鹿児島県旅行業協同組合 すべての人が訪れやすい地へ(日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023優秀賞)

2024年4月2日(火) 配信

 鹿児島県旅行業協同組合(中間幹夫理事長、鹿児島県鹿児島市)は、旅行新聞新社が取材活動などを通じて観光業界の取り組みから、創意工夫の見られるものを独自に選び、表彰する「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」の優秀賞を受賞した。昨年10月の特別全国障害者大会「燃ゆる感動かごしま大会」を前に会員を対象としたセミナーを行い、障害者支援ができる人材を育成し、すべての人が訪れやすい環境の整備に貢献したことなどが高く評価された。担当の東鶴香代子事務局長と、組合の“アドバイザー役”を担うUDラボの堤玲子氏に話を聞いた。

【木下 裕斗】

 ――2023年10月の特別全国障害者大会「燃ゆる感動かごしま大会」に向けて、22年12月に「~鹿児島をだれもが楽しめる観光地へ~観光・旅行のサポーター育成研修」を開催しました。その趣旨を教えてください。

 堤:観光地やレストランなどでの障害者への支援方法を伝えることで、すべての人が訪れやすい環境を整えることを目的に実施しました。
 鹿児島県旅行業協同組合トップの中間幹夫理事長は「障害や年齢に関係なく、旅は誰もが楽しめないといけない」と常々言っています。
 当日は車いすユーザーでNPO法人自立センターてくてく代表の川崎良太氏が「心のバリアフリーとは」、盲導犬ユーザーでアイメイト鹿児島会長の春田ゆかり氏が「視覚障がい者への誘導のコツ」をテーマに、それぞれ講演しました。さらに、私は「レストランや土産物売場での声掛け方法」について話しました。
 多くの人に支援方法を知ってもらうため、後日、希望者にはユーチューブのURLを送りました。

 ――アドバイザー役を担う堤さんのほか、川崎氏と春田氏は、具体的にどのようなことをレクチャーしましたか。

 堤:川崎氏は……

ビッグホリデーが創業60周年 コーポレートサイトを一新

2024年4月1日(月) 配信

“常に挑戦し続ける企業”としてブランドイメージを社内外にPR

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)は3月28日(木)、コーポレートサイトを全面リニューアルした。同社は4月1日で創業60周年を迎えたことを機に、企業情報や事業内容を分かりやすく伝えるために刷新。60年のあゆみを紹介するページを新設した。サイト全体のデザインを統一することで、“常に挑戦し続ける企業”としてのブランドイメージを社内外にPRするのが狙い。

 旅行業界では優秀な人材の確保が課題となっており、同社にとって採用につながるコーポレートサイトの整備は急務だった。また、旅行ニーズが変化するなか、同社のメイン事業である旅行代理店向け販売では、パートナーの販売店に向けて業務効率化や新しい旅行価値の創造など、会社としての方針を明確に発信する必要があったことから、今回一新した。

 サイトの特徴として、シンプルでスマートフォンやタブレットなどからも快適に閲覧できるデザインにした。より分かりやすいサイト構成で求める情報に迅速にアクセスできる一方、企業情報はより深く理解できるよう充実させた。採用情報も内容を拡充し、採用したい人材の明確な発信や社員インタビュー、動画の掲載で職場環境などをリアルに伝える。

 同社は「豊かな余暇生活の創造に貢献する『余暇創造企業』を目指して、今後もコーポレートサイトの内容の充実に努めていく」とコメントしている。

ヴェールカフェ(旧忍町信用組合店舗)リニューアルオープン ノスタルジックな雰囲気のなか昭和レトロなカフェメニューを

2024年4月1日(月) 配信

 

 行田おもてなし観光局(埼玉県行田市)は3月31日(日)、昨年営業を終了した水城公園内の「ヴェールカフェ(旧忍町信用組合店舗)」を自主事業としてリニューアルオープンした。

 市指定有形文化財が醸し出すノスタルジックな雰囲気のなか、建物が紡いできた歴史に触れながら、昭和レトロなカフェメニューが楽しめる。

 市から公開業務の委託を受けている同文化財をカフェとして運営することで、市と推進する日本遺産を活用した観光振興をはかることが狙いだ。

 「観光素材」としての活用を目指し、メニュー名に「クスっ」と笑ってしまうような少しユニークなネーミングを採用するなど、カフェにはさまざまな仕掛けを施しているのも特徴の1つ。

 カフェを通じ、これまで観光素材としての活用が十分ではなかった水城公園を、忍城や埼玉古墳群、古代蓮の里、花手水などとならぶ観光素材として積極的に活用し、来訪者の滞在時間の延長につなげる考えだ。

 カフェの看板メニューには、ヴェールがフランス語で緑という意味であることから、ヴェールソフト(抹茶ソフト)と北海道ソフトをのせたクリームソーダを掲げ、公園を散策しながら楽しんでもらえるよう、ドリンクやソフトクリームはテイクアウトも可能とした。

 「皆で集い、昔話に花が咲く楽しい空間となっているので、観光後にぜひ、お立ち寄りください」(担当者)。

ANA X、国内宿泊予約サービスをリニューアル 宿泊施設数増やし利便性高める

2024年4月1日(月) 配信

アゴダとじゃらんとシステム連携

 ANA X(驫木一博社長、東京都中央区)は3月26日(火)に、全日本空輸(ANA)の国内宿泊予約サービス「ANA トラベラーズ ホテル」を大幅にリニューアルした。Agoda Company Pte.Ltb(アゴダ)とリクルートと提携し、宿泊施設数の増加と予約画面の利便性を向上させた。

 アゴダが提供する「agoda.com」とリクルートが提供する「じゃらん net」とシステム連携することで、ANAの未就航地エリアの施設や民宿など幅広い形態の施設が追加。約1万2000施設の予約ができるようになった。

 予約画面はスマートフォンでも使いやすいように改善され、割引クーポンは自動で適用されるほか、ウェブ内で決済まで完結する。

 リニューアルに合わせてキャンペーンを展開している。1つ目は3月26日(火)~4月26日(金)までの予約で最大2500円割引クーポンを配布するもの。宿泊対象期間は3月26日(火)~8月31日(土)まで。

 また、同期間の予約とキャンペーン参加登録で全国のグルメ賞品が当たる「泊まって当たる!日本の味覚プレゼントキャンペーン」も。宿泊対象期間は8月31日(土)まで。

JALPAKブランド誕生60周年を記念 特設サイトや特別企画など実施

2024年4月1日(月) 配信

特設サイトを開設

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)はこのほど、JALPAKブランド誕生60周年を記念した特設サイトの開設や特別企画ツアー実施などを発表した。同社は今後、顧客とのつながりを重視し、「新しい旅をお客様と一緒につくっていきたい」としている。

 同社は1965年1月に海外パッケージツアーを開始。同社によると、国内企業では初めての発売だったという。2025年1月で60周年を迎えることから、サイトでは60周年特別企画や各種キャンペーン、SDGsの取り組みなど6つを軸に随時情報を発信していく。

 特別企画ツアーの一例は、海外がハワイの大自然を体感することができるマラマハワイ体験や秋の絶景カナダを添乗員とめぐるツアーなど、国内では石垣島で星空を観察する子供向けサマースクールや沖縄で人気の「あそぼう」シリーズから初登場の「北海道をあそぼう」など。

 また、エッフェル塔内レストランでのランチやホテル高層階でオリジナルメニューを楽しめるディナーなど、さまざまな特別オプションも用意する。

□JALPAKブランド誕生60周年特別企画キャンペーン

 同社は4月1日(月)~4月30日(火)まで、行きたい場所やそこで叶えたい夢などを募集する「夢の旅」キャンペーンを実施している。抽選で国内・海外、各1組2人に「夢」の旅をプレゼントする。応募できるのはJALマイレージバンク日本在住会員で、対象となる旅行先は日本航空グループの直行便・経由便フライト就航地のみ。応募は専用ウェブサイトから。

 また、「行って当てよう!キャンペーン 第1弾 春夏キャンペーン」も開始した。4月1日~5月30日までの応募期間中に、4月2日~8月31日出発のJALダイナミックパッケージ(国内・海外)かJALeトラベルプラザで海外パッケージツアーに申し込むと抽選でeJALポイントをプレゼントする。

 このほか、新たにインスタグラムで開設したJALPAK公式アカウントを記念し、フォロー&いいねで国内旅行が当たるキャンペーンも4月1日から開始した。

茨城・境町にハワイがテーマのグランピング施設オープンへ 【ALOHA GLAMPING RESORT SAKAI】

2024年4月1日(月) 配信

三角屋根が特徴のコテージ

 茨城県・境町に4月27日(金)、ハワイをテーマにしたグランピング施設「ALOHA GLAMPING RESORT SAKAI」がオープンする。施設からほど近い高速バスターミナルまで、東京駅から直通バスで約90分というアクセスの良さが最大の強み。すべてレンタルできるため、手ぶらで気軽にアウトドアが楽しめる。

 同施設は境町(橋本正裕町長)が整備したもので、運営は民間に委託する。同町は2021年にホノルルと姉妹都市提携を結んだことから、周辺にはハワイアンカフェやハワイがテーマの住宅などが整備され、異国感ただよう空間となっている。

 緑あふれる敷地内には4棟のグランピングコテージと、12区画のテントサイト、アウトドアサウナを整備した。コテージのうち、2棟は愛犬と一緒に泊まれるドッグコテージで、それぞれ専用のドッグランを併設する。ドッグコテージには犬用トイレシートやレンタルゲージなど愛犬用アメニティも備える。なお、施設内には別途共有の大型ドッグランもある。

ドッグコテージの客室内

 コテージは三角屋根が特徴的な建物で、外壁はエメラルドグリーンに統一した。室内の装飾品やコーヒー・菓子、カトラリー、ハンドソープなど細部までハワイアンテイストのグッズを完備している。各棟は2~4人の宿泊定員としているが、寝具の追加で最大6人まで宿泊可能。

 各棟にはキッチンや調理道具、食器などを完備し、素泊まりの場合は食材を持ち込んで調理ができる。BBQグリルのレンタルもでき、コテージ前でのBBQも可能という。

ハワイアンディナー

 ハワイアンディナーと朝食付きプランもおすすめ。より手軽に優雅なグランピング滞在が楽しめる。夕食はガーリックシュリンプやカリフォルニアロール、朝食はアサイーボールにスクランブルエッグなどハワイアン、アメリカンな食事が非日常を演出する。このほか、夕食はしゃぶしゃぶコースも用意する。

 料金は素泊まりが1人1万6500円~、ハワイアンディナーの1泊2食付きプランが1人2万5850円~。テントサイトは1区画6000円、4人までで5人以上の場合は追加区画となる。

 4月1日(月)~24日(水)はプレオープン期間として開業している。グランピング施設はほぼ満室となっているが、テントサイトは予約可能(記事掲載時点)。また、5月7日~7月9日までの平日・日曜日はグランドオープン記念として20%割引キャンペーンも実施している。詳細はウェブページから。

 同施設ジェネラルマネージャーの鈴木亘氏は「周辺にはスポーツ施設が充実しているので、利用者の方にぜひ宿泊していただきたい。また、施設は手ぶらでキャンプ体験ができるので、キャンプ初心者の30~40代の方におすすめ」とアピールする。

周辺施設も魅力

初心者も楽しめる人工サーフィン施設

 施設の目の前には全国でも珍しい人工サーフィン施設「citywave Tokyo Sakaimachi」がある。東京・大井町から2022年に移転した施設で、首都圏から足しげく通うリピーターも多い。ゴールデンウイーク明けの本格的なシーズンからは初心者向けのレッスンも。1セッション60分で“100%波に乗れる”という。初挑戦のハードルが高いサーフィンだが、一式レンタル可能でインストラクターが指導してくれる同施設なら気軽にデビューができそうだ。

 このほか、隣接地には「境町アーバンスポーツパーク」もある。BMXフリースタイル、インラインスケート、スケートボードなどが楽しめる施設で、世界大会も開催できる会場。なお、その向かいには子供が遊べる公園「ニコニコパーク」もある。同町はスポーツ振興や子育て支援などを手厚くすることで移住促進に力を入れており、各施設が充実しているのが特徴だ。

〈旅行新聞4月1日号コラム〉――コロナ禍で団体旅行消失 企業合宿や研修など新たな需要も

2024年4月1日(月) 配信

 4月1日号から本紙は毎月1日発行の「旅行新聞」としてスタートしました。

 

 速報性が求められる最新動向については、旅行新聞のホームページ(https://www.ryoko-net.co.jp)で配信していますので、ぜひこちらも活用していただければと思います。

 

 「旅行新聞」は、紙媒体が有するさまざまな長所を最大限生かして、これまで以上に読み応えのある紙面をお届けします。読者の皆様に支えられながら「旅行新聞」を発行していることを改めて感謝しつつ、観光業界の皆様に愛される新聞を目指していきます。

 

 

 今号の1―3面にかけては、昨年12月1日に本紙が発表した日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023のグランプリに輝いた「古窯グループ」(山形県上山市)に加え、優秀賞の「鹿児島県旅行業協同組合」(鹿児島県鹿児島市)、「リッツMC」(東京都江東区)のそれぞれの取り組みを深く探った。

 

 古窯グループは旅館業という枠を超えた事業の多角化に取り組んでいる。鹿児島県旅行業協同組合はユニバーサル・デザインを推進することで、「すべての人が旅行を楽しめる地」になるために努力を重ねている。リッツMCはバスの運転手不足という喫緊の課題について、「バス営業所見学ツアー」などに熱心に取り組み実績を上げている。いずれも直面する大きな課題にしっかりと向き合い、新しい試みを果敢に行っている。

 

 

 4面では、観光庁の髙橋一郎長官が専門紙誌との記者会見で、3月16日から開始した北陸応援割について、「3月の予約人泊数が、(コロナ禍前の)19年同月を大きく上回るなど、北陸の応援割の政策効果が現れている状況にある」と評価した。そのうえで、日本観光振興協会を中心とした「行こうよ! 北陸」キャンペーンもスタートし、髙橋長官は官民一体となった切れ目のない需要喚起に向けた取り組みの必要性を語った。

 

 また、日本旅行業協会(JATA)は3月27日に、「不正根絶に向けた旅行業界・JATAの取り組み」を報告した。

 

 コロナ禍以降の旅行業界は、公務受託事業費の不正請求や、雇用調整助成金の不正受給などの不正事案が続いた。JATAはコンプライアンス推進室や懲戒委員会の設置など対応策を発表し、髙橋広行会長は不正根絶に向けた強い決意を述べた。

 

 

 5面では、ゆこゆこが企業合宿や研修の手配をワンストップで手配しサポートする新サービス「リトリート」について取材した。同じ面で紹介している群馬県・上野村も大自然を生かした企業研修を受け入れる仕組みづくりに取り組んでいる。上野村産業情報センター専務理事の瀧澤延匡氏に詳しく聞いた。

 

 コロナ禍で団体旅行が消失し、個人化が一気に進んだと言われている。一方で、テレワークやオンライン会議によって十分なコミュニケーションがはかれないため、「職場を離れた場所や環境で行うオフサイトミーティングの重要性が増しているのでは」(ゆこゆこホールディングス新規事業部・門垣伸哉さん)との捉え方から、新たな需要もありそうだ。

 

 本紙は3月12日に台湾を訪れ、台湾観光庁の初代長官・周永暉氏に、ロングインタビュー「台湾と日本の観光交流拡大に向けて」を行った。この内容は5月1日号で大きく紹介する予定だ。

(編集長・増田 剛)

【特集 No.655】古窯ホールディングス 事業多角化で山形に必要な企業へ

2024年4月1日(月) 配信

 「古窯ホールディングス」(山形県上山市)は、旅行新聞新社が取材活動などを通じて観光業界の取り組みのなかから、創意工夫の見られるものを独自に選び表彰する「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」(2023年12月1日発表)のグランプリを受賞した。旅館業のほか、事業の多角化で地元・山形の観光や関係人口の創出を目指す点が評価された。「今日、この瞬間に、最高の山形を。」を軸に、事業創出や人材育成などに取り組む佐藤太一代表取締役専務と、ブランドデザイン室の木幡純一室長に話を聞いた。

【馬場 遥】

〝フレッシャーズキャンプ〟 次世代の人材育成に取り組む

 佐藤:古窯は1964(昭和26)年、招雲閣別館という客室数7部屋の自炊旅館から営業を始めました。60(昭和35)年に館内の敷地から1300年前の須恵器の窯跡が見つかったことから、「古窯」に社名を変更しました。
 2007年には山形県・黒沢温泉の厚生年金保養所を取得し、翌年に36室を備える「悠湯の郷ゆさ」を、16年にはかみのやま温泉にある民間企業保養所を入札取得して、14室の「おやど森の音」を開業しました。ゆさは地元を中心とした全世代・ファミリー層、森の音は30代を主なターゲットとした小規模旅館を展開しています。
 また、19年には創業350年の歴史を誇る山形県・あつみ温泉の老舗旅館「萬国屋」の事業を継承しました。

 ──18年に古窯グループが設立してから、旅館業に限らずレストラン業やグランピング施設運営など、事業の多角化を推進しています。

 佐藤:ホールディングス設立と同年に「山形プリン」を開業するなど

世界ジオパーク認定10周年 「隠岐島会議 in TOKYO」開催

2024年4月1日(月) 配信

出席者そろっての記念撮影

 隠岐ジオパーク推進機構は2024年3月21日(木)、島根県「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」のユネスコ世界ジオパーク認定10周年を記念して、東京都内で「隠岐島会議 in TOKYO〜日本の離島が目指す観光の未来〜」を開催した。

 推進機構事務局長・野邉一寛氏による隠岐および隠岐ジオパークの概要紹介の後、國學院大学教授の井門隆夫氏、フィランソロピー・アドバイザの小柴優子氏、野邉一寛氏によるパネルディスカッション「ジオパークを活用した観光地づくりの可能性」が行われた。続いて、ユネスコ世界ジオパークカウンシル議長および世界ジオパークネットワーク事務局長のギー・マルティネス氏による「世界ジオパークネットワークからのメッセージ」があり、最後は隠岐プラザホテル代表取締役の横地廉平氏ら6人が事業成果を発表した。

旅行ライター&エディター 三堀 裕雄

碓氷線の廃線を夜間観光に活用 没入型ナイトウォーク開始 Sunset films×安中市

2024年4月1日(月) 配信

廃線跡を活用した新しい夜間観光コンテンツ「MELODIC LIGHT WALK」がオープン

 Sunset films(群馬県高崎市)は群馬県安中市と連携し、旧信越線横川軽井沢間の廃線跡を活用した新しい夜間観光コンテンツ「MELODIC LIGHT WALK(メロディックライトウォーク)」を3月30日(土)に開始した。

 この新たな観光コンテンツは、Sunset filmsによるナイトコンテンツ「Ignition SERIES(イグニッションシリーズ)」の第1弾で、光、音、映像を組み合わせたオリジナルストーリーの展開を楽しむ没入型ナイトウォーク。

 1997年に最終運行を迎えた信越本線の横川―軽井沢区間(通称・碓氷線)の廃線は2018年より「廃線ウォーク」として活用されている。普段は立ち入り禁止区間となっている場所をガイド付きで約11㌔歩き、歴史的価値と峠越えの困難さを体感できるイベントだ。

 参加者の9割以上が県外からの参加者であり「旅行の目的」となっていることが評価され、文化庁「スポーツ文化ツーリズムアワード2023」で文化ツーリズム賞を受賞した。

 かつての機関士や乗客たちが見ていた景色を体験できるコンテンツ「廃線ウォーク」は、主に鉄道・建造物好きや廃線に興味を持っている人々に人気のコンテンツで、年間約2000人が来場している。

光・音・映像を組み合わせたオリジナルストーリー展開で楽しむ没入型ナイトウォーク

 今回の「メロディックライトウォーク」はこの廃線をナイトタイムエコノミーとしてさらに活用する観光コンテンツとなっている。光・音・映像を組み合わせたオリジナルストーリー展開で楽しむ没入型ナイトウォークとして設計されている。

 碓氷軽井沢区間の歴史にちなんだオリジナルストーリーを展開するなかで、プロジェクションマッピング・照明・音楽技術を活用した没入型体験コンテンツ。

 夜の廃線を歩くという貴重な体験と共に、物語を見て・聴いて・地域の歴史を再確認できるプログラムとなっている。

 鉄道や廃線に興味がなくても子供から大人まで「メロディックライトウォーク」の世界に入り込んで、物語やイベントを楽しみながら、碓氷軽井沢区間の歴史に触れることができる。

 イベント概要は、開催日時は毎週金・土・日曜日及び祝日等の午後6~8時(日の入り時間等により変更あり)。会場は群馬県安中市「廃線ウォーク」コース内で入場ゲートは天然温泉「峠の湯」。コース全長は約2㌔で所要時間1周約50分。対象年齢は6歳以上。参加費用は大人3500円、子供(12歳以下)1500円。募集定員は1日最大150人。