球を舞台に新交流時代を切り拓く。デジタルが進化して交流が変わっても本質は変わらない。人は交流することで心の豊かさをつくっていく」と訴えた。

 そして、JTBグループの事業ドメインである「交流創造事業」に触れ、旅行会社ではあるが「旅行会社という言い方をしていない。交流創造もしていく会社、交流からつくっていく会社」と強調したうえで、交流には「人を満たす力、社会を発展させる力、地球の豊かさを守る力がある」と語った。コロナ禍の厳しい状況から回復に向かう現在、「成長軌道の中で大きく土台を作ろうとしている。来年以降、大きく飛躍をする土台がほぼできてきた。そういうところに皆さんは入社する」と激励した。

 このほか、JTBグループが重要とするテーマとして、「サステナビリティ」、「DEIB(多様性・公平性・包括性・帰属性)」、「人財」についてそれぞれ説明した。

入社式では新入社員480人が一堂に会した

 最後に24年のJTBグループ全体方針である「未来から現在(いま)をつくる」に触れ、新入社員に「10年後、20年後の未来、何が起きるかワクワクすることは多くあると思う。そのために会社がどう変わっていかなくてはいけないのか、皆さんの力で考えてほしい。JTBグループがこれから発展していくなかで、ぜひ皆さんの力をふんだんに発揮していただき、未来に向かってともに頑張っていきましょう」とエールを送った。

 新入社員の決意表明では、各グループ会社の代表者が登壇し、それぞれの想いを乗せた決意を示し、新たな旅行業の担い手として熱く語った。

スプラトゥーン3の駅弁をJR博多駅で限定発売 やまや

2024年4月3日(水) 配信

カモン!キュウシュウ限定駅弁(イメージ)

 やまやコミュニケーションズ(山本正秀社長、福岡県・篠栗町)は4月1日(月)から、九州旅客鉄道(JR九州)の博多駅コンコース内の駅弁当で「カモン!キュウシュウ限定駅弁」を売り出した。JR九州と任天堂のNintendo Switch(TM)用ゲームソフト「スプラトゥーン3」がタイアップするプロジェクト「スプラトゥーン3×JR九州 カモン!キュウシュウ」にあわせて、5月12日(日)までの期間限定で展開する。

 博多駅限定の同駅弁は「スプラトゥーン3」の登場キャラクターであるイカとタコ、シャケなどの魚介類を使用した。ロゴが入った海苔をはじめ、博多名物の「やまやの辛子明太子」、さつまあげ、ホッケとイカのすり身あげ、タコキャベツカツなどで「スプラトゥーン3」の世界観をイメージした。

 販売箇所はいずれもJR九州博多駅構内1階の駅弁当方口店と駅弁当筑紫口店。価格は1750円(税込)。同駅弁の購入でノベルティーシールが1枚付く。なお、シールは2種類でランダム封入となる。

阪急交通社24年度入社式 酒井社長が新入社員80人へエール送る

2024年4月3日(水) 配信 

阪急交通社は24年度入社式を開き、新入社員80人を迎えた

 阪急交通社(酒井淳社長)は4月1日(月)、大阪市のヒルトンプラザウエスト・オフィスタワーで2024年度入社式を行った。酒井社長は、新入社員80人に向けてエールを送った。

 あいさつ全文は次の通り。

酒井社長のメッセージ

 皆さん、入社おめでとうございます。

 今年は80名という大きな人数規模で新入社員の皆さんをお迎えすることができ、また明るい顔を拝見することができて大変うれしく思います。

 2020年ごろから就職活動を意識されたことと思いますが、その当時、年末に向けて徐々に景気回復の兆しはあったものの、まだ旅行業界においては先行きが不透明な状況でもありました。そうした中で当社を選択いただいたことを本当にありがたく思います。

 さて、ここにいるほとんどの皆さんが、コロナ禍の様々な行動制限によって、思うに任せない学生生活を余儀なく送られたのではないかと思います。当社においても、コロナ禍の影響で20、21年度は非常に厳しい事業環境にさらされましたが、22年度には先輩社員たちの頑張りで、会社の業績を大きく回復させることができました。そして昨年の23年度は創業75周年でしたが、節目の年を好業績で終えることができました。

 振り返りますと、コロナ禍で失ったものもありますが、得たものもたくさんあります。具体的には、当社の場合は同業他社とは異なり、全国各地の支店が商品の造成拠点となって数々の新商品が誕生しました。また、これまで培ってきた信頼をもとに、コロナ禍は国や自治体のコロナ関連事業に協力することができましたが、アフターコロナも、官公庁のコールセンター事業や、能登半島地震においては被災者向けの事業運営に携わっています。逆境における当社の強さを感じることができました。当社の社員はまじめで我慢強く、スピード感があり、そして強固なチームワークを備えています。このことがお客様の信頼につながり、さらには次の仕事につながっています。コロナ禍からの立ち上がりの際は、このスピード感を活かして、国内・海外旅行共にいち早く各種キャンペーンの取り組みを進めることができ、特に海外旅行では、台湾における昨年度の募集型企画旅行の集客は、業界で一番であったと思います。このように、当社は2700名の社員と400万人にのぼるお客様に支えられており、豊かな経営資源に恵まれています。

 皆さんは明日から約2か月の研修期間に入りますが、当社の掲げる基本方針「常に変化を求め、お客様の声に応える『旅』の創出で、社会に必要とされる企業を目指す」をよく見ておいてください。常に変化に素早く柔軟に対応し、お客様や取引先の声にしっかり耳を傾けてください。そして、社会に必要とされる企業を目指しましょう。

 今日から皆さんは、2700名の阪急交通社の一員となりますが、阪急阪神ホールディングスグループの一員でもあります。こうしたことを忘れずに、健康第一で一緒に頑張っていきましょう。

キャプションby Hyatt 日本1号店なんばに6月開業

2024年4月3日(水) 配信

交流スペース「トークショップ」

 サンケイビルグループのグランビスタホテル&リゾート(須田貞則社長、東京都千代田区)が運営する「キャプションby Hyattなんば大阪」が6月12日(水)、大阪府大阪市に開業する。

 「キャプションby Hyatt」はハイアットが2019年に発表した新しいブランドで、日本初進出となる。地元に密着したカジュアルでユニークなライフスタイルホテルをコンセプトとする。

 大阪屈指の繁華街である難波のなかでも、「裏なんば」と呼ばれるエリアに位置する。徒歩圏内には大阪の台所として知られる「黒門市場」や、お笑い文化の発信拠点「なんばグランド花月」などがある。

 客室は全167室。スタンダード(20平方㍍)とデラックス(30平方㍍)の2種類あり、全室にポップでアートな空間装飾を施す。

 館内には、「トークショップ」と呼ぶ交流スペースを設置。午前7時から午後10時までオープンし、宿泊客や地元の人が集う社交場としての空間づくりを目指す。

白樺リゾート池の平ホテル新本館オープン1周年 オリジナルスイーツ付の記念プラン販売中

2024年4月3日(水) 配信

白樺リゾート池の平ホテル新本館

 池の平ホテル&リゾーツが運営する、白樺湖のほとりに佇む「白樺リゾート池の平ホテル」(長野県・立科町)の新本館が4月22日(月)にオープン1周年を迎えた。1周年を記念して、ホテルパティシエがつくるオリジナルスイーツが付いた宿泊プランを5月31日(金)まで売り出している(土曜・ゴールデンウイークは除く)。

パティシエオリジナルスイーツ

 白樺湖の雪解け、高原の春をイメージしたムースケーキに季節のフルーツなどをあしらったパティシエオリジナルスイーツ(1部屋につき1プレート)と、ノンアルコールスパークリングワイン(1部屋につき1本355㍉)をディナーで提供する。内容はその日の仕入れにより変更となる可能性あり。

 客室は新本館の2タイプから選択できる。いずれも琉球畳にベッドの和モダンタイプ。ゆっくりと寛げるようにモダンかつ木材の温かみを生かした落ち着いたデザインとなっている。

新本館デラックスレイクビュールーム

 新本館5~9階「デラックスレイクビュータイプ」は、車山・霧ヶ峰の稜線を背景に、きらめく白樺湖を望むことができる。新本館4階「デラックスバルコニータイプ」は、バルコニーにチェアとミニ暖炉を備え付けた客室。澄んだ高原の風を感じられる。客室の広さはどちらも40.4平方㍍。定員4人。2ベッド+3人から布団を用意する。

 食事は朝夕ともに季節のビュッフェが楽しめる。食事会場のレストランRESORT FOOD HALL「湖畔の風」は、13の個店から好きな料理が選べるフードホール型ビュッフェ。旬の野菜や高原の乳製品を提供する「白樺ファーム1450」や鉄板dining「ほとり」、信州郷土料理「よらっしゃれ」、スイーツ&ベーカリー「花」などの店舗が並び、地元の野菜・旬の山菜など地域食材を中心としたメニューを幅広いラインナップで用意している。

 同記念プランの宿泊料金は、どちらの部屋タイプも1泊2食付き1室2人利用時で、大人1人2万5300円~2万7500円。

平日に保護者と体験や学びを 日光市が市内の小中学生対象に「スタバケ」開始

2024年4月3日(水) 配信

 栃木県日光市(粉川昭一市長)は4月1日(月)から、家族での学びや触れ合いの機会を増やす目的で、市内の小中学校に通う児童・生徒を対象に「ちょこっとスタバケ日光」制度を開始した。

 スタバケとは「スタディ(学習)とバケーション(休暇)」を組み合わせた日光市オリジナルの言葉で、平日に保護者と子供が一緒に学び・活動できる制度。保護者のワークライフバランスの充実が目的の1つ。

 制度のポイントは、保護者などと一緒に「体験や学びの活動」を行う場合に、年度内に3日間(連続も可)活動休暇を取得することができ、その日は登校しなくても「欠席」扱いにはならず、取得した日は「出席停止・忌引等」と同じ扱いになるという。取得する際は、事前に届出シートを学校に提出する必要があり、学校行事などで取得することが望ましくない日(例=入学式・卒業式・運動会・修学旅行などの行事がある日、定期テストの日、スポーツ少年団や部活動の大会の日など)がある。

 取得したことで受けられなかった授業内容については、家庭での自習で補ってもらうのが望ましいとする。スタバケ取得は任意のため、各家庭で話し合って利用してもらう。

 日光市観光経済部観光課の福田初枝課長は「保護者と一緒に過ごす時間が大切です。遠くへ行かなくても、身近な場所での学びや経験、出会いが新たな発想につながります。何について学ぶかは事前に家庭で話し合ってください」と説明する。

教育旅行の事前学習に活用を 日光市教育旅行メタバースの運用開始

2024年4月3日(水) 配信

本紙を訪れた日光市の上中副市長(左)と福田観光課長

 栃木県日光市(粉川昭一市長)は3月18日、教育旅行などで日光市を訪れる前の事前学習に活用してもらおうと、日光市教育旅行メタバース「日光の 学び旅かな メタバース」を公開した。メタバースの運用開始をPRするため、日光市の上中哲也副市長と福田初枝観光課長が3月26日、本紙を訪れた。

 教育旅行メタバースは6つのルームで構成され、見たいルームを選択することが可能。これまで日光市を旅行先にしたことがない学校などにメタバースを体験してもらうことで、今後の旅行先の選択肢の一つに加えてもらうことが狙いという。

奥日光ルーム

 各ルームは①奥日光(中禅寺湖、華厳ノ滝、龍頭ノ滝、戦場ヶ原、湯滝など)②世界遺産「日光の社寺」(日光東照宮、日光山輪王寺、日光二荒山神社、グリーンスローモビリティ)③足尾(足尾銅山観光)④アクティビティ・食・伝統工芸(キャニオニング、SUP、湯波、水ようかん、日光彫、日光下駄など)⑤講義室⑥エントランス――に分かれている。

アクティビティ・食・伝統工芸ルーム

 各ルームの内容を追加・修正する場合は日光市の職員が自ら更新できるので、運用自体のランニングコストも低く抑えられる。

 一般公開しているルームでは不特定多数の人が入ってくるため、学校などでクラス単位での利用を希望する場合は、専用ルームURLを発行して貸切で利用することができる。同じ学校内での他クラスとの共用も制限されていない。利用期間も自由なので事前学習だけではなく旅ナカ、旅アトでの学習にも利用することができる。

 また、メタバース上では双方向でのやりとりも可能なため、講義室を利用すれば、ルーム内から市職員との質疑応答などに利用することも可能という。

 問い合わせ=日光市観光経済部観光課観光振興係 ☎0288(21)5170。

ゆこゆこ、新サービス「リトリート」 企業合宿をワンストップで支援

2024年4月3日(水)配信

ゆこゆこホールディングス新規事業部の門垣伸哉さん

 温泉宿の電話予約サービスを提供するゆこゆこ(徳田和嘉子社長、東京都中央区)は2月27日、宿泊施設の代わりに企業を募り、企業合宿や研修の手配をワンストップでサポートする新サービス「リトリート」を始めた。交通手段や会議に必要な設備などもすべて手配する新サービスについて、ゆこゆこホールディングス新規事業部の門垣伸哉さんに話を聞いた。

 ――新サービス「リトリート」とは。

 当社は創業以来、宿泊施設が抱える平日の低稼働を解決することをミッションとしてきました。この一環として企業合宿や経営合宿、社員研修などのニーズに向けて、平日の宿泊施設を紹介するマッチングサービスになります。コロナをきっかけに、企業合宿の受け入れや営業を行っていた人材が離職してしまっている状況に対して、当社が宿泊施設の営業マンの代わりとなる立ち位置として立ち上げました。
 事前に宿泊施設から受け入れられる人数や、……

【全文は、本紙1935号または4月5日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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リッツMC バス運転手採用をリアルの場で(日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023優秀賞)

2024年4月3日(水) 配信

 リッツMC(中嶋美恵社長、東京都港区)は、旅行新聞新社が取材活動などを通じて見聞きした観光業界の取り組みの中から、創意工夫の見られるものを独自に選び、表彰する「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」の優秀賞を受賞した。バス運転手専門の求人サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」や就職イベント「どらなびEXPO」など、慢性的なバス運転手不足の解消に向けて熱心に取り組んでいる中嶋社長に話を聞いた。

営業所ツアーが求職者の入口に、運転手を選択肢にする〝気づき〟へ

 ――バス運転手不足の解消に向けて取り組まれてきて、現在のバス会社と求職者それぞれの状況はいかがですか。

 コロナ前と比較しますと、求人件数は1.5~1.8倍に増え、コロナ前よりどらなび、どらなびEXPOへのバス会社による求人広告、ブース参画が増えている状況です。とくに顕著なのがリアルイベントで、バス会社から参画したいとの声が非常に多く、反響が大きいです。

 参画会社のバス運転手の現場を体験できる「バス営業所見学ツアー」も企画し、コロナ禍はツアーがゼロになりましたが、現在は毎月2、3回行うほど非常に好評いただいています。コロナ禍ではリアルで人と会うことができず、採用活動がままならなかった反動もあってか、バス会社が採用に対してとても積極的です。一方、求職者は……



〈観光最前線〉消えゆく大神島のウヤガン

2024年4月3日(水)配信

船から望む美しい三角形の島

 沖縄県・宮古島の島尻漁港から船で15分、周囲4・7㌔、人口18人の大神島(おおがみじま)は、その名の通り神の住む島と言われている。手つかずの自然が残る反面、聖地とされる区域にはむやみに立ち入らないなど、独自のルールがある。

 島の名を世に知らしめるのが、祖神を島に迎え豊穣を祈願する「ウヤガン祭」だ。儀式を担う女性が年に5回、3―5日かけて神をまつる御嶽(うたき)にこもり、食べ物を口にせず、不眠で神歌を唱え、ついには「ひょう依」状態になるという。だが全容は島民にも秘され、研究文献もわずかだ。

 その神事も高齢化と後継者不在を理由に、「昨年で終わった」(大神島のおじいの観光ガイド)そうだ。記録されることを望まず、やがて記憶から消えゆくという選択。人や文化の崇高さを感じた。

【鈴木 克範】